体外診断用医薬品 詳細表示

販売中

HYDRASHIFTダラツムマブ


作成・改訂年月
薬効分類名
一般的注意事項
承認・届出等
販売名HYDRASHIFTダラツムマブ
商品コード(JAN)(品番)
添付文書管理コード
製造販売認証番号
承認・認証年月等
一般的名称
一般的名称
警告
重要な基本的注意
全般的な注意
形状・構造等(キットの構成)
使用目的
測定原理
操作上の注意
測定試料の性質・採取法
妨害物質・妨害薬剤
用法・用量(操作方法)
測定結果の判定法
性能
性能
相関性試験成績
使用上又は取扱い上の注意
取扱上の注意
使用上の注意
廃棄上の注意
貯蔵方法、有効期間
貯蔵方法
有効期間
包装単位
主要文献*
主要文献
製造販売業者の氏名又は名称及び住所
氏名又は名称(製造販売業の種別)
住所等
電話番号
問い合わせ先
氏名又は名称
住所等
電話番号
その他の安全性情報
企業リンク先

多項目免疫グロブリンキット

HYDRASHIFTダラツムマブ


作成・改訂年月

2023年 8月作成(第4版)

2023年 7月作成(第3版)

薬効分類名

体外診断用医薬品

一般的注意事項

ご使用前に本電子添文をよくお読みください

承認・届出等

販売名

HYDRASHIFTダラツムマブ

商品コード(JAN)(品番)
4580779324140

添付文書管理コード

305AAEZX00018000_A_01

製造販売認証番号

305AAEZX00018000

承認・認証年月等

令和5年4月

一般的名称

一般的名称
84021000
多項目免疫グロブリンキット

警告

(記載なし)

重要な基本的注意

(記載なし)

全般的な注意

1. 本製品は体外診断用であり、それ以外の目的に使用しないでください。
2. 診断は、他の関連する検査結果や臨床症状等に基づき、総合的に判断してください。
3. 電子添文以外の使用方法については保証をいたしません。
4. 使用する機器の添付文書及び取扱説明書をよく読んでから使用してください。
5. 本製品はヤンセンファーマ社の抗体薬(ダラツムマブ)を投与されている患者に用いられる専用試薬です1,2,3,4

形状・構造等(キットの構成)

構成試薬

(1)、(2)及び(3)を組合せて使用します。各構成試薬及びアプリケーターは補充用として製造及び販売されることがあります。また、(3)は体外診断用医薬品(製造販売認証番号:224AAAMX00085000)として、別途に販売、供給されています。

使用目的

血清中IgG、IgA、IgM、L鎖κ型、L鎖λ型の検出

測定原理

アガロースゲルを支持体として、患者血清と抗ダラツムマブ抗体を電気泳動します。電気泳動中、抗ダラツムマブ抗体は患者血清中のダラツムマブとの抗原抗体反応により免疫複合体を形成します。免疫複合体はダラツムマブよりも電気的移動度が大きいため、α-1領域に移動します。支持体に各抗血清(「FIX-G-A-M-κ-λ 抗血清セット(DM)」)を展開させることで、抗原抗体反応による免疫沈降物を生成させ支持体上に固定します。未反応蛋白を除去した後、免疫沈降物を染色して視覚化し、各種免疫グロブリンを検出します。
多発性骨髄腫等の治療に用いられる抗体薬(ダラツムマブ)は、抗体薬そのものがIgG-κであるため、患者由来のIgG-κ型M蛋白と同位置(γ領域)に検出されますが、本品によりその移動度を、患者由来IgG-κの移動位置であるγ領域からα-1領域にシフトさせることで、免疫固定法5,6,7,8におけるダラツムマブ由来IgG-κの影響を回避することができます2,3,4

操作上の注意

測定試料の性質・採取法

試料は血清とします。

1.
採取した試料はできるだけ早く測定してください。

2.
試料は2 〜 8゜Cで最長1週間、19 〜 25゜Cで3日間保存できます。

3.
凍結した血清は−26 〜 −30 ゜Cで3ヶ月間安定です。

妨害物質・妨害薬剤

Clinical and Laboratory Standards Institute (CLSI - USA) EP7-A2 ガイドライン「Interference Testing in Clinical Chemistry; Approved Guideline ‐ Second Edition」に基づき評価した結果は以下のとおりです。
内在性干渉因子

1.
ビリルビンは20 mg/dLまで影響しません。

2.
トリグリセライドは3.0 g/dLまで影響しません。

3.
ヘモグロビンは0.2 g/dLまで影響しません。

4.
リウマトイド因子は2,000 IU/mLまで影響しません。

5.
ヒト抗マウス抗体(HAMA)は力価640まで影響しません。

薬剤

1.
ポマリドミドは1 mg/Lまで影響しません。

2.
レナリドミドは4 mg/Lまで影響しません。

3.
デキサメタゾンは1 mg/Lまで影響しません。

4.
ボルテゾミブは2 mg/Lまで影響しません。

その他
本品は、ハイドラシスシリーズ(電気泳動装置ハイドラシス2 SCAN FOCUSING、Hydrasys 2 Scan多項目電気泳動システム等)の専用試薬です。

用法・用量(操作方法)

専用機器の操作方法及び設定条件等の入力方法については各機器の取扱説明書を参照してください。試薬やキットの使用方法については各試薬及びキットの使用説明書を参照してください。

1. 使用試薬及び機器
(1)試薬 Cat.No. 
FIX-G-A-M-κ-λ 抗血清セット(DM) 4315 
HYDRASHIFTダラツムマブ キット 4639 
ハイドラジェル 2IF (DM) 4302 
ハイドラジェル 4IF (DM) 4304 
ハイドラジェル 4IF (DM) Maxi キット 4381 
IT / IF コントロール 4788 
ダラツムマブコントロール 4765 
脱色液 4540 
Hydrasys 洗浄液 4541 
FLUIDIL 4587 
蒸留水又は脱イオン水 — 
生理食塩水 — 
2-メルカプトエタノール — 
50%水酸化ナトリウム水溶液 — 

(1)ハイドラジェル IF (DM)
アプリケーター(灰色)を用いてアガロースゲルにサンプルを塗布します。2 IFは2検体用、4 IFは4検体用(キット測定操作法を参照)。

(2)IT / IFコントロール
コントロールデータシートを参照。

(3)ダラツムマブコントロール
コントロールデータシートを参照。

(4)脱色液
蒸留水又は脱イオン水で1000倍に希釈して使用します(脱色液5 mLの場合には蒸留水又は脱イオン水を容量が5 Lになるように入れます)。調製後の脱色液は密閉した状態で室温保存した場合、1週間まで安定です。
廃液を中和するために、空の廃液容器に50 %水酸化ナトリウム水溶液を15 mL入れてください。調製後の脱色液の外観に変化が見られる場合(微生物汚染により濁りが生じている場合など)、廃棄してください。

(5)Hydrasys洗浄液
免疫固定後の脱蛋白に使用します。Hydrasys洗浄液1本あたりに蒸留水又は脱イオン水を入れ容量が5 Lになるように希釈します。希釈後の洗浄液は緩衝液(pH 8.7±0.5)です。原液及び調製後のHydrasys洗浄液は密閉した状態で室温又は冷蔵庫で保存した場合、ラベルに記載されている有効期限まで安定です。調製後のHydrasys洗浄液の外観に変化が見られる場合(微生物汚染により濁りが生じている場合など)、廃棄してください。

※Hydrasys洗浄液には0.63 %アジ化ナトリウムが含まれています。アジ化ナトリウムが酸、鉛、銅に触れると爆発性化合物や毒性化合物を生成する恐れがあります。洗浄液を廃棄する場合には、大量の水で希釈してください。

(6)FLUIDIL
そのまま使用します。クリオグロブリン等の粘性のあるサンプルの処理に使用します。外観に変化が見られる場合は使用しないでください。

(7)蒸留水又は脱イオン水
アシッドバイオレットやHydrasys洗浄液等を調製するために使用します。

(8)生理食塩水
0.15 mol/L(0.9 g/dL)塩化ナトリウム水溶液を調製します。

(9)2-メルカプトエタノール
重合した免疫グロブリンにおいて単独な単クローン性異常の存在を確認するために使用します。2. 試薬及び試料の準備の(2)試料の準備を参照してください。

(10)50 %水酸化ナトリウム水溶液
50 %(w / v %)水酸化ナトリウム水溶液を調製します。

(2)使用機器 Cat.No. 
Hydrasys 2 Scan多項目電気泳動システム — 
電気泳動装置ハイドラシス2 SCAN FOCUSING 1202 
湿潤箱 1270 
Hydrashift 2/4 アクセサリー 1251 
ダイナミックマスク 1255 
ピペット(8、10、12、20、100、200 μL又は1 mL) — 

2. 試薬及び試料の準備

(1) 試薬の準備
抗体、希釈液、及びFIX-G-A-M-κ-λ 抗血清セット(DM)の固定液、各抗血清はそのまま使用します。

(2) 試料の準備
新鮮な血清を使用します。

 血清 希釈液 
IgGトラック 20 μL 100 μL 
固定液(ELP)及びその他の免疫グロブリントラック 30 μL 60 μL 


※「ハイドラジェル IF (DM)」に入っているサンプル希釈液を使用してください。

上記のように血清を希釈し、サンプルを準備します。特殊な場合には以下のようにサンプルを処理します。

1) 免疫グロブリン濃度>2 g/dLの場合:
ELPトラック以外のサンプルは、より希釈する必要があります。

2) 免疫グロブリン濃度<0.5 g/dLの場合:
サンプルの希釈倍率を低くする必要があります。

3) 粘性のあるサンプル(クリオグロブリン等)の場合:
血清75 μLにFLUIDIL 25 μLを加え、15秒間撹拌してからサンプルとして使用してください。

4) 全てのトラックにM蛋白様バンドが出現した場合:
FLUIDILに2-メルカプトエタノールを1 %となるように加えたものを25 μL準備します。これと血清75 μLを混合・撹拌し、最低15分間(最長30分間)静置したものをサンプルとして使用してください。


3. 電気泳動

(1) 電気泳動装置の電源を入れます。
(2) 以下に示すようにアプリケーター(灰色)の穴にサンプルを正確に10 μL入れます(2分以内にすべてのサンプルを入れるようにします)。
ハイドラジェル2/4 IF トラック 
ウェルNo. ELP κ λ 
No. 1 or 3 
No. 2 or 4 10 11 12 13 14 


(3) サンプルの入ったアプリケーターの歯を上に向けて湿潤箱に入れ5分間静置します。時間をおいて使用する場合は湿潤箱を冷蔵庫にて保存してください(最長8時間まで可)。
(4) 以下に示すようにアプリケーター(緑色)の穴に抗ダラツムマブ抗体(G及びκのトラック)又は本品の希釈液(その他のトラック)を正確に10 μL入れます(2分以内にすべての抗体及び希釈液を入れるようにします)。
注意:アプリケーター(灰色)とアプリケーター(緑色)を混同して使用しないでください。
ウェルNo. トラック 
ELP κ λ 
No. 1 or 3 2
希釈液 
3
抗ダラツムマブ抗体 
4
希釈液 
5
希釈液 
6
抗ダラツムマブ抗体 
7
希釈液 
No. 2 or 4 9
希釈液 
10
抗ダラツムマブ抗体 
11
希釈液 
12
希釈液 
13
抗ダラツムマブ抗体 
14
希釈液 


Hydrashift 2/4 アクセサリーのガイドを使用して抗ダラツムマブ抗体をアプリケーター(緑色)の穴に入れます。

注意:ウェルNo.1、8、15は使用しません。これらのウェルに誤って希釈液または抗体を注がないように、サインペン等で印を付けておくことを推奨します。
(5) 抗ダラツムマブ抗体と希釈液が入ったアプリケーター(緑色)の歯を上に向けて湿潤箱に入れ5分間静置します。時間をおいて使用する場合は湿潤箱を冷蔵庫にて保存してください(最長8時間まで可)。
詳細については湿潤箱に付属の説明書をご覧ください。
(6) 泳動部の蓋を開け、アプリケーターキャリアをHydrashift 2/4 アクセサリーのアプリケーターキャリアに交換します。
(7) アプリケーターキャリアと電極キャリアを上げます。
注意:(泳動部の破損の原因となりますので、キャリアを上げている時に泳動部の蓋を閉めないでください)。
(8) 泳動プログラム≪2/4 IF SM/DM≫を選択してください。
(9) バッファーストリプスをパッケージから取り出し、端のプラスチック部分を持って電極にセットします。ストリップのプラスチックの穴が開いた端部を電極キャリアのピンにはめ込んでください。その際、ストリップの平らな面が電極キャリアの方を向くようにセットしてください。

(10) アガロースゲルをパッケージから取り出し、ろ紙(薄)でゲルの表面をさっと拭います。(アガロース表面を傷つけないように取り扱ってください)。
注意:乾燥を避けるため、濾紙をゲルと長時間接触させたままにしないでください。
(11) 泳動部の温度制御板上の手前1/3の位置に蒸留水又は脱イオン水200 μLをのせます。
(12) アガロースゲルの左端を、黒く印字されたフレームの左外側の端に合わせ、気泡が入らないようにセットします。

(13) 電極キャリアとアプリケーターキャリアを下ろします。このポジションでは、バッファーストリプスはゲルに触れません。キャリアをずっと下まで無理やり押し込まないようにしてください。
(14) 湿潤箱中で静置した各アプリケーターを取り出し、アプリケーターの保護フレームを折ります。アプリケーターを持つ際は、保護フレームをつかむようにしてください。
(15) 「ハイドラジェル 2IF (DM)」の場合にはアプリケーター(緑色)「抗ダラツムマブ抗体・希釈液」をアプリケーターキャリアのNo. 5の位置に、アプリケーター(灰色)「サンプル」をアプリケーターキャリアのNo. 6の位置に、「ハイドラジェル 4IF (DM)」の場合にはアプリケーター(緑色)「抗ダラツムマブ抗体・希釈液」をアプリケーターキャリアのNo. 2とNo. 8の位置に、アプリケーター(灰色)「サンプル」をアプリケーターキャリアのNo. 3とNo. 9の位置にセットします(各アプリケーターは常に右側に寄せ、整列させて下さい)。
注意:アプリケーターに印字されている数字が測定者の方を向くようにしてください。

(16) 泳動部の蓋を閉じ、≪→≫を押してスタートします(タッチパネルの左側)。
注意:装置の通気口は塞がないようにしてください。
(17) 泳動部の蓋がロックされ、電気泳動(約9分間)が自動で行われます。
(18) 泳動が終了するとアラームが鳴り、≪↓抗血清≫と表示されます。
注意:電気泳動中、泳動部の蓋は常にロックされています。


4. 免疫固定の準備

(1) 電気泳動中にカラーレファレンスガイド、抗血清セグメント、セグメントホルダー及びダイナミックマスクを準備してください。
(2) セグメントホルダーに抗血清セグメントをセットします。抗血清セグメントを45°に傾け、セグメントホルダーのプラスチックバネに置いてください(セグメントホルダーの切り込みにきちんとはまるまでセグメントを引いて回転させてください)。セグメントのピンはホルダーの切り込みにはまります。

(3) ダイナミックマスクガイドにセグメント付きのホルダーをセットしてください。

(4) 試薬を入れるためにカラーレファレンスガイドをセグメントウェルの前にセットしてください。

(5) 試薬を以下の通りに注入します。注入後はカラーレファレンスガイドを外してください。
 試薬 2 IF 4 IF 色 
ELP 固定液(DM) 8 μL 12 μL 黄色 
抗ヒトIgG(DM) 8 μL 12 μL ピンク 
抗ヒトIgA(DM) 8 μL 12 μL ダークブルー 
抗ヒトIgM(DM) 8 μL 12 μL 黄緑 
κ 抗ヒトκ(DM) 8 μL 12 μL ライトグリーン 
λ 抗ヒトλ(DM) 8 μL 12 μL ライトブルー 


5. 免疫固定

(1) 泳動終了後、泳動部の蓋を開けてアプリケーターを取り除きます。
(2) アプリケーターキャリアと電極キャリアを上げ、バッファーストリプスを取り除きます。
(3) アプリケーターキャリアと電極キャリアを外します(電極は湿らせたペーパータオル等で慎重に拭いてください)。
(4) ダイナミックマスクガイドをマスクガイドバーにセットし、ゲル上にダイナミックマスクを下ろしてください(マスクガイドの一番低い位置にセグメントホルダーがあることを確認してください)。

(5) 抗血清セグメントがゲルに届くようにセグメントホルダーの右側にあるフラップを持ち、中心圧点を押してください。

(6) すぐに抗血清を展開します。セグメントホルダーの右側のつまみを前後にゆっくりと(5秒間)往復させてください(ガイドに触れずに、つまみだけを持って操作してください。試薬のクロスコンタミネーションを引き起こす可能性があるため、中心圧点を再度押さないでください。)。

(7) ダイナミックマスクとガイドを取り除いてください(抗血清セグメントには抗血清が付いていますので注意して取り扱ってください)。
泳動部の蓋を閉じて≪→≫を押し、すぐにインキュベーションします(スクリーンには≪[反応]≫と表示されます)。インキュベーション中、泳動部の蓋は常にロックされています。
(8) 5分後にアラームが鳴り、≪↓厚い濾紙≫と表示されます。


6. ブロッティング

(1) ゲル上にろ紙(厚)をのせます(ゲル全面にろ紙が密着するようにのせてください)。
(2) 泳動部の蓋を閉じ、≪→≫を押します(スクリーンには≪[ブロッティング]≫と表示されます)。
(3) 3分後にアラームが鳴り、≪↑厚い濾紙≫と表示されます。
(4) 泳動部の蓋を開け、ろ紙を取り除きます。
(5) 泳動部の蓋を閉じ、≪→≫を押します。
(6) 6分後にアラームが鳴ります。泳動部の蓋を開け乾燥したゲルを取り出します。乾燥中、泳動部の蓋は常にロックされています。


7. 脱蛋白、染色及び脱色

(1) ゲルホルダーを開いて置き、ゲルをゲルホルダーに正しくセットします。

(2) ゲルをセットしたゲルホルダーを染脱色部にセットします。プログラムをスタートする前に以下の液量を確認します。

1) 洗浄液容器に調製した洗浄液400 mL以上
2) 染色液容器に調製したアシッドバイオレット溶液300 mL
(ハイドラジェル IF (DM)測定操作法参照)
3) 脱色液容器に調製した脱色液1 L以上
4) 廃液容器が空
※試薬ラインをつなぐ際は、「試薬系」(タッチパネルの右側)で確認します(使用していない試薬ラインは塞いでおきます)。


(3) ≪IF ACID VIOLET-SERUM≫を選択し、≪→≫を押します(自動で脱蛋白・染色・脱色・乾燥が行われます)。
(4) すべての工程が終了するとアラームが鳴ります。乾燥したゲルを取り出します(すべての工程中、染脱色部はロックされています)。
(5) 取り出したゲルは、裏面を柔らかいペーパータオル等で拭き取って遮光して保存します。


8. 精度管理

試薬ロットを変更する度に、当社コントロール製品(ダラツムマブコントロール:Cat. No. 4765、IT / IFコントロール:Cat. No. 4788など)を用いて電気泳動を行うことを推奨します。

測定結果の判定法

各抗血清(G、A、M、κ、λ)と反応し、染色されたバンドを確認します。染色されたバンドが存在する場合、M蛋白のクラス(G、A、M)及びタイプ(κ、λ)が同定されます。

・ダラツムマブ/抗ダラツムマブ抗体複合体は、Gトラックよりκトラックで染色が薄くなることがあります。

・一部のサンプルでは、タンパク質の非特異的な沈殿により、サンプルの塗布位置近くでかすかなバンドが見られる場合があります。このバンドは、Gトラック及び特にκトラックで見ることができますが、モノクローナル成分と混同しないようにしてください。

性能

性能

1. 感度・正確性
3種類以上の血清サンプルに既知濃度(1.0 g/L)のダラツムマブを添加して本品を用いた免疫固定法を実施したとき、ダラツムマブ/抗ダラツムマブ抗体複合体がγグロブリン領域外に移動することを目視確認できます。

2. 同時再現性
ダラツムマブコントロール(1種類)を測定試料として、本品を用いた免疫固定法を同時に2回以上実施したとき、全てにおいてダラツムマブ/抗ダラツムマブ抗体複合体がγグロブリン領域外に移動することを目視確認できます。

3. 測定範囲(検出感度)
検出限界:0.3 g/L (ダラツムマブ濃度)

相関性試験成績

本品と既認証品2製品との相関性は以下のとおりです。

使用上又は取扱い上の注意

取扱上の注意

アプリケーターは使い捨てです。室温(15 〜 30 ℃)または冷蔵(2 〜 8 ℃)の乾燥した場所で保管してください。
本品のアプリケーター(緑色)は血清サンプル塗布用アプリケーター(灰色)より中央のピンが短くなっています。アプリケーターは常にキャリアの同じ側に置き、灰色及び緑色のアプリケーターを完全に整列させてください。
サンプルはHIV、HBV、HCV等の感染の恐れがあるものとして取扱ってください。
感染の危険性を避けるため使い捨て手袋を着用して測定を行ってください。

使用上の注意

本品は凍結を避け、貯蔵方法に従い保存してください。
抗ダラツムマブ抗体はバイアルごとに使用し、異なるバイアルの抗体を混ぜないでください。また、バイアルを換える毎に必ずピペットのチップを交換してください。
試薬間の汚染を避けるため、使用毎に各バイアルに対応するキャップを慎重に元に戻してください。
抗体は冷蔵庫(2 〜 8 ℃)に保管してください。キットの外箱またはバイアルに記載の有効期限まで安定です。
希釈液は室温(15 〜 30 ℃)または冷蔵(2 〜 8 ℃)で保管し、沈殿がないことを確認してから使用してください。
有効期限を過ぎた試薬は使用しないでください。

廃棄上の注意

廃液、使用済み器具等は感染性産業廃棄物として処理するか、次亜塩素酸ナトリウム又はグルタルアルデヒド等による消毒処理、若しくはオートクレーブによる滅菌処理をしてください。
試薬及び器具等を廃棄する場合には、医療廃棄物等に関する規定及び水質汚濁防止法等の各種規制に従い、各施設の責任において適切に処理してください。

貯蔵方法、有効期間

貯蔵方法

冷蔵 (2 〜 8 ℃)   凍結厳禁

有効期間

HYDRASHIFTダラツムマブ キット :24ヶ月 
FIX-G-A-M-κ-λ 抗血清セット(DM) :36ヶ月 

(有効期限は外箱に表示)


包装単位

主要文献*

主要文献

1.
Philippe Moreau, et al., Maintenance with daratumumab or observation following treatment with bortezomib, thalidomide, and dexamethasone with or without daratumumab and autologous stem-cell transplant in patients with newly diagnosed multiple myeloma (CASSIOPEIA): an open-label, randomised, phase 3 trial. The Lancet Oncology. 2021; 22: 1378?90.

2.
elene Caillon, et al., Overcoming the Interference of Daratumumab with Immunofixation Electrophoresis (IFE) Using an Industry-Developed Dira Test : Hydrashift 2/4 Daratumumab. Blood. 2016; 128 (22): 2063.

3.
Kazunori Murata, et al., Treatment of multiple myeloma with monoclonal antibodies and the dilemma of false positive M-spikes in peripheral blood, Clinical Biochemistry. 2018 January ; 51: 66?71.

4.
Christopher McCudden, et al., Monitoring multiple myeloma patients treated with daratumumab: teasing out monoclonal antibody interference, Clin. Chem. Lab. Med. 2016; aop.

5.
S Vincent Rajkumar, et al., International Myeloma Working Group updated criteria for the diagnosis of multiple myeloma. The Lancet Oncology. 2014; 15(12): e538?e548.

6.
多発性骨髄腫の診療指針第5版、日本骨髄腫学会, p33-36

7.
Shaji Kumar, et al., International Myeloma Working Group consensus criteria for response and minimal response disease assessment in multiple myeloma, The Lancet Oncology, 2016; 17(8): e328-46.

8.
Shaji K. Kumar, et al., Multiple Myeloma, version 3.2017, Clinical practice Guidelines in Oncology, Journal of the National Comprehensive Cancer Network, 15(2), 2017.

製造販売業者の氏名又は名称及び住所

氏名又は名称(製造販売業の種別)

SEBIA JAPAN株式会社

体外診断用医薬品製造販売業

住所等

東京都港区芝四丁目13番2号 田町フロントビル

電話番号

03-6722-6435

問い合わせ先

氏名又は名称
SEBIA JAPAN株式会社

住所等
東京都港区芝四丁目13番2号 田町フロントビル

電話番号
03-6722-6435

その他の安全性情報

企業リンク先

Sebia

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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