ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例(第14回 事故事例)
分類 | 発生場所 | 事故の程度 | 事例概要 | 調査結果 | |
1 | 回路 | 救命救急 センター |
障害なし | 患者の人工呼吸器回路の接続部が外れ、アラームが鳴った。しかし、担当していた看護師は、一番奥の病室の患者の処置を実施していたため人工呼吸器のアラームが聞こえなかった。別の患者に対応していたリーダー看護師は、中央モニターのアラームが持続的に鳴り響いていることに不信を抱き、確認をしたところ患者の心拍数が30 台/ 分であることに気付いた。 |
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2 | 回路 | 病室 | 障害なし | 人工呼吸管理中の患者の家族が回路内の水滴をウォータートラップへ流すため回路を動かした際、回路の外側に湿り気を感じ、その部位より、水が漏れていることを発見した。業者に確認すると、回路の吸気側部に1mm弱のキズがあった。 |
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3 | 回路 | 病室 | 障害なし | 救命士実習生と看護師は、人工呼吸器を装着している患者の体重測定を、スケール体重計を用いて行った。その際、気管カニューレのカフが膨らんだまま脱管した。 |
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ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例(第15回 事故事例)
分類 | 発生場所 | 事故の程度 | 事例概要 | 調査結果 | |
1 | 回路 | 病室 | 障害の可能性 (なし) |
慢性心不全急性憎悪のため、人工呼吸器管理を行っていた。患者は不穏状態で、点滴スタンドを足で倒したりする行動がみられた。その1時間後に体動激しくなってきたため、両下肢の抑制を行ったが、起き上がろうとする動作がみられたため、プロポフォールを更に投与し、しばらく鎮静効果がみられた。約3時間後、人工呼吸器アラーム音にて訪室すると、気管チューブが抜けているのを発見した。 |
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2 | 酸素供給 | その他 | 不明 | 人工呼吸器装着中の患者は、透視室で経腸栄養チューブを留置することとなり、移動型人工呼吸器(レジェンド・エア)を装着し、酸素ボンベを使用していた。透視室内には、酸素等の配管設備がないため、酸素ボンベ(大)を設置していたが、透視室到着後、その酸素ボンベに切り替えなかった。そのため、処置中に酸素ボンベが空になり、患者の呼吸状態が悪化した。透視室への移動の際、移動型呼吸心拍監視装置を取り付けず、経皮的酸素飽和度測定器のみ使用していた。また、移動型人工呼吸器の使用の際、アラーム設定をしていなかったために酸素濃度の低下に気付かなかった。 |
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3 | 回路 | 病室 | 障害の可能性 (低い) |
日齢6日の患者は、人工呼吸器管理のもと経過観察を行っていた。状態が安定していたため、週1回予定されている洗髪実施を計画した。通常は看護師2名で実施するが、母親が面会に来ていたため、看護師1名と母親で洗髪を実施した。洗髪中に人工呼吸器の警報が鳴り、SPO2が60%まで低下し、頻脈と全身チアノーゼが出現した。担当医師が確認すると、気管カニューレ固定バンドに緩みがあり、抜けかかっていた。 |
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ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例(第16回 事故事例)
分類 | 発生場所 | 事故の程度 | 事例概要 | 調査結果 | |
1 | 回路 | その他 | 不明 | 人工呼吸器(CV5000)の低圧アラームが鳴り始めたため、看護師Aがアラームを消音にし、看護師Bは患者の吸引を実施した。看護師Aは回路にリークがないか確認し、接続した。しかし、再度低圧アラームが鳴るため、看護師Aは再びリーク部分を確認した。医師はチアノーゼの出現と胸郭の動きから呼吸器が正常に作動していないと判断し、心臓マッサージ等を開始した。看護師Aが回路を確認すると、呼気弁アルファに接続している呼気弁チューブ接続コネクタが外れていた。 |
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2 | 回路 | 病室 | 障害なし | 人工呼吸器(ニューポートベンチレータ E150)の点検をするため訪室したところ、低圧アラームが頻回に鳴り、気道内圧が1~2に低下し、SPO261%に低下していた。医師に連絡し、人工呼吸器の酸素濃度設定を0. 21から0. 5にあげ、人工呼吸器から用手人工呼吸に切り替えた。その後、呼気弁と人工呼吸器本体をつないでいるチューブが外れていることに気付き、再接続した。 |
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3 | 回路 | 救命救急 センター |
障害の可能性 なし |
患者は、人工呼吸器により呼吸管理中であり、抜管に向けてウィニング中であった。患者の体動が著明であったため、両上肢抑制帯とミトンを使用し両下を肢を抑制していた。人工呼吸器のアラームが鳴ったため振り返ると、患者がミトンをしたまま、気管内挿管チューブを自己抜管しているのを発見した。 |
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4 | 回路 | 病室 | 障害なし | 患者は人工呼吸器(EVT-2200)を装着し呼吸管理を行っていた。患者には不随意運動が見られ、特に右側臥位の場合には強かった。そのため右側臥位にする場合は患者の腕がチューブに届かないよう体位を工夫していた。人工呼吸器のアラームが鳴り訪室すると、人工呼吸器と気管カニューレが外れてていた。左手がカニューレ接続部のところまで届き、人工呼吸器と気管カニューレの接続部が外れた可能性があった。 |
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5 | 電源 | 病室 | 死亡 | 人工呼吸器離脱訓練を開始したが30分後、患者は、呼吸苦をナースコールで知らせてきた。人工呼吸器(TバードVSO2)を装着したがこの時、電源を入れていなかった。人工呼吸器装着から25分後、呼吸が停止しているのを発見し、緊急コール、アンビュー加圧を開始した。当該病棟では、離脱訓練中は人工呼吸器を外すと電源を切らずにテストバックにつけていた。そのため、看護師は人工呼吸器の電源が入っていると思いこんだ。 |
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ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例(第14回 ヒヤリ・ハット事例)
具体的内容 | 背景・要因 | 改善策 | 調査結果 | |
【酸素供給】 | ||||
1 | 医師が気切チューブ交換した際、人工呼吸器の酸素濃度の設定を一時的に60%から100%に変更していた。交換終了後、設定を戻したかどうかを確認しなかった。3時間後、受け持ち看護師同士の申し送りの際、設定されている酸素濃度が100%であることに気が付いた。 | 不明 | 不明 |
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【回路】 | ||||
2 | 深夜の巡視の際、夜間のみ小児患者に装着している人工呼吸器の回路が加温加湿器に接続されていないことに気付いた。どの時点から加湿器を接続していなかったのか不明であるが、最長で5時間加温・加湿されないまま人工呼吸器を装着していた。 | 加湿器の水位、ダイヤルの確認と巡視ごとに回路の水払いは行なったが、回路が正しく接続されている確認を患者から呼吸器まで辿って行っていなかった。 |
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3 | 人工呼吸器管理の小児患者。次勤務者よりウォータートラップ内の水が溢れ、ETCO2モニタリング付近まで水が貯まっていた。3時の巡視の際は呼吸器回路内全ての水はけを行っていたが巡視ではウォータートラップ内の水抜きのみを行った。 | 普段は呼吸器の回路が本人より下の位置に設置されているが、今回は患児と同じ高さに設置されていたため、より水が溜まりやすい状況にあったと思われる。 |
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4 | 人工呼吸器管理をしていた患者がCT検査のため、ストレッチャーにて出棟した。帰室時、医師含めて4人でストレッチャーからベッドに移動した際、気管カニューレが抜けた。 | 体動が激しく、気切口が拡大傾向にあった。 |
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【加温・加湿器】 | ||||
5 | 人工呼吸器を使用する患者が入院するため、病室に準備した。この時電源は入れなかった。入院した患者に人工呼吸器を装着し、医師が条件を設定した。その後の観察では、設定条件の確認、チェック項目に沿った観察をしなかった。4~5時間後、別の看護師が加湿器の電源が入っていない事に気付いた。 | 人工呼吸器装着患者の観察はしたことはあるが、機械をスタートさせるのは初めての経験で十分な知識、観察ポイントが分からなかった。複数の医師、看護師が人工呼吸器に携わっていたため最終チェックの責任が自分であるという認識に欠けていた。加湿器の電源を入れるということを知らなかった。 |
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6 | 2日前までマイクロプロセッサーによる呼吸管理を行いその後、呼吸器離脱した患者に、準夜帯から人工呼吸器ニューポートを使用することとなった。翌日、加温加湿器の電源が入っていないことに気付いた。 | 日勤帯のファーストラウンドで気が付き、すぐに電源を入れた。 |
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7 | 16:30のラウンド時には加湿はしていた。その後23:00の深夜看護師のラウンド時に人工呼吸器の蒸留水が空になっていたために、加湿温度が39℃まで上昇してしまっていたのを発見した。 | 加湿器用の蒸留水のボトルを交換して、呼吸状態を観察し、呼吸状態が問題ないことを確認してベッドサイドを離れた。リーダーとして、メンバーの手技・技術・観察能力が未熟であることは把握していた。ミーティングの段階で、細かくミーティングしたつもりであったが、「チェックリストは見れる」との反応に、リーダーとしての感度が下がってしまった。出棟帰り等が立て込み、メンバーのフォローができない時に、他チームに状況を説明し、協力してもらっていたが、具体的な情報交換ができずインシデントに至ってしまった。初回のミーティングの状況・メンバーの状況を具体的に情報交換する必要があった。 |
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8 | 気道熱傷にて気管内挿管施行後、呼吸管理目的にてICU入室となった。翌朝、医師より人工呼吸器装着の指示があり、ベア1000を部屋に準備した。以前、ベア1000の電熱線の事故があったため電熱線の接続について確認したが、蛇管はすぐ使用できるように組み立ててあったため(加湿器のカップも接続されていた)加湿器のカップに蒸留水を入れ、人工呼吸器装着からは日勤勤務者に依頼した。その後、夜勤看護師が加湿器のカップが始業点検用のカップであったことに気付いた。カップにはピンクのテープで始業点検用と書かれていた。 | 病棟には呼吸器が幾つかある。ベア1000については呼吸器の蛇管を新しいものを組立ててから始業点検を行っている。その際、加湿器のカップは始業点検用のものではなく(始業点検用のカップを使用するのはサーボ)、新しいものを接続し使用することとなっていたため始業点検用のカップがついているとは思わなかった。カップが始業点検用だとは思っていなかったため、カップに蒸留水を入れた際も始業点検用と書かれたテープにも全く気付かなかった。装着時は日勤に依頼してしまったため、蛇管のダブルチェックも十分に行えていなかった。 |
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9 | 入室する患者の準備で他の看護師とともに呼吸器をセットした。加湿器のコンセントを差し込んだが、スイッチを入れ忘れた。入室後、チェックリストを見ながら、呼吸器の設定を確認したが、加湿器のスイッチが入っているかまでは、確認しなかった。その後、担当の看護師に引き継いだ。 | 自分の患者も処置が多く慌てて準備をしていた。また、入室直後、血圧が非常に低く、急変の可能性があったため、バイタルの変化に気をとられていた。他の看護師は忙しく呼べない状況であり、呼吸器の設定の確認もをひとりで行った。コンセントを差し込んだことで、電源も入れたと思いこんでしまった。 |
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ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例(第15回 ヒヤリ・ハット事例)
具体的内容 | 背景・要因 | 改善策 | 調査結果 | |
【電源】 | ||||
1 | 通常救命センターでは、人工呼吸器の電源を無停電電源に接続することになっている。しかし、人工呼吸器の電源が発電電源に接続されていた。使用されていた人工呼吸器は、バッテリーが搭載されていないタイプのものであった。臨床工学技士が1日に3回、使用中点検を実施しているが、確認ミスがあり、発見が遅れた。発見後速やかに医師に報告し、電源を無停電に接続しなおした。その際、患者の換気はアンビューバックにより行った。 | 使用中点検を実施しているが、確認ミスがあった。臨床工学技士は、人員が少ないこともあり、複数人での勤務が難しく、ダブルチェックが困難であった。 |
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【酸素供給】 | ||||
2 | DPAP管理中の患児のクベース内の酸素が指示通り満たされていないことを次の勤務帯のスタッフが発見した。勤務の始めにDPAPの酸素設定は確認したが、クベース内の酸素設定の確認及び実測をし忘れていた。発見の時点でクベース内に酸素投与を開始し、指示通りの酸素療法を開始した。 | 不明。 |
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3 | BIPAPをはずし、ネブライザーをかけた。その後、SPO2が低下したため、医師が再度BIPAPを装着した。その際、酸素アウトレットへBIPAPのルートをつないでおらず、SPO2が80%台まで低下した。20分程度経過し、ME点検により発見した。 | すぐに酸素アウトレットへ接続し、SPO290%後半まで上昇した。前回BIPAP装着中には、SPO290%台維持できていた。FIO2低下アラームがなっていたが、ルート未接続が原因と気付かなかった。 |
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【回路】 | ||||
4 | 入院する患児にハミングVの呼吸器を使用するため準備をした。この時、本来ならば加湿器より患者側の回路につけるべきインピーダンスバルブを、呼吸器から加湿器に接続する側に接続していた。呼吸器は作動しており、日勤帯ではアラームはならなかった。17時30分気道内圧上昇のアラームが鳴り、準夜勤者がインピーダンスバルブが逆についていることを発見した。 | 組み立てる場合、今まで一人で行い一人で確認していた。 |
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5 | 患者の母よりフィルターから「本人よりの蛇腹に亀裂がある」と言われた。1ヶ所亀裂があり、もれがあった。呼吸器に表示されるリーク値が普段は0~5程だが、ここ数日、10前後になる事があった。その日はリークもなく他の値も安定していた。患児は交換する前後では、呼吸状態に変わりなかった。 | 医師とMEセンターへ連絡し、新しいものと交換した。ベッドサイドに予備を置く。 |
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6 | 16時台に加温加湿器の回路を交換した。回路全体を一通り確認した。交換直後準夜帯へ引き継いだため、回路が温まっていることは確認できなかった。その後、準夜帯メンバーも回路は温かいことを確認したが、準夜帯リーダーより、呼気側の回路が温まっていないこと、水滴が付着していることを指摘された。確認すると、呼気側の回路に熱を伝えるためのコードがつながっていなかった。 | コードを接続し、しばらくしてあたたかくなっていることを確認した。回路交換を数人で行った。今回外れていたコードのみは、外れていてもアラームが鳴らなかった。呼吸器にもシールが貼ってあり、注意喚起されていた。 |
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【加温加湿器】 | ||||
7 | 心不全にて呼吸苦あり、救急外来でBIPAP装着していた患者。加湿のための生食にルートが接続されていないことを次勤務者に指摘された。加温器の電源は入っていることを確認していたが、ルートの接続は確認していなかった。痰が多く自己喀痰はできていた。 | 救急外来から接続されてきたため大丈夫だろうと思い込み十分な確認を怠った。 |
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8 | LTV装着のダブルチェック時、加湿器のダイヤルが3であることを指さし確認したが、電源の確認を怠った。チェックリストの確認の際、加湿器には触れていたが温度の意識が薄かった。その結果、加湿器の電源を入れ忘れ、次の勤務者に指摘された。 | 電源をすぐに入れ、痰の性状・呼吸状態の観察を強化した。 |
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9 | 14時30分に人工呼吸器の日常点検をしていたところ、患者の挿管チューブに結露がないことに気付いた。加湿器本体にも加湿水が供給されておらず、加湿器は空焚きの状態であった。原因検索したところ加湿器の自動給水の差込口の針が突き抜けておらず、給水がされない状態であった。すぐに気付いたため加湿器の自動給水の交換を行った。 | 不明 |
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【設定・操作部】 | ||||
10 | 日勤のA看護師と準夜勤務のB看護師が医師オーダー表に記載されていた人工呼吸器(SERVOI)の設定をダブルチェックし、変更した。設定後、画面での確認をしなかった。8時間後、再び深夜勤務にきたA看護師とB看護師がダブルチェックをした際、変更されていないことがわかった。直後に指示どおりの設定に変更した。 | 人工呼吸器の設定はパネルで行うが「決定」ボタンを押さないと変更できない。 |
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【その他】 | ||||
11 | レスピレーターのアラームがあり、家人からナースコールあり訪室すると気管内挿管チューブを自己抜管していた。以前にも自己抜管しており、両上肢に抑制帯をしていたが体動激しいためドルミカム4A を時間20mL で使用していた。1 時間ごとに訪室していたが家人がトイレに行っている間に抜管された。抑制帯は外れておらず、上体を起こして抜管した様子であった。 | 重症患者の状態把握がなされていなかった。 |
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12 | 4歳男児の呼吸器離脱は6:30~21:00であり、看護ワークシート上も特殊指示として記載されていた。しかし、水分注入の指示として覚醒から23時とすぐ下に手書きで書き込まれている指示を見て、呼吸器離脱時間と勘違いした。22時過ぎ同勤務者に指摘受け、間違いに気付いた。 | すぐに呼吸器装着した。医師に報告し様子観察となる。 |
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ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例(第16回 ヒヤリ・ハット事例)
具体的内容 | 背景・要因 | 改善策 | 調査結果 | |
【電源】 | ||||
1 | 患者は、毎日、17 時~ 翌朝 7 時まで人工呼吸器(ベンチレーター740)を装着していた。人工呼吸器装着時、トラブルを示す表示はなかった。18: 30看護師が呼吸器のアラーム音に気付き表示を確認すると、「バッテリー充電不可」となっていた。電源コードがAC電源に接続されていることを確認し、アラームを解除すると充電中のランプが点灯した。3時間半後、再び充電不可のアラームが発生したため技士に連絡し、呼吸器を交換した。この間、患者の状態の変化はなかった。本機種は、技士が定期点検、始業点検を行い、異常がないことを確認して使用していた。 | 人工呼吸器は電源を切っていてもAC電源に接続されていれば、充電されるという認識を持っていた。呼吸器を外した際、主電源を切っており、電源投入時、バッテリーから起動となることを認識していなかった。 |
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【回路】 | ||||
2 | 重症部屋から個室に移動時、呼吸器を動かした際に回路が引っ張られ気管チューブが抜けた。直に再挿入し問題は無かった。 | 呼吸器装着患者の移動時のルールが守られてなかった。注意力が足らず手技が雑であった。 |
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3 | 人工呼吸器のアラームが鳴り、患児のもとに行くと、ポーテックスが完全に抜けている状態であった。患児は腹臥位で、頭頂部と後頭部に砂のうを置いて布オムツで抑制を実施していたが、発見時、顔は真下を向いていた。抜去されたポーテックスのテープは粘着性も十分であり、よだれで濡れている事もなかった。テープは同日の朝交換していた。再挿管を行い、一時的にマスキュラックス増量し体動を抑制した。 | もともと浅めのチューブ管理をしている患児であった。 |
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4 | PB7200装着中の患者のSPO2が低下した。リーダーから蛇腹の水がたまっていることを発見した。蛇腹の水を抜くとSPO2が上昇した。 | 蛇腹の水を定期的に抜くことを忘れていた。 |
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5 | 別な看護師より、加湿器の蒸留水が減っていないことを申し送られた。加湿器の温度が38.9度であったため、MEに連絡し、点検してもらい加湿器を交換するが変化なく、再度点検依頼し確認したところ、回路の組み立てが間違っていたことに気付いた。 | 患者が急変し、病棟看護師が呼吸器を組み立てた。その後MEへ連絡しなかった。休日体制で仕事していたので、忙しかった。毎朝MEは呼吸器点検に病棟ラウンドしているが、その後に呼吸器を使用した場合連絡をしなかったため点検できていなかった。 |
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6 | 呼吸器(ベア1000)使用開始した。ベア1000用の滅菌パックされた蛇管を使用した。約2週間後、他患の使用したサーボの蛇管を整理している際、1本がベア1000の蛇管であることに気付き使用中のベア1000の蛇管を確認すると1本がサーボの蛇管であることに気付いた。 | サーボとベア1000の蛇管は長さが15センチ程度違う事と、小さく表記された物品番号が違うのみで外観は同じで間違えやすい状況であった。 |
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【加温・加湿器】 | ||||
7 | 心不全、呼吸苦にて23時よりBIPAP装着した患者。次勤務者のリーダーラウンド時に加温加湿器の電源が入っていない事を指摘された。 | BIPAPに加温加湿器があるのは理解していたが、電源を入れるまでの流れを忘れていた。 |
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8 | 気管切開の手術に出棟していた患者が帰室し、医師が人工呼吸器を接続した。その後人工呼吸器チェック表をもとに呼吸器設定を確認したが、加湿器の確認を十分にせず、勤務交代時に人工呼吸器の加湿器の電源が入っていないことを次勤務者が発見した。 | 加湿器の電源を入れ、患者の呼吸状況の観察を行う。 |
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9 | 呼吸器離脱したため、一旦呼吸器の電源を切った。再度呼吸器を装着するため、ダブルチェックにて確認するが、ひと通り読み上げてもらうも、加温・加湿器を見ておらず、午後のMEのラウンドにより発見された。4時間強電源が切れていた。 | 加温・加湿器を確認していなかった。 |
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10 | 人工呼吸器装着中の患者に対し、準夜帯から深夜帯にかけて、人工呼吸器の加湿に関する観察・管理を怠り、日勤看護師の指摘により、加湿器内の注射用水が空の状態であったことに気付いた。その後、加湿器に注射用水を補充したものの呼吸状態が悪化し、気管支鏡実施すると気管チューブ内が痰により閉塞していたため、経鼻にて再挿管した。 | 前勤務者から引き継いだ時から日勤帯の看護師に引き継ぐまで、人工呼吸器の加湿の方法と加湿が適切に行なわれているのかを確認していないため、人工呼吸器の管理ができていなかった。気管チューブから吸引する際、痰が固く、閉鎖式の吸引チューブが挿入しづらいと感じながらも、口腔・鼻腔・カフ上部から多量の痰が引けてきており、血ガス上のデータも良好であったことに安心してしまい、その状態が異常であると判断できなかった。救命センターで作成した呼吸器管理に関する約束事項について「説明はされたと思うが、存在自体を覚えていなかった」と話す。作成されたマニュアルが活用されていかった。先輩看護師との人間関係は良好だが、今回、痰の粘稠性が強くなっているという変化を相談しなくて良い事項として考えてしまった。 |
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【設定・操作部】 | ||||
11 | PEEP設定を0にしてCVPを見ようとしたところ、トリガーを0にしてしまい、換気がない状態に反応し過換気となってしまった。看護師が気付き、医師へ報告、トリガーを元に戻し状態は元に戻る。 | 人工呼吸器の設定を戻し、状態を観察した。 |
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12 | 救命センターICU入院中の男性患者の呼吸状態が改善しないため、呼吸器の回路、設定、SPO2など低下ないかを確認したが問題なかった。3時間後時すぎSPO2は96%まで低下したため、装着しなおし吸引を行うとSPO2は97%へ上昇した。その後もSPO2が低下したため、吸引を行い、TV、呼吸回数、回路のゆるみなど確認し、レントゲン撮影を実施するも問題なかった。主治医と原因を探していると主治医がFI02が0.2になっていたのを発見した。(指示の設定は0.4であった)元の設定へ変更するとすぐにSPO2は99~100%まで上昇した。FI02が変更になっていた原因は不明であった。 | 最終確認で呼吸器の回路、設定を確認したのがCT から帰室した時のみで、SPO2が低下した時は回路、TV、患者の確認は行ったが設定の確認を行っていなかった。また、原因検索を行う上でのアセスメント能力に欠けていた。 |
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【呼吸器本体】 | ||||
13 | ニューポートE100の無呼吸アラームが頻回になっていた。前勤務帯から呼吸が浅くトリガーがかかりにくく、アラーム頻回であるとの伝達があり、体位調整、覚醒促しながら看護師2名で経過観察していた。MEに点検依頼すると、トリガー設定が6→20まで上昇していた。ベッドサイドでの前勤務者との送りでは設定に問題なく、他の人が触った形跡はなかった。 | 慣れない人工呼吸器管理であり、知識が不十分であった。分からないことは先輩看護師に確認しながら行っていたが、曖昧な知識であった。医師に報告はしたが直ぐ来れず、前勤務者からの送り通りの対応をしていた。 |
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14 | 呼吸器を装着したが、深夜の初回ラウンドで呼気のフィルター用ヒーターの電源が入っていないことに気が付いた。 | 発見時に電源を入れ、蛇腹に水滴が溜まっていないことを確認した。 |
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【その他】 | ||||
15 | 換気不全にてDPAPとRTX使用の患児の呼吸器装着時間が本日より変更となっていた。次勤務者と装着時間を確認したところ2時間DPAP装着をし忘れていたことに気付いた。 | 医師に確認し、経過観察となる。 |
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