体外診断用医薬品 詳細表示

販売中

AmoyDx FGFR2 Gene Break-apart FISHプローブキット


作成・改訂年月
薬効分類名
一般的注意事項
承認・届出等
販売名AmoyDx FGFR2 Gene Break-apart FISHプローブキット
商品コード(JAN)(品番)
識別記号
添付文書管理コード
製造販売承認番号
承認・認証年月等
一般的名称
一般的名称
警告
重要な基本的注意
全般的な注意
形状・構造等(キットの構成)
使用目的
測定原理
操作上の注意
測定試料の性質、採取法
用法・用量(操作方法)
試薬の調製方法
必要な器具・器材・試料等
測定(操作)法
測定結果の判定法
臨床的意義
性能
性能
使用上又は取扱い上の注意
取扱い上(危険防止)の注意
使用上の注意
廃棄上の注意
貯蔵方法、有効期間
貯蔵方法
有効期間
包装単位
製造販売業者の氏名又は名称及び住所
氏名又は名称(製造販売業の種別)
住所等
電話番号
問い合わせ先
氏名又は名称
住所等
電話番号

組織検査用FGFR遺伝子変異検出キット

AmoyDx FGFR2 Gene Break-apart FISHプローブキット


作成・改訂年月

2024年9月作成(第1版)

薬効分類名

体外診断用医薬品

一般的注意事項

使用の前に本電子化された添付文書をよく読んでください

承認・届出等

販売名

AmoyDx FGFR2 Gene Break-apart FISHプローブキット

商品コード(JAN)(品番)
120012

識別記号
A1K

添付文書管理コード

30600EZX00024000_A_01

製造販売承認番号

30600EZX00024000

承認・認証年月等

令和6年8月

一般的名称

一般的名称
87011000
組織検査用FGFR遺伝子変異検出キット

警告

(記載なし)

重要な基本的注意

(記載なし)

全般的な注意

1.
本品は体外診断用医薬品であり、それ以外の目的には使用しないでください。
2.
測定結果に基づく臨床診断は、臨床症状やほかの検査結果などと併せて担当医師が総合的に判断してください。
3.
この添付文書に記載された使用方法に従って使用してください。記載された使用方法および使用目的以外での使用については、検査結果の信頼性を保証しかねます。
4.
本測定で使用する試薬類には、ヒト由来成分が含まれているものがあり、感染の危険があるので感染性のあるものとして取り扱ってください。詳細は【形状・構造等(キットの構成)】または【用法・用量(操作方法)】を参照してください。
5.
本品は、FISH法の操作について十分な経験を有する専門家以外の方は使用しないでください。
6.
本品の使用に当たっては、蛍光顕微鏡およびスライド変性・ハイブリダイゼーションシステム等が必要です。蛍光顕微鏡および器具等の取扱説明書をよく読んでから使用してください。

形状・構造等(キットの構成)

1.
LSP FGFR2 Break-apart Probe Mix

FGFR2 3' Probe

FGFR2 5' Probe

(他の含有物:ホルムアミド、生理食塩水クエン酸ナトリウム(SSC)、デキストラン硫酸、ブロッキングDNA(ヒト由来))

2.
DAPI Counterstain II

(主な含有物:DAPI(4',6-ジアミジノ-2-フェニルインドール)、グリセロール、退色防止剤)

使用目的

がん組織中のFGFR2融合遺伝子の検出

(タスルグラチニブコハク酸塩の胆道癌患者への適応を判定するための補助に用いる)

測定原理

FGFR2遺伝子は10番染色体10q26.13に存在し、多くの遺伝子と融合遺伝子を形成します。

本品は、FISH(Fluorescence in situ hybridization)法によりがん組織中のFGFR2 融合遺伝子を検出するキットです。

FISH法は、蛍光標識した相補的なプローブを用いて、ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)スライド標本の染色体上の核酸配列を顕微鏡下で可視化する技術により、特定の遺伝子の数的異常や転座などの構造異常を検出できる方法です。標的配列に相補的な蛍光標識プローブ存在下で、細胞中の標的DNA が変性されて一本鎖になると、プローブとハイブリダイゼーションし、細胞DNA中のプローブと目的とする遺伝子座がプローブの蛍光物質により標識されます。これを核に特異的に反応するDAPI で対比染色した後に、蛍光顕微鏡下で観察することにより目的とする遺伝子座を可視化して、直接検出します。

図1 10番染色体とプローブマップ
本品には以下のプローブが含まれています。

・FGFR2 3‘ Probe

FGFR2 遺伝子の切断点領域に近位のセントロメア側の配列に相補的な橙色の蛍光シグナルを持つCy3 標識DNA プローブ(約350kb)

・FGFR2 5’ Probe

FGFR2 遺伝子の切断点領域に遠位のテロメア側の配列に相補的な緑色蛍光シグナルを持つFITC 標識DNA プローブ(約300kb)

操作上の注意

測定試料の性質、採取法

1.
本品による検査には、、胆道癌患者のFFPE検体を使用してください。FFPE 検体は、がん組織検体(外科組織や生検組織)を用いてください。
2.
組織標本のFFPE 検体は各種FFPE 検体取扱いガイドライン(例:ゲノム診療用病理組織検体取扱い規程:日本病理学会作成、等)に従って適切に取り扱ってください。
3.
FFPE 検体は3〜5μm の厚さに薄切し、接着用スライドグラスに貼りつけてください。すぐに測定できない場合は、薄切後、10〜30℃で保存し、12 箇月以内に使用してください。FFPE ブロックは10〜30℃で保存し、5 年以内に作製されたものを使用してください。
4.
本品による検査を行う場合は、同時に陽性・陰性が既知のスライドの染色を行い、染色操作が適切に行われていることを確認することを推奨します。
5.
ホルマリン固定が過固定(72 時間を超えた場合)のFFPE 検体は検査に適さない可能性が高いため、適切な検体を用意してください。

用法・用量(操作方法)

試薬の調製方法

そのまま用いる

必要な器具・器材・試料等

<器具・器材>
1.
蛍光顕微鏡:Cy3(橙色シグナル:励起波長 550nm、蛍光波長 570nm)とFITC(緑色シグナル:励起波長 495nm、蛍光波長 520nm)のフィルターが装着されたもの

2.
スライド変性・ハイブリダイゼーションシステム(ThermoBrite又はHybridizer)

3.
ホットプレート

4.
ヒーター

5.
接着用スライドグラス(正電荷処理された顕微鏡用スライドグラス)

6.
カバーグラス

7.
蓋つき恒温水槽(37〜99℃で温度調節可能なもの)

8.
コプリンジャー(染色瓶)

9.
ホットスターラー

<試薬>
1.
キシレン

2.
無水エタノール

3.
1M塩酸

4.
接着剤(ペーパーボンドなど)

5.
滅菌脱イオン水または滅菌精製水

6.
ヘマトキシリン・エオジン(HE)染色液

7.
ネイルエナメル(オプション)

AmoyDx FFPE FISH前処理キット(製品番号:120029)
1.
Pretreatment Solution(pH7.0)

2.
Proteinase K Solution

3.
20×SSC Solution(pH7.0)

4.
Pepsin

5.
NP-40

AmoyDx FGFR2 Gean Break-apartコントロールスライド(製品番号:120036)
1.
FGFR2 BA NC(陰性コントロールスライド)(主な含有物:培養細胞(ヒト由来))

2.
FGFR2 BA PC(陽性コントロールスライド)(主な含有物:培養細胞(ヒト由来))

測定(操作)法

1. 前処理方法

(1)
スライドを脱パラフィン処理する

(2)
スライドをプロテアーゼで前処理し、エタノールで脱水し乾燥させる。


2. 操作方法

(1)
LSP FGFR2 Break-apart Probe Mix 10μLを前処理して乾燥させたスライドに添加する。

(2)
85℃で5分間変性させる。

(3)
37℃で12〜24時間ハイブリダイゼーションさせる。

(4)
洗浄液にスライドを浸漬する。

(5)
スライドを乾燥させ、DAPI CounterstainII 10μLをスライドに添加する。

(6)
蛍光顕微鏡で細胞50個のシグナルを計数する。


<操作手順>
1.
スライド作製

ミクロトームで3〜5μm厚に薄切したFFPE検体を接着用スライドグラスに貼り付けます。1枚をHE染色し、腫瘍細胞が100細胞以上あることが確認できた検体を使用してください。

2.
前処理試薬の準備

(1) 2×SSC溶液(pH7.0)
20×SSC Solution(pH7.0)を滅菌脱イオン水で10倍希釈し、pH7.0に調整します。密封して2〜8℃で保存し、12箇月以内に使用してください。濁りやコンタミネーションがある場合は使用しないでください。

(2) 洗浄液
NP-40を2×SSC溶液(pH7.0)に溶解して0.1%NP-40溶液を調製します。密封して2〜8℃で保存し、12箇月以内に使用してください。濁りやコンタミネーションがある場合は使用しないでください。

(3) 70%、85%エタノール
無水エタノール700mL及び850mLを滅菌脱イオン水で希釈し、それぞれ1000mLに調製します。密封して10〜30℃で保存し、1箇月以内に使用してください。濁りやコンタミネーションがある場合又は20スライド操作後は使用しないでください。

以下はProteinase Kを使用する場合は(4)、ペプシンを使用する場合は(5)〜(7)を準備してください。

(4) Proteinase K希釈溶液(用時調製)
2×SSC溶液(pH7.0)40mLをコプリンジャーに入れて37℃で20分以上加温しておきます。この溶液に20mg/mL Proteinase K Solution 100μLを添加し、0.05mg/mL Proteinase K希釈溶液を調製します。

(5) 100mg/mL ペプシン溶液
Pepsin 0.2gに滅菌脱イオン水2mLを添加し、穏やかに振って溶解し、1.5mLチューブに160μLずつ分注してください。‐25℃〜‐15℃で保存し、12箇月以内に使用してください。

(6) ペプシン希釈用緩衝液(用時調製)
1M塩酸 0.4mLを滅菌脱イオン水39.6mLに添加し、混和します。

(7) 0.4mg/mLペプシン希釈溶液(用時調製)
ペプシン希釈用緩衝液40mLをコプリンジャーに入れ、37℃で20分以上加温しておきます。この溶液に100 mg/mLペプシン溶液160μLを添加します。


3.
装置の準備

(1) 測定開始前
恒温水槽を37℃に温めておきます。2×SSC溶液(pH7.0)40mL又はペプシン希釈用緩衝液40mlをコプリンジャーに入れて、37℃で20分以上、予熱しておきます。

(2) 熱処理前
Pretreatment Solution (pH7.0) をホットスターラーで加温した湯浴又はヒーターで、沸騰するまで加温しておきます。

(3) 洗浄前
恒温水槽を46℃に調整し、洗浄液40mLをコプリンジャーに入れて20分間以上、予熱しておきます。


4.
検体前処理

(1)
未処理スライドを56℃のホットプレート又は58℃のパラフィンオーブンで15〜30分間ベーキングします。

(2)
脱パラフィンするため、ドラフトチャンバー内で、キシレンを入れたコプリンジャーにスライドを10分間浸漬します。コプリンジャーを交換して2回繰り返します。

(3)
残ったキシレンを除くため、無水エタノールを入れたコプリンジャーにスライドを入れて2分間浸漬します。コプリンジャーを交換して、2回繰り返します。

(4)
85%エタノール、70%エタノール、滅菌脱イオン水の順番に各コプリンジャーにスライドを1分間浸漬します。

(5)
沸騰させたPretreatment Solution(pH7.0)に標本を上向きにした状態のスライドを20分間浸漬します。

(6)
スライドを滅菌脱イオン水で1分間洗浄します。

(7)
スライドを2×SSC溶液(pH7.0)で1分間洗浄します。

(8)
酵素処理(次の1)又は2)どちらかを実施してください)

1)
スライドを0.05mg/mL Proteinase K希釈溶液又は0.4mg/mLペプシン希釈溶液に、37℃で2〜15分間浸漬します。1つのコプリンジャーに同時に8スライド以上入れないでください。

2)
スライドをホットプレート又はスライド変性・ハイブリダイゼーションシステム(以下、変性ハイブリ装置)に置き、0.05mg/mL Proteinase K希釈溶液又は0.4mg/mLペプシン希釈溶液500μLを添加し、37℃で2〜15分間処理します。

注)酵素処理が過剰又は不十分であった場合は、処理時間を変更して再試験を行ってください。


(9)
スライドを2×SSC溶液(pH7.0)で1分間洗浄します。

(10)
スライドを70%エタノール、85%エタノール、無水エタノールの順に各3分間浸漬します。

(11)
スライドを風乾させてください。


5.
変性・ハイブリダイゼーション(暗所で実施)

(1)
スライドの裏面に検体エリアをマークします。

(2)
変性ハイブリ装置に水で湿らせた調湿用カード(Humidity card又はHybridizer Humidity Control Strips)を所定の位置にセットします。

(3)
LSP FGFR2 Break-apart Probe Mix(以下、Probe Mix)をボルテックスミキサーで混和した後、卓上遠心機等で2〜5秒間遠心しスピンダウンします。

(4)
変性ハイブリ装置で変性85℃ 5分間、ハイブリダイゼーション37℃ 12〜16時間(最長24時間まで)にプログラムをセットします。

(5)
各スライドの検体エリアの中央にProbe Mix 10μLを添加し、直ちにカバーグラスを被せて、Probe Mixで検体が覆われるようにしてください。カバーグラスをかける前にProbe Mixに気泡がないことを確認しておきます。

(6)
接着剤でカバーグラスを密封します。

(7)
変性ハイブリ装置にスライドをセットし、(4)のプログラムを開始します。


6.
洗浄(暗所で実施)

(1)
ハイブリダイゼーション終了後、変性ハイブリ装置からスライドを取り出し、カバーグラスを動かさないように注意しながら、ピンセットで接着剤を外します。

(2)
スライドを2×SSC溶液(pH7.0)に10〜30℃で5分間浸漬して、カバーグラスを外します。

(3)
スライドを46℃に加温した洗浄液に7分間浸漬します。

(4)
スライドを70%エタノール、85%エタノール及び無水エタノールの順に各1分間浸漬します。

(5)
スライドを取り出し、ドラフトチャンバー又はクリーンベンチ内で完全に風乾させてください。


7.
対比染色(遮光)

(1)
スライドの裏面に検体エリアをマークします。

(2)
DAPI Counterstain II 10μLを各スライドの検体エリアの中央に添加し、直ちにカバーグラスを被せます。カバーグラスを被せる前に気泡がないことを確認してください。

(3)
10〜30℃で15分間(遮光)染色します。


8.
スライドの観察

(1)
適切なフィルターをセットした蛍光顕微鏡で、スライドを観察します。

(2)
観察が終了したスライドは、‐25℃〜‐15℃で遮光して保管します。染色後のスライドは、ネイルエナメル等で封入した場合、‐25℃〜‐15℃(遮光)で3箇月まで保存できます(オプション)。


9.
スライド評価

(1)
10倍又は20倍の対物レンズを用いて、組織があるエリアを観察し、腫瘍細胞が集中しているエリアを特定します。

(2)
100倍の油浸対物レンズと指定されたフィルターを使用して(1)で選択したエリアの各細胞のシグナルを観察します。図2シグナルパターンを参考に解析し、分離シグナルのある細胞(陽性)と通常細胞(陰性)を計数し、記録します。

(3)
50細胞を計数するまで(2)を繰り返します。分離シグナルのある細胞(橙色と緑色の輝点数)と通常細胞をそれぞれ記録し、観察した全細胞数に対する分離シグナルのある細胞の割合を求めます。

1)
分離シグナルのある細胞(陽性): 橙色と緑色のシグナルが、シグナルの直径の2倍以上離れている。

2)
通常細胞(陰性): 橙色と緑色のシグナルが重なりあっている又はシグナルの直径の2倍未満で隣接している。重なりあっているシグナルは黄色のシグナルとして見える場合があります。

3)
核内には、1 つ以上の融合シグナルと分離シグナルのセット、1 つ以上の単一の橙色または緑色のシグナルが含まれる場合があります。


(4)
以下の判定法に従って、結果を判定します。

測定結果の判定法

1. 判定法

(1)
細胞50個中、分離シグナルのある細胞の割合が >50%(25/50)の場合は、FGFR2遺伝子の再配列(分離)が認められ、陽性と判定する。

(2)
細胞50個中、分離シグナルのある細胞の割合が<10%(5/50)の場合は、FGFR2遺伝子は正常であり、陰性と判定する。

(3)
細胞50個中、分離シグナルのある細胞の割合が10〜50%(5/50〜25/50)の場合は、判定保留とし、さらに50個の細胞について計測する。≧15% (15/100) の場合は陽性、それ以外は陰性と判定する。


2. 判定上の注意

(1)
病理医により腫瘍細胞が集中していると識別されたエリアのみを判定してください。

(2)
橙色と緑色の両方のシグナルがある細胞を計測してください。明るく、識別可能で、判定しやすいシグナルであること。

(3)
ネクローシスの領域や、核の境界がはっきりと区別できず重なっている部分は避けてください。

(4)
ハイブリダイゼーションが不均一な領域の判定は無効です。

(5)
バックグラウンドが暗すぎてシグナル計数に影響を及ぼすような領域は避けてください。

(6)
弱いシグナルの核が25%以上の領域、又は細胞質が10%以上染色されている領域は避けてください。

(7)
オレンジ/グリーンデュアルバンドフィルターセットを備えた蛍光顕微鏡の使用を推奨します。

図2 シグナルパターン

陽性シグナルパターン




 
核内に1組以上の融合シグナルと1組以上の分離シグナルが存在する。 



 
核内に1組以上の融合シグナルと単独の緑色シグナルが存在する。 



 
同じ核内に融合シグナル、分離シグナル、緑色又は橙色の単独シグナルがある。 



 
核内のシグナルは2組とも分離している。 


陰性シグナルパターン




 
核内に1つ以上の融合シグナルとシグナルの直径の2倍未満の距離で隣接したシグナルが存在する。 



 
核内に1つ以上の融合シグナルのみが存在する。
※重なり合ったシグナルは黄色に見える場合がある。 



 
核内に1つ以上の融合シグナルに加えて、単独の橙色のシグナルが存在する。 

臨床的意義

本品はFISH法を用いて、FGFR2融合遺伝子を検出する体外診断用医薬品です。FGFR阻害剤(タスルグラチニブコハク酸塩)による治療の適用を判断することを目的として用います。

FGFR2融合遺伝子陽性胆管癌に関するタスルグラチニブコハク酸塩の治験成績概略:

1.
臨床試験情報

国際共同第II相試験(E7090-J000-201試験)

化学療法歴があり、本品を用いてFGFR2融合遺伝子陽性と判定された治癒切除不能な胆管癌(肝内胆管癌又は肝門部胆管癌)患者63 例(うち日本人患者28例)に、タスルグラチニブコハク酸塩140mgを1日1回空腹時に経口投与した結果、主要評価項目であるRECIST ver.1.1 に基づく独立評価判定による奏効率(%)は、30.2(90%信頼区間20.7〜41.0)であった。

性能

性能

【用法・用量(操作方法)】の記載に従い試験を行った場合、下記の規格値に適合する。

1. プローブシグナル強度
リンパ球スライド1枚、FGFR2分離シグナル陰性組織FFPEスライド5枚およびFGFR2分離シグナル陽性組織FFPEスライド5枚を試験するとき、橙色蛍光シグナルと緑色蛍光シグナルが可視化できる。

2. プローブの品質(感度・特異性)

(1) 感度
リンパ球スライド1枚を試験し、分裂中期細胞(計50個)の染色体100個を観察するとき、10番染色体に橙色蛍光シグナルと緑色蛍光シグナルが認められる割合は98%(98/100)以上である。

(2) 特異性
リンパ球スライド1枚を試験し、分裂中期細胞(計50個)の染色体100個を観察するとき、10番染色体のFGFR2遺伝子座の3'(セントロメア近傍)領域に橙色蛍光シグナル、FGFR2遺伝子座の5'(テロメア近傍)領域に緑色蛍光シグナルが認められる割合は98%(98/100)以上である。


3. プローブの有効性
FGFR2分離シグナル陰性組織FFPEスライド5枚を試験するとき、いずれのスライドにおいても陰性と判定される。

FGFR2分離シグナル陽性組織FFPEスライド5枚を試験するとき、いずれのスライドにおいても陽性と判定される。

4. 同時再現性
FGFR2分離シグナル陰性組織FFPEスライド1枚とFGFR2分離シグナル陽性組織FFPEスライド2枚を3回繰り返し試験するとき、陰性検体は陰性と判断され、陽性検体は陽性と判断される。

<管理用物質>

・リンパ球スライドは、末梢血リンパ球の分裂中期細胞から作製する。

FGFR2分離シグナル陰性組織FFPEスライドおよびFGFR2分離シグナル陽性組織FFPEスライドは、あらかじめ陽性陰性が確認されているヒト胆管癌組織から作製する。

使用上又は取扱い上の注意

取扱い上(危険防止)の注意

1. ヒト検体を用いて測定を行うため、検体は、HIV、HBV、HCV等の感染の恐れがあるものとして取り扱ってください。検査にあたっては感染の危険を避けるため、専用の着衣、眼鏡、使い捨て手袋およびマスクを着用し、また口によるピペッティングを行わないでください。
2. キシレンはドラフトチャンバー内で扱ってください。
3. 試薬が誤って目や口に入った場合には、水で十分に洗い流す等の応急処置を行い、必要があれば医師の手当て等を受けてください。
4. 安全データシート(SDS)は問合せ先から入手してください。

使用上の注意

1. 使用の前に本品の添付文書をよく読み、各構成試薬及びその使用方法をよく理解し、決められた条件を守って使用してください。また、使用する機器等の添付文書及び取扱説明書をよく読み、記載に従って使用してください。
2. 本品、前処理キットおよびコントロールスライドは指定された条件で保管し、使用期限を過ぎたものは使用しないでください。
3. 異なる製造番号の試薬又は残った試薬を注ぎ足して使用しないでください。
4. 試薬は使用前に十分混合してから使用してください。
5. 試薬に沈殿物や濁りが認められた場合は廃棄し、新たに試薬を用意してください。
6. 蛍光プローブは光に暴露されると容易に退色するため、検体の前処理以外の工程は、できるだけ暗所で取り扱ってください。
7. 検体や試薬を扱う際は、専用の着衣、使い捨て手袋を着用し、汚染防止及び保護のため手袋は適宜交換してください。
8. 検体や試薬を扱う際は、汚染防止のためマイクロピペット、フィルター付きチップを使用してください。
9. 本品はドライアイス存在下で輸送しないでください。

廃棄上の注意

1. 検体中にはHIV、HBV、HCV等の感染性のものが存在する恐れがありますので、廃液、使用済み器具などは次亜塩素酸ナトリウム(有効塩素濃度1,000ppm、1時間以上浸漬)またはグルタールアルデヒド(2%、1時間以上浸漬)による消毒処理あるいはオートクレーブ(121℃、20分以上)による滅菌処理を行ってください。
2. 試薬及び器具等を廃棄する場合は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律、水質汚濁防止法等の規定に従って適切に処理してください。
3. 使用済みの検体および検体に使用した器具などの廃棄処理を行う場合は、感染の危険を避けるため、専用の着衣、眼鏡、使い捨て手袋およびマスクを着用してください。
4. 検査後は、75%エタノールまたは10%次亜塩素酸などの適切な消毒剤で使用したエリアをよく拭いてください。

貯蔵方法、有効期間

貯蔵方法

‐25℃〜‐15℃

指定された温度で遮光保存してください。

有効期間

製造日から12箇月(使用期限は外装に表示しています)

包装単位

10テスト用

・ LSP FGFR2 Break-apart Probe Mix 100 μL × 1

・ DAPI Counterstain II 1000 μL × 1

製造販売業者の氏名又は名称及び住所

氏名又は名称(製造販売業の種別)

日本ステリ株式会社

体外診断用医薬品製造販売業

住所等

東京都港区赤坂1丁目8番1号

電話番号

070-4885-5366

問い合わせ先

氏名又は名称
日本ステリ株式会社

住所等
東京都港区赤坂1丁目8番1号

電話番号
0120-052490

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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