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ザラカム配合点眼液


処方せん医薬品


作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
日本標準商品分類番号等
薬効分類名
承認等
販売名 ザラカム配合点眼液
承認・許可番号
薬価基準収載年月
販売開始年月
貯法・使用期限等
規制区分
組成
性状
一般的名称
禁忌
効能又は効果
効能又は効果に関連する使用上の注意
用法及び用量
用法及び用量に関連する使用上の注意
使用上の注意
慎重投与
重要な基本的注意
相互作用
併用注意
副作用
副作用等発現状況の概要
重大な副作用
その他の副作用
高齢者への投与
妊婦、産婦、授乳婦等への投与
小児等への投与
適用上の注意
その他の注意
薬物動態
臨床成績
薬効薬理
有効成分に関する理化学的知見
取扱い上の注意
包装
主要文献及び文献請求先
主要文献
文献請求先
製造販売業者等の氏名又は名称及び住所

ザラカム配合点眼液


作成又は改訂年月

** 2017年11月改訂 (第6版)

* 2014年10月改訂

日本標準商品分類番号

871319

日本標準商品分類番号等

国際誕生年月
2000年12月

薬効分類名

緑内障・高眼圧症治療剤

承認等

販売名
ザラカム配合点眼液

販売名コード

1319817Q1020

承認・許可番号

承認番号
22200AMX00232
商標名
Xalacom Combination Eye Drops

薬価基準収載年月

2010年4月

販売開始年月

2010年4月

貯法・使用期限等

貯法

2〜8℃、遮光

使用期限

最終年月を容器・外箱等に記載
(取扱い上の注意参照)

規制区分

処方箋医薬品注)

注)注意−医師等の処方箋により使用すること

組成

1mL中:
有効成分

ラタノプロスト50μg
日局 チモロールマレイン酸塩 6.83mg(チモロールとして5mg)

添加物

ベンザルコニウム塩化物、無水リン酸一水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム一水和物、等張化剤

性状

本剤は無色澄明の無菌水性点眼液である。

pH

5.8〜6.2

浸透圧比

約1.0(生理食塩液対比)

一般的名称

ラタノプロスト・チモロールマレイン酸塩配合

禁忌

(次の患者には投与しないこと)

1.
気管支喘息、又はその既往歴のある患者、気管支痙攣、重篤な慢性閉塞性肺疾患のある患者[β遮断による気管支平滑筋収縮作用により、喘息発作の誘発・増悪がみられるおそれがある。]

2.
コントロール不十分な心不全、洞性徐脈、房室ブロック(IIIII度)、心原性ショックのある患者[β遮断による陰性変時・変力作用により、これらの症状を増悪させるおそれがある。]

3.
本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

効能又は効果

緑内障、高眼圧症

効能又は効果に関連する使用上の注意

原則として、単剤での治療を優先すること。

用法及び用量

1回1滴、1日1回点眼する。

用法及び用量に関連する使用上の注意

頻回投与により眼圧下降作用が減弱する可能性があるので、1日1回を超えて投与しないこと。

使用上の注意

慎重投与

(次の患者には慎重に投与すること)

1.
肺高血圧による右心不全のある患者[β遮断による陰性変時・変力作用により、症状を増悪させるおそれがある。]

2.
うっ血性心不全のある患者[β遮断による陰性変時・変力作用により、症状を増悪させるおそれがある。]

3.
糖尿病性ケトアシドーシス及び代謝性アシドーシスのある患者[アシドーシスにより心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。]

4.
コントロール不十分な糖尿病のある患者[低血糖症状をマスクすることがあるので血糖値に注意すること。]

5.
無水晶体眼又は眼内レンズ挿入眼の患者[ラタノプロスト投与により嚢胞様黄斑浮腫を含む黄斑浮腫、及びそれに伴う視力低下を起こすとの報告がある。]

6.
眼内炎(虹彩炎、ぶどう膜炎)のある患者[ラタノプロスト投与により眼圧上昇がみられたとの報告がある。]

7.
ヘルペスウイルスが潜在している可能性のある患者[ラタノプロスト投与により角膜ヘルペスがみられたとの報告がある。]

8.
妊婦、産婦、授乳婦等[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

重要な基本的注意

1.
本剤は1mL中にラタノプロスト50μg及びチモロールマレイン酸塩6.83mg(チモロールとして5mg)を含む配合点眼液であり、ラタノプロストとチモロールマレイン酸塩双方の副作用が発現するおそれがあるため、適切に本剤の使用を検討すること。

2.
本剤は、全身的に吸収される可能性があり、β遮断薬全身投与時と同様の副作用があらわれることがあるので、留意すること。

3.
本剤の投与により、虹彩色素沈着(メラニンの増加)があらわれることがある。投与に際しては虹彩色素沈着及び色調変化について患者に十分説明しておくこと。ラタノプロスト投与による色素沈着は投与により徐々に増加し、投与中止により停止するが、投与中止後消失しないことが報告されている。また、虹彩色素沈着による色調変化があらわれる可能性があり、特に片眼治療の場合、左右眼で虹彩の色調に差が生じる可能性がある。褐色を基調とする虹彩の患者において、虹彩色素沈着が多く報告されているが、虹彩の変色が軽度であり、臨床所見によって発見されないことが多い。[「重大な副作用」の項参照]

4.
本剤投与中に角膜上皮障害(点状表層角膜炎、糸状角膜炎、角膜びらん)があらわれることがあるので、しみる、そう痒感、眼痛等の自覚症状が持続する場合には、直ちに受診するよう患者に十分指導すること。

5.
本剤を閉塞隅角緑内障患者に投与する場合は、使用経験がないことから慎重に投与することが望ましい。

6.
縮瞳薬からチモロールマレイン酸塩製剤に切り替えた場合、縮瞳作用の消失に伴い、屈折調整を必要とすることがあることから、本剤投与の際も注意すること。

7.
本剤の点眼後、一時的に霧視があらわれることがあるため、症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。

相互作用

併用注意

(併用に注意すること)

1. 薬剤名等 アドレナリン
ジピベフリン塩酸塩

臨床症状・措置方法
散瞳作用が助長されたとの報告がある。

機序・危険因子
機序不明

2. 薬剤名等 カテコールアミン枯渇薬
 レセルピン等

臨床症状・措置方法
交感神経系に対し、過剰の抑制を来すことがあり、低血圧、徐脈を生じ、眩暈、失神、起立性低血圧を起こすことがある。

機序・危険因子
カテコールアミンの枯渇を起こす薬剤は、β遮断作用を相加的に増強する可能性がある。

3. 薬剤名等 β遮断薬
 アテノロール
 プロプラノロール塩酸塩
 メトプロロール酒石酸塩等

臨床症状・措置方法
眼圧下降あるいはβ遮断薬の全身的な作用が増強されることがある。

機序・危険因子
作用が相加的にあらわれることがある。

4. 薬剤名等 カルシウム拮抗薬
 ベラパミル塩酸塩
 ジルチアゼム塩酸塩等

臨床症状・措置方法
房室伝導障害、左室不全、低血圧を起こすおそれがある。

機序・危険因子
相互に作用が増強される。

5. 薬剤名等 ジギタリス製剤
 ジゴキシン
 ジギトキシン

臨床症状・措置方法
心刺激伝導障害(徐脈、房室ブロック等)があらわれるおそれがあるので、心機能に注意する。

機序・危険因子
相加的に作用(心刺激伝導抑制作用)を増強させる。

6. 薬剤名等 CYP2D6阻害作用を有する薬剤
 キニジン硫酸塩水和物
 選択的セロトニン再取り込み阻害薬等

臨床症状・措置方法
β遮断作用(例えば心拍数減少、徐脈)の増強の報告がある。

機序・危険因子
これらの薬剤はチモロールマレイン酸塩の代謝酵素であるP450(CYP2D6)を阻害し、チモロールの血中濃度が上昇する可能性がある。

7. 薬剤名等 プロスタグランジン系点眼薬
 イソプロピルウノプロストン
 ビマトプロスト等

臨床症状・措置方法
眼圧上昇がみられたとの報告がある。

機序・危険因子
機序不明

副作用

副作用等発現状況の概要

国内で実施された臨床試験において、副作用(臨床検査値異常を含む)が報告されたのは201例中51例(25.4%)であった。主な副作用は眼刺激32例(15.9%)、点状表層角膜炎6例(3.0%)、結膜充血4例(2.0%)、角膜炎3例(1.5%)及びALT(GPT)上昇2例(1.0%)であった(承認時までの調査の集計)。

外国で実施された臨床試験において、副作用(臨床検査値異常を含む)が報告されたのは1536例中121例(7.9%)であった。主な副作用は眼刺激40例(2.6%)、結膜充血19例(1.2%)、眼痛17例(1.1%)であった(承認時までの調査の集計)。

重大な副作用

1. 虹彩色素沈着(頻度不明)注)
虹彩色素沈着があらわれることがあるので、患者を定期的に観察し、虹彩色素沈着があらわれた場合には臨床状態に応じて投与を中止すること。[「重要な基本的注意」の項参照]

2. 眼類天疱瘡(頻度不明)注)
眼類天疱瘡があらわれることがあるので、結膜充血、角膜上皮障害、乾性角結膜炎、結膜萎縮、睫毛内反、眼瞼眼球癒着等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

3. 気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全(いずれも頻度不明)注)
気管支痙攣、呼吸困難、呼吸不全があらわれることがあるので、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

4. 心ブロック、心不全、心停止、脳虚血、脳血管障害(いずれも頻度不明)注)
心ブロック、心不全、心停止、脳虚血、脳血管障害があらわれることがあるので、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

5. 全身性エリテマトーデス(頻度不明)注)
全身性エリテマトーデスがあらわれることがあるので、症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

注:外国で報告がある、又はラタノプロスト若しくはチモロールマレイン酸塩において報告がある副作用

その他の副作用

(頻度は国内臨床試験の集計結果による)
1. 眼:結膜(5%未満)
結膜炎、結膜充血

2. **眼:結膜(頻度不明注1)
結膜濾胞、結膜障害、眼脂、結膜浮腫、偽眼類天疱瘡

3. **眼:ぶどう膜(頻度不明注1)
ぶどう膜炎、虹彩炎、虹彩嚢腫

4. 眼:角膜(5%未満)
角膜障害(角膜炎、点状表層角膜炎、角膜びらんを含む)

5. *眼:角膜(頻度不明注1)
角膜知覚低下、角膜浮腫、ヘルペス性角膜炎、角膜沈着物、角膜混濁、潰瘍性角膜炎

6. 眼:眼瞼(5%未満)
眼瞼炎(アレルギー性眼瞼炎を含む)、眼瞼発赤、眼瞼色素沈着、多毛症

7. 眼:眼瞼(頻度不明注1)
睫毛及びうぶ毛の変化(濃く、太く、長くなる)、睫毛乱生、眼瞼浮腫、眼瞼部皮膚障害、眼瞼下垂、眼瞼溝深化

8. 眼:その他(5%以上)
眼刺激

9. 眼:その他(5%未満)
眼乾燥感、視力低下

10. 眼:その他(頻度不明注1)
そう痒感、眼痛、眼の異物感、眼の異常感、羞明、霧視、眼充血、流涙、視覚異常、視野欠損、屈折異常、複視、白内障、黄斑浮腫(嚢胞様黄斑浮腫を含む)及びそれに伴う視力低下、前房細胞析出、接触性皮膚炎、眼底黄斑部の浮腫・混濁注2)

11. 循環器(頻度不明注1)
不整脈、動悸、狭心症、低血圧、高血圧、レイノー現象、四肢冷感、失神

12. 精神・神経系(5%未満)
頭痛

13. 精神・神経系(頻度不明注1)
重症筋無力症の増悪、錯感覚、感覚異常、不眠、傾眠、悪夢、うつ病、めまい、リビドー減退、精神障害(錯乱、幻覚、不安、失見当識、神経過敏を含む)、記憶喪失、行動の変化

14. 消化器(5%未満)
便秘

15. 消化器(頻度不明注1)
悪心、消化不良、口渇、下痢、食欲不振、腹痛

16. 呼吸器(5%未満)
鼻炎

17. 呼吸器(頻度不明注1)
喘息、咳、肺水腫、鼻閉、上気道感染、咽頭異和感

18. 皮膚(5%未満)
発疹

19. 皮膚(頻度不明注1)
そう痒感、脱毛症、乾癬

20. 代謝(5%未満)
高カリウム血症

21. 代謝(頻度不明注1)
糖尿病、高コレステロール血症

22. 生殖器(頻度不明注1)
ペイロニー病、勃起不全

23. 過敏症(頻度不明注1)
血管浮腫、蕁麻疹

24. その他(5%未満)
胸部不快感、悪寒、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、ALP上昇、尿糖陽性

25. その他(頻度不明注1)
耳鳴、胸痛、感染、浮腫、無力症、不快、関節炎、筋肉痛、関節痛

注1:外国で報告がある、又はラタノプロスト若しくはチモロールマレイン酸塩において報告がある副作用

注2:無水晶体眼又は眼底に病変のある患者等に長期連用した場合(定期的に視力測定、眼底検査を行うなど観察を十分に行うこと。)

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

1. 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。なお、動物実験(妊娠ウサギ)における器官形成期投与試験において、ラタノプロストを臨床用量の約80倍量(5μg/kg/日)静脈内投与したことにより、流産及び後期吸収胚の発現率増加、胎児体重の減少が認められた。]

2. 授乳婦
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験(ラット:静脈内投与)でラタノプロスト及びその代謝物は乳汁中へ移行することが報告されている。チモロールマレイン酸塩はヒト母乳中へ移行することがある。]

(参考)
チモロールマレイン酸塩を器官形成期のラットに500mg/kg/日の用量で経口投与した試験で化骨遅延が、マウスに1000mg/kg/日、ウサギに200mg/kg/日の用量で経口投与した試験で死亡胎児数の増加が認められた。

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

適用上の注意

1. 投与経路
点眼用にのみ使用すること。

2. 薬剤交付時
次のことを患者へ指導すること。

(1)
点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。

(2)
点眼のとき、液が眼瞼皮膚等についた場合には、すぐにふき取ること。

(3)
本剤と他の点眼液を併用する場合には、5分間以上の間隔をあけて点眼すること。

(4)
ベンザルコニウム塩化物によりコンタクトレンズを変色させることがあるので、コンタクトレンズを装用している場合には、点眼前にレンズを外し、本剤を投与してから15分以上経過後に再装用すること。

3. 点眼時
点眼に際しては原則として患者は仰臥位をとり、患眼を開瞼させ結膜嚢内に点眼し、1〜5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後開瞼する。

その他の注意

ラタノプロストをサルに静脈内投与(2μg/kg)すると一過性の気道抵抗の増加が起こった。しかし、臨床用量(1.5μg/眼)の7倍量のラタノプロストを中等度の気管支喘息患者11例に点眼した場合、肺機能に影響はなかったとの報告がある。

薬物動態

1. 血漿中濃度1)
欧米人健康成人男女(50〜80歳)に本剤を1日1回5日間両眼に各1滴点眼したところ、ラタノプロストの活性代謝物であるラタノプロスト遊離酸は約半数の被験者で検出限界下限値(30pg/mL)未満であり、ラタノプロスト単剤点眼後と同様の結果であった。一方、定常状態において、チモロールは点眼後約40分で最高血漿中濃度(約1ng/mL)に達し、半減期約6時間で消失した。定常状態時の血漿中濃度-時間曲線下面積は5.1ng・h/mLであり、チモロールマレイン酸塩単剤点眼後とほぼ同様の結果であった。

2. 房水中濃度2)
白内障手術を受ける患者(欧米人)に、本剤を1滴点眼した後の房水中ラタノプロスト遊離酸は、点眼後2時間で最高房水中濃度(約30ng/mL)に達し、房水中濃度-時間曲線下面積(AUC0-∞)は206ng・h/mLであった。ラタノプロスト単剤点眼後と比較して最高房水中濃度は約2倍、AUC0-∞は2.4倍高値を示した。一方、チモロールは点眼後1時間で最高房水中濃度(約1μg/mL)に達し、またAUC0-∞は3644ng・h/mLであり、チモロールマレイン酸塩単剤点眼後と同様の結果であった。

臨床成績

1. 国内臨床試験3,4)

(1)
ブリッジング試験として実施した原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者77例を対象とした無作為化二重盲検比較試験(対照薬:チモロールマレイン酸塩0.5%点眼液)において、導入期にチモロールマレイン酸塩0.5%点眼液を4週間点眼後、二重盲検期に本剤を6週間点眼したときの眼圧下降率の海外第III相試験(ブリッジング対象試験)との差(ブリッジング試験-海外第III相試験)とその95%信頼区間(調整済み平均値±標準誤差、ベースライン眼圧値を共変量、試験を要因とした共分散分析)は2.2±1.7[-1.2,5.5]%であり、海外第III相試験と同等の眼圧下降作用が認められた。また、本剤6週間点眼後の眼圧下降値及び眼圧下降率の対照薬との差(本剤群-対照薬群)とその95%信頼区間(調整済み平均値±標準誤差、ベースライン眼圧値を共変量、投与群を要因とした共分散分析)は、それぞれ1.9±0.5[0.9,2.9]mmHg及び8.2±2.4[3.4,13.0]%であった。
(表1参照)

(2)
原発開放隅角緑内障又は高眼圧症患者289例を対象とした無作為化二重盲検比較試験(対照薬:ラタノプロスト0.005%点眼液)において、導入期にラタノプロスト0.005%点眼液を4週間点眼後、二重盲検期に本剤を8週間点眼したときの眼圧下降値の対照薬との差(本剤-対照薬)とその95%信頼区間は1.0[0.5,1.4]mmHgであり、対照薬と比較して有意な眼圧下降作用が認められた(p<0.001、ベースライン眼圧値を共変量、投与群を要因とした共分散分析)。
(表2参照)

2. 外国臨床試験5,6)

(1)
原発開放隅角緑内障、色素緑内障、落屑緑内障又は高眼圧症患者436例を対象とした無作為化二重盲検比較試験(ブリッジング対象試験、対照薬:ラタノプロスト0.005%点眼液、チモロールマレイン酸塩0.5%点眼液)において、導入期にチモロールマレイン酸塩0.5%点眼液を2〜4週間点眼後、二重盲検期に本剤を26週間点眼したときの点眼2、13及び26週後を通じた平均眼圧下降値は、いずれの対照薬と比較しても統計学的に有意であった(p<0.001、ベースライン眼圧値を共変量、患者を変量効果、施設、来院時期、投与群を要因とし、投与群と来院時期の交互作用を組み込んだ反復測定による共分散分析)。
(表3参照)

(2)
原発開放隅角緑内障、色素緑内障、落屑緑内障又は高眼圧症患者487例を対象とした無作為化二重盲検比較試験(対照療法:ラタノプロスト0.005%点眼液及びチモロールマレイン酸塩0.5%点眼液の併用療法)において、5日〜4週間のウォッシュアウト後、二重盲検期に本剤を12週間点眼したときの眼圧下降値の対照療法との差(本剤-対照療法)とその95%信頼区間は0.3[-0.7,0.1]mmHgであり、対照療法群に対する非劣性が示された(ベースライン眼圧値を共変量、投与群と施設を要因とした共分散分析)。
(表4参照)

表1 眼圧値(mmHg)、眼圧下降値(mmHg)、眼圧下降率(%)の比較(PPS)

\ 本剤群
(n=55) 
対照薬群
(n=20) 
ベースライン(二重盲検期開始時)眼圧値 21.5±2.8 22.1±2.3 
二重盲検期終了時(6週後)眼圧値 18.4±3.1 20.8±3.8 
二重盲検期終了時(6週後)眼圧下降値 3.2±2.0 1.3±2.0 
二重盲検期終了時(6週後)眼圧下降率 14.7±9.2 6.2±9.2 

平均値±標準偏差、眼圧下降率=(眼圧下降値/ベースライン眼圧値)×100


表2 眼圧値及び眼圧下降値(mmHg)の比較(ITT、LOCF)

\ 本剤群
(n=144) 
対照薬群
(n=145) 
ベースライン(二重盲検期開始時)眼圧値 19.6±2.6 19.6±2.7 
二重盲検期終了時(8週後)眼圧値 17.0±2.7 18.0±2.5 
二重盲検期終了時(8週後)眼圧下降値 2.6±2.4 1.6±2.2 
眼圧下降値の群間差(本剤-対照薬)とその95%信頼区間 1.0
[0.5,1.4] 
1.0
[0.5,1.4] 

平均値±標準偏差


表3 眼圧値及び眼圧下降値(mmHg)の比較(ITT、LOCF)

\ 本剤群
(n=140) 
LAT群
(n=147) 
TIM群
(n=149) 
ベースライン(二重盲検期開始時)眼圧値 21.6±3.8 22.5±4.0 22.5±4.1 
眼圧下降値(2週後) 2.8±2.8 1.7±3.5 0.9±3.2 
眼圧下降値(13週後) 2.7±2.9 1.8±3.7 0.9±3.5 
眼圧下降値(26週後) 2.7±3.1 2.1±3.8 1.1±3.6 
点眼2、13及び26週後を通じた平均眼圧下降値の群間差(本剤-対照薬)とその95%信頼区間 − 1.2
[0.5,1.8] 
1.9
[1.2,2.5] 

平均値±標準偏差
LAT:ラタノプロスト0.005%点眼液、TIM:チモロールマレイン酸塩0.5%点眼液


表4 眼圧値及び眼圧下降値(mmHg)の比較(ITT、LOCF)

\ 本剤群
(n=248) 
対照療法群
(n=239) 
ベースライン(二重盲検期開始時)眼圧値 25.4±2.3 25.3±2.4 
二重盲検期終了時(12週後)眼圧値 16.8±2.7 16.5±2.6 
二重盲検期終了時(12週後)眼圧下降値 8.6±2.9 8.8±3.0 
眼圧下降値の群間差(本剤-対照療法)とその95%信頼区間 0.3
[-0.7,0.1] 
0.3
[-0.7,0.1] 

平均値±標準偏差


薬効薬理

1. 眼圧下降作用
本剤の有効成分であるラタノプロストとチモロールマレイン酸塩はいずれも高眼圧モデルにおいて眼圧下降作用を示した。

(1) ラタノプロスト7)〜11)

1)
サルに対するラタノプロストの単回点眼では、点眼後2〜4時間より用量依存性の眼圧下降が認められ、以後6〜10時間まで作用は持続した。同じくサルに対する5ないし6日間の反復点眼では、点眼期間中安定した眼圧下降が持続し、作用の減弱は認められなかった。

2)
健常人又は緑内障・高眼圧症患者にラタノプロスト点眼液を点眼した場合、瞳孔径、視力、血圧及び脈拍数に影響を及ぼすことなく眼圧を下降させた。

(2) チモロールマレイン酸塩12)
ウサギにおけるα-キモトリプシン惹起高眼圧及び水負荷による眼圧上昇試験において、チモロールマレイン酸塩の点眼は有意に眼圧上昇を抑制することが認められた。

2. 作用機序
本剤の有効成分であるラタノプロストとチモロールマレイン酸塩は異なる作用機序により眼圧下降作用を示す。

(1) ラタノプロスト13)

1)
サルのラタノプロスト点眼後の房水動態をconstant pressure infusion法及び125I131I標識アルブミン灌流法により検討したところ、ぶどう膜強膜流出量は有意に増大した。

2)
健常人にラタノプロスト点眼液を点眼後、フルオロフォトメトリーにより房水動態を検討したところ、ぶどう膜強膜流出量の増加が認められた。

(2) チモロールマレイン酸塩14)〜21)

1)
ラット、イヌ、ネコにチモロールマレイン酸塩を全身投与した場合、イソプロテレノールにより惹起された心拍数、心筋収縮力及び心拍出量の増加は著明に抑制され、チモロールマレイン酸塩のβ遮断作用はピンドロールと同程度、プロプラノロールより数倍強力であった。またチモロールマレイン酸塩は有意の内因性交感神経刺激作用、直接心筋抑制作用、局所麻酔作用を示さなかった。

2)
眼圧下降作用機序の詳細は明らかでないが、サル、健康成人でのフルオロフォトメトリー試験及び緑内障患者でのトノグラフィー試験において、チモロールマレイン酸塩の眼圧下降作用は主に房水産生の抑制によることが示唆された。しかし房水流出率の増加が関与するとの報告もある。

有効成分に関する理化学的知見

一般名
ラタノプロスト(Latanoprost)

化学名
(+)-Isopropyl(Z)-7-[(1R,2R,3R,5S)-3,5-dihydroxy-2-[(3R)-3-hydroxy-5-phenylpentyl]cyclopentyl]-5-heptenoate

分子式
C26H40O5

分子量
432.59

構造式

性状
無色〜微黄色の粘稠性のある液である。
アセトニトリルに極めて溶けやすく、メタノール、エタノール(99.5)又は酢酸エチルに溶けやすく、ヘキサンに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。ジエチレングリコールに混和する。

一般名
チモロールマレイン酸塩(Timolol Maleate)

化学名
(2S)-1-[(1,1-Dimethylethyl)amino]-3-(4-morpholin-4-yl-1,2,5-thiadiazol-3-yloxy)propan-2-ol monomaleate

分子式
C13H24N4O3S・C4H4O4

分子量
432.49

融点
約197℃(分解)

構造式

性状
白色〜微黄白色の結晶性の粉末である。酢酸(100)に溶けやすく、水又はエタノール(99.5)にやや溶けやすい。0.1mol/L塩酸試液に溶ける。

取扱い上の注意

開封後4週間経過した場合は、残液を使用しないこと。

包装

ザラカム配合点眼液:2.5mL×10本

主要文献及び文献請求先

主要文献

1)
社内資料:反復点眼後の血漿中ラタノプロスト遊離酸及びチモロールの薬物動態 [L20091008001]

2)
Calissendorff, B. et al.:J Ocul Pharmacol Ther 18(2):127, 2002 [L49990128144]

3)
社内資料:日本人患者を対象としたブリッジング試験(チモロールマレイン酸塩0.5%点眼液との比較試験) [L20091008002]

4)
北澤 克明ほか:臨床眼科 63(5):807, 2009 [L20090526121]

5)
社内資料:外国人患者を対象とした第III相臨床試験(ラタノプロスト0.005%点眼液及びチモロールマレイン酸塩0.5%点眼液との比較試験) [L20091008003]

6)
社内資料:外国人患者を対象とした第III相臨床試験(ラタノプロスト0.005%点眼液及びチモロールマレイン酸塩0.5%点眼液の併用療法との比較試験) [L20091008006]

7)
三嶋 弘ほか:基礎と臨床 29(16):4271, 1995 [L20030529119]

8)
三嶋 弘ほか:眼科臨床医報 90(4):465, 1996 [L20030529128]

9)
三嶋 弘ほか:基礎と臨床 29(16):4071, 1995 [L20030529133]

10)
三嶋 弘ほか:基礎と臨床 29(16):4085, 1995 [L20030529139]

11)
三嶋 弘ほか:眼科臨床医報 90(3):312, 1996 [L20030529141]

12)
Vareilles, P. et al.:Invest Ophthalmol Vis Sci 16(11):987, 1977 [L20090223012]

13)
高松 倫也ほか:新薬と臨床 45(1):76, 1996 [L20030529144]

14)
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15)
Tanabe, K. et al.:応用薬理 17(3):455, 1979 [L20060901105]

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18)
藤永 豊ほか:眼科臨床医報 74(4):409, 1980 [L20090223003]

19)
玉田 康房ほか:日本眼科紀要 31(10):1667, 1980 [L20090223014]

20)
錦織 恂子ほか:日本眼科紀要 31(4):729, 1980 [L20090223013]

21)
椎原 芳郎ほか:眼科臨床医報 74(7):924, 1980 [L20090223006]

文献請求先

「主要文献」に記載の社内資料についても下記にご請求下さい。
ファイザー株式会社 製品情報センター

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