独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
メニュー
閉じる
閉じる
閉じる

添付文書、患者向医薬品ガイド、
承認情報等の情報は、
製品毎の検索ボタンをクリックしてください。

安全対策業務

平成23年度 第4回医薬品・医療機器安全使用対策検討結果報告(薬局ヒヤリ・ハット事例) 別添1

本文|別添1|別添2別添3別添4

 

医薬品の安全使用に関して製造販売業者等による対策が必要又は可能と考えられた事例(薬局ヒヤリ・ハット事例「その他」)

No 事例の内容 背景・要因 改善策 発生要因 関連する医薬品・特定保健医療材料等の情報 調査結果
1 処方薬はマイスリー錠10mgであったが、レセコン入力時にマイスタン錠10mgと入力した。急ぎの患者だったため、患者と共に確認していたところ、説明文書と薬が異なることが発覚した。 頭3文字と規格が同じ医薬品であった。 入力時にダブルチェックすることを心がける。投薬する前に確認し、投薬時に再度、患者と共に再確認する。 確認を怠った
 
関連医薬品
販売名マイスリー錠10mg


販売名マイスタン錠10mg
これら薬剤は販売名の先頭3文字が同じものである。また、マイスタンにおいては、特に安全管理が必要な医薬品として厚生労働大臣が定めたハイリスク薬であり、取り違え防止について両製剤の製造販売業者から注意喚起を行う必要がある。

 

医薬品の安全使用に関して製造販売業者等による対策が必要又は可能と考えられた事例(疑義照会に関する事例(薬局ヒヤリ・ハット事例))

No 事例の内容 背景・要因 改善策 発生要因 関連する医薬品・特定保健医療材料等の情報 調査結果
2 患者に初めて「マイスタン錠5mg、寝る前服用」が処方された。患者にはてんかんの既往歴がなかったため、医師の勘違いの可能性もあり、疑義照会したところ、マイスリー錠5mgの間違いであることが分かった。 当該医療機関では1ヶ月前に電子カルテになったので、ボタン操作の間違いがあったと思われる。 医療機関のシステムが変更となった時などは、注意して調剤する。 勤務状況が繁忙だった
コンピュータシステム
医薬品
処方された医薬品
販売名マイスタン錠5mg


変更になった医薬品
販売名マイスリー錠5mg
これら薬剤は販売名の先頭3文字が同じものである。また、マイスタンにおいては、特に安全管理が必要な医薬品として厚生労働大臣が定めたハイリスク薬であり、取り違え防止について両製剤の製造販売業者から注意喚起を行う必要がある。
3 メンタルクリニックの患者に血糖降下剤であるアマリール1mg錠が処方されていたため、患者本人に確認をしたところ、「震えの薬である。」と回答があった。処方医に疑義照会したところ、処方薬はアマリール1mg錠ではなく、アルマール錠5の間違いであることが分かった。 メンタルクリニックにおいても血糖降下剤が処方されることはあるが、当該薬を間違えて服用した場合にその影響度が大きいため、必ず患者本人に確認を行っていた。   コンピュータシステム
医薬品
処方された医薬品
販売名アマリール1mg錠


変更になった医薬品
販売名アルマール錠5
アマリールとアルマールの名称類似性については、平成15年11月27日付医政発第1127004号・薬食発第1127001号連名通知「医療機関における医療事故防止対策の強化について」及び平成20年12月4日付医政発第1204001号・薬食発第1204001号連名通知「医薬品の販売名の類似性等による医療事故防止対策の強化・徹底について(注意喚起)」により、医療機関に注意喚起しているところであり、製造販売業者においても誤用防止のために製品に関する情報提供及び表示の変更等を実施しているところである。
しかしながら、過去より死亡を含む同様事例が繰り返し報告されており、また、平成14年8月29日付医薬発第0829006号「医療安全推進総合対策への取り組みの推進について」においても企業は、患者の安全を最優先に考えた医療安全を確保するための積極的な取り組みが求められており、、再発防止の観点から名称の変更が必要であると考える。
今般、アルマールの製造販売業者である大日本住友製薬においては一般名へ名称の変更申請がなされており、近々変更が行われる予定である。
アマリールについては、名称変更されておらず、今後も、アルマールの名称を記憶している医療従事者が取り違えを起こすことが考えられることから、引き続き注意が必要である。