独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
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安全対策業務

平成20年度 第2回医薬品・医療機器安全使用対策検討結果報告(医薬品関連事例) 別添1

本文|別添1|別添2別添3

製造販売業者等により、既に対策がとられているもの、もしくは対策を既に検討中の事例  (ヒヤリ・ハット)

    具体的内容 背景・要因 改善策 調査結果
1 第13回 呼吸状態不安定で内服薬から点滴に投与変更の指示があった。深夜帯からの申し送りでタケプロン静注用とリンデロンをヴィーンDに混和して持続的に投与していた。日勤初回で薬剤部に確認を依頼したが、その間、薬剤は中止せず、流し続けた。初回のラウンド時、点滴ボトルの色は黄色であった。薬剤部からの返答があり、30分後再びラウンドすると点滴ボトルは黒紫色に変化していた。 発見後、ただちに輸液をルートごと交換した。
  • 新しく使われるようになった薬剤で注意を要するような薬剤は、医師・病棟看護師全員が周知できるよう知識を広めていく。
本事例は配合変化と思われる。
タケプロンの添付文書「適用上の注意(3)配合変化」欄には、「生食又は5%ブドウ糖注射液以外の溶解液、輸液、補液及び他剤との混合注射は避けること」と記載されている。
2 第13回 ベッドサイドに点眼薬とラキソベロン液が並べておいてあった。家族が点眼薬と間違えてラキソベロンを両目に点眼したのを偶然看護師が発見した。直ちに生理食塩水で両眼洗浄した。医師の診察後、症状出現はなく、経過観察を行なった。 点眼薬と緩下剤の外観が類似していた。
  • ラキソベロンの容器に「眼への使用禁止」と記載した。
  • 患者家族へも類似した薬剤について点眼直前の注意喚起を行なった。
平成12年9月19日付医薬発第935号通知「医療事故を防止するための医薬品の表示事項及び販売名の取扱いについて」別添3の「点眼剤に類似した容器の外用液剤の取扱い」及び平成16年6月2日付医政発第0602012号・薬食発第0602007号連名通知「医療機関における医療事故防止対策の強化・徹底について」に基づき、本剤は既に「目には入れないこと」「下剤」という表記が直接の容器に記載されている。

製造販売業者等により、既に対策がとられているもの、もしくは対策を既に検討中の事例  (事故)

    発生段階 事故の程度 事例概要 調査結果
1 第11回 準備段階 障害の可能性
(低い)
医師から「ノボリンR注100 50単位+ 生食50mL、1mL/h」と点滴指示を受けた。看護師は、ノボリンR 50単位=0. 5mL を誤って5mL と判断し、投与した。薬剤を準備した看護師は1バイアルの「ノボリンR 注100」の表示を見て1 バイアルに100単位入っていると思い込み、50単位を5mL だと判断した。また、この病棟では、インスリンを持続的に投与することは珍しく、指示されるときは「mL」で行われていた。 平成20年3月31日付薬食審査発第0331001号・薬食安発第0331001号連名通知「インスリン製剤販売名命名の取扱いについて」により、インスリン製剤の販売名命名の取扱い方法が示された。インスリンバイアル製剤の命名としては、「ブランド名+製剤組成の情報+剤型+規格(濃度)」となり、「ノボリンR注100」は、既に「ノボリンR注100単位/mL」へ販売名が変更されている。
2 第13回 準備段階 障害なし 医師は、インスリンの注射を準備する際、ヒューマリンRを100 単位10mL だと思い、患者に10倍量投与した。 平成20年3月31日付薬食審査発第0331001号・薬食安発第0331001号連名通知「インスリン製剤販売名命名の取扱いについて」により、インスリン製剤の販売名命名の取扱い方法が示された。インスリンバイアル製剤の命名としては、「ブランド名+製剤組成の情報+剤型+規格(濃度)」となり、「ヒューマリンR注U-100」は、既に「ヒューマリンR注100単位/mL」へ販売名が変更されている。