平成12年2月23日
製品の概要
1)一般名
ベンズブロマロン
2)販売名
ユリノーム(昭和53年8月承認、昭和54年4月販売)
他12品目(一覧表参照)
3)薬効分類
痛風治療剤(尿酸排泄薬)
4)製薬企業
鳥居薬品株式会社 他9社(一覧表参照)
5)販売実績
年間約60億円
6)推定使用患者数
年間約30万人
緊急安全性情報の配布等
本剤については、これまで使用上の注意に重大な副作用として劇症肝炎の発生について記載するとともに、定期的な肝機能検査の実施等の注意喚起、情報提供を行ってきた。しかし、本剤との因果関係が否定できない劇症肝炎の発生が新たに2例報告され、これまでに合計8例(うち死亡6例)報告されていることから、さらなる注意喚起の徹底が必要と判断し、本日、次の内容の添付文書の改訂及び医療関係者への緊急安全性情報の配布を企業に指示した。
添付文書の改訂の概要
(1)「警告」として以下の2項目を新設
- 劇症肝炎等の重篤な肝障害が主に投与開始6ヶ月以内に発現していることから、少なくとも6ヶ月間は必ず、定期的な肝機能検査を行うこと
- 肝障害の発生についてあらかじめ患者に説明し、食欲不振、全身倦怠感等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、直ちに受診するよう患者に注意を行うこと
(2)「禁忌」、「重要な基本的注意」の項に以下の事項を追加
- 肝障害のある患者を禁忌とすること
- 投与開始前に肝機能検査を実施し、肝障害のないことを確認すること
これまでの経緯
- 承認時、使用上の注意に(1)肝機能検査値の異常があらわれることがあること、(2)長期投与時に定期的な肝機能検査を勧める旨記載
- 平成8年10月、使用上の注意の重大な副作用として「劇症肝炎(外国症例)」を記載
- 平成10年7月、使用上の注意において(1)「劇症肝炎(外国症例)」の記載から「(外国症例)」を削除、(2)長期投与に限らず、肝機能の諸検査を定期的に行うことが望ましい旨記載
- 平成11年2月、鳥居薬品(株)が劇症肝炎に関する安全性情報((1)肝障害の自覚症状を感じた場合の主治医への連絡、(2)定期的な肝機能検査の実施、(3)肝機能異常時の投与中止)の文書配布
ベンズブロマロン製剤、製薬企業一覧表
販 売 名 | 製 薬 企 業 |
---|---|
ウロリープ錠50 | 大洋薬品工業株式会社 |
ガウトマロン錠50mg | 共和薬品工業株式会社 |
キランガ錠 | 株式会社イセイ |
トレビアノーム錠 | 東和薬品株式会社 |
ナーカリシン錠、同25mg | 帝国化学産業株式会社 |
ブロマノーム錠 | 太田製薬株式会社 |
ベンズマロン錠 | 東洋ファルマー株式会社 |
ムイロジン細粒 | 寿製薬株式会社 |
ユリノーム、同25mg | 鳥居薬品株式会社 |
ラウナンス錠25mg、同50mg | 日本ヘキサル株式会社 |
問い合わせ先
鳥居薬品株式会社 学術本部 学術部
担当
鈴木(邦彦)、北澤
電話
(03)3231-6837