独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
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安全対策業務

第20回ジェネリック医薬品品質情報検討会

開催日時等

日時 2018年3月14日(水曜日) 10時から12時5分
場所 東海大学校友会館 富士の間
 

出席委員等(敬称略)

出席委員(10名)

緒方宏泰、川西徹、喜多村孝幸、澤木康平(杉山茂夫代理)、鈴木邦彦、武藤正樹、村松章伊、守安貴子、四方田千佳子、渡邊善照

欠席委員(3名)

楠本正明、西島正弘、檜垣和孝

参考人

山田良太(日本製薬団体連合会)、伏見環(日本ジェネリック製薬協会)、浅見宗俊(日本ジェネリック製薬協会)

事務局

国立医薬品食品衛生研究所

合田幸広、伊豆津健一、阿曽幸男、坂本知昭、加藤くみ子、宮崎玉樹、吉田寛幸、阿部康弘(薬品部)

国立感染症研究所

鈴木里和(薬剤耐性研究センター)、深澤秀輔(真菌部)

厚生労働省

山本史、松田紘美(医薬品審査管理課)、鉄橋正士(安全対策課)、中尾光彩(監視指導・麻薬対策課)

医薬品医療機器総合機構

蛭田浩一(ジェネリック医薬品等審査部)

 

審議概要

(1)開会

 委員9名に代理出席1名を加えた10名で開会が告げられた。

(2)2016年度「後発医薬品品質確保対策事業」検査結果報告

 2016年度の「後発医薬品品質確保対策事業」として、都道府県等の協力により実施された医薬品等一斉監視指導の検査結果(確定前)について、890品目52有効成分を検査対象とし、溶出試験または定量・力価試験に係る検査を実施した結果が報告された(資料20-1)。
 不適合となった品目について、自主回収等の行政的な対応とともに、原因究明と必要な改善策を講じるよう、再発防止に向けた指導が製造販売業者へなされたことが報告された。また含量が不適合と判定されたクラリスロマイシンドライシロップ(プラスチック瓶入り100g) 1製剤について、粒子径及び含量の不均一による容器内での有効成分の偏析が示唆された。同製剤の改善状況を注視するとともに、規格に適合していた他の製剤についても、粒子径及び含量の均一性が確保されるよう、製薬企業団体を通じて要請することとなった(資料20-6)。
 以上の内容について、確認され了承された。

(3)学会等での発表・論文及び医薬品医療機器総合機構への相談内容に関する審議

 2017年4月から2017年9月までの間の文献及び学会発表(資料20-2)並びに2017年度上半期の医薬品医療機器総合機構への相談内容(資料20-3)について報告された。
 文献及び学会発表については、

1)フロセミド錠について、製剤試験ワーキンググループ(製剤試験WG)において溶出性の評価を実施することとなった。
2)品質に関する報告例の多い精製白糖・ポビドンヨード配合剤について、臨床での製剤選択や評価法についての情報を収集、整理することとなった。
3)文献及び学会発表で報告された品目について、著者から当該製品名に関する情報が得られず詳細な解析が行えないケースが複数あることについて、著者への依頼方法等について事務局を含めて検討することとなった。

 医薬品医療機器総合機構への相談内容については、

4)フルオロメトロン点眼液について、変更前後の添加剤の質に関する回答内容が明確となるよう確認したうえで資料公表することとなった。
5)クラリスロマイシン錠の溶出性(第4回検討会で一部報告)について、製剤試験WGで評価を実施することとなった。

 以上の内容について、了承された。
 
製剤試験ワーキンググループ(製剤試験WG): ジェネリック医薬品の品質に関して、試験検査を実施し確認を行うため、国立医薬品食品衛生研究所、国立感染症研究所及び地方衛生研究所の担当者から構成されるWG。

(4)ジェネリック医薬品品質情報検討会開催後の改善状況について

 課題が指摘された製剤のその後の改善状況について、資料20-4のように報告された。改善が完了した製剤については成分ごとに再試験を実施し、品質改善の確認を行うとの説明がなされ、了承された。

(5)平成30年度製剤試験WGの検討対象候補品目について

 学会・文献調査等で取り上げられたフロセミド錠、クラリスロマイシン錠、および前回の検討以降に多くの後発医薬品が承認された血圧降下剤について、溶出性の評価を実施することとなった(資料20-5)。
 以上の内容について、確認され了承された。

(6)臓器移植後における免疫抑制薬の後発製剤使用について

 第18回検討会の学会・文献調査において、因果関係は不明であるものの、腎移植後の患者で免疫抑制薬であるミコフェノール酸モフェチル(MMF)カプセルの製剤切り替え時の血中濃度の差異を指摘する文献が報告されたことを受け、事務局で調査を行い、資料20-7のように報告された。臓器移植後の免疫抑制剤の先後発品の切り替えに関しては、専門医と担当薬剤師の連携による血中濃度推移のモニタリング(TDM)を活用した取り組みが関連学会で進められている。検討会ではその動向を注視するとともに、製剤試験WGにおいて4液性における溶出挙動の評価を行なうこととなった。
 以上の内容について、了承された。

(7)その他

 厚生労働省医薬品審査管理課より、後発医薬品品質情報No.9の発刊について報告された(参考資料1)。また、2017年3月より、医療用医薬品最新品質情報集(ブルーブック)の公表を開始し、2018年2月末時点で、ブルーブック作成対象予定の後発医薬品(薬価削除経過措置期間中のものを除く)のうち約33%について、データシートを作成・公表が行なわれていることが報告された(参考資料2)。

 論文や学会発表等について、十分な情報に基づいた議論を可能とするため、著者・発表者への内容の問い合わせ方法に一層の工夫が必要との意見が出された。

 

提出資料

  1. 議事次第
  2. ジェネリック医薬品品質情報検討会メンバー
  3. 資料20-1    平成28年度「後発医薬品品質確保対策事業」 検査結果報告書
  4. 資料20-2-1 後発医薬品文献調査報告書 (概要)
  5. 資料20-2-2 文献一覧表
  6. 資料20-2-3 問題指摘論文集(著作権の関係で掲載できません。)
  7. 資料20-3    医薬品医療機器総合機構後発医薬品相談受付状況
  8. 資料20-4    ジェネリック医薬品品質情報検討会開催後の改善状況
  9. 資料20-5    平成30年度製剤試験WGの検討対象候補品目リスト
  10. 資料20-6   クラリスロマイシンドライシロップ(DS)小児用の含量試験について
  11. 資料20-7   臓器移植後における免疫抑制薬の後発製剤使用について
  12. 参考資料1 後発医薬品品質情報No.9
  13. 参考資料2 医療用医薬品最新品質情報集(ブルーブック)HP掲載状況

 
連絡先: ジェネリック医薬品品質情報検討会事務局
URL: http://www.nihs.go.jp/drug/ecqaged.html