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処方箋医薬品注)
X線CTを用いた局所脳血流量及び局所脳血流分布の測定
本剤をコールドキセノンガス吸入装置ジートロン(AZ-720シリーズ)に装着し使用する。
通常、成人に対して以下の方法により使用する。
本剤と空気及び酸素を混合し、キセノン濃度30~35vol%としたものを呼吸マスク等を通じて約4~8分間〔キセノン(非放射性)として約7L〕吸入させる。
この際、酸素濃度は、最低21vol%を確保すること。なお、吸入時間及び量は、年齢、体重により適宜増減する。その後空気に切り換えて約10分間吸入させる。
本剤の吸入開始から空気の吸入終了までX線CT装置により脳組織内のキセノン量を継続測定し、コンピュータープログラムにより演算して、局所脳血流量及び局所脳血流分布を求める。
診断上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤投与の際にはX線照射が伴う。
診断上の有益性及び母乳栄養の有効性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
用量に留意すること。一般的に生理機能が低下している。
0.5%~5%未満
頻度不明
消化器
嘔気、嘔吐
唾液増加
中枢神経系
意識状態変化
呼吸抑制
四肢のしびれ
頭痛
めまい
精神状態変化
呼吸器
咳
特殊感覚器
嗅覚錯誤
本剤を吸入後、主に脳の各部分(大脳皮質、尾状核、視床下部、延髄)に吸収分布し、それ以外、副腎、肝臓、脾臓にも分布する。5) 吸収量は、時間と共に増加し、脳各部分は2~6分吸入でほぼ飽和するが、白質は20分程度で飽和する。また副腎にもよく分布し、10分後には脳組織を上回る。他の組織では、ゆっくりと増加する。6)
17.1.1 国内第Ⅲ相臨床試験
承認時実施された国内12施設、有効評価症例合計136名を対象として局所脳血流を測定した結果、非常に明瞭な画像が得られ、診断が容易等「著効」が44名(32.3%)、明瞭な画像が得られ診断が比較的容易等「有効」が81名(59.5%)、画像が得られ、診断が可能等「やや有効」が8名(5.8%)と判断され、合計133名(97.7%)に有効性が認められた。副作用発現頻度としては、嘔気3.6%((5/137例)、意識状態変化1.4%(2/137例)、頭痛1.4%(2/137例)、嘔吐0.7%(1/137例)、呼吸抑制0.7%(1/137例)、四肢のしびれ0.7%(1/137例)であった。
17.2.1 国内製造販売後臨床試験
再審査時、実施された国内72施設、有効評価症例合計401名を対象として局所脳血流を測定した結果、非常に明瞭な画像が得られ、診断が容易等「著効」が173名(43.1%)、明瞭な画像が得られ診断が比較的容易等「有効」が188名(46.8%)、画像が得られ診断が可能等「やや有効」が31名(7.7%)と判断され、合計392名(97.7%)に有効性が認められた。
18.1 測定法
本剤を吸入することにより、血液を介して各組織へキセノンが吸収分布する。その組織中に吸収されたキセノン濃度によりX線の透過率が変わる。X線CT装置を用いて、脳組織のキセノンの変化を測定演算することにより、局所脳血流量及び局所脳血流分布を求めることができる。7)このキセノン吸入X線CT法では、血流値の局所性及び定量が正確にでき、また、血液脳分配係数の実測も出来るという点が特徴である。
18.2 麻酔作用
本剤は高濃度で麻酔作用を示し、局所脳血流量の低下が認められる。8)9)
キセノン(Xenon)
Xe(分子量:131.29)
空気中にごく微量 (9×10-6 vol %) 存在する。
不活性ガスで無色、無臭である。
密 度 5.897g/L(0℃, 101.3kpa)
比 重 4.42(空気=1, 0℃, 101.3kpa)
沸 点 -108.1℃
融 点 -111.8℃
臨界温度 16.58℃
臨界圧力 5.92Mpa
燃 性 極めて安定で不活性ガスであり全く燃えない。
溶解性 本剤1mLは、温度20℃、気圧101.3kpaで水9.2mLに溶ける。
包装単位 : 8L充填(ゲージ圧0.92Mpa)
容器 : 金属製(アルミ製)ディスポーザブル容器(内容積0.8L)
1) R. E. Leatchaw, et al. : Radiology, 1987. 163:251
2) 小林直紀ら : 画像診断. 1990. 10:1120
3) 再審査結果資料
4) S. C. Cullen, et al. : Science, 1951. 113:580
5) R. M. Featherstone, et al. : J. Pharmacol. & Exper. Therap. 1952. 106:468
6) C. B. Pittinger, et al. :J. Pharmacol. & Exper. Therap. , 1954. 110:468
7) B. D. Drayer, et al : AJR, 1980. 134:39
8) 小林祥泰ら : 脳卒中. 1986. 8:379
9) 高山秀一ら : Neuroul. Med. Chir., 1987. 27:78
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