レギュラトリーサイエンス活動報告書(2023 年度)
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4 2011年第4期科学技術基本計画1において、ライフイノベーションの推進と関連して、レギュラトリーサイエンス(以下、「RS」という。)は「科学技術の成果を人と社会に役立てることを目的に、根拠に基づく的確な予測、評価、判断を行い、科学技術の成果を人と社会との調和の上で最も望ましい姿に調整するための科学」と定義されています。また、新たな手法や技術、知識、情報など)を適切に社会に届けるための科学であると考えています。 Regulatory Science as the science aimed at the optimal introduction into society of new products of science, such as discovered substances and new scientific tools and technologies as well as knowledge and information. PMDAが医薬品、医療機器、再生医療等製品等に関するレギュラトリーサイエンス研究を積極的に推進し、日本の規制当局としての考え方などを広く公表・発信していくことは、PMDAの3つの業務(審査、安全対策及び副作用被害救済)の的確な遂行に寄与し、PMDA及び日本の薬事行政に対する国民の信頼を高めるためだけでなく、国際調和を推進し、積極的に世界に向かって期待される役割を果たしていくことにもつながると考えています。 が積極的に発信し、ガイドライン等を発出することで、革新的医薬品、医療機器、再生医療等製品等の日本における開発時の相談から承認審査、安全対策まで一貫した予測、評価及び判断の科学的根拠に基づく支援に資するため、を実施し、現在RSセンターは、RS統括部、RS研究部、研究管理部及び医療情報科学部の4部体制となっていますRSセンターの各部が、審査部門、安全部門等のPMDA内の関係部門や外部機関と連携しながら対応することで、2011年にPMDAから公表した学術論文2においては、RSを下記のように定義しており、科学技術に基づく成果(製品、 PMDAでは、より一層 RSを推進し、承認審査及び安全対策の質を向上させるとともに、科学的エビデンスをPMDA2018年4月にRSセンターを設定しました。また、PMDA自らのRS研究体制を強化するため2023年7月に組織再編(図1)。 RSを推進し、その成果を各部門の業務に生かすことで、PMDAの業務の質の向上につながるよう活動しています。 1: 科学技術基本計画(平成23年8月19日付閣議決定)https://www8.cao.go.jp/cstp/kihonkeikaku/4honbun.pdf 2: Regulatory science as a bridge between science and society. Clin Pharmacol Ther 90, 29 (2011).10.1038/clpt.2011.89 2. はじめに 2.1 レギュラトリーサイエンスとは 2.2 RSセンターについて

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