体外診断用医薬品 詳細表示

販売中

ベンタナOptiView CLDN18 (43-14A)


作成・改訂年月
薬効分類名
一般的注意事項
承認・届出等
販売名ベンタナOptiView CLDN18 (43-14A)
商品コード(JAN)(品番)
添付文書管理コード
製造販売承認番号
承認年月
一般的名称
一般的名称
警告
重要な基本的注意
全般的な注意
形状・構造等(キットの構成)
使用目的
測定原理
操作上の注意
用法・用量(操作方法)
測定結果の判定法
臨床的意義
性能
使用上又は取扱い上の注意
取扱い上(危険防止)の注意
使用上の注意
廃棄上の注意
貯蔵方法・有効期間
貯蔵方法
有効期間
包装単位
主要文献
製造販売業者の氏名又は名称及び住所等
氏名又は名称
住所等
電話番号
問い合わせ先
氏名又は名称
住所等
電話番号
その他の安全性情報
企業リンク先

CLDNタンパクキット

ベンタナOptiView CLDN18 (43-14A)

シリーズ品

作成・改訂年月

*2024年5月改訂(第2版)

改訂記号 作成改訂年月 2024年4月作成版数 (第1版)

薬効分類名

体外診断用医薬品

一般的注意事項

この電子化された添付文書をよく読んでから使用してください。

承認・届出等

販売名

ベンタナOptiView CLDN18 (43-14A)

商品コード(JAN)(品番)
4987518633691

添付文書管理コード

30600EZX00009000_A_01

製造販売承認番号

30600EZX00009000

承認年月

令和6年3月

一般的名称

一般的名称
87008000
CLDNタンパクキット

警告

(記載なし)

重要な基本的注意

(記載なし)

全般的な注意

1.
本品は体外診断用であり、それ以外の目的には使用しないでください。

2.
本品はゾルベツキシマブ(遺伝子組換え)の適応の判定に用いられることから、当該薬剤の本邦における最新の電子化された添付文書を参照の上、使用してください。

3.
染色結果に基づく臨床診断は、臨床症状やほかの検査結果などと併せて、担当医師が総合的に判断してください。

4.
電子化された添付文書に記載された使用目的及び用法・用量に従って使用してください。記載された使用目的及び用法・用量以外での使用については、測定結果の信頼性を保証しかねます。

5.
組合せて使用する試薬の電子化された添付文書、使用する機器の電子化された添付文書及び取扱説明書をよく読み、記載に従って使用してください。

形状・構造等(キットの構成)

構成試薬 成分 分量 
一次抗体 抗CLDN18マウス
モノクローナル抗体(43-14A) 
5 mL(50テスト) 
ベンタナ OptiView DAB ユニバーサルキット
(別売)※1 
250テスト 
インヒビター 過酸化水素 25 mL 
リンカー-HQ ヒドロキシキノキサリン標識
抗マウスIgG
ヤギポリクローナル抗体 
25 mL 
マルチマー-HRP ペルオキシダーゼ標識
抗ヒドロキシキノキサリン
マウスモノクローナル抗体 
25 mL 
DAB試薬 3,3’-ジアミノベンジジン 25 mL 
H2O2試薬 過酸化水素 25 mL 
COPPER試薬 硫酸銅 25 mL 

※1 別売のベンタナ OptiView DAB ユニバーサルキット(商品コード 111427)と一緒にご使用ください。


使用目的

がん組織中のCLDN18タンパクの検出

(ゾルベツキシマブ(遺伝子組換え)の胃癌患者への適応を判定するための補助に用いる)

測定原理

本品は、リンカーHQ(ブリッジ試薬)を使用した免疫組織化学染色法により、がん組織中のCLDN18タンパクを検出します。スライド標本上の抗原に一次抗体を反応させると、切片に存在する対象抗原と結合します。次にベンタナ OptiView DAB ユニバーサルキットのヒドロキシキノキサリンで標識したリンカー-HQ及びペルオキシダーゼで標識したマルチマー-HRPを反応させると、スライドガラス上に対象抗原−一次抗体−リンカー-HQ−マルチマー- HRP結合物が形成されます。この結合物に対して、ベンタナ OptiView DAB ユニバーサルキットのDAB試薬、H2O2試薬及びCOPPER試薬を添加すると、酵素反応により、切片に存在する対象抗原が茶褐色に染色されます。茶褐色に可視化された抗原部位を光学顕微鏡で観察し、CLDN18発現率を測定します。

操作上の注意

1.
検体にはホルマリン固定パラフィン包埋ブロックを使用してください。

2.
検体は採取後速やかに固定してください。固定条件は、10%中性緩衝ホルマリンの使用を推奨します1)。検体の15〜20倍量の固定液を用いて、15〜25℃2)で6〜48時間固定してください。

3.
固定不良等の病理標本作製過程における不適切な操作が染色不良の原因となりうることから、じゅうぶんに注意してください。

4.
検体となる切片は4 μmに薄切し、シラン等がコートされたスライドガラスに貼り付け、薄切後は速やかに染色を実施してください。
また、使用するスライドガラスは、製造後なるべく新しいものを使用してください。

5.
本品は、既に適切な濃度に希釈されているので、希釈せずにそのまま使用してください。希釈して使用するとじゅうぶんな染色結果が得られないことがあります。

6.
染色を行う場合には、必ず同時に精度管理用コントロールスライドの染色を行い、染色操作が適切に行われていることを確認してください。

7.
本品は、正常扁桃3)、肺4),5)、胃6),7)、小腸の一部に陽性染色を認めることがあります8)

8.
本品は、小脳の上衣腫の細胞質9)、胆管癌の散在性腫瘍細胞の細胞膜及び細胞質に陽性染色を認めることがあります10)

9.
*本品の適用機器はベンチマーク ULTRA PLUS、ベンタナベンチマークULTRA、ベンタナXTシステムベンチマークモジュールXT、ベンタナベンチマークGXです。

用法・用量(操作方法)

1.
別途必要な器具・器材・試薬等

- 陰性コントロール マウスモノクローナル抗体用

- EZ バッファー
(精製水又は脱イオン水で10 倍に希釈しておく)

- リアクションバッファー
(精製水又は脱イオン水で10倍に希釈しておく)

- 液体カバースリップHI 又は液体カバースリップ ULTRA

- CC1 バッファー又はCC1 バッファー ULTRA

- ヘマトキシリン核染色試薬II

- キシレン、アルコール(透徹用)

- 封入剤

- カバーガラス

- スライドバーコードラベル

- 炭酸リチウム試薬

- 精製水又は脱イオン水

- 染色用バット、染色かご

- 光学顕微鏡

- 精度管理用コントロールスライド

2.
試薬の使用方法

(1)
本品はそのままご使用ください。

(2)
初回使用時の試薬本品の外箱、又はラベルに付いている登録ボタン又は二次元バーコードを機器付属の専用ツールで読み取り、装置に登録します。

(3)
必要に応じて調製したバッファー類、液体カバースリップをバッファーモジュールの各ボトルに充填します。


3.
スライド標本の準備

(1)
適切な方法により固定、包埋した検体を4 μmに薄切し、シラン等がコートされたスライドガラスに貼り付けます。

(2)
1検体につき、スライド標本を2 枚準備します。1枚は一次抗体、もう1枚は試薬対照スライドとして一次抗体の代わりに別売の陰性コントロール試薬(陰性コントロール マウスモノクローナル抗体用)を用いて染色を行います。

(3)
精度管理用コントロールスライドをスライド標本と同様の手順で作製します。その際、あらかじめCLDN18タンパクの陽性及び陰性が確認されている検体を用いてください。

(4)
本品の陰性対照組織として正常扁桃を使用することは推奨されません。


4.
染色プロトコールの設定

*本品は「ベンチマーク ULTRA PLUS」、「ベンタナ ベンチマークULTRA」、「ベンタナXT システム ベンチマークモジュールXT」又は「ベンタナ ベンチマークGX」を用いて操作します。それぞれ以下のプロシージャ及び推奨染色条件で染色を行ってください。電子化された添付文書に記載された染色条件を逸脱した場合、適切な判定結果が得られない可能性があります。

表1 染色条件

*染色工程 設定内容 
GX XT ULTRA
又は
ULTRA PLUS 
*プロシージャ名 GX CLDN18
(43-14A)
RxDx W 
XT CLDN18
(43-14A)
RxDx W 
U CLDN18
(43-14A)
RxDx W 
Baking
(ベーキング) 
選択不要 
Antibody
(一次抗体)
又は
Negative Control
(陰性コントロール試薬) 
16 minutes,
37℃ 
32 minutes,
37℃ 
16 minutes,
36℃ 
Post Counterstain
(色出し) 
Bluing - 4 min 


5.
測定(操作)方法

本品は自動免疫染色装置を用いて操作を行います。代表的な自動免疫装置である「ベンタナ ベンチマーク ULTRA」を使用した場合の全自動の操作方法は、以下のとおりです。
(詳しくは自動免疫染色装置の取扱説明書を参照してください。)

(1)
染色モジュール、PC、E-bar システムの順に電源を入れます。

(2)
Windows 画面からVSS ソフトウエアを立ち上げます。

(3)
Instrument View を表示し、画面右下のReady モードボタンをクリックします。

(4)
装置の取扱説明書に従ってプロトコールを作成し、ソフトウエアに保存します。

(5)
バーコードラベルを印字し、検体スライドに貼り付けます。

(6)
必要な試薬を染色モジュールにセットします。

(7)
検体スライドを染色モジュールにセットし、スライドドローワーと試薬フードを閉めます。

(8)
染色モジュールにあらかじめセットされているバッファー類の量がじゅうぶんにあることを確認し、Running モードボタンをクリックし、染色開始確認のホップアップ画面のYes をクリックします。試薬と検体スライドのバーコードを読み取り後、染色処理が開始されます。

1)
検体スライドを加熱してパラフィンを溶解し、その後EZバッファーで洗浄することにより脱パラフィンが行われます。

2)
検体スライドはCC1 バッファーULTRAにより設定された条件で熱処理が行われます。

3)
スライド上の検体にインヒビターを1滴(100μL)加え、36℃で4分間反応させます。

4)
スライド上のインヒビターを洗浄後、試薬対照以外の全てのスライドには一次抗体、試薬対照スライドには別売の陰性コントロール試薬を1滴(100μL)加え、36℃で16分間反応させます。

5)
スライド上の一次抗体を洗浄後、リンカー-HQを1滴(100μL)加え、36℃で8 分間反応させます。

6)
スライド上のリンカー-HQを洗浄後、マルチマー-HRPを1滴(100μL)加え、36℃で8分間反応させます。

7)
スライド上のマルチマー-HRP を洗浄後、DAB試薬とH2O2試薬を1滴ずつ(100μL)加え、36℃で8分間反応させます。

8)
スライド上のDAB試薬とH2O2試薬を洗浄後、COPPER 試薬を1滴(100μL)加え、36℃で4分間反応させます。

9)
スライド上のCOPPER 試薬を洗浄します。


対比染色
検出終了後、対比染色として核染色及び色出しを実施します。

(9)
染色が終了したら、装置からスライド標本を取り外します。

(10)
スライド標本を水洗、脱水、透徹後、封入します。

測定結果の判定法

1. 判定方法
光学顕微鏡により鏡検を行います。組織形態及び背景染色に問題がないことを確認した後、精度管理用コントロールスライド及び試薬対照スライドの染色に問題がないことを確認します。いずれも問題がない場合は、検体スライドのCLDN18タンパクの発現率を判定します。

なお、精度管理用コントロールスライド及び試薬対照スライドとしてそれぞれ以下のスライドを準備します。

精度管理用コントロールスライド(腸上皮化生を含む胃組織)

精度管理用コントロールスライドは、検体スライドと同じ手順で染色を行います。

検体と同じスライドにコントロール切片をのせて染色を行う方法が最適であり、一次抗体または他の重要な試薬に問題があったことを特定することが可能です。

陽性染色を有する組織は、抗体が検出対象に結合し、装置が適切に機能したことを確認でき、弱い陽性強度を有する検体がより適しています。陽性および陰性の両方の染色細胞または組織成分を含む検体は、陽性コントロール及び陰性コントロールの両方として機能することができます。剖検、生検または手術で得られた組織を、検体スライドと同一の方法でできるだけ早く固定したものを使用してください。また検体スライドとは異なる方法で固定した組織切片を使用する場合は、固定以降の操作の適切性を確認することができます。

精度管理用コントロールスライドは、その測定が正しく実施されたことを確認する目的にのみ使用し、患者検体の判定の補助には使用しないでください。陽性コントロールが陽性染色を示すことができなかった場合、その検体での結果は無効となります。

あらかじめ本品でCLDN18タンパクが発現していることを確認した腸上皮化生を含む胃組織が適しています。腸上皮化生を含む胃組織の適切な染色と評価については、下記表を参照ください。

表2 精度管理用コントロールスライド(腸上皮化生を含む胃組織)の適格性評価基準

染色要素 適合 不適合 
CLDN18
陽性対照 
正常胃上皮細胞における強い膜染色が認められる
および
腸上皮化生部分における上皮細胞への弱〜中等度の膜染色が認められる 
正常胃上皮細胞に強い膜染色が認められない
または
腸上皮化生部分における上皮細胞への弱〜中等度の膜染色が認められない 
CLDN18
陰性対照 
粘膜固有層、リンパ球、平滑筋、血管、および末梢神経においてCLDN18染色が認められない 粘膜固有層、リンパ球、平滑筋、血管、および末梢神経に非特異的バックグラウンド染色が認められる 


試薬対照スライド
検体スライドを一次抗体の代わりに別売の陰性コントロール試薬で染色したスライド標本です。いずれの細胞にも陽性所見が認められないことを確認します。陽性所見がある場合、非特異反応が生じていると考えられます。

2. 判定基準
腫瘍細胞全体に対して、細胞膜にCLDN18染色が認められる腫瘍細胞の割合を算出します。細胞質への染色が認められることがありますが、陽性細胞には含めません。

表3 胃食道接合部を含む胃癌に対するCLDN18タンパクの判定基準

判定 染色結果 
CLDN18陽性 75%以上の腫瘍細胞において、細胞膜に中等度〜強い染色が認められる 
CLDN18陰性 75%未満の腫瘍細胞において、細胞膜に中等度〜強い染色が認められる 

臨床的意義

ゾルベツキシマブの臨床試験成績概要
<国際共同第III相臨床試験(SPOTLIGHT試験)における成績>
化学療法歴のないCLDN18.2陽性注1)かつHER2陰性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌(食道胃接合部腺癌を含む)患者565例(日本人65例を含む)を対象に、FOLFOX注2)併用下でゾルベツキシマブ注3)とプラセボの有効性及び安全性を比較することを目的とした無作為化二重盲検比較試験を実施しました。

主要評価項目である独立評価委員会判定による無増悪生存期間の中央値[95%信頼区間]は、ゾルベツキシマブ群で10.6[8.90〜12.5]カ月、プラセボ群で8.67[8.21〜10.3]カ月であり、ゾルベツキシマブ群はプラセボ群に対し統計的に有意な延長を示しました(ハザード比[95%信頼区間]:0.751[0.598〜0.942]、p=0.0066、層別ログランク検定(片側))。また、主要評価項目に続き、階層的な検定手順により仮説検定が実施された副次評価項目である全生存期間の中央値[95%信頼区間]は、ゾルベツキシマブ群で18.2[16.4〜22.9]カ月、プラセボ群で15.5[13.5〜16.5]カ月であり、ゾルベツキシマブ群はプラセボ群に対し統計的に有意な延長を示しました(ハザード比[95%信頼区間]:0.750[0.601〜0.936]、p=0.0053、層別ログランク検定(片側))。

図1 SPOTLIGHT試験における無増悪生存期間のKaplan-Meier曲線

図2 SPOTLIGHT試験における全生存期間のKaplan-Meier曲線

<国際共同第III相臨床試験(GLOW試験)における成績>
化学療法歴のないCLDN18.2陽性注1)かつHER2陰性の治癒切除不能な進行・再発の胃癌(食道胃接合部腺癌を含む)患者507例(日本人51例を含む)を対象に、CAPOX注4)併用下でゾルベツキシマブ注3)とプラセボの有効性及び安全性を比較することを目的とした無作為化二重盲検比較試験を実施しました。

主要評価項目である独立評価委員会判定による無増悪生存期間の中央値[95%信頼区間]は、ゾルベツキシマブ群で8.21[7.46〜8.84]カ月、プラセボ群で6.80[6.14〜8.08]カ月であり、ゾルベツキシマブ群はプラセボ群に対し統計的に有意な延長を示しました(ハザード比[95%信頼区間]:0.687[0.544〜0.866]、p=0.0007、層別ログランク検定(片側))。また、主要評価項目に続き、階層的な検定手順により仮説検定が実施された副次評価項目である全生存期間の中央値[95%信頼区間]は、ゾルベツキシマブ群で14.4[12.3〜16.5]カ月、プラセボ群で12.2[10.3〜13.7]カ月であり、ゾルベツキシマブ群はプラセボ群に対し統計的に有意な延長を示しました(ハザード比[95%信頼区間]:0.771[0.615〜0.965]、p=0.0118、層別ログランク検定(片側))。

図3 GLOW試験における無増悪生存期間のKaplan-Meier曲線

図4 GLOW試験における全生存期間のKaplan-Meier曲線

注1) 75%以上の腫瘍細胞において、細胞膜がCLDN18の免疫組織化学染色で中程度〜強度の染色を示します。

注2) 2週間を1サイクルとして、第1日目にオキサリプラチン85 mg/m2及びホリナート400 mg/m2又はレボホリナート200 mg/m2を静脈内投与し、フルオロウラシル400 mg/m2を急速静脈内投与後、フルオロウラシル2400 mg/m2を持続静脈内投与しました(オキサリプラチンは最大12サイクル投与)。ゾルベツキシマブとの併用投与時は、ゾルベツキシマブの投与終了後に化学療法の投与を開始しました。

注3) 初回はゾルベツキシマブ800 mg/m2(体表面積)を、2回目以降はゾルベツキシマブ600 mg/m2(体表面積)を3週間間隔で点滴静注しました。

注4) 3週間を1サイクルとして、第1日目にオキサリプラチン130 mg/m2を静脈内投与し、第1〜14日目にカペシタビン1000 mg/m2を1日2回経口投与しました(オキサリプラチンは最大8サイクル投与)。ゾルベツキシマブとの併用投与時は、ゾルベツキシマブの投与終了後に化学療法の投与を開始しました。

性能

1. 性能
【用法・用量(操作方法)】の記載に従い試験対象ロット及び品質を確認済みのロットを用いて2種類の出荷試験用コントロールスライドを染色すると、CLDN18染色の割合及び便宜的に0〜3にスコア化したCLDN18染色及び背景染色の染色強度は、以下のとおりとなります。

胃食道接合部(GEJ)を含む胃癌組織

正常胃上皮細胞、腸上皮化生細胞及び胃癌細胞の細胞膜の染色が、細胞膜全体の40〜80%に認められること。また、試験対象ロットと品質を確認済みのロットでの染色領域の差は±10%以内であること。

細胞膜の染色強度が、2.00〜3.00であること。また、試験対象ロットと品質を確認済みのロットでの染色強度の差は±0.50であること。

試験対象ロット、品質を確認済みのロット及び陰性コントロール試薬で染色したスライド標本の背景染色強度は0.00〜0.50であること。

腸上皮化生を伴う胃組織

正常胃上皮細胞の細胞膜の染色強度が、3.00であること。また、試験対象ロットと品質を確認済みのロットでの染色強度の差は±0.00であること。

腸上皮化生細胞の細胞膜の染色強度が、1.00〜2.00であること。また、試験対象ロット及び品質を確認済みのロットで染色強度の差は±0.50であること。

試験対象ロット、品質を確認済みのロット及び陰性コントロール試薬で染色したスライド標本の背景染色強度は0.00〜0.50であること。

2. 最小検出感度
本品はスライド上の組織を検体として免疫組織染色を行うものであり、検体中の抗原量を正確に測定することができないため、本品の最小検出感度を定量的に示すことはできません。

使用上又は取扱い上の注意

取扱い上(危険防止)の注意

1.
スライド標本や試薬を取り扱っている間は、使い捨ての手袋の着用を推奨します。

2.
スライド標本や試薬を取り扱っている場所での喫煙・飲食は避けてください。

3.
スライド標本は、感染性のあるものとして取り扱い、適切な予防措置をとってください。

4.
試薬、スライド標本が皮膚や粘膜に直接接触しないようにしてください。

5.
試薬がこぼれたり、漏れたりした場合は、消毒剤及び洗浄剤できれいに拭き取ってください。

6.
試薬が誤って目や口に入ったり、皮膚に付着した場合、水でじゅうぶんに洗い流すなどの応急措置を行い、必要があれば医師の手当てなどを受けてください。

使用上の注意

1.
試薬は必ず貯蔵方法に従って保存し、凍結など指定の条件以外で保存したものや使用期限を過ぎたものは使用しないでください。

2.
試薬を装置にセットする場合は、必ずキャップとストッパーを外してからセットしてください。

3.
使用後の試薬は、できるだけ速やかにキャップをはめて冷蔵庫に保管してください。

4.
試薬の注ぎ足しは行わないでください。

廃棄上の注意

1.
廃棄にあたっては、各施設の内部規則及び各地域により規定されている水質汚濁防止法などの規則に留意して処理してください。

2.
一次抗体には保存剤として 0.1%以下のアジ化ナトリウムが含まれています。アジ化ナトリウムは鉛管、銅管と反応して爆発性の金属アジドを生成することがあるため、 廃棄の際には多量の水で洗い流してください。

貯蔵方法・有効期間

貯蔵方法

2〜8℃で保存してください。凍結は避けてください。

有効期間

12ヵ月

 一次抗体: 24 ヵ月

 ベンタナ OptiView DAB ユニバーサルキット: 12 ヵ月

包装単位

ベンタナ OptiView CLDN18 (43-14A) RxDx
1. 一次抗体 50テスト 5 mL×1ディスペンサー
  (商品コード 633691)
2. ベンタナ OptiView DAB ユニバーサルキット 250テスト
  (商品コード 111427)
インヒビター  25 mL×1ディスペンサー

リンカー-HQ  25 mL×1ディスペンサー

マルチマー-HRP 25 mL×1ディスペンサー

DAB試薬   25 mL×1ディスペンサー

H2O2試薬   25 mL×1ディスペンサー

COPPER試薬  25 mL×1ディスペンサー

主要文献

1) Sheehan, D.C. et al. Theory and Practice of Histotechnology. 2nd edition. St. Louis, MO: The C.V. Mosby Company. 1980.

2) Carson F, Hladik C. Histotechnology: A Self Instructional Text, 3rd edition. Hong Kong: American Society for Clinical Pathology Press; 2009.

3) The Human Protein Atlas. http://www.proteinatlas.org.

4) Micke P, Mattsson JS, Edlund K, Lohr M, Jirstrom K, Berglund A, et al. Aberrantly activated claudin 6 and 18.2 as potential therapy targets in non-small-cell lung cancer. Int J Cancer. 2014;135(9):2206-14.

5) Merikallio H, Paakko P, Kinnula VL, Harju T,Soini Y. Claudins 10 and 18 are predominantly expressed in lung adenocarcinomas and in tumors of nonsmokers. Int J Clin Exp Pathol. 2011;4(7): 667-73.

6) Sahin U, Koslowski M, Dhaene K, Usener D, Brandenburg G, Seitz G, et al. Claudin-18 splice variant 2 is a pan-cancer target suitable for therapeutic antibody development. Clin Cancer Res. 2008;14(23):7624-34.

7) Tureci O, Koslowski M, Helftenbein G, Castle J, Rohde C, Dhaene K, et al. Claudin-18 gene structure, regulation, and expression is evolutionary conserved in mammals. Gene. 2011;481(2):83-92.

8) Sanada Y, Oue N, Mitani Y, Yoshida K, et al. Down-regulation of the Claudin-18 gene, identified through serial analysis of gene expression data analysis, in gastric cancer with an intestinal phenotype. J Pathol. 2006;208(5):633-42.

9) 自社データ

10) Shinozaki A, Shibahara J, Noda N, Tanaka M, Aoki T, Kokudo N, et al. Claudin-18 in biliary neoplasms. Its significance in the classification of intrahepatic cholangiocarcinoma. Virchows Arch. 2011;459(1):73-80.

製造販売業者の氏名又は名称及び住所等

氏名又は名称

ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社

体外診断用医薬品製造販売業

住所等

〒108-0075 東京都港区港南1-2-70

電話番号

0120-600-152

問い合わせ先

氏名又は名称
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社

住所等
〒108-0075 東京都港区港南1-2-70

電話番号
0120-600-152

その他の安全性情報

企業リンク先

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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