体外診断用医薬品 詳細表示

販売中

KBM ラインチェック Flu AB


作成・改訂年月
薬効分類名
一般的注意事項
承認・届出等
販売名KBM ラインチェック Flu AB
識別記号
添付文書管理コード
製造販売承認番号
承認・認証年月等
一般的名称
一般的名称
警告
重要な基本的注意
全般的な注意*
形状・構造等(キットの構成)
使用目的
測定原理
操作上の注意
1. 測定試料の性質、採取法
2. 妨害物質
用法・用量(操作方法)
測定結果の判定法
性能
使用上又は取扱い上の注意
取扱い上(危険防止)の注意
使用上の注意
廃棄上の注意
その他の注意
貯蔵方法、有効期間
貯蔵方法
有効期間
包装単位*
主要文献
主要文献
製造販売業者の氏名又は名称及び住所
氏名又は名称(製造販売業の種別)
住所等
電話番号
問い合わせ先
氏名又は名称
住所等
電話番号

インフルエンザウイルスキット

KBM ラインチェック Flu AB


作成・改訂年月

**2024年12月改訂(第6版)

 *2020年10月改訂(第5版)

薬効分類名

体外診断用医薬品

一般的注意事項

この添付文書をよく読んでから使用してください。

承認・届出等

販売名

KBM ラインチェック Flu AB

識別記号
10テスト

添付文書管理コード

22800EZX00079000_A_01

製造販売承認番号

22800EZX00079000

承認・認証年月等

平成28年11月

一般的名称

一般的名称
30813000
インフルエンザウイルスキット

警告

(記載なし)

重要な基本的注意

1.
インフルエンザウイルス感染の診断は、本品による検査結果のみで行わず、他の検査結果及び臨床症状を考慮して総合的に判断してください。

2.
咽頭拭い液を検体とした場合、鼻腔拭い液、鼻腔吸引液に比べ検出率が低い傾向にありますので、検体の採取法に留意してください。

全般的な注意*

1.
本品は体外診断用であり、それ以外の目的に使用しないでください。

2.
本添付文書に記載された操作方法に従って使用してください。記載された操作方法及び使用目的以外での使用については結果の信頼性を保証しません。

3.
検体採取に際し、抗原抽出液に浸した綿棒は絶対に使用しないでください。

4.
検査に使用した抗原抽出液容器、スクリューキャップ式滴下ノズル、綿棒、テストデバイスの再利用はしないでください。

5.
抗原抽出液にはアジ化ナトリウム等が含まれていますので、誤って目や口に入ったり、皮膚に付着したりした場合には水で十分に洗い流す等の応急処置を行い、必要があれば医師の手当て等を受けてください。

6.
すべての検体は感染の危険性があるものとして、十分注意して取り扱ってください。

形状・構造等(キットの構成)

1. テストデバイス
金コロイド標識抗A型インフルエンザウイルスモノクローナル抗体(マウス)

金コロイド標識抗B型インフルエンザウイルスモノクローナル抗体(マウス)

抗A型インフルエンザウイルスモノクローナル抗体(マウス)

抗B型インフルエンザウイルスモノクローナル抗体(マウス)

2. 抗原抽出液
界面活性剤を含む緩衝液(0.09%アジ化ナトリウム含有)

使用目的

鼻腔拭い液、鼻腔吸引液、鼻汁鼻かみ液又は咽頭拭い液中のA型インフルエンザウイルス抗原又はB型インフルエンザウイルス抗原の検出(インフルエンザウイルス感染症の診断の補助)

測定原理

イムノクロマト法(Immunochromatographic Assay)の原理に基づいた毛細管現象と抗原抗体反応を測定原理としています。(主要文献1)

 試料をテストデバイスの試料滴下部に滴下すると、テストストリップのサンプルパッド内を毛細管現象によりコンジュゲーションパッドへ移行します。そこで金コロイド標識抗A型及び抗B型インフルエンザウイルスモノクローナル抗体を溶解し、試料中のA型又はB型抗原と免疫複合体を形成しながら展開部を移動します。これが展開部に固定された抗A型又は抗B型インフルエンザウイルスモノクローナル抗体に捕捉され、A型又はB型抗原判定部のテストライン出現位置に赤紫色のラインを形成します。本品はこの赤紫色のラインを目視で確認し、試料中のインフルエンザウイルスの抗原の有無を判定します。

 一方、試料中のインフルエンザウイルスの有無に関わらず、余剰の金コロイド標識抗A型及び抗B型インフルエンザウイルスモノクローナル抗体は展開部をさらに移動し、展開部に固定化された抗マウス免疫グロブリン抗体に捕捉され、コントロール判定部のコントロールライン出現位置に紫色のラインが出現します。これはテストストリップ上で反応が正常に進んだことを示します。

テストデバイス各部の名称

テストストリップ及び原理図

操作上の注意

1. 測定試料の性質、採取法

(1)検体
インフルエンザウイルスの検出には鼻腔拭い液、鼻腔吸引液、鼻汁鼻かみ液又は咽頭拭い液が使用できます。

(2)検体の採取に必要な器具
1)鼻腔拭い液採取用綿棒:キット付属品の綿棒を使用してください。

2)鼻腔吸引液採取用吸引装置:市販の吸引装置、トラップ付き吸引カテーテルを使用してください。

3)鼻かみ液採取用紙:市販の鼻かみ液採取用紙(液体が浸潤しない材質のもの)を使用してください。

4)咽頭拭い液採取用綿棒:市販の咽頭拭い液採取用綿棒を使用してください。

(3)検体の採取法
1)鼻腔拭い液:鼻腔拭い液採取用綿棒(キット付属品)を鼻腔に挿入して、鼻甲介に綿棒を数回こすり、鼻腔拭い液を採取します。  
2)鼻腔吸引液:吸引装置にトラップ付き吸引カテーテルをセットし、一方のカテーテルの先を鼻腔に入れ、鼻腔液を吸引し、吸引トラップに鼻腔吸引液を採取します。  
3)鼻汁鼻かみ液:鼻に市販の鼻かみ液採取用紙をあてがい、片方の鼻を押さえながら、空いた片方の鼻から少しずつゆっくりとかみ、鼻汁鼻かみ液を採取します。  
4)咽頭拭い液:大きく口をあけ、舌圧子で舌を押さえます。口蓋、扁桃、咽頭後壁に咽頭拭い液採取用綿棒を強くこすりつけ、咽頭拭い液をていねいに採取します。このとき綿棒が頬の内側、舌や歯に触れないように注意します。  


(4)検体取扱い上の注意事項
1)検体には、鼻腔拭い液、鼻腔吸引液、鼻汁鼻かみ液又は咽頭拭い液を使用してください。

2)うがい液は検体として使用しないでください。

3)採取した検体は、できるだけ早く【用法・用量(操作方法)】に従い、前処理を行い、検査してください。

4)鼻腔吸引液を測定する場合、一部をキット付属の綿棒で採取した検体、又は、鼻腔吸引液を2倍量の生理食塩液で懸濁し、スポイト等で採取した検体(150〜200μL)を用いて、検体の前処理を行ってください。

5)鼻汁鼻かみ液を測定する場合、一部をキット付属の綿棒で採取し、検体の前処理を行ってください。

6)本品はA型インフルエンザウイルス抗原又はB型インフルエンザウイルス抗原を免疫学的に検出しますので、ウイルスが死滅した場合でも抗原がキットの検出限界以上存在すれば陽性となります。

7)検体の採取、取扱い、又は輸送が不適切であった場合は正しい検査結果が得られないことがあります。

(5)検体採取上の注意事項
1)綿棒は滅菌済みですので、個別包装の包材に破れや穴などがあった場合、又は綿棒に破損、折れ、曲がりなどがあった場合は、使用しないでください。

2)綿棒の使用は1回限りです。再使用しないでください。

3)綿棒による検体の採取は、十分習熟した人の指示のもとに実施してください。

4)綿棒で検体を直接採取する時、採取する粘膜などの部位を傷つけないよう無理な力をかけないでください。

5)咽頭拭い液、鼻汁鼻かみ液を検体とした場合、鼻腔拭い液、鼻腔吸引液に比べ、一般的に検出率が低い傾向がありますので、検体の採取法にご留意ください。

6)綿棒は鼻腔中の検体を採取するものです。咽頭中の検体採取に用いると、正確な結果が得られない可能性があります。

7)鼻汁鼻かみ液を綿棒で採取する時、綿球部の全体に付着させてください。綿球部の全体に付着させることができない場合は、検体量が不十分と考えられますので、他の方法で採取した検体を使用してください。

8)咽頭中の検体採取には、必ず市販の綿棒(咽頭拭い液採取用)を使用してください。

2. 妨害物質

血液及び以下の一般用医薬品は、下記濃度において、本品における判定の影響は認められませんでした。
アセチルサリチル酸 20mg/mL、アンブロキソール塩酸塩 375ng/mL、オキシメタゾリン塩酸塩 100ng/mL、クロモグリク酸ナトリウム 5mg/mL、ジフェンヒドラミン塩酸塩 10mg/mL、シプロヘプタジン塩酸塩 200ng/mL、デキストロメトルファン臭化水素酸塩一水和物 2.5mg/mL、ナファゾリン硝酸塩 125ng/mL、マレイン酸クロルフェニラミン 5mg/mL、市販点鼻薬(1) 10%、市販点鼻薬(2) 10%、市販うがい薬(1) 10%、市販うがい薬(2) 10%、市販スプレー式のど薬 10%、市販のど飴 10%、血液(赤血球) 5%

用法・用量(操作方法)

1. 試薬の調製方法
本品を冷蔵保管していた場合は、冷蔵庫から取り出し、15〜30℃にしてから使用してください。

(1)テストデバイス
:そのまま使用します。

(2)抗原抽出液注)
:そのまま使用します。

 注) 本品と下記品目の抗原抽出液は共通試薬です。

 ・RSウイルスキット KBM ラインチェック RSV

  (製造販売承認番号:30100EZX00005000)

*2. 検体の前処理方法
* 抗原抽出液(0.6mL)を用いて検体の前処理を行います。抗原抽出容器のふたを開け、鼻腔拭い液、鼻腔吸引液、鼻汁鼻かみ液又は咽頭拭い液を採取した綿棒(検体)を入れて容器を指で押しながら上下に数回しごき、綿球内の検体をよく搾り出します。撹拌後、再度綿球を搾りながら引き抜き、容器にスクリューキャップ式滴下ノズルをしっかりと取り付け、試料とします。

* 生理食塩液で2倍希釈した鼻腔吸引液を検体とする場合は、スポイト等で150〜200μLを採取し、抗原抽出液に加えてよく撹拌し、試料とします。

3. 操作方法

(1)
テストデバイスをアルミ包装袋から取り出し、試料3滴(80〜100μL)を試料滴下部に滴下します。

(2)
15〜30℃で8分間静置します。ただし、滴下後1分以降にコントロールラインとテストライン(A型、B型又はその両方)にラインが認められた場合、その時点で陽性と判定することができます。

(3)
テストデバイス上の判定部に現れる赤紫色のラインで判定します。

**4. 操作上の注意事項

(1)
テストデバイスの入ったアルミ袋は使用時まで開封しないでください。アルミ袋開封後は、30分以内に使用するようにしてください。

(2)
操作中テストデバイスの判定部を直接手で触れないでください。

(3)
検体の粘性が高い場合、スクリューキャップ式滴下ノズルが詰まることがあります。目詰まりするほどの強粘性の試料は、生理食塩液で2倍希釈して使用してください。

(4)
試料の滴下は、抗原抽出液容器を垂直にし、試料滴下部に近づけすぎないようにして、ゆっくりと所定の量(3滴、80〜100μL)を滴下してください。所定量以外の場合、正確な結果が得られない可能性があります。

(5)
スクリューキャップ式滴下ノズルを装着しないで試料をテストデバイスに滴下すると正確な結果が得られない可能性があります。

(6)
試料をテストデバイスに滴下後、5分経過しても試料が展開しない場合には、テストデバイスの不良が考えられますので、別のテストデバイスで再検査してください。

(7)
テストデバイスの判定部に試料を滴下すると、正確な結果が得られません。

*(8)
*試料の共通使用に関しては、下記を参照してください。

検体 Flu AB RSV 
鼻腔拭い液 ○ ○ 
鼻腔吸引液 ○ ○ 
鼻汁鼻かみ液 ○ × 
咽頭拭い液 ○ × 

測定結果の判定法

1. 判定方法
(1)A型陽性
:試料滴下後1分から8分の間にコントロールラインとA型テストラインが出現した時点で、A型インフルエンザウイルス陽性と判断します。

(2)B型陽性
:試料滴下後1分から8分の間にコントロールラインとB型テストラインが出現した時点で、B型インフルエンザウイルス陽性と判断します。

(3)A型及びB型陽性
:試料滴下後1分から8分の間にコントロールラインとA型及びB型テストラインが出現した時点でA型及びB型インフルエンザウイルス陽性と判断します。

(4)陰性
:8分経過後の時点でコントロールラインのみが出現した場合、インフルエンザウイルス陰性と判断します。

(5)無効
:テストラインの出現の有無によらず、コントロールラインが出現しない場合、検査は無効と判断し、再検査を行います。


2. 判定上の注意事項
(1)
試料滴下後1分から8分の間に一方のテストラインとコントロールラインが認められた場合でも、もう一方の感染を否定するものではありません。稀にA型、B型の両方が陽性となる場合があります。

(2)
判定部にテストラインと垂直な赤紫色の薄いスジ状のラインや斑点状の滲みが出現したり、判定窓全体が薄くまばらな赤色に色づいたりすることがありますが、判定結果に影響はありませんので、コントロールラインが認められる場合はそのまま判定してください。

(3)
試料滴下後30分以上経過したときに判定部に不均一なラインが出現する場合がありますが、抗原抗体反応とは無関係である可能性がありますので、この時点での判定は無効となります。

(4)
テストデバイスの展開部全体が赤紫色に着色した場合、検体の非特異反応が考えられますので、無効と判定し、他の方法で確認してください。

(5)
判定部のライン出現位置が白色に抜けて見える場合がありますが、陰性と判定してください。

(6)
本試験はA型及びB型インフルエンザウイルス感染症の診断の補助となるものです。検体中のウイルス量が少なく本品の検出感度に満たない場合には偽陰性となる場合があります。また、検体中に金コロイド標識抗体と凝集しやすい物質や、展開部に物理的に吸着しやすい物質が存在する又は検体の粘性が高い場合には、偽陽性となることがありますので、確定診断は臨床症状などを加味し、総合的に診断してください。

(7)
抗原量が異常に多い場合、コントロールラインの発色が認められず、試験無効の判定となることがあります。この場合は、試料を抗原抽出液で希釈し、再検査してください。

(8)
検体量が多い場合、又は検体の粘性が高い場合は、ラインの発色が薄い、ラインの出現が遅い又は出ない、もしくは滞留による非特異的反応が生じ、ラインの間の位置等にライン状の発色が認められることがあります。この場合は、試料を抗原抽出液で希釈し、再検査してください。

**(9)
**経鼻弱毒生インフルエンザワクチン接種後の一定期間は、ワクチン由来のインフルエンザウイルスで本品が陽性反応を示す可能性があります。

性能

【用法・用法(操作方法)】により陽性コントロール(A型インフルエンザ抗原の場合は1.5×103pfu※1/mL、B型インフルエンザ抗原の場合は1.1×103pfu※1/mL)、弱陽性コントロール(A型インフルエンザ抗原の場合は7.7×102pfu※1/mL、B型インフルエンザ抗原の場合は5.4×102pfu※1/mL)及び陰性コントロール(抗原抽出液)を用いて感度、正確性、同時再現性の各試験を行った場合、以下の規格に適合する。
※1:pfu;Plaque Forming Unit(プラーク形成単位)
1.感度試験
陽性コントロール及び弱陽性コントロールを試料として試験したとき、陽性が確認される。

2.正確性試験
陽性コントロール、弱陽性コントロール及び陰性コントロールを試料として試験したとき、陽性コントロール及び弱陽性コントロールに対しては陽性、陰性コントロールには陰性が確認される。

3.同時再現性試験
陽性コントロール、弱陽性コントロール及び陰性コントロールを試料として各3回同時に試験したとき、陽性コントロール及び弱陽性コントロールに対しては全て陽性、陰性コントロールに対しては全て陰性が確認される。

4.最小検出感度
(1)A型インフルエンザウイルス株(例示)(主要文献2)

A/New Jersey/8/76 (H1N1):9.66×10pfu※1/mL

A/Virginia/ATCC1/2009 (H1N1):1.09×103pfu※1/mL

A/Hong Kong/8/68 (H3N2):7.56×106pfu※1/mL

(2)B型インフルエンザウイルス株(例示)(主要文献2)

B/Taiwan/2/62:1.34×102pfu※1/mL

B/Lee/40:1.72×104pfu※1/mL

5.相関性試験

(1)ウイルス分離培養法(主要文献3)との比較
(1)咽頭拭い液

A型インフルエンザウイルス

A型 培養法 
陽性 陰性 合計 
本品 陽性 56  56 
陰性 16 141 157 
合計 72 141 213 
陽性一致率: 77.8% 
陰性一致率:100.0% 
全体一致率: 92.5% 


B型インフルエンザウイルス

B型 培養法 
陽性 陰性 合計 
本品 陽性 46  53 
陰性 11 149 160 
合計 57 156 213 
陽性一致率: 80.7% 
陰性一致率: 95.5% 
全体一致率: 91.5% 


(2)鼻腔拭い液

A型インフルエンザウイルス

A型 培養法 
陽性 陰性 合計 
本品 陽性 40  44 
陰性 141 146 
合計 45 145 190 
陽性一致率: 88.9% 
陰性一致率: 97.2% 
全体一致率: 95.3% 


B型インフルエンザウイルス

B型 培養法 
陽性 陰性 合計 
本品 陽性 57  64 
陰性 125 126 
合計 58 132 190 
陽性一致率: 98.3% 
陰性一致率: 94.7% 
全体一致率: 95.8% 


(3)鼻腔吸引液

A型インフルエンザウイルス

A型 培養法 
陽性 陰性 合計 
本品 陽性 61  70 
陰性 122 131 
合計 70 131 201 
陽性一致率: 87.1% 
陰性一致率: 93.1% 
全体一致率: 91.0% 


B型インフルエンザウイルス

B型 培養法 
陽性 陰性 合計 
本品 陽性 56  60 
陰性 140 141 
合計 57 144 201 
陽性一致率: 98.2% 
陰性一致率: 97.2% 
全体一致率: 97.5% 


(4)鼻汁鼻かみ液

A型インフルエンザウイルス

A型 培養法 
陽性 陰性 合計 
本品 陽性 70  79 
陰性 177 184 
合計 77 186 263 
陽性一致率: 90.9% 
陰性一致率: 95.2% 
全体一致率: 93.9% 


B型インフルエンザウイルス

B型 培養法 
陽性 陰性 合計 
本品 陽性 54  61 
陰性 196 202 
合計 60 203 263 
陽性一致率: 90.0% 
陰性一致率: 96.6% 
全体一致率: 95.1% 


(2)既承認体外診断用医薬品(イムノクロマト法)との比較
(1)咽頭拭い液

A型インフルエンザウイルス

A型 既承認品 
陽性 陰性 合計 
本品 陽性 54  56 
陰性 148 157 
合計 63 150 213 
陽性一致率: 85.7% 
陰性一致率: 98.7% 
全体一致率: 94.8% 


B型インフルエンザウイルス

B型 既承認品 
陽性 陰性 合計 
本品 陽性 50  53 
陰性 11 149 160 
合計 61 152 213 
陽性一致率: 82.0% 
陰性一致率: 98.0% 
全体一致率: 93.4% 


(2)鼻腔拭い液

A型インフルエンザウイルス

A型 既承認品 
陽性 陰性 合計 
本品 陽性 40  44 
陰性 142 146 
合計 44 146 190 
陽性一致率: 90.9% 
陰性一致率: 97.3% 
全体一致率: 95.8% 


B型インフルエンザウイルス

B型 既承認品 
陽性 陰性 合計 
本品 陽性 62  64 
陰性 121 126 
合計 67 123 190 
陽性一致率: 92.5% 
陰性一致率: 98.4% 
全体一致率: 96.3% 


(3)鼻腔吸引液

A型インフルエンザウイルス

A型 既承認品 
陽性 陰性 合計 
本品 陽性 59  11  70 
陰性 126 131 
合計 64 137 201 
陽性一致率: 92.2% 
陰性一致率: 92.0% 
全体一致率: 92.0% 


B型インフルエンザウイルス

B型 既承認品 
陽性 陰性 合計 
本品 陽性 58  60 
陰性 140 141 
合計 59 142 201 
陽性一致率: 98.3% 
陰性一致率: 98.6% 
全体一致率: 98.5% 


(4)鼻汁鼻かみ液

A型インフルエンザウイルス

A型 既承認品 
陽性 陰性 合計 
本品 陽性 70  79 
陰性 179 183 
合計 74 188 262 
陽性一致率: 94.6% 
陰性一致率: 95.2% 
全体一致率: 95.0% 


B型インフルエンザウイルス

B型 既承認品 
陽性 陰性 合計 
本品 陽性 61  61 
陰性 10 191 201 
合計 71 191 262 
陽性一致率: 85.9% 
陰性一致率:100.0% 
全体一致率: 96.2% 

6. 交差反応性試験
下記のウイルス及び微生物との交差反応性は認められなかった。

(1)インフルエンザ以外のウイルス
Respiratory syncytial virus, Adenovirus Type 1, Adenovirus Type 3, Adenovirus Type 5, Parainfluenza virus Type 1, Parainfluenza virus Type 2, Parainfluenza virus Type 3, Coxsackievirus B1, Coxsackievirus A9, Herpesvirus 1, Rhinovirs 1A, Coronavirus 229E, Echovirus Type 2, Echovirus Type 3

(2)細菌及び真菌
Escherichia coli, Klebsiella pneumoniae, Proteus vulgaris, Proteus mirabilis, Yersinia enterocolitica, Serratia marcescens, Haemophilus influenzae, Haemophilus parainfkuenzae, Pseudomonas aeruginosa, Pseudomonas fluorescens, Bordetella pertussis, Acinetobacter baumannii, Legionella pneumophila, Fusobacterium nucleatum, Bacteroides fragilis, Porphyromonas gingivalis, Veillonella sp., Peptostreptococcus anaerobius, Neisseria gonorrhoeae, Staphylococcus aureus, Staphylococcus epidermidis, Enterococcus faecalis, Streptococcus agalactiae, Streptococcus pneumoniae, Streptococcus pyogenes, Lactobacillus fermentum, Corynebacterium diphtheriae, Candida albicans, Candida glabrata, Candida krusei, Mycobacterium fortuitum, Mycoplasma pneumoniae

7. インフルエンザ亜型との反応性
以下のヒト以外由来の各株との反応が認められた。

Influenza A virus (H1N1), Swine/1976

Influenza A virus (H1N1), Swine/Iowa

【性能】4.最小検出感度の項に記載のヒト由来の各株との反応が認められた。

8. 較正用基準物質
不活化A型インフルエンザウイルス抗原及び不活化B型インフルエンザウイルス抗原(社内標準物質)

使用上又は取扱い上の注意

取扱い上(危険防止)の注意

(1)
検体はHIV、HBV、HCV等の感染の恐れがあるものとして取り扱ってください。検査にあたっては感染の危険を避けるため、使い捨て手袋を着用してください。

(2)
本品の抗原抽出液には防腐剤としてアジ化ナトリウムが含まれておりますので、誤って目や口に入る、皮膚に付着するなどした場合には、速やかに水で洗い流す等の応急処置を行い、必要であれば医師の手当てを受けてください。

(3)
テストデバイスにはニトロセルロース膜を使用しています。ニトロセルロースは極めて燃焼性が高いので、火気の近くでは操作を行わないようにしてください。

使用上の注意

(1)
本品は、品質の低下を防ぐため、高温多湿及び直射日光を避け、2〜30℃で保存してください。また、凍結した試薬は使用できません。

(2)
使用期限を過ぎた試薬は、測定結果の信頼性を保証しかねますので、使用しないでください。

(3)
各構成試薬は別途補充用として、製造販売することがあります。

廃棄上の注意

(1)
使用済のテストデバイス、綿棒及び抗原抽出液容器などを廃棄する前に0.1%濃度以上の次亜塩素酸ナトリウム溶液に1時間以上浸すか、又はオートクレーブ(121℃、20分間)で処理してください。

(2)
本品の抗原抽出液には防腐剤としてアジ化ナトリウムが含まれております。アジ化ナトリウムは、銅管、鉛管と反応して爆発性の強い金属アジドを生成することがありますので、廃棄の際には大量の水と共に洗い流してください。

(3)
検体又は検体を含む溶液が飛散した場合、感染を防止するため、0.1%濃度以上の次亜塩素酸ナトリウム溶液等でよく拭き取ってください。

(4)
試薬、処理した検体及び綿棒などを廃棄する場合には、廃棄物に関する規定に従い、医療廃棄物又は産業廃棄物などとして処理してください。

その他の注意

(1)
容器等は他の目的に転用しないでください。

貯蔵方法、有効期間

貯蔵方法

2〜30℃

有効期間

製造後24ヶ月間

(外箱に表示の使用期限内にご使用ください)

包装単位*

*KBM ラインチェック Flu AB 10回用(製品コード:80010)

*〈付属品〉

* ・綿棒(鼻腔用)...................................10本

* ・スクリューキャップ式滴下ノズル.......10個

* ・抽出液容器立て.....................................1個

主要文献

主要文献

1.
金井正光:臨床検査法提要 改定第34版:1115-1159

2.
芦川 靖、他:インフルエンザB型の検査精度向上を目的として開発された迅速診断キットの評価:臨床微生物迅速診断研究会誌 27, 1, 25-31, 2017

3.
国立感染症研究所編:インフルエンザ診断マニュアル(第3版), PartII:ウイルス分離と同定, 6-32(平成26年)

製造販売業者の氏名又は名称及び住所

氏名又は名称(製造販売業の種別)

コージンバイオ株式会社

体外診断用医薬品製造販売業

住所等

埼玉県坂戸市千代田5-1-3

電話番号

049-284-3781

問い合わせ先

氏名又は名称
コージンバイオ株式会社

住所等
埼玉県坂戸市千代田5丁目1番地3

電話番号
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