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安全対策業務

医薬品・医療機器等安全性情報 No.217

目次

  1. 平成16年度インフルエンザワクチンの副反応の報告等について
  2. 重要な副作用等に関する情報
    1. ガジュツ末・真昆布末含有製剤
  3. 使用上の注意の改訂について(その169)
    塩酸パロキセチン水和物他(9件)
  4. 市販直後調査の対象品目一覧

この医薬品・医療機器等安全性情報は、厚生労働省において収集された副作用等の情報をもとに、医薬品・医療機器等のより安全な使用に役立てていただくために、医療関係者に対して情報提供されるものです。

平成17年(2005年)9月

厚生労働省医薬食品局

【情報の概要】
No. 医薬品等 対策 情報の概要
1 平成16年度インフルエンザワクチンの副反応の報告等について     今般、平成16年度におけるインフルエンザワクチンの副反応の報告状況及び安全対策をまとめたので紹介する。
 平成16年度のインフルエンザワクチンの推定出荷本数は、約1,598万本であった。また、薬事法に基づく副作用等報告による副反応は、113症例、205件であった。
 数多く報告された副反応は、発熱22件、ショック・アナフィラキシー様症状17件、肝機能障害等12件、浮腫11件、喘息等呼吸器症状11件、注射部位の発赤・腫脹等10件、発疹等8件、ギラン・バレー症候群6件、ADEM4件であった。
2 ガジュツ末・真昆布末含有製剤 (使)
(症)
 前号(医薬品・医療機器等安全性情報No.216)以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意のうち重要な副作用等について、改訂内容、参考文献等とともに改訂の根拠となった症例の概要に関する情報を紹介する。
3 塩酸パロキセチン水和物他(9件)    使用上の注意の改訂について(その169)
4 市販直後調査対象品目    平成17年9月1日現在、市販直後調査の対象品目一覧を紹介する。
(緊):緊急安全性情報の配布 (使):使用上の注意の改訂 (症):症例の紹介
 

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平成16年度インフルエンザワクチンの副反応の報告等について

 

(1)はじめに

 

インフルエンザは、平成13年の予防接種法改正により二類疾病に分類されている。
 二類疾病とは個人予防目的に比重を置いた疾病であり、主に個人予防目的のために行う予防接種であることから、予防接種を受けるように努める義務は課されておらず、対象者が接種を希望する場合にのみ接種を行うものである。
 予防接種法によるインフルエンザの予防接種の対象者は、65歳以上の者及び60歳以上65歳未満の者であって、心臓、じん臓又は呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活が極度に制限される程度の障害を有する者及びヒト免疫不全ウイルスにより免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害を有する者とされている。
 現在のインフルエンザHAワクチンの有効性は世界的にも認められている。我が国においても高齢者の発病防止や特に重症化防止に有効であることが確認されている。
 インフルエンザ予防接種の副反応としては、予防接種部位の発赤、腫脹及び疼痛、全身症状としての発熱、寒気、頭痛、全身倦怠感及び嘔吐などが知られているが、通常、接種後、2~3日中に消失する。また、接種直後から数日中にあらわれる発疹、蕁麻疹、紅斑及びそう痒も知られている。重大な副反応としては、ショック、急性散在性脳脊髄炎(ADEM)、ギラン・バレー症候群、痙攣、肝機能障害・黄疸、喘息発作が報告されている。
 今般、平成16年度におけるインフルエンザワクチンの副反応の報告状況及び安全対策をまとめたので紹介する。

 

(2)平成16年度のインフルエンザワクチンに関する副反応の報告

 平成16年度のインフルエンザワクチンの推定出荷本数は、約1,598万本であった。また、医薬品との因果関係不明なものを含め製造販売業者等又は医療関係者から報告された薬事法第77条の4の2に基づく副作用等報告による副反応は、113症例、205件であった。
 副作用等報告として数多く報告された副反応は、発熱22件、ショック・アナフィラキシー様症状17件、肝機能障害等12件、浮腫11件、喘息等呼吸器症状11件、注射部位の発赤・腫脹等10件、発疹等8件、ギラン・バレー症候群6件、ADEM4件であった。
 インフルエンザ予防接種による副反応における転帰毎の年齢別報告件数を表1に示す。なお、死亡の症例及び後遺症の症例については、感染症、ウイルスの専門家からなるインフルエンザワクチンについて評価する検討会(以下、「インフルエンザワクチン副反応検討会」)において検討した結果、インフルエンザワクチンの影響が強く疑われる症例はなかった。検討結果について、死亡の症例においては表2に、後遺症の症例においては表3に示す。
 また、薬事法に基づく副作用等報告とは別に、平成6年の予防接種法の改正に伴い実施されている予防接種後副反応報告制度があり、当該制度による平成16年度のインフルエンザワクチンによる副反応報告件数(因果関係の不確かな報告を含む)についても、参考として表4に示す。予防接種後副反応報告制度は、予防接種実施要領に基づき予防接種法による定期接種として予防接種した被接種者の健康状況の変化について情報を収集し広く国民に提供すること等を目的としたものである。当該制度によるインフルエンザワクチンの副反応の報告対象は、定期接種対象者であり、薬事法に基づく副作用等報告の報告対象者とは異なる。

 

表1 平成16年度シーズンにおけるインフルエンザワクチンによる副反応の転帰(因果関係が否定的なものも含む)

   回復・軽快 未回復 不明 後遺症あり 死亡
報告症例数 113 92 10 5 2 4
46 66 36 56 2 7 2 3    2 2 2
10歳未満 21 17 2 1 1   
10 11 8 9 1 1 1       1      
10歳代 9 7 1 1      
5 4 4 3    1 1               
20歳代 10 10            
4 6 4 6                        
30歳代 10 9 1         
4 6 4 5    1                  
40歳代 9 8 1         
4 5 4 4    1                  
50歳代 6 6            
2 4 2 4                        
60歳代 16 10 2 2 1 1
3 13 1 9 1 1    2    1 1   
70歳代 21 15 2 1    3
11 10 10 5    2    1       1 2
80歳代 8 8            
3 5 3 5                        
90歳代 2 2            
   2    2                        
不明
(年齢・性別不明)
1    1         
                                   
 

表2 平成16年度インフルエンザワクチン予防接種における死亡の症例(因果関係が否定的なものも含む)

No. 副作用等報告の概要 専門委員による評価
1 70代女性
副作用名:発熱、突然死
インフルエンザワクチン接種時、37.1℃、咽頭異常なし。ワクチン接種4日後に38℃発熱、胸部聴診異常なし、咽頭異常なし。イソプロピルアンチピリン・アリルイソプロピルアセチル尿素・アセトアミノフェン・カフェイン配合剤2g/日を処方。ワクチン接種8日後に自宅で死亡しているところを発見された。喫煙あり:10本/日。
原因不明の突然死で、主治医は心電図上虚血性変化(ST低下)が見られていたことから、心筋梗塞による突然死が考えられるとコメントしている。
心電図所見から、主治医は心筋梗塞を死因として考えているが、情報不足のため突然死とワクチン接種との因果関係は評価できない。発熱に関してはワクチン接種4日後と時間が経過しているが、ワクチン接種との因果関係を否定することはできない。
2 70代男性
副作用名:心肺停止
インフルエンザワクチン接種35分後、胸部違和感、血性唾液を嘔吐し、ワクチン接種45分後にひきつけ、硬直、心肺停止。人工呼吸開始、除細動、エピネフリン注射液を使用し、心拍が再開した。多臓器不全を来しており、ワクチン接種15日後に死亡した。
主治医は急性心筋梗塞、あるいは脳幹部血管障害の可能性があるとコメントしている。
ワクチン接種により心筋梗塞や脳血管障害を起こすとは考えにくく、基本的な診断(心電図、CT等)についての情報が得られていないため、因果関係を評価するのは困難である。しかし、ワクチン接種後に急性心筋梗塞あるいは脳幹部血管障害を起こした可能性があり、時間的経過からワクチン接種と死亡との因果関係を否定することはできない。
3 60代男性
副作用名:細菌性髄膜炎、肺炎
微熱があったがインフルエンザワクチン接種。当日夜39℃の発熱、ロキソプロフェンナトリウムの処方を受けた。翌日末梢血白血球増多、CRP6.9mg/dLで(細菌感染が疑われ)、セフジニル及びジクロフェナクナトリウム坐薬が処方された。ワクチン接種3日後には解熱して楽になったが、サリチルアミド・アセトアミノフェン・無水カフェイン・メチレンジサリチル酸プロメタジン配合剤、ロキソプロフェンナトリウム、セフジニル、ジクロフェナクナトリウム坐薬を処方。ワクチン接種5日後、突然錯乱状態になり、意識障害を伴い、髄液検査により、肺炎球菌による細菌性髄膜炎および肺炎と診断された。意識状態の改善を見ないままワクチン接種10日後に死亡した。
主治医は、糖尿病のため易感染状態にあったこと、接種時に感染がありインフルエンザワクチンが間接的に感染症を増悪させた可能性は否定できないとしている。
死因は細菌感染症によるものであり、ワクチン接種が細菌感染症を増悪させたとは考えにくく、ワクチンとの因果関係は否定的と考える。
4 70代女性
副作用名:肝不全
インフルエンザワクチン接種後、発熱、嘔吐、嘔気、摂食困難となる。同月急性肝不全となり、ワクチン接種71日後に入院。エコーで肝脾腫、胆石、胆嚢炎あり、胸水、腹水の急激な増加あり。治療するも効果なく、4ヵ月後死亡した。
主治医はインフルエンザワクチンによる肝不全として否定できないとコメントしている。
インフルエンザワクチン接種により肝不全が起こるとは考え難い。診断根拠、剖検結果の情報がなく、現時点では評価できない。
 

表3 平成16年度インフルエンザワクチン予防接種における後遺症の症例(因果関係が不明なものも含む)

No. 副作用等報告の概要 専門委員による評価
1 10歳未満女性
副作用名:ジスキネジー、精神発達遅滞
インフルエンザワクチン2回目接種の15日前に1回目接種していた。2回目のワクチン接種7日後、靴下がうまくはけなかった。ワクチン接種9日後、右上下肢痙攣が認められた。ワクチン接種13日後より右上下肢のchorea-athetosis出現、意識障害あり、ワクチン接種27日後に四肢のchorea-athetosis出現。発語なく、脳は高拡幅徐波あり、脳炎・脳症と診断された。運動障害知的退行が残った。血液検査、髄液検査では脳炎・脳症の原因となるようなウイルスは検出されなかった。
2回目のワクチン接種7日後に不随意運動等の中枢神経症状出現。その後の症状からワクチンによる脳症が疑われる。情報不足であるが、時間的な経過からワクチンとの因果関係は否定できない。
2 60代女性
副作用名:脊髄炎
インフルエンザワクチン接種3日後、悪寒、嘔吐、食思不振が現れる。ワクチン接種9日後、脊髄炎が発現した。ワクチン接種33日後に入院し脊髄炎と診断された。ワクチン接種42日後からプレドニゾロン投与が開始された。違和感の遷延が残った。
主治医は腹部の痛み、硬直感、圧迫感の他に、髄液で細胞数、タンパク量がわずかに上昇したとコメントしている。
詳しい臨床所見と臨床検査値の情報が得られなかったため詳細不明であり、評価は困難である。
 

表4 平成16年度インフルエンザワクチンにおける副反応報告(因果関係の有無にかかわらない報告)

   総数 治癒 死亡 重篤 入院 後遺症 その他 記入無
41    4    8 2 13 14
1 即時性全身反応 6          1    4 1
 1A アナフィラキシー 1                1   
 1B 全身蕁麻疹 5          1    3 1
2 脳炎、脳症 3    1    2         
3 けいれん 1                   1
4 運動障害 1                1   
5 その他の神経障害 5             1 2 2
6 局所の異常腫脹(肘を越える) 2                   2
7 全身の発疹 4                2 2
8 39℃以上の発熱 6    1    3    1 1
9 その他の異常反応 2    1    1         
10 基準外報告 11    1    1 1 3 5
 10A 局所反応(発赤腫脹等)                        
 10B 全身反応(発熱等) 8    1       1 2 4
 10C その他 3          1    1 1
 

(3)インフルエンザワクチンの安全対策

 昨年のインフルエンザワクチン副反応検討会で、今後も情報収集に努めるとされた急性腎不全・ネフローゼ症候群、血小板減少について、平成16年度の報告数は急性腎不全・ネフローゼ症候群2例(過去11年の集積8例)、血小板減少1例(過去11年の集積11例)であった。本年も重大な副反応の項への記載の可否を検討したが、「重大な副反応の項に副反応として記載する根拠とするには不十分」とされ、今後とも情報収集に努めることとされた。
 

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重要な副作用等に関する情報


 前号(医薬品・医療機器等安全性情報 No.216)以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意のうち重要な副作用等について、改訂内容、参考文献等とともに改訂の根拠となった症例の概要に関する情報を紹介いたします。

【1】 ガジュツ末・真昆布末含有製剤
 
販売名(会社名) 恵命我神散、恵命我神散S、恵命我神散S〈細粒〉(老舗恵命堂)
薬効分類等 胃腸薬(健胃薬)(一般用医薬品)
効能効果 食欲不振(食欲減退)、胃部・腹部膨満感、消化不良、胃弱、食べ過ぎ(過食)、飲み過ぎ(過飲)、胸やけ、もたれ(胃もたれ)、胸つかえ、はきけ(むかつき、胃のむかつき、二日酔・悪酔のむかつき、嘔気、悪心)、嘔吐
 
《使用上の注意(下線部追加改訂部分)》
[してはいけないこと] 次の人は服用しないこと
 本剤による過敏症状(発疹・発赤、かゆみ、浮腫等)を起こしたことがある人。
[相談すること] 次の人は服用前に医師又は薬剤師に相談すること
 本人又は家族がアレルギー体質の人。
 薬によりアレルギー症状を起こしたことがある人。
 次の診断を受けた人。
  肝臓病
次の場合は、直ちに服用を中止し、この文書を持って医師又は薬剤師に相談すること
 服用後、次の症状があらわれた場合
  皮ふ:発疹・発赤、かゆみ、はれ
  消化器:腹痛、悪心・嘔吐、下痢
 まれに下記の重篤な症状が起こることがあります。その場合は直ちに医師の診療を受けること。
  アナフィラキシー様症状:服用後すぐに息苦しさ、浮腫、じんましん、発疹等があらわれる。
  肝機能障害:全身のだるさ、黄疸(皮ふや白目が黄色くなる)等があらわれる。
〈参考〉 企業報告
2005年4月以降[1992年6月以降]の関連副作用報告数
(「因果関係が否定できるもの」以外のもので、「因果関係が不明なもの」も含む。)
・アナフィラキシー様症状:3例(うち死亡0例)[13例(うち死亡0例)]
・肝機能障害:3例(うち死亡0例)[7例(うち死亡0例)]
関係企業が推計したおおよその年間使用者数:約46万2千人(平成16年度)


症例の概要
 
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
1
30代
上腹部痛
(なし)
1.5g
1回
アナフィラキシー様症状
服 用 日 本剤1/2包(1.5g)を服用。
服用約30分後 嘔気、腹痛、下痢症状が発現。その後、そう痒を伴う膨疹・呼吸困難が発現。
服用約4時間後 外来受診し、グリチルリチン・グリシン・システイン配合剤、グルタチオン、ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液、パモ酸ヒドロキシジンの点滴治療および酸素吸入により、膨疹が消え紅斑となり症状が緩和。念のため1泊入院。服用中止。
中止1日後 症状が回復したため退院。
中止28日後 アレルギー起因薬剤同定試験(プリックテスト)にて、本剤、ガジュツ末、ウコン末で陽性。
企業報告
併用薬:なし
 
NO. 患者 1日投与量
投与期間
副作用 備考
性・
年齢
使用理由
(合併症)
経過及び処置
2
50代
胃不快感
(なし)
9g
15日間
肝機能障害
服用開始日 胃不快感により本剤1包(3g)1日3回服用開始。
服用5日目 体がだるく感じる。
服用15日目
(服用中止日)
脱力感があり、起きることができなくなる。
中止4日後 外来受診し、血液検査で肝機能の検査結果がかなり高く、肝機能障害と診断され入院。肝障害に関する免疫学的検査において陰性を示す。安静および補液(グリチルリチン・グリシン・システイン配合剤、グルタチオン等)点滴による治療開始。
中止11日後 アレルギー起因薬剤同定試験(DLST)にて本剤が陽性を示す。
中止13日後 症状が改善し退院。
中止53日後 通院治療により回復。
企業報告
臨床検査値
  
中止
4日後
中止
6日後
中止
8日後
中止
11日後
中止
19日後
中止
32日後
中止
53日後
AST(GOT)(IU/L)
306
166
64
52
58
33
33
ALT(GPT)(IU/L)
769
583
342
180
128
59
54
Al-P(IU/L)
1850
1823
1709
1200
756
445
330
γ-GTP(IU/L)
508
444
376
259
154
73
41
総ビリルビン(mg/dL)
2.3
2.6
1.0
0.8
0.6
0.7
0.6
総蛋白(g/dL)
7.8
7.3
7.9
7.8
併用薬:なし
 

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使用上の注意の改訂について(その169)


 前号(医薬品・医療機器等安全性情報 No.216)以降に改訂を指導した医薬品の使用上の注意(本号の「2 重要な副作用等に関する情報」で紹介したものを除く。)について、改訂内容、主な該当販売名、参考文献等をお知らせいたします。
 
1 〈精神神経用剤〉
塩酸パロキセチン水和物
[販売名] パキシル錠10mg、同錠20mg(グラクソ・スミスクライン)
[禁忌]
ピモジドを投与中の患者
[相互作用
(併用禁忌)]
ピモジド
〈参考〉 企業報告

 

2 〈精神神経用剤〉
ピモジド
[販売名] オーラップ細粒、同錠1mg、同錠3mg(アステラス製薬)
[禁忌]
チトクロムP450(CYP3A4)を阻害する薬剤(HIVプロテアーゼ阻害剤、アゾール系抗真菌剤、クラリスロマイシン、エリスロマイシン)、パロキセチン、フルボキサミンを投与中の患者
[相互作用
(併用禁忌)]
パロキセチン、フルボキサミン
〈参考〉 企業報告

 

3 〈精神神経用剤〉
マレイン酸フルボキサミン
[販売名] デプロメール錠25、同錠50(明治製菓)、ルボックス錠25、同錠50(ソルベイ製薬)
[禁忌]
チオリダジン、ピモジド、塩酸チザニジンを投与中の患者
[相互作用
(併用禁忌)]
チオリダジン、ピモジド
〈参考〉 企業報告

 

4 〈卵胞ホルモン及び黄体ホルモン剤〉
ノルエチステロン
[販売名] ノアルテン錠(5mg)(塩野義製薬)、プリモルトN(日本シエーリング)
[副作用
(重大な副作用)]
アナフィラキシー様症状:アナフィラキシー様症状(呼吸困難、蕁麻疹、血管浮腫、そう痒感等)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
〈参考〉 企業報告

 

5 〈混合ホルモン剤、避妊剤〉
ノルエチステロン・メストラノール、ノルエチステロン・エチニルエストラジオール
[販売名] ソフィア-A、ソフィア-C(帝国臓器製薬)、ノアルテン-D錠(塩野義製薬)、オーソ777-21、オーソM-21(ヤンセンファーマ)、シンフェーズT28(ファイザー)、ノリニールT28(科研製薬)他
[副作用
(重大な副作用)]
アナフィラキシー様症状:アナフィラキシー様症状(呼吸困難、蕁麻疹、血管浮腫、そう痒感等)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
〈参考〉 企業報告

 

6 〈痔疾用剤〉
硫酸アルミニウムカリウム・タンニン酸
[販売名] ジオン注無痛化剤付、同注生食液付(三菱ウェルファーマ)
[重要な基本
的注意]
本剤の投与中あるいは投与後に過度の血圧低下、徐脈があらわれることがあるので、本剤の投与に際しては、常時、直ちに適切な救急処置のとれる準備をしておくとともに、予め静脈路の確保を行うこと。
[副作用
(重大な副作用)]
血圧低下、徐脈:本剤の投与中あるいは投与後に過度の血圧低下、徐脈があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。
〈参考〉 企業報告

 

7 〈糖尿病用剤〉
塩酸ピオグリタゾン
[販売名] アクトス錠15、同錠30(武田薬品工業)
[副作用
(重大な副作用)]
筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
〈参考〉 企業報告

 

8 〈刺激療法剤〉
ブシラミン
[販売名] リマチル錠50mg、同錠100mg(参天製薬)他
[副作用
(重大な副作用)]
間質性肺炎、好酸球性肺炎、肺線維症、胸膜炎:間質性肺炎、好酸球性肺炎、肺線維症、胸膜炎(胸水貯留)があらわれることがあるので、呼吸困難、咳嗽等の呼吸器症状並びに発熱等がみられた場合には投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施し、適切な処置を行うこと。
〈参考〉 企業報告

 

9 〈合成麻薬〉
フェンタニル
[販売名] デュロテップパッチ2.5mg、同パッチ5mg、同パッチ7.5mg、同パッチ10mg(ヤンセンファーマ)
[用法・用量に関連
する使用上の注意]

初回貼付用量

本邦において、初回貼付用量として7.5mgを超える使用経験はない。

初回貼付用量を選択する換算表は、経口モルヒネ量90mg/日(坐剤の場合45mg/日、注射の場合30mg/日)に対して本剤2.5mg(フェンタニル0.6mg/日)へ切り替えるものとして設定している。

なお、初回貼付用量は換算表に基づく適切な用量を選択し、過量投与にならないよう注意すること。

[重要な基本
的注意]
本剤の使用開始にあたっては、主な副作用、具体的な使用方法、使用時の注意点、保管方法等を患者等に対して十分に説明すること。特に呼吸抑制、意識障害等の症状がみられた場合には速やかに主治医に連絡するよう指導すること。
本剤貼付後に発熱した場合、本剤の温度が上昇しフェンタニル吸収量が増加するため、過量投与になるおそれがあるので注意すること。また、本剤貼付後、貼付部位が電気パッド、電気毛布、加温ウォーターベッド、赤外線灯、集中的な日光浴、サウナ、湯たんぽ等の熱源に接しないようにすること。
[副作用
(重大な副作用)]
意識障害:意識レベルの低下、意識消失等の意識障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
ショック、アナフィラキシー様症状:ショック、アナフィラキシー様症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
痙攣:間代性、大発作型等の痙攣があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
〈参考〉 企業報告

 

10 一般用医薬品
ディート
[販売名] イーメン虫よけ(大正製薬)、ムヒの虫よけムシペールα(池田模範堂)他
[用法・用量に
関連する注意]

漫然な使用を避け、蚊、ブユ(ブヨ)等が多い戸外での使用等、必要な場合にのみ使用すること。

小児(12歳未満)に使用させる場合には、保護者等の指導監督の下で、以下の回数を目安に使用すること。なお、顔には使用しないこと。

6か月未満の乳児には使用しないこと。

6か月以上2歳未満は、1日1回

2歳以上12歳未満は、1日1~3回

目に入ったり、飲んだり、なめたり、吸い込んだりすることがないようにし、塗布した手で目をこすらないこと。万一目に入った場合には、すぐに大量の水又はぬるま湯でよく洗い流すこと。また、具合が悪くなる等の症状が現れた場合には、直ちに、本剤にエタノールとディートが含まれていることを医師に告げて診療を受けること。

〈参考〉 企業報告

 

 

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市販直後調査の対象品目一覧

 

(平成17年9月1日現在)

一般名 製造販売業者名 市販直後調査開始年月日
販売名
硫酸アルミニウムカリウム・タンニン酸 三菱ウェルファーマ(株) 平成17年3月15日
ジオン注無痛化剤付、同注生食液付
塩酸エピナスチン 日本ベーリンガーインゲルハイム(株) 平成17年3月23日
アレジオンドライシロップ1%
エタネルセプト(遺伝子組換え) ワイス(株) 平成17年3月30日
エンブレル皮下注用25mg
オキサリプラチン (株)ヤクルト本社 平成17年4月6日
エルプラット注射用100mg
タクロリムス水和物 アステラス製薬(株) 平成17年4月11日
プログラフカプセル0.5mg、同カプセル1mg*1
エムトリシタビン 日本たばこ産業(株) 平成17年4月19日
エムトリバカプセル200mg
エムトリシタビン・フマル酸テノホビルジソプロキシル配合剤 日本たばこ産業(株) 平成17年4月19日
ツルバダ錠
ロスバスタチンカルシウム アストラゼネカ(株) 平成17年4月27日
クレストール錠2.5mg、同錠5mg
ボセンタン水和物 アクテリオン ファーマシューティカルズ ジャパン(株) 平成17年6月10日
トラクリア錠62.5mg
タミバロテン 東光薬品工業(株) 平成17年6月13日
アムノレイク錠2mg
トシリズマブ(遺伝子組換え) 中外製薬(株) 平成17年6月13日
アクテムラ点滴静注用200
アデノシン 第一サントリーファーマ(株) 平成17年6月21日
アデノスキャン注60mg
ボリコナゾール ファイザー(株) 平成17年6月27日
ブイフェンド錠50mg、同錠200mg、同200mg静注用
ルリコナゾール ポーラ化成工業(株) 平成17年7月20日
ルリコンクリーム1%、同液1%
フルデオキシグルコース 日本メジフィジックス(株) 平成17年8月1日
FDGスキャン注
フルデオキシグルコース (財)先端医学薬学研究センター 平成17年8月1日
FDGスキャン-MP注
モンテプラーゼ(遺伝子組換え) エーザイ(株) 平成17年8月5日
クリアクター注40万、同注80万、同注160万
フォリトロピンベータ(遺伝子組換え) 日本オルガノン(株) 平成17年8月11日
フォリスチム注75、同注150

注)効能追加等における対象
*1:効能追加された「関節リウマチ(既存治療で効果不十分な場合に限る)」

 

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お知らせ

医薬品・医療機器等安全性情報は、医薬品医療機器情報提供ホームページ(https://www.pmda.go.jp/)又は厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/)からも入手可能です。

また、NTTのファクシミリ通信網サービス「Fネット」を通じ、最近1年間の「医薬品・医療機器等安全性情報」がお手元のファクシミリから随時入手できます(利用者負担)。

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