独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
メニュー
閉じる
閉じる
閉じる

添付文書、患者向医薬品ガイド、
承認情報等の情報は、
製品毎の検索ボタンをクリックしてください。

安全対策業務

第13回医薬品・医療機器等対策部会 別添3

本文別添1別添2|別添3|別添4


第13回医薬品・医療機器等対策部会

 医薬品の製造販売業者による対策の必要性が低いと考えられたヒヤリ・ハット事例
 
  事例の内容 背景・要因 誤り又は影響を
与えた医薬品名
1 整形外科の手術が終わり麻酔の覚醒中であった。麻酔科医師よりナロキソン(麻酔拮抗剤)1Aとドプラム(呼吸促進剤)5mlの指示あ り。薬剤を薬品庫へ取りに行った。部屋に帰り医師より「5ml注射器に吸ってください」との指示があった。その後、追加で5mlの指示があったが、他の看 護師が吸おうとしたときに薬剤が違う(ドロレプタン:麻酔剤)事に気付いた。 病棟では局所麻酔剤としてオムニカインのみの使用を原則としているが、リドカインを看護師に要求した。注射薬使用時には必ず中身(種 類、量など)を医師、看護師双方で確認すべきところを確認しなかった。 ドロレプタン
2 アブレーション(抗不整脈治療)中に強度の痛みが出現したため、劇薬のプロポフォールの指示があった。輸液ポンプで注入しなければい けないのに普通の点滴で落としてしまったため、血圧が下がり酸素マスクを使用した。バックで換気し、状態が改善した。 指示が出たときにポンプが必要かと思ったが、確認せず施行した。 プロポフォール注
3 人工呼吸器を装着し、輸液ポンプを使用しプロポフォールで鎮静をはかっている患者に対し、プロポフォールの予定時間量を誤って滴下し てしまった。プロポフォールの残りが少量だったため更新する為に看護師2人で患者のベッドサイドに訪室した。輸液ポンプの電源を1度切った上で設定を流量 23ml/時間、予定量100ml輸液セット60滴/mlとセットし、確認し退室した。しかし、他の看護師がアラームで訪室すると、流量100ml/時 間、予定量23mlになっていたことに30分後に気付く。 ポンプ設定後、滴下確認ができていなかった。 プロポフォール注
4 外来処方箋にて、ジゴシン(0.125mg)錠がいつもと違うとの申し出が、処方10日後に患者本人から外来調剤室にあった。ジゴシ ン(0.125)のところ、ハルシオン(0.125)が間違えて調剤されており、確認後、誤って調剤した薬剤を全て回収し、直ちに患者に謝罪して正しい薬 剤を渡した。なお、患者は以前処方された薬を飲んでいて、誤って調剤された薬剤は服用していなかった。 処方箋の0.125mgという文字を見た時にハルシオン0.125mgと思い込んでしまい、取り間違えてしまったものと考えられる。 ハルシオン錠0.125mg
5 注射薬を取り揃える際に、ビスフォナール注を取り出すところ、プロポフォール注を取り出してしまった。そして、別の薬剤師が処方箋と 照らし合わせて薬袋にセットするが、このときにも薬剤の取り違えには気付かず、両者が見逃してしまった。さらに監査を行うが、日直体制の曜日でもあり、ほ かに退院処方や外来処方、電話の応対に追われて、ひとりで行ってしまい、ミスに気付かなかった。薬剤は取り違えたまま、病棟に払い出されたが、病棟で薬剤 が異なること気づき、患者へは投与されなかった。 処方された薬剤については、なるべく自動アンプル払い出し機を用いているが、すべてが機械で払い出されるわけではなく、薬剤によって は手払いによる取出しが必要となっている。日直で多忙であり、マニュアルを遵守できない状況であった。 プロポフォール注
6 ドルミカム2Aのオーダーであったが、ホリゾン2Aで調剤してしまった。別の薬剤師がドルミカムを取り出す際、残数が合わないため確 認した所、間違いに気が付いた。 同じ鍵つき棚に保管されている。薬品名の確認が不十分であった。 ホリゾン注
7 実際にはホリゾン錠(2mg)が処方されていたが、ホリゾン錠5mgを調剤してしまい、その後の監査でも調剤間違いに気付くことが出 来ずに、患者に渡してしまった。その約2週間後、患者が直接薬を薬剤部調剤室に持って来られ、調剤ミスに気付く。患者は間違った薬剤を服用してはいなかっ た。 処方箋上の薬剤の規格には確認のためにチェックをつけていたが、外来の多い時間だったこともあり、薬剤を取り揃えた後の確認を怠った ことが原因と考えられる。 ホリゾン錠5mg
8 粉砕のフェノバールの色が違うと病棟看護師が気付き、薬剤へ問い合わせ、作り直してもらったら、先ほどもらった粉砕薬の色と違った。 分包器2台のうち、1台は白いもののみ、もう1台は色つきのものとしているが、清掃が確実にできていなかった。 フェノバール錠30mg
9 薬袋のラベル貼り間違いにより、アモバン1錠1×7日分の処方が別の患者に交付されてしまった。本来、交付されるべき患者への処方が 交付されていなかった為、病棟で改めて処方をしていた。 監査時に、ラベルの貼り間違いに気付かなかった。処方薬剤及び薬袋氏名のチェックもれ。 アモバン錠
10 定時処方、フェノバール3tab、リピトール0.5tab(粉砕)1日1回7日分、散剤調剤者は、リピトールを粉砕、錠剤調剤時、処 方箋の表示からフェノバール錠を粉砕し、混合してあると思い、フェノバールを入れなかった。 リピトールのコメントに入力した粉砕が、全体にかかってしまったように見えた。 フェノバール錠30mg
11 PEG(胃瘻)造設の際の鎮静剤(セルシン)投与にて呼吸抑制を生じ、一時呼吸停止しかけたが、アネキセートの使用と、アンビュー実 施にて意識レベルも、呼吸も完全に回復した。 もともと意識レベルの悪い患者に行うには危険度の高い治療であるので、十分に注意して処置した。セルシンによる呼吸抑制は起こりうる ものであり、やむをえない。今後も気を付けていきたい。 セルシン注射液
12 ボルタレン錠25mg1錠屯用10日分を、払い出した。病棟にて、ボルタレン錠10錠の内1錠が、ノイロトロピン錠であり、間違って 混入しているのが発見された。 同効薬であるので棚位置が近かった。薬剤の色形態が類似しており、返品されて1錠ずつ切り離された状態であった物が、混入していたと 思われる。 ノイロトロピン錠
13 ボルタレン座薬25mgを調剤するところ、50mgで調剤し払い出した。使用前に病棟で看護師が発見。 冷所保存であるため、同一成分で含有量の違う薬剤が隣同士で配置されていた。管理上の問題。 ボルタレン・サポー50mg
14 入院処方(他科受診)でロキソニン3錠3×毎食後15日分で45錠調剤しなければならないところ、15錠しか入れなかった。監査者も 気が付かず、病棟へ払い出してしまった。当日、病棟より連絡があり間違いに気付く。不足分30錠を渡し謝罪した。 ロキソニンは3錠3×5日分で処方されることが多く、思い込みにより調剤してしまう。また、入院処方は定時でも14日分までしか処方 できず、15日分という意識がなかった。 ロキソニン錠
15 ロキソニン2錠、痛むとき、6回分処方された。名前の確認が不十分のまま、他者の薬袋に入れてしまった。病棟看護師がチェック時に気 付き、正しい患者の薬袋に入れ直した。 まったく同一の薬品であったため、薬袋と分包品の名前を確認不十分のまま払い出してしまった。 ロキソニン錠
16 ピリン禁の患者にその情報を知らずに発熱したためメチロン1Aとパスに指示があったためカルテ確認後施行した。薬剤部よりピリン禁と の情報を得て観察、医師報告を行なった。 薬剤ボトル交換時にエア針を刺し忘れた。その後の検温や巡視などでもエア針がないことが発見されなかった。 メチロン注
17 アンプリット錠25mg3錠3×の処方に対して、アンプリット10mg3錠3×で調剤し払い出してしまった。病棟でも始めは気付か ず、翌日分をセットする際に気付いたため、2回分は10mg錠を服用してしまった。気付いた時点で薬剤部に連絡があり、すぐに正しいものと交換し対応し た。 複数の規格の存在。同一処方の一包化の中身の方に注意が偏ったため、規格の確認が甘くなり、思い込んだ。 アンプリット錠10mg
18 トレドミン1回2錠の指示で、1包のみ1錠しか入っていなかった。病棟看護師が発見し、再調剤した。 静電気による錠剤の飛び。調剤者は調剤後の薬包の確認を怠り、監査者も当然入っているという思い込みで監査した。 トレドミン錠
19 インプロメン(3)5錠 3S03 でコメントに「1- 0- 2- 2」とある処方において、夕食後に2錠のところ、夕食後に薬剤がない状態で調剤、払い出してしまった。 わかりにくいコメントの記載と、監査時の確認不足が原因と思われる。 インプロメン錠3mg
20 点滴内にアタラックスP50mg1アンプル混注の指示があり、準備しようと薬剤科から払い出された薬を確認したところ、アタラックス P25mgであった。 同一名で、複数規格がある薬品だった。 アタラックス-P25mg
21 キシロカインポリアンプ2%の処方のところ、キシロカインポリアンプ1%を調剤した。薬剤確認の際、看護師により発見された。 キシロカインポリアンプという文字だけを見
て、思い込みで調剤した。
キシロカインポリアンプ2%
22 手術室入室時の申し送りで「患者入室チェックリスト」の上のスペースに「リドカイン(+)」(リドカインの試験投与によりアレルギー 反応が観察された、の意味。)と記載があり、これについて病棟看護師より、「前回のテストで(+)」でした。」との申し送りがあった。申し送りを受けた看 護師は、自分の記録用紙のテストの欄に、「リドカインテスト(+)」と記した。病棟看護師より「もしかすると皮膚を寄せて縫合できたら、植皮せずにそれだ けで手術は終わるかもしれない。」という見通しも申し送りがあった。この時点で、導尿カテーテルは留置するのか、植皮するとすればどこから採皮するのか、 医師への確認の必要性、直介看護師への報告の必要性等考えた。しかしそのことに気を取られ、「リドカインテスト(+)」の事実を関係者に確認することを忘 れてしまった。直介看護師より、「1%Eキシロカイン(エピネフリン添加1%キシロカイン)が冷所にあるのでください。」と言われ、1%Eキシロカインを 冷蔵庫より出し、外回り看護師に渡した。手術が始まり局所麻酔を実施しているときも気がつかなかった。研修医より「局所麻酔薬は、何をどの位使ったの か。」と質問され、初めて「リドカインテスト(+)」であったことを思いだした。執刀医と麻酔科医へ報告した。患者には変化はなかった。 ・ 日常の業務では、「リドカインテスト(+)」と申し送りを受けた場合は、手術室に入る時に「リドカインテスト(+)です。」と報告し、「リドカインテスト (-)」の場合は、リドカインを渡すときに「リドカインテスト(-)です。」と確認していたが、今回は他のことに気をとられており、医師に確認しなくては ならない事、直接看護師に伝えること等を忘れてしまっていた。 1%Eキシロカイン
23 テルネリン錠1mgを一週間分粉砕調剤したが、最後の服用分が黄色に変色していた。 添付文書、メーカーへの問い合わせから、塩基性物との相互作用で黄変することが判明。コンタミネーションが原因と考えられる。 テルネリン錠1mg
24 入院患者の退院時、眼科処方で「タリビット眼軟膏3本」が処方されていた。調剤時に「クラビット点眼」と見間違って調剤し、払い出し た。調剤監査者も、同様に見落としてしまった。 眼軟膏と点眼の違いはあるが、同系薬、同一薬効の為、思い込みがあった。退院後、患者入所施設の職員が発見して、連絡をもらった。 クラビット点眼液
25 処方内容「1 ミドリンP 点眼液 1本、2 リンデロン点眼液 2 本」。入院調剤室に病棟看護師より、1の処方でミドリンP 点眼液が2本調剤されている旨の電話があり、調剤ミスに気付いた。病棟看護師がミドリンP 点眼液1本を取り除き、患者へ1本を渡した。取り除いたミドリンP 1本は、薬剤部へ返却してもらうこととした。 今回の過誤の理由として、同処方箋内のリンデロン点眼液2本の処方につられたこと。夜勤中の処方に至急コメントが入力されたため、即 座に自己監査を行ったことが挙げられる。 リンデロン点眼液
26 「カマグ(緩下剤) 2g 分32日分」を服用開始するにあたり、6包つながっている分包紙を切り離したところ、そのうち1包から薬がこぼれてきたと病棟担当薬剤師が調剤室に持って きた。現物を確認すると縦のヒートシールの一部が不完全であった。切り離すことにより散剤がこぼれることが分かったため、調剤後の鑑査の時に見つけること は困難だったと思われる。すぐに調剤し直して病棟へ再度支給した。ヒートシールを行う散剤分包機のヒーター部が古くなっており、最近は調節してもらいつつ 使用していたが、ヒートシールに問題は起こらなかった。 ・ ヒートシールの機器の部品が古くなったことによりシールが不完全になった。 酸化マグネシウム
27 ジゴシン錠を1回半錠で服用する患者にお渡しする際、ジゴシン錠を割って入れた袋に「リピトール」と表記してしまう。当日の夕方、患 者より電話があり間違いに気付く。翌日、調剤し直して交換し、患者に謝罪。 同処方箋上にリピトールがあり、同じ半分に割って調剤することから、思い込んで表記してしまった。監査者も気付かなかった。証拠を残 すため、錠剤シートの一部を処方箋上に添付する際、ジゴシン錠のシートを貼ったにも関わらず錠剤を割った袋に表記する際、確認しなかった。 ジゴシン錠
28 アルケラン錠のところ、アンカロン錠を払い出し、病棟で発見された。 入院調剤用の機械が壊れたため、普段と違うやり方で調剤を行っていた。毒薬の引き出しに鍵が掛かっているが、夜勤者が持っているため 借りに行くなど作業を中断した。引出しにはアルケランとアンカロンが一緒に入っており、目立つアンカロンを手に取った。監査者も気付かなかった。 アンカロン錠100
29 リスモダンの内服が中止されていたが、○/6に再開され与薬表に手書きの赤字で再開と書かれている。○/10に与薬表に手書きの赤字 で書かれていた下に「中止」と黒字で書かれていたが、見逃し、○/11朝に内服させてしまった。赤い文字に注意が行き、中止の黒い文字を見逃してしまっ た。また、中止になった内服薬は中止薬の箱に移動されていたという考えがあった。患者の状況を観察していたが変化がなく経過していた。 中止薬は中止薬の箱に入れ、他の薬品と混在していたこと。また、中止は赤字ではっきりと記載されていなかった。 リスモダンカプセル
30 点滴処方の払い出しの際、プリンペランとラシックスを誤って配薬する。看護師の監査でチェックがかかり、患者に影響はなかった。 プリンペランとラシックスのアンプルが似ていた。調剤する本人の思い込みと、確認不足である。1人で調剤をしていたので、ダブル チェックはしていない。 ラシックス注
31 ペルジピン2mg1アンプルのところ、誤って、10mg1アンプル払い出してしまった。監査の際気付かなかった。病棟看護師が誤りに 気付き、報告を受け、直ちに正しく払い出した。 規格を最後まではっきり確認せずに、払い出してしまった。 ペルジピン注射液10mg
32 アーチスト10mgを0.5錠を、朝夕2回/日(1回0.25錠ずつ)で処方されていたが、0.5錠ずつ調剤してしました。 通常粉砕しなければならない処方であったが、錠剤で服用できるか試したいとのことで、半錠のものがあり、規格違いで調剤できるものも 存在し、混同した。 アーチスト錠10mg
33 薬剤師は、アーチスト14錠調剤すべきところ、26錠調剤した。薬剤科の最終監査で発見した。 医師の指示は、アーチスト錠2.5mg3錠2-0-1であった。同一処方箋内に一包化すべき朝の薬28錠と夕の薬14錠が記載されて いた。 アーチスト錠2.5mg
34 レニベース5mg粉砕、1日2回のところ1日1回に分包した。 処方箋が多く出ていたことと、注射箋の処理など慣れないことに戸惑って仕事をしていたため。 レニベース錠5mg
35 ブロプレス8mg レニベース5mg1錠分2、7日分で処方されていた。ブロプレス、レニベースの半錠を調剤するところ、半錠とせず 錠剤のまま調剤し、病棟へ払い出した。看護師が発見した。 調剤の際、用法の確認が不足した。 ブロプレス錠8
レニベース錠5mg
36 退院処方「ニューロタン錠50mg、1錠分2、9日分、半分に割って下さい」のところ、半錠9包調剤した。病棟にて9包不足している のが発見された。 処方量の9錠と、半錠の9包の思い違い。 ニューロタン錠50
37 6種類の薬剤3日分の処方が出た。調剤・監査し、病棟に渡した。その後、病棟からディオバン錠(40mg)1種類が抜けているとの連 絡があり、数量不足で調剤したことが判明した。調剤しなおして病棟に渡した。 調剤した際に、ディオバン錠を調剤し忘れていることの認識はあったが、確認が不十分だった。 ディオバン錠40mg
38 ブロプレス錠 朝1錠・夕2錠の処方で、誤って薬袋に朝2錠・夕1錠の指示をして調剤してしまった。処方3日後に、看護師が確認した際に間違いに気付き、連絡が来た。 プロプレスは分割で服用の場合、通常、朝食後の方が錠数が多い処方が多いため、思い込みで朝食後2錠・夕食後1錠と指示してしまっ た。 ブロプレス錠
39 ペルジピン注射液をシリンジポンプで開始。その時、他看護師と速度の確認は行った。その後、速度を確認した時遅れていることに気付い たが原因が分からず経過観察した。患者の家族からのナースコールがあり、他看護師とともに訪室した時に、他看護師により指摘を受け、シリンジがきちんとは まっていないことに気付き、主治医に報告した。 シリンジポンプの設定ミスにより、薬液が指示量入っていなかった。確認が不十分であった。 ペルジピン注射液
40 ビソルボンのところ、ラシックスを払い出していた。薬剤師の監査でも間違いに気付かず、払い出された。看護師が輸液準備時に間違いに 気付き、交換してもらった。アミノトリパ1号も、2パックなのに1パックしかなかった。 ビソルボンとラシックスは色や形態が似ていた。アミノトリパの数にしても薬品名の間違いにしても、確認不足であった。 ラシックス注
アミノトリパ1号
41 ノルバスクを入力しようとして、3文字入力で画面に出てきたノルバデックスDをノルバスクと思い処方した。当院では、ノルバスクは在 庫されていない。薬剤部で、調剤時に、患者の疾患と処方病棟から間違いではないかと思い、医師に疑義照会し発覚した。患者には処方されていないため、影響 はなかった。 薬剤の名称が類似している薬品は、間違い予防のため減らしている。ノルバスクは当院では在庫していない。循環器医師は、ノルバの3文 字でノルバデックスDしか画面表示されていなかったが、ノルバスクと思い込んだ。 ノルバスク錠
42 ペルジピンLAと、ペルサンチンLを間違えて調剤してしまった。 検薬がたまり、単剤であり、思い込みがあった。 ペルサンチン-Lカプセル
43 指示簿に「血圧90以上はハンプ1ml/時間で開始」の指示が出ていた。朝の血圧が100/82mmHgであり、ハンプを再開した。 注射処方箋には2ml/時間に指示が入力されており、そのまま2ml/時間で接続した。1時間後、申し送り時に日勤看護師に指摘されて気付いた。 指示簿にハンプ開始の指示が出ていることは知っていたが、流量まで指示簿で確認していなかった。注射指示簿には2ml/時間の指示が 入力されていた。ハンプ開始時、カルテを用いて確認をしたが、スケールの指示簿は見ず、注射指示表のみで確認した。初めてハンプを使用することで緊張して いた。ハンプ再開時指示簿にも指示があったのを思い出したが、再度見なかった。血圧が低めである患者の病態について理解していなかった。情報収集が不十分 であった。スケール指示を確認できていなかった。 ハンプ注射用
44 カリメート(ポリスチレンスルホン酸カルシウム)5gを6包×3=18包を薬袋に入れるべきところ、ケイキサレート(ポリスチレンス ルホン酸ナトリウム)5g、18包を薬袋に入れて払い出してしまった。 コンピュータシステムが停止しており、手書き処方箋の至急調剤が続いていた。薬効が同じカリウム吸収抑制剤であったため、混同してし まった。 ケイキサレート
45 サアミオン、1 日3錠、10日分の処方で30錠で調剤するところ、間違って90錠調剤した。服用開始翌日に薬剤管理指導担当の薬剤師が自己管理指導のために数を確認した ところ、多く入っていることを発見し、調剤し直した。 祝日の日直業務中の事例である。調剤後に自己監査で再度確認するようにしているが、他の作業が間に入り、その確認が十分でなかった。 サアミオン錠
46 ビソルボン錠のところ、ムコソルバン錠を調剤した 薬効が同じ薬は薬品棚が近く、無意識に隣の薬剤を取ることがある。 ムコソルバン錠 
47 小児科の散剤で、メプチン顆粒とビソルボン細粒を見間違えた。アスベリン散、ペリアクチン、メプチン顆粒の混合のところ、アスベリ ン、ペリアクチン、ビソルボンで調剤した。 アスベリン、ペリアクチン、ビソルボンの組み合わせで処方されることが多いため、3種類を混合したものを予製してあるので、思い込ん で使った。 ビソルボン細粒
48 ムコダインシロップの処方が1日28mgとなっていた。院外処方箋の監査で、明らかに少ない処方量のオーダーであった。患者に処方箋 を渡してしまった。院外薬局からの問い合わせで気が付いた。医師に処方量を問い合わせ、1日28mgから1日750mgに変更となった。 院外処方箋ということで、院内で調剤する処方箋よりも監査に対する気持ちの緩みがあったかもしれない。多忙で慌てていたため見落とし てしまった。 ムコダインシロップ5%
49 アリメジンシロップ処方すべきところ、アスベリンシロップを調剤し、病棟に交付した。看護師が、確認時発見した。 薬品名が類似している為、思い込みで調剤した。投与量に大きな差がなく、用量のみで間違いに気づき難かった。薬品の色の確認を怠っ た。 アスベリンシロップ
50 ホクナリンテープ1mg2枚調剤のところ、2mg2枚調剤してしまった。 枚数2枚と、規格の2mgを混同してしまった。 ホクナリンテープ2mg
51 病棟看護師から、「1包化された薬剤でテオドール100mg錠が0錠と2錠に分包されている」と連絡があった為、入院調剤担当で、2 日分を再調剤し病棟で薬剤確認後、交換した。処方内容は、臨時処方箋:Rp.2 テオドール(100mg)1 錠、パリエット(10mg)1錠、ワソラン(40mg)1錠 1×夕食後7日分。 調剤者及び、監査者とも、全ての薬包中の薬剤数を確認する事になってるが、1錠が隣の薬包へ入ってしまった事に気付かなかった。 テオドール錠100mg
52 外来患者の処方を、調剤時に、ムコダインとムコスタ錠を取り違えた。患者が気付き、申し出があり発覚した。 名前が似ていた為、思い込んでしまった。薬品棚の配置は考慮され、離れた位置にあったが、処方箋の名前を思い込んでしまった。又、薬 品監査の担当者も見逃していた。 ムコスタ錠
53 当直時、救急外来処方箋で、セルベックスカプセルのところを同薬用量のセルベックス細粒で調剤・監査し、患者に交付した。次の患者に 同じ内容が処方され、間違いに気付いた。担当医師に連絡、状況説明し、細粒で良いと指示をもらい、処方変更してもらった。 当直時で1人業務だった。夜間HD処方箋が6枚と、救急外来処方箋が2枚あり、あわてていた。同処方中にPL顆粒があり、散剤2種類 と思い込んだ。 セルベックス細粒
54 プロスタンディン注3Aのうち、1Aがガスター注であった。払い出し先の病棟看護師が間違いに気付き、薬剤部へ連絡。 自動払出機より払い出された薬剤で、両薬剤のカセットが隣接している。バラの薬剤(特に返品等)の、機械への充填ミスの可能性が高 い。 ガスター注
55 入院臨時処方で、「セルベックス細粒 0.5g 1日3回毎食後 5日分」という処方に対して、1日量と用法が合っていないのに気付 かずに、セルベックス細粒(1包0.5g) 5包を調剤し、監査でも気付かずに払い出してしまった。病棟より確認の電話がはいり、処方医師に確認したとこ ろ、「セルベックス細粒 1.5g 1日3回毎食後」の間違いであった。オーダーの修正をしてもらい、病棟へ払い出した。 処方箋の中の「調剤量 0.5g」のみを見ていて、用法と照らし合わせることをしていなかった。 セルベックス細粒
56 ラキソセリン薬2本のところ、1本しか交付しなかった。患者より指摘され発見。 当時、薬剤師は委員会で1名しかおらず、調剤・監査は一人で実施した。 ラキソセリン液
57 チラージンS(50μg)のオーダーがあり、その通り調剤したつもりであったが、チラージンS(25μg)で調剤してしまった。3日 間気が付かず、そのまま投与されてしまった。 同名異含量の薬剤が存在する。並べて保管しているため、取り違えた。調剤、監査時の確認が不十分であった。 チラージンS錠25μg
58 看護助手が、注射伝票をもって薬剤に来た。内容はリンデロン4mgで、夜中と次の朝の分の指示であったが、2回分のデカドロン4mg を払い出した。病棟でも間違いに気付かず、夜中の分は患者に実施された。朝の分を準備する際に、病棟看護師が気付いた。薬剤から払い出す際に、薬剤師が1 人で払い出し、看護助手であったため一緒に確認をしなかった。病棟では、1年目看護師が誰かと確認せず、点滴につめてしまった。 医薬品のパッケージが似ている。両方とも要冷蔵で、薬品棚も近い場所に保管している。確認方法のルール違反。 デカドロン注
59 ソルコーテフ100mgのところ、ソルメドロール125mgを誤って払い出した。看護師が与薬前に気付き、薬剤部に連絡した。 夜勤中のため一人で薬品を集め、払い出した。ソルコーテフとソルメドロールが、とても似ている。 ソル・メドロール125
60 前日の看護師が準備した(生食100ml + デカドロン5A)の点滴を、看護師・薬剤師と確認照合中、デカドロン5Aにリンデロン1Aが混じっていたのを発見した。 前日に病棟内冷蔵庫に定数として保管されているものから準備した。デカドロンとリンデロンのアンプルが似ている。冷所されていたリン デロンの箱の中にデカドロンが混入していた。 リンデロン注
61 病棟看護師より、デカドロン320錠のところ340錠入っているとの連絡があり、調剤ミスに気付いた。患者は服用前であった。直ちに 病棟に出向いて確認後、20錠回収し謝罪した。 調剤者は、1シート10錠のデカドロン4シートが2シートずつ2組に抱合せになっているものを、2シートと思い込んで調剤してしまっ た。監査者も同様に2枚1組を10錠として数えてしまった。 デカドロン錠
62 入院患者の臨時処方せんを調剤した際、処方番号2と3の薬剤の数量を間違えて調剤した。処方番号2、デカドロン錠8T 1×朝食後 2日分、処方番号3 デカドロン錠4T 1×朝食後 2日分、担当看護師より連絡があり、過誤が発覚した。連絡を受けた調剤師が、病棟へ薬剤の数量確認し、交換のうえ謝罪した。 調剤者は処方番号2と3の薬剤が同じであった為、必要な錠数をまとめて持ってきた。薬袋に入れる際、薬袋番号の確認を怠った。監査者 は薬袋ラベルで処方番号、用法用量までしっかり確認しなかった。 デカドロン錠
63 プレドニン(5mg)を1日1回、1回1錠の内袋を使用すべきところ、1日3回、1回1錠の内袋で調剤してしまった。 調剤時に1日1回、1回1錠の内袋を取り出したつもりだったが、誤って取り出し、そのまま調剤してしまった。 プレドニン錠5mg
64 インスリン点滴内混注でスケールを見間違え、指示量より2単位多くヒューマリンRを混注した。 指示簿を見る際、見直してから実施したが思い込みで見間違え、施行した。 ヒューマリンR
65 大腸ファイバーの患者(内分泌疾患で入院中)。病棟からヒューマリンR4単位入りの点滴を施行されておりセデーション(ドルミカム、 ペンタジン、アタラックスP)を、ブスコパン側管静注後フラッシュの為点滴全開で滴下する。その後調節を忘れ点滴が終了して気付く(約40分後)。 病棟から申し送りを受けたが点滴については無かった。ボトルに表示あり、注意深く見ていなかった。他の検査と同時進行しており並行し て介助に付いていた。新人指導にも当たり余裕が無く確認、観察が疎かになった。 ヒューマリンR
66 薬品在庫確認時、前日に、ウテメリン3錠×3日分渡すところ、ウテメリン3錠×1日分を渡していたことに気付いた。主治医に報告した ところ「お腹が張ってきた時に使用するようにと渡した。今のところお腹も張っていないので大丈夫だと思う。」とのことであった。患者に連絡して、お腹の張 り具合がないことを確認し、渡した薬が1日分であったことを説明した。患者は、「お腹の張りもなく薬を服用していない。定期健診の予定がもう少しであり1 日分で良い。」と話された。医事課に連絡し、会計の請求はこちらで間違いのないように依頼しておくことを説明した。 本人に確認時、思い込みがあった。ルール内では、医師または、科長と一緒に確認を出すことを決めていない。ルールを守れない雰囲気が ある。 ウテメリン錠5mg
67 外来処方の錠剤を一包化する際、フリバス2錠 1×1 21日分(1回2錠を21包)を、誤って1回1錠42包になるように器械に セットした。監査でも間違いに気付かなかった。交付時に患者に内容確認してもらう旨が特記されていたが、その確認も怠り、患者の手に渡った。器械に残った 21錠に気付き、患者宅へ連絡し、正しいものと交換した。 フリバスが残っていることに気付いた際、2枚の処方が検索された。セットした部員と監査した2人の部員がそれぞれ記憶を辿ったが、3 人ともフリバスの処方に関して記憶を引き出すことができなかった。他のカラは記憶を辿れたので、注意が欠如しがちな薬剤であった。 フリバス錠
68 ハルナール0.2の処方があり、薬袋に本来「1日1回 朝食後 28日分」と記載するところ「1日3回 1回2錠」と記載し、更に 「朝食後」というハンコが押されていた。薬袋を作成した助手と、監査した薬剤師の両名ともが見抜けず、患者が発見した。 業務手順、チェックの問題。2種類の薬が処方され、もう一種類の薬の用法と混乱し薬袋を作成してしまった。監査時、薬品のチェックに 追われ、薬袋の表示を確認していなかった。 ハルナールD錠0.2mg
69 ウテメリン2Aを20ml/時間で自動ポンプにより与薬する予定が、同薬を500ml/時間で実施した。他看護師が、点滴準備し採血 とともに点滴開始してくれることになっていた。「見てね」といい、退室直後にポンプをチェックすると、予定量が20ml、流量が500ml/時間の設定で 開始されており、輸液完了アラームが鳴った。他看護師より、点滴をつなげる時にはチューブを満たすため、積算
がすでに17mlほど(止血剤を混入途中であった為と気泡多く流している)あり。患者内には3ml注入されていた。
開始前のダブルチェックが抜けていた。開始直後のチェックの為間違いが発見できなかった。 ウテメリン注50mg
70 患者への退院処方を監査するにあたり、プロクトセディル坐薬を調剤すべきところ、プロクトセディル軟膏を調剤してあることに気付かず に、病棟へ払い出してしまった。 調剤室には1名しかおらず、薬剤科窓口、電話の対応などを行いながら監査をしていた。集中力が低下していたと思われる。 プロクトセディル軟膏
71 ポステリザン軟膏強力(2g)5個の処方が出たが、誤って同効薬のプロクトセディル軟膏(2g)5個を調剤し病棟に渡した。患者に投 与される前に病棟の看護師から連絡があり、間違って調剤したことに気付いた。 薬剤の形態が似ていた。当直時間での勤務だったので、十分確認する余裕がなかった。 プロクトセディル軟膏
72 上部内視鏡検査施行中、胃粘膜に付着した粘液を除去する為洗浄した際、ガスコン水ではなく、誤って50%イソプロピルアルコール 40mlを使用した。医師は検査技師にガストロ水か確認したが技師も誤認していた。 内視鏡上の液体が水でなくアルコールである事を技師が申し送りしていなかった。 イソプロピルアルコール
73 リンデロンVクリーム30gを調剤すべきところ、5gを調剤、監査、交付してしまった。 リンデロンのVとVG、軟膏とクリームの違いは十分に確認したが、30gの規格があることを失念しており、確認が不十分だった。 リンデロンVクリーム5g
74 カルフィーナ1錠14日分の指示で1包が空になっており、他の薬包に2錠入っていた。病棟看護師が発見し、再調剤した。 静電気による飛びがあったが、白帯がついている表側から監査した為、白帯と重なって小さな白い玉を見逃した。単純な処方なのでさっと しか見なかった。 カルフィーナ錠
75 パントシン3g、カマ3g、寝る前、7日分を調剤した際、7包で分包した。薬袋の表示が「1回2包」になっているのに気付かず、病棟 に送った。患者も「1回2包」に気付かず1回1包で服用していたが、4日分服用した時点で看護師が残数が合わないため、問い合わせてきた。残りの3包を調 剤し直して、患者と看護師に「散剤の調剤で、1包あたり5gを超えるときは、これを2包に分けることになっている」ことを説明して交換した。 調剤内規で決めていたことを忘れていた。 パントシン散?
酸化マグネシウム
76 エブトール6錠・ピドキサール3錠、分3、ロキソニン3錠・セルベックス3カプセル・レスプレン3錠、分3の処方が出ていた。処方受 付時に、自動的に分包機にデータが送られ、それぞれの薬剤組成で分包されるはずであった。しかし、分包がずれてしまい、エブトール2錠・ピドキサール0錠 のものとエブトール2錠・ピドキサール2錠のもの、ロキソニン2錠・セルベックス1カプセル・レスプレン0錠のもの、ロキソニン1錠・セルベックス1カプ セル・レスプレン0錠のもの、ロキソニン0錠・セルベックス1カプセル・レスプレン3錠のものができてしまった。そのことに気が付かず払い出され、病棟に て発見され、薬剤部に連絡が入り、気が付いた。 分包機の誤作動があった。監査が不十分であった。時間外業務で、監査者の集中力が欠けていた。 ピドキサール錠
ロキソニン錠
レスプレン錠
77 ユベラN ソフトを調剤すべきところ、ユベラ50mgを調剤してしまった。 ユベラN ソフト、ユベラニコチネート、ユベラがあり、間違いやすいことを認識しているつもりであったが、確認がおろそかになってしまった。又、電話を受けたり、窓 口に出たりで、調剤が途中で中断してしまい、集中力を欠いてしまった。 ユベラ錠
78 処方は1モル塩化カリウム液4Aであったが、アスパラK4Aを調剤し病棟に上げた。病棟看護師が気付き、発覚した。 確認不足と思い込み。監査もすり抜けている。カリウム製剤に対する、薬剤師の認識の低さ。 アスパラカリウム注射液
79 朝の8:20頃、緊急で点滴調剤の依頼があった。ワークシートとテルモ生食500mlとサブビタン1Aがカートに入って、ダムウェー ターで降りてきた。ワークシートには「テルモ生食500ml 0.5袋 ブドウ糖5%500ml 0.5袋 KCL0.5キット サブビタン1A テルモ 生食500ml 0.5袋 ブドウ糖5%500ml 0.5袋 KCL0.5キット」の指示であった。しかしワークシートも見ずに、生食にKCLを1キッ トづつ混注してしまった。他の薬剤師が気付き、作り直したため、患者への投与は未然に防がれた。もし患者に投与されていたら、新たな処置が発生したと考え る。 KCLなどカリウム製剤に関しては、病棟からすべて撤去しており、なおかつ、KCLはキット製剤を使用しているため、0.5キットの 指示に関して、病棟で看護師が実施すると一時注射器で吸引するという行為が発生し、静脈注射をする危険性が生じるため、0.5
キットの指示の混注に関しては薬局で薬剤師対応としている。そのことは、今年からマニュアル化していたが、当事者の薬剤師は知らなかったとの事。ワーク シートの確認もせずKCLを混注し、ブドウ糖は混注しなかった。点混作業に慣れていないとはいえ、確認もしなかったことは、薬剤師としての適性が疑問視さ れる。
KCL(不明)
80 午前中に、集学治療室の注射薬(輸液)を、集計一覧のもとに払い出した。その際、生理食塩液(500ml)6本の指示のところ、5% ブドウ糖液(500ml)6本を誤って払い出した。病棟から間違っているとの報告を受け、誤りに気付いた。患者投与には至っておらず、早急に正しい薬剤に 交換した。 休日のため、薬剤師2名体制の業務中であった。又、午前中は多忙であったため、自己監査を行ったが、誤って払い出した。 不明(5%ブドウ糖液500mL)
81 病棟看護師から薬剤部に、定時処方分の「5%ブドウ糖500ml」が、誤って「5%ブドウ糖250ml」で来ていると連絡があった。 すぐに正しい薬剤と交換した。 払い出し者は、5%ブドウ糖250mlと5%ブドウ糖500mlのソフトバックの形状がよく似ているため、形状のみに意識が集中し、 規格を十分確認していなかった。監査者は、至急分の調剤に対応していたため、不十分な監査となった。 ブドウ糖注射液5%500mL
82 注射セットの際、フルカリック1号の処方オーダー患者にフルカリック3号をセット、フルカリック3号の処方オーダー患者にフルカリッ ク1号をセットし病棟に提出した。病棟看護師が事前チェックにて間違いに気が付き、薬剤部へ報告し、改めてセットしてもらった。 フルカリック処方の注射箋が続けてあり、確認作業を徹底しなかったこと。監査を実施した別の薬剤師も、1号と3号の違いに気が付か ず、そのまま監査OKとしている。 フルカリック3号
83 モリヘパミンの処方に対し、モリプロンFを病棟に払い出した。病棟看護師が実施前に薬品間違いに気付き、指摘をされた。 双方ともアミノ酸製剤で、薬品名が類似していた。 モリプロンF
84 アミパレン300mlを調剤すべきところ、アミノレバン500mlを調剤し、病棟に渡してしまった。病棟の看護師から連絡があり、間 違いに気付いた。患者に投与する際に看護師が気付いたので、患者には影響がなかった。 経験が浅い薬剤師で、似通った薬品名については注意していたが、混同してしまった。 アミノレバン
85 準夜勤の巡視時、フルカリック1号が末梢から施行されているのに気が付いた。主治医確認すると、IVH(中心静脈栄養カテーテル)が 挿入されていると思い込みオーダーした。日勤帯から行われていた。すぐに、指示でツインパル1000mlに切換えた。血管痛もなく、静脈炎もなかった。 確認不足と知識不足とオーダーミス。 フルカリック1号
86 定期注射処方で、注射自動払出し装置が取り揃えたアデラビン9号、グロサン注、チエナムが、処方指示量の各々2倍量払い出されてい た。確認時、これを見逃し支給してしまった。実施しようとした看護師が、薬剤が2倍量ずつセットされていることに気付き、病棟から連絡で支給ミスが判明し た。確認後、過剰に払い出した分の薬剤を全て回収した。 確認不足、思い込み、機器の不良。 アデラビン9号
グロンサン注
チエナム点滴用
87 外来より、至急に注射用蒸留水20ml払い出しの依頼があったが、生理食塩水20mlを間違えて払い出してしまった。使用される前に 外来ですぐに間違いに気付き、交換した。 途中で別件の仕事が入り、作業を中断した。その間に外来より注射薬を受け取りにきたため、急いで揃えた時に、割り込み作業があった。 生理食塩水
88 看護師より、患者の注射処方箋のジェムザールが、5%ブドウ糖注50mlに溶解されていなくてはならないのに、生理食塩液50mlに 溶解されていると連絡があった。確認したところ、同注射処方箋はプロトコルが変更され、それに伴い、ジェムザールの溶解液も生理食塩液から5%ブドウ糖注 に変更されていたのだが、それを見落とし、取り揃えの段階の生理食塩液のままで溶解していたことが分かった。看護師に謝罪し、生理食塩液に溶解されたジェ ムザールを回収し、5%ブドウ糖注で調整し直した。 確認不十分。 生理食塩水
89 注射薬のソルデム3A200mlのところ、500mlを交付してしまった。病棟の指摘にてミスに気付いた。 配置場所も離れており、思い込みであった。 ソルデム3A500mL
90 10%グルコース500mLにメディジェクトK(塩化カリウム)10mLを混注する指示であったが、20mL混注してしまった。 ・ マニュアルにおいて定められている、調剤時のダブルチェックが不十分であった。 メディジェクトK
(現在、KCL注20mEqシリンジ「テルモ」に名称変更)
91 トロンビン「ヨシトミ」のところ、トロンビン細粒を調剤し、払い出してしまった。 日直帯で、調剤室から3階薬局に行く間際に出力された処方箋で、少々急いでおり、トロンビンを見て、“細粒” と思い込んだ。又、所定のハンコを押すことに気を取られた。その後病棟より急ぎの電話があり、監査して払い出したが、「ヨシトミ」を見落としていた。 トロンビン細粒
92 退院時処方で、ワンアルファ(0.5)2錠14日分を調剤するところ、ワーファリン(0.5)2錠14日分で調剤してしまった。監査 者も気付かず病棟に払い出して患者に渡され、患者はワーファリンを1週間ほど内服していた。再診時に、医師が患者と話をしていて気付いた。患者の状態に影 響はなかった。 調剤者がワンアルファをワーファリンと読み間違えていた。薬品名が類似していた。退院処方を患者に渡す時の確認が、不十分だった。 ワーファリン錠
93 ワーファリン2.5錠/夕食後60日分の処方のところ、60包のうちひとつが1.5錠であった。患者家族より申し出があり、発覚し た。 通常、ひとつの処方が終了してから次の処方監査を実施する。調剤ミスを監査で発見した場合、当事者に差し戻してやり直しをしている 間、単に待っているのではなく他の患者の処方監査を実施している。 ワーファリン錠
94 入院時に、アナムネ用紙の常用薬の欄に、転記ミスがあった。外来カルテで確認するが、訂正などもあり、見にくかった。薬も預かった が、量が変更されていたため、中止薬と思い、セットされなかった。ワーファリン(1)1錠とワーファリン(0.5)1.5錠の内服であったが、実際は (0.5)1.5錠しか内服していなかった。薬がきれてしまうため、循環器に再診し、次の日に薬が届いたのを確認したら、実際内服しているのと違うことが 分かり、患者に説明し、医師へ報告をした。既往に脳梗塞があり、内服していたが、とくに入院中は症状の悪化はみられなかった。 転記ミスから、それ以後確認せず、残薬でセットしていたため薬が切れるまで分からなかった。外来カルテの見にくさはあったが、薬は持 ち込みであったのでどのように内服していたか確認できたと思う。 ワーファリン錠
95 パントシン錠100mg6錠分3の処方のところ、パナルジン錠100mg6錠分3で処方した。患者は朝、昼2回服用し、夕の配薬時に 病棟看護師が発見した。 両薬剤ともに、処方箋表示が、パ○○○○錠100mgであり、調剤棚の位置も上下斜めと近かった。2文字目以降を確認せず、同じ処方 上に循環器系薬剤が並んでいた為、パナルジン錠を調剤した。 パナルジン錠
96 術後静注用PCA(自己調節鎮痛)ポンプを使用しモルヒネの静注を行い、1回目の薬液終了しボトル交換の際、主治医が誤って硬膜外用 の薬剤処方を行った。看護師も投与経路確認せずに本来硬膜外投与で用いられるレペタンと局所麻酔薬のアナペインが静脈ラインから合計19ml投与された。 翌朝、麻酔科術後担当医が薬剤投与ミスに気付き、看護師、主治医に連絡した。患者に有害症状が生じる可能性の薬剤は、アナペインだが、0.15%に希釈さ れていた事と総量が少なかった事から有害事象は起こってない。鎮痛薬はすぐにモルヒネに変更し投与続行している。 ボトル交換の際、主治医が誤って硬膜外用の薬剤を処方し、看護師も投与経路を確認しないまま投与した。 レペタン注
アナペイン注
97 医師より、ウロキナーゼ48万単位+ 生食48mlを2.0ml / hで施行の指示を受けたが、ウロキナーゼ24万単位+ 生食48mlしか施注しなかった。 薬剤部から来たウロキナーゼは48万単位8Vで16Vの予定が8Vしか来ず、計算と確認不足で4Vしか使用せずに施注してしまった。 ウロキナーゼ6万単位
98 錠剤分包の際、器械より間違った状態で出てきたが、監査の段階で見落としてしまった。(オイグルコン1錠のところ、2錠入っている分 包、入っていない分包があった。他に多数の錠剤あり)病棟の看護師のチェックで発見され、正しい分包にし直した。 器械の不調と監査者の不注意が重なった。 オイグルコン錠
99 オグザロット40mg、1A、1日2回の指示に、4A 払い出した。薬剤師が薬剤監査でも間違いに気付かず、払い出した。看護師が輸液準備の際に、余分に払いだされていることに気付き、患者には与薬されなかっ た。 薬剤師が思い込んでしまった。検薬者は間違っているのではないかと、疑いの目で見ていない。 注射用オオグザロット40mg
100 退院処方:リウマトレックス2カプセル 2×4日分のところ、30日分の処方がされた。薬剤部で禁則にかかり発見されたため、薬が処 方されることはなかった。以前の誤った処方(院外処方で疑義照会あり)が修正されることなく画面上に残っていたところに、処方歴からdo処方が行われた結 果である。 医師に、リウマトレックスに関する知識が不足していた。疑義照会のあった院外処方箋は、システム上修正・削除ができない(コスト発生 後の修正はできないシステム)。1週間に1回という処方の方法がない。 リウマトレックスカプセル2mg
101 ミラクリッド15万単位を、生理食塩液500mlにインボトルのオーダー(薬剤部混合対象オーダ)を混合せずに払い出した。 ミラクリッドを生食500mlでキープする処方は頻繁にはないので、よくあるボルトロールオーダ(混合対象外)と思い込んでいた。 ミラクリッド
102 本来、筋肉注射の指示があったエルシトニン40単位を、誤って透析回路から入れてしまった(静脈注射になってしまった)。臨床工学技 師は回路から注入可能の薬剤については認められているが、それ以外の薬剤の取り扱いは看護師となっている。筋肉注射は「受け持ち看護師が準備した時に実施 する」か、「オーバーテーブルへ貼り付ける」というルールだが、今回はこの両方とも行なわれておらず、注射方法を確認せず技師が実施してしまった。患者へ の影響は、本来40単位を静脈からいく場合は、1時間以上かけて点滴にて実施することになっている。急速に注入したことで血清低カルシウムの症状、テタ ニー症状がでる可能性があった。 業務手順にルールが2通りあること。表示確認をしていなかったこと。ルールを当事者が充分理解していなかったこと。薬剤の知識がな かったこと(大したことじゃないと思っていた)などの問題点が考えられる。基本的に注射薬に関しては看護師が全て関わることが理想であるが、回収時に回路 から入れるものに関しては法律上認められるため、全ての薬剤注入を技師からはずすことは難しい現状である。 エルシトニン40単位
103 フルツロンカプセル(200mg)1日3カプセルを28日分調剤すべきところ、調剤した当事者、及びそれを監査した者が十分確認しな かったため14日分の調剤不足のまま患者に渡した。後日患者から連絡があり、判明した。不足分を調剤し患者に届けたので、患者の身体的な影響はなかった。 調剤した当事者の確認不足で、調剤されてしまった。一旦調剤されれば、監査する者は無意識のうちに大丈夫だろうとの意識が働くので、 発見が難しい。 フルツロンカプセル200
104 FOLFOX療法をポート(薬剤を頻回に注入するための経路として、あらかじめ皮下に埋め込んでおく医療材料。ポートに続くカテーテ ルは血管内に留置されている。「リザーバー」ともいう。)にて使用予定の患者。カイトリル、リンデロン終了後、5-FU(抗悪性腫瘍剤)を投与開始した直 後、針挿入部の違和感があった。薬液の漏れはなく、痛みもないが違和感あったため、抗がん剤の漏出による組織障害を想定し、念のためデカドロンを局所注射 した。 ・ 従来、当該患者に抗がん剤治療を行う際に薬剤の漏出などの問題はなかったので、特に意識はしていなかった。
・ 針は十分深く刺入されており、そのための皮下への漏出はなかったが、ポート自体が皮下で動きやすく、そのための漏出も考えられる。
5-FU注
105 末梢より化学療法(FOLFIRI療法)を行っていた。アイソボリン、リンデロン、カイトリル投与後、カンプト(抗悪性腫瘍剤)投与 開始後1時間したところで訪室すると痛みの訴えあり、輸液ルートの静脈刺入部を中心にやや腫脹が認められたため、医師がリンデロン、キシロカインの局所注 射を行った。 ・ 末梢静脈からの抗がん剤投与を何度も行っている患者であり、末梢静脈が細く、輸液ルートを確保するための針が入りにくい。
・ また240mL/時の速度で投与していたことから、漏れ易かったのではないかと考える。
カンプト注
106 化学療法(FOLFIRI療法)中。末梢静脈より薬剤を投与していた。アイソボリンを1時間投与後、カンプト(抗悪性腫瘍剤)の投与 を開始した。30分後、カンプトを持続静注しているポンプのアラームが鳴ったために訪室。患者より、「輸液ルートの静脈刺入部が痛いような痛くないような 感じ。」と訴えあり。発赤、腫脹は認めないが吸引するも血液
の逆流が確認できないため、医師が抜針した。
・ 末梢からの化学療法を、既に数回行ったことがある患者であり、自ら異常を訴えられるとの思い込みがあり、アラームが鳴るまで観察のための訪室をしていな かった。 カンプト注
107 アロテック錠と、アレロック錠の取り違え。 薬剤名が似ている事、薬の置き場が近かった事。 アレロック錠
108 タリオンのところ、アレロックが払い出され、監査も通過してしまった。患者より電話にて指摘を受け発見された。 アレロックとタリオンはヒートシールのデザインが比較的似ており、間違えてしまった。 アレロック錠
109 大建中湯(2.5g)の処方調剤時に、6包3×(1回2包)14日分のところ、誤って3包3×(1回1包)で処方した。1週間分42 包が足りないという連絡を受け、処方間違いが発覚した。 調剤、監査時に6包3×のところ、3包3×と思い込んで取り扱った。 大建中湯
110 バンコマイシン散は、通常1バイアル0.5g、4回で投与されるため、思い込みで1gを1バイアルと勘違いして監査して、7日分7バ イアルを病棟に上げた。看護師が指示通り、1g4回で投与したため、途中で薬が足りなくなり発覚した。 薬剤の規格単位の誤認、防止教育の問題。薬剤の採用や保管の問題。 バンコマイシン散
111 ファロム(200)3錠1日3回3日分の処方のところ、フロモックス錠3錠1日3回3日分で調剤してしまい、監査者も気付かず病棟に 払い出した。病棟の看護師が間違いに気付き、与薬はされなかった。 監査した前後の処方がフロモックスであったため、この処方もフロモックスと思い込んでしまった。 フロモックス錠
112 セファメジンαのところ、セファメジンと伝票に記載して薬局に提出。薬局からセフメタゾンが払い出された。準備者は間違いに気付かな いまま準備をし、実施者は溶解されたものを渡されたこともあり、セファメジンと思いこんで実施した。準夜勤者が点滴を確認時、セファメジンαがセフメタゾ ンで準備されていることに気付いた。 看護師が、注射処方箋に転記している。注射施行時は、実施者が準備をし実施することになっているが、守られていなかった。やむを得ず 業務を引き継ぐ時は、再度確認をする。薬剤払い出し時、準備時、実施時の声だし確認が十分でなかった(マニュアルどおり行っていなかった)。ダブルチェッ ク機能が働いていなかった(注射伝票に転記時と準備時)。伝票にαが記載されていなかったので、セフメタゾンと思い込んで払い出した。 セフメタゾン
113 ユナシンS1.5g2Vのところ、1Vで2回分調剤し交付した。病棟看護師もこれに気付かず施行した。2回目の施行時に看護師が気付 き、薬剤科に連絡した。ユナシンS1.5gを追加交付する。 確認不足。当直時間帯で、一人調剤での時間帯における思い込みミスであった。 ユナシン-S静注用1.5g
114 サワシリン細粒(100mg/g)500mg 3× 毎食後 2日分の処方あり。全量(10g)を量りとり、6分包したはずであった が、患者の母親からいつもより量が多いとの指摘有り。薬局に戻り、重さを量ると、20gであった。すぐに、再調剤し、患者の母に謝罪し、了解を得た。(患 者は薬を服用していなかった。) 電子秤が故障し、旧式の秤を使用した。旧式の秤で10gを秤量するには、ダイヤルを10gにあわせて、0gの目盛まで薬をのせるのだ が、集中力が欠けていたのか、10gの目盛まで薬をのせてしまった。 サワシリン細粒
115 処方はホスミシンS注(2g)2瓶であったが、間違えて1瓶しか交付しなかった。病棟の看護師から1瓶不足しているとの連絡があり、 不足分を交付した。病棟では在庫があったので、在庫分を使用し患者には影響がなかった。 多忙な時や、慌てている時には、処方箋を十分確認しないで調剤してしまうことがある。 ホスミシンS静注用2mg
116 カナマイシンの注射請求に対し、ストレプトマイシンを払い出した。病棟で受領薬剤の確認をして、実施前に間違いを発見。連絡を受け交 換した。 ストレプトマイシンとカナマイシンは、薬剤ケースの同じ段に保管されていた。隣り合ってはいなかった。金曜日は、注射薬の払い出しが 2日分のため数が多くなり慌てていた。結核病棟の注射準備をしていて、ストレプトマイシンが数人続いた後、カナマイシンの注射箋があり、カナマイシンと思 いながらストレプトマイシンに手がいった。 ストレプトマイシン
117 ブイフェンド錠200mg2錠の処方に対し、ブイフェンド錠50mg4錠で入力し調剤した。自ら監査をして病棟に送った。指示量の半 分で調剤してしまった。 夜勤であり、自ら調剤し監査した。採用が50mgの規格薬品であったため、換算を誤った。 ブイフェンド錠50mg
118 パズクロス注のところ、シプロキサン注をセット。 業務内容が複雑で、間違いやすい状況なのを自覚しながらも一人で業務を行った。同効薬で外観が類似しており、同じ棚に配置されてい た。セット後の確認が不十分だった。作業終了後不安だったので、監査でよく確認してもらうよう引き継ぎしたが、監査が機能していなかった。 シプロキサン
119 中心静脈栄養カテーテルよりアミノフリード滴下、側管よりパシルを接続50ml入ったところで滴下不良となる。確認したところカテー テル内に結晶が出来ていた。 薬剤師に接続前後に生食でのフラッシュは必要か確認したが、不要との事であったため実施しなかった。 パシル点滴静注液
120 1)ジフルカン1カプセル1×夕食後、4日分 2)バクタ4錠2×朝夕食後、4日分 3)クラビット3錠3×毎食後、4日分 臨時処 方箋で、調剤者は薬袋の処方番号を確認せず調剤を行い、結果全て入れ違ってしまった。監査者も見落とした。看護師による確認段階で、発見された。 処方番号順に作成する薬袋が、順番を間違って準備された可能性がある。調剤者・監査者とも、薬袋ラベルの薬剤名と調剤薬剤の確認を 怠った。 ジフルカンカプセル
バクタ錠
クラビット錠
121 献血グロベニン、ニチヤク、2.5g、4Vのところに、献血ベニロン2.5g、4Vを誤調剤されていたものを、監査したがそのまま気 付かずに診療科へ交付してしまった。診療科においても気付かずに、患者へ投与されてしまった。特定生物由来製剤の在庫確認を行った際に、薬剤の誤調剤が発 覚し、診療科へ連絡した。 同一成分の薬剤で薬剤名も類似しており、処方と異なる薬剤を交付した。 献血ベニロン
122 プラズマネートカッター、献血ヴェノグロブリンihを払い出す際に、病棟控えにロットno.を記入し忘れた。薬剤部控えにはラベルを 貼っていたが、病棟控えにラベルを貼り忘れた。 当直帯に急ぎや問い合わせが重なり、慌てていた。 プラスマネート・カッター
献血ヴェノグロブリンーIHヨシトミ
123 スミフェロンDS300の処方のところ、スミフェロンDS600で調剤してしまい、病棟より連絡を受ける。 処方箋の内容をよく確認せず、薬品に複数の規格がある認識がなかったため発生した。 スミフェロンDS600
124 結腸狭窄のある患者の注腸透視をガストロ指示のところ、通常のバリトゲンゾルで行なった。 依頼箋の確認(医師、看護師、技師)のトリプルチェックが抜け、患者が降りて来た後に再三連絡してようやく依頼箋を降ろして来た。前 日、事務より連絡、当日朝に看護師側で検査内容、造影剤の種類を確認するが、依頼箋がなく確認出来なかった。カルテポケットにも入っていなかったため再度 連絡した。透視台に寝てもらった後だったので慌てていた。 バリトゲンゾル
125 患者は疼痛コントロールのため10%キシロカイン0.4ml、塩酸モルヒネ0.25%の接続注射をしていた。別の患者のケアをしてい る最中にA氏のシリンジポンプ残量のアラームが鳴った為、別のスタッフがアラームを消し11時間程でなくなるため塩酸モルヒネを吸って準備をしてくれた。 申し送り時に終了のアラームが鳴り「準備してあるので交換して下さい」という言葉のまま10%キシロカインが終了していたが、確認せず塩酸モルヒネを接続 したためキシロカインの時間量で、合計6.65ml投与し続けた。 薬液名の書かれてあるシリンジ同士の照合をせず交換した。準備されていたものを交換するという思い込みがあった。 塩酸モルヒネ注射液
126 オプソ(塩酸モルヒネ)内服液10mg/5ml、疼痛時2包の処方で、5mg/2.5mlを誤って払い出した。当日退院するときに、 病棟看護師は「疼痛時20mg」の指示であったため1回4包服用するように説明した。麻薬在庫確認時に、在庫数が合わず調剤間違いに気付いた。ただちに患 者宅へ連絡し交換に伺うと説明したところ、家人が薬局まで出向いてくださった。患者は使用しておらず影響はなかった。 規格が複数存在する薬品の取り扱いへの慎重さに欠けた。麻薬を払い出す側と受け取る側との確認チェックが確実ではなかった。 オプソ内服液5mg
127 塩酸モルヒネ10ml+生食90mlの量が少ない事を先輩看護師が発見した。PCA(自己調節鎮痛)ポンプの積算量、点滴の残量、ラ インに満たされている量から約10ml前後の塩酸モルヒネ+生食90mlを過剰に投与した可能性が分かった。当直医に報告しバイタル測定し経過観察。呼吸 数・パターン異常見られなかった。当直医より当番医に報告し、経過観察となる。 PCAポンプのアラーム対処が周知されていなかった。 塩酸モルヒネ注射液
128 外来患者に処方されたオキシコンチン錠20mg錠のところ、誤って5mg錠調剤した。患者が内服の時に気付いて、病院に電話連絡して きて発覚。内服はしておらず、自宅に届けて間違い分を回収した。 5mg錠が続けて処方されたため、調剤時に思いこんでいた。当直は一人のため、監査ができない。調剤内容について、患者本人と確認す るシステムをとっていない。 オキシコンチン錠5mg
129 以前よりオキシコンチン(癌疼痛治療剤)を1錠ずつ内服していたが、次回の定期処方より増量し2錠ずつ服用する予定で処方されてい た。しかし増量について申し送りがなく、しかも薬を配薬する際に増量となっていることが記載された処方箋を確認せず、従来通りとの思い込みも加わり、1錠 しか内服させなかった。 ・ 医師が、増量についてカルテへの記載や看護師への報告をしていなかった。 オキシコンチン
130 夜間救急外来で処方された薬の規格を、間違えて渡してしまった。患者が言われた規格と違うことに気付き、帰宅前に連絡を受け、交換し た。 当直だったので一人で調剤し、監査し、払い出した。複数規格があった。患者へ渡す時に、実物を見せ、確認してもらっていなかった。 不明
131 入院患者の調剤をする際、処方箋に記載されている内容を半量で与薬してしまい、1週間後の次の処方が出てから間違いに気付いた。 調剤したときは薬剤師が1人しかおらず、自らが調剤監査をして与薬することになった。 不明
132 金曜日に注射処方を調剤する際、土曜日と月曜日分(2日分)を払い出すところ、土曜日分( 1日分) しか払い出さなかった。看護師より指摘を受けた。 金曜日時間外に提出された処方で、一人で調剤・監査を行なった。 不明
133 フスタ散14日分の処方に対し、7日分しか調剤しなかった。監査システムで発見。 他の処方が7日分だったため、間違えた。 不明(フスタゾール散?)
134 12種類の錠剤4日分の処方を調剤・分包をする際、ベルトコンベアーにセットする錠剤が1種類で、その他のものは自動錠剤分包機のカ セットから出てくるものであったが、分包が混在していたのに、監査で見落とし、病棟に渡してしまった。病棟の看護師からの連絡で、監査ミスに気付いた。患 者に与薬前だったので、身体的な影響はなかった。 大量の錠剤が分包されていたので、最初の1包は全て確認したが、その後は薬剤の錠数のみを確認していたので、錠剤の入れ替わりには気 付かなかった。 不明
135 散剤の監査で、空包となっていたものが1包あったが見逃してしまい、病棟に渡した後で、病棟の看護師から、患者に与薬する際に空包が 混ざっているとの連絡があり、監査ミスに気付いた。患者には影響なし。 袋を切断した際に、穴が開いたものと思われる。 不明
136 薬袋に氏名の漢字が印字されない字がある為、その都度薬袋と薬1包ずつに手書きをしていた。その日の薬剤師は、その漢字が印字されな いことを知らず、印字されない漢字を手書きするという事も知らなかった。しかも他患者の薬剤と入れ間違えていたことも指摘を受けた。 システムに無い漢字が、最近多く使われる様になった。印字されない文字があること、印字されない場合の対処の方法が伝わっていなかっ た。監査不足。 不明
137 調剤時、患者番号の入力間違いにより、違う患者氏名を薬包に印字し払い出した。病棟看護師が発見し、正しい名前に訂正して払い出し た。なお、薬剤の誤りはなかった。 調剤者は、患者番号を正しく入力したと判断して、コンピューター画面上では患者氏名を確認しなかった。又、調剤後の薬包の確認を怠っ た。監査者は、薬包の印字は正しいと思い込んで、薬品は印字された面の裏から確認し、表面の患者名の印字を確認しなかった。 不明
138 抗がん剤のオーダーについて、主治医より投与中止の連絡が薬剤部に電話で入った。A氏のオーダーが中止になったが、同姓のB氏と思い 込み、B氏の薬剤をミキシングセットよりはずした。その後、本来中止であるはずのA氏の薬剤をミキシングして、病棟に届けた。病棟で、投与前に氏名の違い に気が付いた。 本来、抗がん剤オーダーの実施の有無の連絡は、FAXで行うことになっているが、電話連絡で済ましてしまった。電話を受けた時に、フ ルネームで氏名の復唱がされていなかった。 不明
139 薬袋の印字入力を「1回量1包」となるところ、「1回量錠剤1包散剤1包」と誤ってしまった。 朝、比較的処方箋が多く提出される時間帯で、慌ててしまった。朝の忙しい時間帯で慌ててしまった。確認不足。 不明
140 一包化処方で昼1種類のため、ヒート調剤となるため、薬袋を1回1包から1回2錠に直すところを、1回1錠にしてしまい、そのまま調 剤され、監査も通り病棟へ上がってしまった。 一包化にしても、1剤の時はヒートに変えるというシステム。オーダーからの自動印字を修正している。手間となり、間違いの元である。 内規の特殊性。 不明
141 入院患者の注射薬を薬袋へ入れる作業において、4件の薬剤の入れ間違いがあった。実施される前に看護師が気付いた。 マシンからは通常ラベルと薬剤は同一順序で出力されるが、薬剤(ボトル)によっては薬袋のみが出力され薬剤とラベルの順序が不同とな る場合がある。 不明
142 翌日、救急室へ払い出す注射箋、2枚あり、1)生食+ファーストシン+ダラシン+サクシゾン 2)生食+ペントシリン+サクシゾン。 翌日の朝、救急室へ払い出したが、注射箋が逆に入っていた。 配合変化を調べるため、注射箋を薬品から抜き出した。この時、各2枚きている注射箋の1)の1枚目と2)の2枚目を重ねてしまった。 医薬品とは無関係
143 水薬調剤時、水薬瓶の目盛りを付け間違えた。 水薬瓶に目盛りを付けた後の確認不十分。 医薬品とは無関係
144 液剤のラベルを記入する際に、正しくは「食後30分」のところ、「食後120分」を丸で囲んでしまった。(看護師より連絡があり、薬 剤部に確認後、看護師が訂正したとのこと)。 締め時間近くに調剤し、自分では『食後30分』に丸をしたつもりであったが、確認不足。 不明
145 薬袋への用法を入力する際、夕のみのところ「朝・夕食後」と印字し病棟へ交付。病棟では、準備の確認時に発見。患者への投与無く影響 なし。 病棟より至急依頼の薬であったが、午前の忙しい中で薬剤の問い合わせがあり急いで作成した。薬剤師の人員不足。 不明
146 薬剤部にて定時処方箋を受け付けた後に、主治医より変更がなされ再受付を行なった。薬袋を処方毎に振り分ける際に、変更前の薬袋を使 用してそのまま調剤してしまった。病棟から定時処方の実施用法と薬袋の用法に差異があると報告を受け、発覚した。 薬剤師が休暇等で人手不足であったところに定時処方が重なり、注意不足と、まとめて作業していたため、対処が欠落した。 医薬品とは無関係
147 定期薬分包紙印字記載が、用法18時を20時と印字し払い出す。予製剤への訂正忘れ。 修正者、修正監査者ともに、安易に修正箇所が1箇所だと思い込んでしまった。 医薬品とは無関係
148 錠剤及び散剤あわせて7種類7日分を調剤し、監査して病棟に渡したが、病棟の看護師から散剤の1包にゴミが混入しているとの連絡があ り、新しく調剤し直し病棟へ渡した。 1包中の量が2gと量が多い場合には、発見が難しかった。 不明
149 筋弛緩剤の移送について、医療事故の事例から、管理基準でダムウェーターを使用せず薬剤師が直接薬局へ運ぶことになっていたが、病棟 担当の薬剤師がダムウェーターでミオブロックを移送しようとしていた。病棟師長が指摘した。当事者の認識が浅かったことと、自己判断の誤り。マニュアル違 反。 当事者の認識が浅かったことと、自己判断の誤り。マニュアル違反。 医薬品とは無関係
150 インスリンが22単位に変わっていたのを18単位と思い込んで、患者と「18単位」と確認して打ってしまった。本日退院のため、注射 箋、注射ラベルは出されていなかった。 思い込みがあり確認をしなかった。注射箋、注射ラベルが無かった。患者も変更になったことが理解できていなかった。 不明
151 糖尿病患者で血糖値測定3検でスライディングスケールに添ってインスリンを皮下注射していたが、スケールが変更になっているのに気付 かず、患者のベッドサイドにあったスケール表(変更した値に書き直していなかった)を参照して施行した。 インスリン血糖測定指示箋を確認しなかった。転記したスケール表が別にあり、変更に伴って書き直しされていなかった。 不明
152 集中治療室へ入室後、病棟へ戻った患者のカルテに医師より「ヘパリン再開」と記載あるが、指示量の記載やオーダーがなかった為、リー ダー看護師から医師へ電話で確認を行った。「ヘパリンを2ml/時間で」と指示をもらい、希釈することなく原液でつなげてしまった。次の日の点滴確認の為 カルテを見たところ、「ヘパリン15ml、生理食塩水35ml」と記載されており、間違いに気付きリーダーへ報告し、医師への報告となる。4時間ヘパリン を原液でつないでおり指示にて1ml/時間へ下げ、翌日8時から2ml/時間へと指示をもらった。 ヘパリンは必ず点滴内への投与かまたは生理食塩水で濃度を薄めていた。違和感を感じたがリーダー看護師へ再度2ml/時間であること 以外確認しなかった。ヘパリンに対する知識が不足していた。医師からのオーダーがなく口頭指示であった。自分自身慣れがでてきてしまっていた。 不明
153 前日の夕から開始の抗癌剤が開始されておらず、翌日の日勤で内服していないことに気付き、朝に内服するべき薬を主治医に確認後9時に 内服した。 指示の確認不足があった。申し送りが不十分であった。内服薬が準備されていなかった。 不明
154 血糖コントロールが悪く、シリンジポンプを使用してインスリンの持続注入が施行されていた。残量が少なくなり、リーダーと共に薬剤の 確認、ミキシングまで行ったが、シリンジをセット、開始するときには、新人が一人で行った。その際、2ml/時間のところを、20ml/時間で設定し開始 した。2時間後に他のスタッフが気付き、血糖測定後主治医へ報告した。低血糖があり、その対応を行った。 病棟内に複数のシリンジポンプや輸液ポンプが、使用されている。使用方法も若干異なり、使用時の確認なども、各スタッフに任せてい た。確認方法の画一が必要であった。 不明
155 ピシバニール5KEを生食100mlにて希釈し、そのうち20mlを腫瘍へ局注予定であった。希釈時、アンプルそのものが溶解液でし かないことに気付かず、溶解液を生食100mlへ混注し、そのまま生食を腫瘍へ局注した。後日、看護師よりピシバニールの薬剤そのものが使用されずに残っ ていた事を報告された。 注射の実施の段階での基本的な確認行為を怠った。治療薬投与の際の認識が低い(医師、看護師とも無意識に行っている)。発見の遅れ は、実施後の効果か副作用か観察ができていない。 不明
156 保育器内の新生児に抗生剤投与の指示が出たが、実施するのを忘れた。2時間後に気がついたが、慌ててしまい、抗生剤を指示量より多く 注射した。 ・ 指示を受けた時に実施しなかった。
・ 忘れていたことに気がついたが、あらためて薬剤の確認の手順を踏むことなく注射を実施した。
不明
157 臨床試験用の注射剤の調製において、材料である無菌バイアルに埃が混入していたため、製造した製剤にも埃が混入した。 ・ 調剤に使用する材料に対する検査体制を検討する。 不明
158 抗凝固剤の皮下注射を行った。処方箋の処理をした際に、投与量「2500U」のところ10倍量である「25000U」を投与したこと に気がついた。出血傾向が助長されることが考えられるため、ケイツー(止血機構賦活化ビタミンK2)の投与と血液データによる経過観察が行われた。出血は 起こらなかった。 ・ 全行程をダブルチェックしたつもりであったが、実際は、処方箋は1人で読んでおり、間違った量である「25000U」の薬液を注射器に吸引するところだけ をダブルチェックしていた。 不明