平成23年 8月 1日
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
規格基準部 医薬品基準課
第十六改正日本薬局方(日局16)に収載されました下記の品目については、それぞれの医薬品各条の確認試験(赤外吸収スペクトル測定法)において、規定の方法で規格を満たさない場合に、「別に規定する方法により再結晶し,結晶をろ取し,乾燥したものにつき,同様の試験を行う.」とされています。
日本薬局方では、具体的な規定が困難な場合に限って「別に規定する」としているところですが、当該品目の確認試験の規定については、原薬の物理的化学的性質等の情報により具体的に規定することが可能であり、可能な限り早期に具体的な記載に改正することを検討しています。
当機構では日本薬局方の原案を審議するために、外部専門家による日本薬局方原案審議委員会を設置しています。この委員会において、原薬の物理的化学的性質等の情報により判断することも可能ですが、後発医薬品が承認された場合は、その原薬を対象とした方法を採用することが適当であるとの結論に至りました。
つきましては、「別に規定する」を具体的な処理方法に改正するにあたり、必要な情報提供をお願いしたく、下記のとおりご依頼を申し上げます。
なお、いただいたご意見をもとに日本薬局方原案審議委員会にて改正案をとりまとめた上で意見公募を実施いたします。
記
対象品目
- アトルバスタチンカルシウム水和物
- ドネペジル塩酸塩
- ナテグリニド
改正の内容
日局16では、「もし、これらのスペクトルに差を認めるときは、別に規定する方法により再結晶し、結晶をろ取し、乾燥したものにつき、同様の試験を行う」と記載されているが、太字部分について、再結晶条件(適当な溶媒に溶かし、蒸発乾固させるケースもあります)、乾燥条件等を具体的に規定すること。
ご提供いただきたい情報
(1) 試料を適当な条件で処理し、日局16の参照スペクトルと一致することを確認する試験を実施する場合
使用している結晶形に関する全般的な情報(概略で結構です)
具体的な処理条件を含めた試験方法
処理前の試料の実測データ(IRスペクトル及び実測波数)【1ロット×1回】
処理後の試料の実測データ(IRスペクトル及び実測波数)【1ロット×1回】
(2) 試料と標準品を同条件で処理し、両者のスペクトルが一致することを確認する試験を実施する場合
使用している結晶形に関する全般的な情報(概略で結構です)
具体的な処理条件を含めた試験方法
処理前の試料及び標準品の実測データ(IRスペクトル及び帰属波数)【1ロット×1回ずつ】
処理後の試料及び標準品の実測データ(IRスペクトル及び帰属波数)【1ロット×1回ずつ】
情報の提出方法
情報をご提供いただける場合には、別添の様式(または)を用い、以下(1)~(3)のいずれかの方法にて各社より医薬品基準課宛てに直接ご提出ください。様式の記載内容については、別添の記載例を参考にしてください。可能な限り、電子ファイル(ファイル名は、” JP-IRtest”に社名を続けたものとしてください。例:JP-IRtest_日局製薬.doc)をメールにてお送りいただくようお願い致します。また、電話での情報提供はお受けできかねますのであらかじめご了承願います。
- 電子メールの場合
- ファクシミリの場合
03-3506-9440
- 郵送の場合
〒100-0013
東京都千代田区霞が関3-3-2新霞が関ビル
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
規格基準部 医薬品基準課 化学薬品担当 宛
情報の募集締切日
平成23年9月30日(必着)
※募集期間内の情報提供が難しい場合には、その旨を上記期限までにお知らせいただきますようお願い致します。
問合せ先
独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
規格基準部医薬品基準課
TEL:03-3506-9431 (担当:塚田、新田)