独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
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安全対策業務

第18回ジェネリック医薬品品質情報検討会

開催日時等

日時 2017年3月3日(金曜日) 10時から12時
場所 東海大学校友会館 富士の間
 

出席委員等 (敬称略)

出席委員(9名)

緒方宏泰、川西徹、楠本正明、澤木康平(杉山茂夫代理)、武藤正樹、村松章伊、守安貴子、四方田千佳子、渡邊善照

欠席委員(4名)

喜多村孝幸、鈴木邦彦、西島正弘、檜垣和孝

参考人

山田良太(日本製薬団体連合会)、伏見環(日本ジェネリック製薬協会)、浅見宗俊(日本ジェネリック製薬協会)

事務局

国立医薬品食品衛生研究所

合田幸広、伊豆津健一、阿曽幸男、坂本知昭、加藤くみ子、吉田寛幸、阿部康弘(薬品部)

国立感染症研究所

鈴木里和(細菌第2部)、深澤秀輔(真菌部)

厚生労働省

大原拓(医薬品審査管理課)、松田紘美(医薬品審査管理課)、鉄橋正士(安全対策課)、清水政博(監視指導・麻薬対策課)

医薬品医療機器総合機構

蛭田浩一(ジェネリック医薬品等審査部)

 

審議概要

(1)開会

 委員8名に代理出席1名を加えた9名で開会が告げられた。

(2)第11回検討会で検討対象となったリスペリドン内用液およびガベキサートメシル酸塩注射用の試験結果報告

  第11回検討会(2013年10月)において、後発品の品質に関する文献が報告されたリスペリドン内用液(精神神経用剤)とガベキサートメシル酸塩注射用(蛋白分解酵素阻害剤)に関して、国立医薬品食品衛生研究所にて純度試験および製剤均一性試験の検討を行ない、その結果が資料18-1のように報告された。
 リスペリドン内用液(内服液)は、日本薬局方に記載の方法に従って試験を実施し、純度試験および質量偏差試験のいずれも全ての製剤が規格に適合していた。またガベキサートメシル酸塩注射用は日本薬局方に未収載であることから、溶液について、日本薬局方に収載のガベキサートメシル酸塩原薬の試験方法を参照し、純度試験および含量均一性試験を行なった。ガベキサートメシル酸塩の分解により生じるパラオキシ安息香酸エチルの濃度には製剤間の差が見られたが、いずれの製剤も規格に適合していた。
 以上の内容について、確認され了承された。

(3)2015年度「後発医薬品品質確保対策事業」 検査結果報告

 2015年度の「後発医薬品品質確保対策事業」として、都道府県等の協力により実施された医薬品等一斉監視指導の検査結果(確定前)について、資料18-2のように報告された。16有効成分398品目について、溶出試験、力価試験及び純度試験に係る検査を実施した結果、16有効成分391品目が適合とされ、1有効成分1品目が不適合となった。また1有効成分6品目は試験実施担当機関の試験設備の不具合で試験を実施できなかったため、次年度以降に再度対象品目とするとこととされた。
 不適合となった品目の製剤ロットは市場に流通される前に廃棄されたこと、さらに再発防止に向けて製造販売業者への指導がなされたことが報告された。
 以上の内容について、確認され了承された。

(4)学会等での発表・論文及び医薬品医療機器総合機構への相談内容に関する審議

 2016年4月から2016年9月までの間の文献及び学会発表(資料18-3)並びに2016年度上半期の医薬品医療機器総合機構への相談内容(資料18-4)について報告された。
 ケトプロフェンテープをはじめとする貼付剤について、医療関係者や患者から、製剤間での粘着力および剥がれやすさの違いに関する指摘が多いとの意見があった。本件は品質規格への適合を問うものではないが 、適用部位での保持の違いは有効性に影響を与える可能性があるため、メーカーによる改善が求められるとともに、薬剤師会の協力も得て問題事例についてまずは情報を収集することとなった。
 製剤の添加物によるアレルギーのリスクは、先発医薬品と後発医薬品に共通する課題として、研究班で検討される予定であることが安全対策課より紹介された。
 血液透析の装置内におけるナファモスタットメシル酸塩の析出現象について、製剤試験ワーキンググループ(製剤試験WG)により情報の整理と原因の検討を進めることとなった。
 パクリタキセルとカルボプラチンの併用療法における血管障害の発生に、製剤の品質が関与する可能性について、情報収集することとなった。
 小児の腎移植患者における、ミコフェノール酸モフェチルカプセルの適切な製剤切り替えについて、当該分野の専門家の協力を得て検討するとともに、品質についての情報収集を進めることとなった。
 以上の内容について、了承された。

(5)2017年度製剤試験WGの検討対象候補品目について

 次年度の製剤試験WGの試験について、第14回検討会で委員より提案のあった抗菌剤・抗ウイルス剤等を対象に、試験品目を選定し、溶出試験を実施することが報告され(資料18-5)、内容について了承された。

(6)医療用医薬品最新品質情報(ブルーブック)について

 第16回検討会(2016年3月)において作成することが決定されたブルーブックに関して、作成作業の流れと作成要領、および本年3月に公表の4品目のデータシートの内容について、資料18-6および参考資料2のように説明された。2020年度までに約1,000以上と想定されるデータシートを効率よく作成・HP公表を行なうため、データシートの確認・確定は原則として新たに設置したブルーブックワーキンググループにおいて行うこととし、判断が難しい品目についてのみ本検討会で議論することとなった。また、ブルーブックに掲載予定であるこれまでの本検討会での試験結果等については、その後の製剤の処方変更等で現状の製剤の情報を反映していないものが含まれる可能性があることから、データシートの公表前に製造販売業者に確認をとり、必要に応じて補足することが説明された。
 以上の内容について、了承された。

(7)その他

厚生労働省医薬品審査管理課より、後発医薬品品質情報No.7の発刊について報告された(参考資料1)。
 

提出資料

  1. 議事次第
  2. ジェネリック医薬品品質情報検討会メンバー
  3. 資料18-1  第11回検討会で検討対象となったリスペリドン内用液およびガベキサートメシル酸塩注射用の試験結果報告
  4. 資料18-2  平成27年度「後発医薬品品質確保対策事業」 検査結果報告書
  5. 資料18-3-1 後発医薬品文献調査報告書(概要)
  6. 資料18-3-2   文献一覧表
  7. 資料18-3-3  問題指摘論文集(上記一覧表の一部。著作権の関係で掲載できません。)
  8. 資料18-4   医薬品医療機器総合機構後発医薬品相談受付状況
  9. 資料18-5  平成29年度製剤試験WGの検討対象候補品目リスト
  10. 資料18-6-1 ブルーブック作成作業の流れ
  11. 資料18-6-2 ブルーブック ウルソデオキシコール酸錠
  12. 資料18-6-3 ブルーブック エパルレスタット錠
  13. 資料18-6-4 ブルーブック カルベジロール錠
  14. 資料18-6-5 ブルーブック シルニジピン錠
  15. 資料18-6-6 ブルーブック ホームページ掲載イメージ
  16. 参考資料1 後発医薬品品質情報No.7 
  17. 参考資料2 ブルーブック 作成要領(案)

 
連絡先 ジェネリック医薬品品質情報検討会事務局
URL http://www.nihs.go.jp/drug/ecqaged.html