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Canary Wharf便り~欧州医薬品庁(EMA)にて~第8回 2011年8月

2011年8月22日
林  憲 一

 2009年11月下旬から、ロンドンにあるEuropean Medicines Agency(以下Agencyという)にMHLW/PMDAのLiaison Officialとして派遣され、長官オフィス(Office of the Executive Director)に籍を置くこととなりました。この機会に、EMAに関する情報や話題について、Canary Wharf便りと題して報告したいと思います。

 なお、このCanary Wharf便りは、EMAに派遣されている林がEMAに関する情報を個人の立場でまとめたもので、EMAあるいは派遣元である厚生労働省(MHLW)、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の見解等を示すものではないことにご留意下さい。

ファーマコビジランスに関する新たな法令(続き)

  前回、EUのファーマコビジランスに関する新たな法令の概要(主な変更点)と施行に向けた準備について紹介しましたが、今回は各論として、新たに設置されるファーマコビジランス・リスク・アセスメント委員会(PRAC)の構成と役割、EUの副作用報告データベースであるEudraVigilanceの強化の2つを取り上げたいと思います。

(1) ファーマコビジランス・リスク・アセスメント委員会(PRAC)

  前回紹介したファーマコビジランスに関する規則(EU)No 1235/2010のWhereas条項(解説条項)(8)には、「ファーマコビジランスの評価に必要な専門知識とリソースをEUレベルで確保するため、EMAに新たな科学委員会としてファーマコビジランス・リスク・アセスメント委員会(PRAC)を創設することが適当である。当該委員会は、リスクの検出、評価、最小化、コミュニケーションなどの医薬品の安全性及び承認後安全性試験のデザインに関し能力を有する者として加盟国により指名されたメンバー、並びに独立の科学専門家、医療専門家又は患者として欧州委員会により指名されたメンバーから構成されるものとする」と書かれています。

    具体的なPRACの構成については、規則第1条第14項(注:規則(EC)No 726/2004の第61a条に以下を挿入するとされている項)に次の通り定められています。(a) 各加盟国(EEA-EFTA諸国を含む)により指名されたメンバー1名とその代理1名、(b) 欧州委員会により指名された6名のメンバー。この6名は、社会の関心に基づき、薬理学、薬剤疫学など審議に必要な専門知識を確保する観点から選ばれる、(c) 医療専門家の代表として欧州委員会により指名されたメンバー1名とその代理1名、(d) 患者団体の代表として欧州委員会により指名されたメンバー1名とその代理1名。(c)、(d)とも社会の関心に基づいて選ばれ、欧州議会の意見を聴いた後、欧州委員会により指名される。

  最高レベルの専門家と広範な専門知識を確保するため、これらのメンバーとその代理は、人用医薬品のファーマコビジランスやリスク・アセスメントに関して彼らの持つ専門知識に基づき指名されなければなりません。そのため加盟国には、マネジメント・ボード及び欧州委員会と連携し、最終的なメンバー構成が委員会のタスクに関連する科学分野をカバーしたものとなるよう配慮することが求められています。

  代理はメンバーが欠席した場合にはメンバーに代わって投票することができ、また、加盟国が指名した代理はラポターを務めることもできます。加盟国はPRACのタスクを他の加盟国に委ねることが可能ですが(注:いついかなる場合に委譲できるかなどの詳細は未定)、各加盟国は他の加盟国を1以上代表することはできないと定められています。メンバー及びその代理の任期は3年で1度だけ延長が認められています。また、座長はメンバーの中から選ばれ、任期はメンバーと同じです。

  PRACのマンデートとして、人用医薬品の安全性上の課題への対応がEU全体で調和したものとなるよう、次のことを行うこととされています。

  • 治療効果にも注意を払いつつ、人用医薬品のリスク・マネジメントに関するあらゆる側面をカバーする(副作用関連リスクの検出、評価、最小化、コミュニケーション、承認後安全性試験、ファーマコビジランス監査等)
  • CHMP及びCMDh(相互承認及び非中央審査手続コーディネーション・グループ)に対して以下の勧告を行う-人用医薬品のファーマコビジランスに関するあらゆる課題、リスク・マネジメント・システムの承認とその効果のモニタリング(次の事項の評価を含む:リスク・マネジメント・システム、EUのファーマコビジランス手続、定期的安全性最新報告(PSUR)、承認後安全性試験のデザインと評価)
  • リスク-ベネフィット・バランスに影響する可能性のあるリスクのシグナル解析と優先度の評価、問題の規模や深刻度に応じた対策の勧告
  • EudraVigilanceデータベースの機能に関する勧告
  • PSUR repository(=情報の保管場所)の機能に関する勧告
  • コミュニケーションや安全性情報のアナウンスメントに関する助言
  • 詳細にモニターすべき医薬品リストへの追加/削除等に係る勧告

  以上のタスクを遂行するため、PRACにより指名されたラポターは、CHMP又は関係加盟国のラポターと密接に協力すること、リスク・ベネフィット評価に係る見解の最終的な責任は、CHMP及び販売承認を与える権限を有する加盟国当局にあることなどが定められています。また、ファーマコビジランスの透明性向上の観点から、委員会の議題及び議事録、決定、勧告などは全てEMAが加盟国や欧州委員会の協力を得て開設するファーマコビジランスに関するウェブ・ポータル上で公開することとされています。

  PRACの初会合は2012年7月に開催することとされており、それ以降は原則として毎月CHMPの前週に3日間開かれることになりそうです。また、パブリック・ヒアリングが会合の一環として実施されるようですが、ヒアリング開催のタイミングや構成、具体的な参加プロセス等については未定です。

(2) EudraVigilanceの強化

  EudraVigilanceとはEUにおける医薬品副作用報告を管理するためのウェッブベースの情報システム(副作用報告データベース)のことです。
Mandatory e-reporting essentials
  2001年12月にEUで承認されている医薬品の市販後の副作用報告を対象に開始され、2004年5月からはEUで実施される臨床試験における未知・重篤な副作用の試験スポンサー(non-commercialな試験の場合にはresearcher)による報告も含めた副作用報告の一元的な保管場所の役割を果たしています。

  EMAではこのシステムを使って未知の副作用や、既知であっても新たな情報がないかなどのシグナル検出を行なっています。EudraVigilanceに報告されたデータは毎月解析され、医薬品によっては2週に一度の頻度で解析が行なわれているものもあります。EMAのパブリック・ウェブサイトに中央審査手続で承認された全医薬品のモニタリング頻度が公表され、3ヶ月毎に更新されています。
Monitoring of centrally authorised medicines using EudraVigilance data
  新法令では、EUで承認されている人用医薬品のファーマコビジランス情報を全ての当局が受け取り、同時にアクセスしたり、シェアしたりできるよう、情報を一箇所に集積するポイントとしてEudraVigilanceの機能を維持・強化することが求められており、そのためにEMAは加盟国及び欧州委員会と協力してデータベースの機能と実施に係るタイム・フレームを作成すること、EudraVigilanceに関する年次報告書を作成して欧州議会、欧州理事会、欧州委員会に提出すること(初回の報告を2013年1月2日までに行なうこと)、EudraVigilanceに対し独立の監査を実施すること、機能が完成された時点でマネジメント・ボードがアナウンスすることなどが定められています。

  新法令の下では、加盟国当局、EMA、欧州委員会にはEudraVigilanceに集積された情報への完全なアクセス、製薬企業にはファーマコビジランス義務の遵守に必要な範囲でのアクセスが認められることになります。透明性向上の一環として、医療関係者及び一般市民に対しても、個人情報を適切に保護した上で情報への一定程度のアクセスが可能とされる予定です。また、人々の健康保護に資すると判断されるケースでは、研究目的のアクセスも一部認められることになるようです。

  EMAは販売承認保持者(MAH)又は加盟国と協力して、EudraVigilanceに報告される個別の副作用報告の質及び整合性(integrity)を確保するための運用上の手続を定めなければならないこととされています。従来MAHによるEU域内で起きた副作用の報告は加盟国の当局を通じて行われていましたが、今後はEudraVigilanceに直接報告され、副作用報告の加盟国への返送に係る新たなルールに従って副作用が起きた国の当局に返送され、そこで対応がとられることとなります。

  今回の新法令により、対象となる副作用の範囲は、承認の用法・用量に従って医薬品を使用した場合に起きた有害で意図しない反応だけでなく、投薬過誤(medication error)や誤用(misuse)、乱用(abuse)など、販売承認内容以外の条件下で起きた反応まで含むものに改められました。

  MAHがEudraVigilanceに電子的に報告しなければならない事項は、指令2010/84/EUに次の通り定められています-EU域内及び域外の国で起きた重篤な副作用が疑われるもの(15日以内)、EU域内で起きた全ての非重篤な副作用(90日以内)。なお、EMAの文献レビューの対象となる有効成分を含有する医薬品に関して医学文献に疑わしい副作用の記載があるような場合には、EudraVigilanceへの電子的報告は不要とされています。

  一方、加盟国当局がEudraVigilanceに電子的に報告しなければならない事項は次の通りです-国内で報告のあった重篤な副作用が疑われるもの(15日以内)、国内で報告のあった全ての非重篤な副作用(90日以内)。加盟国当局は、副作用が医薬品の誤用によると疑われるときは、EudraVigilance及びその国の患者安全に責任を負う全ての組織/機関に報告しなければならないこととされています。

  新法令では、EMAはEU域内で起きた副作用が疑われる全ての報告をEudraVigilanceを通じてWHOが利用できるようにするほか、違法薬物の情報を含め医薬品の乱用に関して報告を受けた場合には、欧州薬物乱用モニタリングセンター(EMCDDA)と情報交換することが定められています。また、EMAは加盟国と協力して疑わしい副作用の医療関係者及び患者によるウェブベースの報告様式を開発する一方、販売承認を有する有効成分について予め作成したリストに沿って文献モニタリングを行なうこととされており、スクリーニング対象の有効成分とジャーナルのリストは一般に公開されることになっています。

  安全性シグナルに関しては、EMAは加盟国と協力して次の方策を講じることとされています。1) リスク・マネジメント・プランに含まれるリスク最小化策やその他の条件の結果をモニターする、2) リスク・マネジメント・プランのアップデートの評価を行う、3) EudraVigilance中のデータをモニターして新たなリスクやリスクの変化の有無を確認し、それらがリスク・ベネフィット・バランスに影響を与えないか判定する。

  新たなリスクあるいはリスク・ベネフィット・バランスを変化させたか又は変化させつつあるリスクの最初のシグナル解析と優先順位付けは、(1)で述べたファーマコビジランス・リスク・アセスメント委員会(PRAC)が行い、対応が必要な場合には、シグナルの評価とその後の販売承認に対するアクションへの合意が、問題の拡がりや深刻度に応じてなされることになります。

  医薬品リストについては、EUで承認されている全ての人用医薬品を網羅したEudraPharm データベースが運用されていますが、新法令ではこのデータベースのために、(a) EMAは2011年7月2日までに人用医薬品に関する情報を電子的に提出するためのフォーマットを公表すること(フォーマットと詳細なガイダンスは2011年7月1日に公表済み)、(b) MAHは遅くとも2012年7月2日までにEU域内で承認又は登録されている全ての人用医薬品に関する情報を(a)で述べたフォーマットを用いてEMAに電子的に提出すること、(c) (b)で定めた日よりMAHはEU域内で授与された販売承認とその変更は全て(a)で述べたフォーマットを用いてEMAに報告すること、が定められています。

抗生物質に関するEMAワークショップ

  2011年2月にEMAで開催された抗生物質に関するワークショップの概要レポートが2011年4月26日に公表されています。
European Medicines Agency workshop on antibacterials
  規則(EC)No 726/2004第3条第2項により、新規有効成分並びに革新性の高い医薬品又はEUレベルで患者又は動物の健康上の利益に適う医薬品は、欧州レベルで販売承認を受けることができるとされていることから、EMAは新たな抗生物質の承認においても重要な役割を果たしています。

  2004年4月にEMAは細菌感染症治療を適応とする医薬品の評価に関するガイダンスのためのnoteを公表しました。このnoteは、新たに抗生物質を開発しようとする企業に対し、そのベネフィットとリスクをテストするための試験法についてアドバイスするためのものでした。
Guideline on the evaluation of medicinal products indicated for treatment of bacterial infections
  その後、抗生物質開発におけるいくつかの重要な課題に対しCHMPの見解を明確にするため、感染症ワーキング・パーティーを中心にnoteをアップデートする試みが進められ、まず2009年2月にコンセプト・ペーパーがCHMPで採択され、2010年2月から11月にかけて改訂ガイドライン案(CPMP/EWP/558/95 rev 2, 2010)に対するパブリック・コンサルテーションが行なわれました。改訂案には、種々の細菌感染症に対する薬剤の承認要件や科学的アドバイス、申請資料の評価等に関して多くの情報が追加されています。
Guideline on the Evaluation of Medicinal Products indicated for Treatment of Bacterial Infections
  コンサルテーション期間中に寄せられたコメントの中に、改訂作業が完了する前に主たる関係者が一度集まって議論すべきことを示唆するものがあったことから、EMAは2011年2月7-8日に改訂ガイドライン案に関するワークショップを開催しました。ワークショップにはアカデミア、規制当局、製薬産業の代表が集まり、多剤耐性菌に対する新薬の評価のための試験デザインのあり方や種々のタイプの細菌感染症に対する抗生物質の試験法の問題について意見が交わされました。

  各セッションで取り上げられたトピックスは次の通りです。1) 非劣性試験と適応固有の主要評価項目の問題(例:院内肺炎及び人工呼吸器関連肺炎(HAP/VAP)、複雑性皮膚・軟部組織感染症(cSSTI))、2) 優越性試験にまつわるプラセボ及び実薬対照の問題(例:急性中耳炎(AOM)、慢性気管支炎の急性細菌性増悪(ABECB)、急性細菌性副鼻腔炎(ABS))、3) 希少又は多剤耐性の病原菌に対する新薬の評価、4) 菌血症(bacteraemia)、菌の減少・消失(eradication of carriage)等のcontroversialな効能、5) 製品概要(SmPC)における臨床及び微生物学的データの記載法。

  抗菌薬耐性はよく知られているように、抗菌薬に繰り返し曝露されると微生物が耐性を獲得し、薬剤が無効になる現象です。多剤耐性を獲得した微生物としてよく知られている例に、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)がありますが、EUでもこの菌による難治性の感染症が問題となっています。抗菌薬耐性の問題は人用医薬品だけでなく動物用医薬品の分野でも見られ、食物連鎖や直接接触を通じて動物から人へ拡大することもあり得ます。また人用医薬品の分野で、耐性菌による感染症を治療する抗生物質として過去何年かの間に承認された新薬が減少していることも、この問題に拍車をかけています。

  2009年9月にEMAが欧州疾病管理センター(ECDC)及び国際ネットワークReAct-Action on Antibiotic Resistanceと協力して出した報告書では、耐性菌による感染症と新抗菌薬開発のギャップの問題が取り上げられています。報告書によれば、EUで少なくとも毎年約25,000人の患者が多剤耐性菌による感染症のために死亡し、それによるEU域内の医療費と生産性の損失は毎年少なくとも15億ユーロに上り、現在15物質ほどが開発中であるがその多くは開発の初期段階にあり、しかも既に他の治療選択肢が存在する細菌を対象に開発されているものだということです。

  EMAは抗菌薬の中でも特に抗生物質に対する細菌の耐性獲得を懸念し、EUや国際パートナーとも協力しながら耐性拡大を抑えるための取組みを進める傍ら、人や動物の健康に対するリスクをモニターし、評価を行っています。2009年11月の米EUサミットをうけて設置された抗菌薬耐性に関する大西洋横断タスクフォース(TATFAR)はその一例で、EUと米国の間の人及び動物用抗菌薬に対するコミュニケーションや協力・取組みの調整レベルを向上させることを目的として活動しています。

  EMAではまた、抗菌薬耐性の動物から人への拡がりの問題について、2009年に他の欧州機関と協力して2つの報告書を作成しました。1つは2009年6月にECDC及び欧州食品安全機関(EFSA)と共に作成したMRSAの伝播リスクに関する共同科学報告書です。この報告書では、動物への抗菌薬使用を慎重に行なうことの必要性と伝播の発生予防における基本的な衛生処置の役割が強調されています。

  もう1つは2009年11月にECDC、EFSA、欧州委員会の新興又は新規同定された健康リスクに関する科学委員会(SCENIHR)と共同で作成された、サルモネラやカンピロバクター等の耐性菌の動物から人への直接及び食物を介した伝播の対策に焦点を当てた共同の科学的見解です。見解の中で、EMAを含めた関係機関による耐性調査の強化、新たな抗菌薬の開発、耐性の拡がりと闘うための戦略、そして動物における感染症コントロールのためのさらなる研究が必要であることが指摘されています。

  EMAは動物用医薬品の分野でも抗菌薬の慎重な使用を促す活動を推進しています。CVMPでは、2010年初めからEuropean Surveillance of Veterinary Antimicrobial Consumption(ESVAC)と呼ばれる、動物用医薬品の使用法に関する情報収集プロジェクトを進めているほか、2011年7月25日には、動物における抗菌薬(主として抗生物質)の使用から生じ得る多剤耐性と闘うための5年間(2011-2015)の新たな戦略を採択・公表しています。
CVMP strategy on antimicrobials 2011-2015
 

2010年のEMA年次報告

  2011年6月29日に2010年のEMAの年次報告が公表されました。
European Medicines Agency's 2010 annual report shows increase in activities
  年次報告書には、EMA予算の推移と内訳、新薬の申請数や科学的アドバイスの状況、中央審査手続における平均審査期間などのEMAの業務に関する基礎的データに加えて、ファーマコビジランスに関する新法令の施行やHealth Technology Assessment(HTA)ボディとの協力、透明性の向上など、EMAが新たな責務を担っていく中で直面している様々な課題についてもコンパクトにまとめられています。

  冒頭に現在Acting Executive Directorを務めるAndreas Pott氏(第6回Canary Wharf便り参照)による前書きがあり、EMAをめぐる2010年の出来事が簡潔に紹介されています。それによると、2010年を通じて市販後安全対策、オーファン医薬品の指定、科学的アドバイスなどあらゆる分野で業務量が増加したが、EU内の人及び動物の健康を保護するというEMAのコア・ビジネスの効果や効率性は維持しつつ、人用及び動物用医薬品の両分野-とりわけロシグリタゾンやシブトラミン含有医薬品の販売承認の停止、小児用ロタウイルス・ワクチンへのウイルス片混入の究明など人用医薬品の分野-において注目度の高い見解を多数公表したこと、近年の販売承認の一部変更申請、科学的アドバイス、referral手続の増加に対応したことなどが紹介されています。

  2010年初めには、欧州委員会がErnst & Youngというコンサルタント会社に委託して行なったEMAに対する評価結果のレポートが公表されました(第4回Canary Wharf便り参照)。透明性を向上させるための取組みも積極的に進められ、7月には新しいパブリック・ウェブサイトが立ち上げられてEMAの持つ様々な情報へのアクセスの向上が図られ、10月、11月にはそれぞれ利益相反と文書アクセスに関する新ルールが公表されました。EMAでは2010年を通じて患者を含む関係者とのinteractionに注意を払うとともに、革新的医薬品の開発を積極的にサポートしてきました。この年はまた、長官として10年間にわたりEMAを率いてきたThomas Lonngren前長官が退官された年でもありました。

  以前、EMAが2015年までのロード・マップを公表し、今後5年間の事業戦略ビジョンを明らかにしている様子を報告しましたが(第6回Canary Wharf便り参照)、これと今回ご紹介するアニュアル・レポートとを併せてご覧いただくと、EMAの活動の現状や、欧州における様々な状況・課題に対してEMAがどのように対応しようとしているのかなどについての理解が一層深まるのではないでしょうか。

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Canary Wharf便り~欧州医薬品庁(EMA)にて~第8回 2011年8月
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jpn