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アルブミナー5%静注12.5g/250mL

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
5.効能又は効果に関連する注意
6.用法及び用量
7.用法及び用量に関連する注意
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.5妊婦
9.7小児等
9.8高齢者
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
18.薬効薬理
18.1作用機序
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

アルブミナー5%静注12.5g/250mL

添付文書番号

6343410X2106_1_11

企業コード

100806

作成又は改訂年月

2024年8月改訂(第2版)
2023年10月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

876343

薬効分類名

血漿分画製剤

承認等

アルブミナー5%静注12.5g/250mL

販売名コード

YJコード

6343410X2106

販売名英語表記

Albuminar 5% I.V.Injection 12.5g/250mL

販売名ひらがな

あるぶみなー5%じょうちゅう12.5g/250mL

承認番号等

承認番号

22100AMX00052

販売開始年月

2002年3月

貯法・有効期間

貯法

凍結を避けて30℃以下で保存

有効期間

製造日から3年

基準名

生物学的製剤基準

人血清アルブミン

規制区分

一般的名称

人血清アルブミン

本剤は、貴重なヒト血液を原料として製剤化したものである。原料となった血液を採取する際には、問診、感染症関連の検査を実施するとともに、製造工程における一定の不活化・除去処理などを実施し、感染症に対する安全対策を講じているが、ヒト血液を原料としていることによる感染症伝播のリスクを完全に排除することはできないため、疾病の治療上の必要性を十分に検討の上、「血液製剤の使用指針1) 」等を参考に、必要最小限の使用にとどめること。

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対しショックの既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

アルブミナー5%静注12.5g/250mL

有効成分人血清アルブミン1)   12.5g
添加剤アセチルトリプトファン   246.3mg
カプリル酸   144.2mg
水酸化ナトリウム   80mg
塩化ナトリウム   適量
pH調節剤  
1バイアル中の分量(250mL)

ナトリウム含量(3.7mg/mL以下)と塩素含量の実測値は外箱及びラベルに表示してある。
1) ヒト血液由来成分
採血国:ドイツ
採血の区分2) :献血
採血国:米国
採血の区分2) :非献血
2) 「献血又は非献血の区別の考え方」参照

3.2 製剤の性状

アルブミナー5%静注12.5g/250mL

pH6.4~7.4
浸透圧比約0.9(生理食塩液に対する比)
性状本剤は、ヒトのアルブミンを含む緑黄色から黄色ないし黄褐色の澄明な液剤である。

4. 効能又は効果

アルブミンの喪失(熱傷、ネフローゼ症候群など)及びアルブミン合成低下(肝硬変症など)による低アルブミン血症、出血性ショック

5. 効能又は効果に関連する注意

  1. 5.1 血清アルブミン濃度が2.5~3.0g/dLでは、末梢の浮腫等の臨床症状を呈さない場合も多く、単なる血清アルブミン濃度の維持を目的として使用しないこと1)
  2. 5.2 肝硬変などの慢性の病態による低アルブミン血症では、たとえアルブミンを投与しても、血管内に留まらず、血管外に漏出するために血清アルブミン濃度は期待したほどには上昇せず、かえってアルブミンの分解が促進されるので注意すること1)
  3. 5.3 「血液製剤の使用指針1) 」を参考に、たん白質源としての栄養補給等を目的とした本剤の不適切な使用を避けること。

6. 用法及び用量

通常成人1回100~250mL(人血清アルブミンとして5~12.5g)を緩徐に静脈内注射又は点滴静脈内注射する。なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 本剤の大量使用はナトリウムの過大な負荷を招くことがあるので注意すること1)
  2. 7.2 参考として、投与後の目標血清アルブミン濃度は、急性の場合は3.0g/dL以上、慢性の場合は2.5g/dL以上を用いる。
    本剤の投与前には、その必要性を明確に把握し、投与前後の血清アルブミン濃度と臨床所見の改善の程度を比較して、投与効果の評価を3日間を目途に行い、使用の継続を判断し、漫然と投与し続けることのないよう注意すること1)

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の使用にあたっては疾病の治療における本剤の必要性とともに、本剤の製造に際し感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているが、血液を原料としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないことを患者に対して説明し、理解を得るよう努めること。
  2. 8.2 本剤の原材料となる血漿については、HBs抗原、抗HCV抗体、抗HIV-1抗体及び抗HIV-2抗体が陰性であることを確認している。さらに、プールした試験血漿については、HIV、HBV、HCV及びHAVについて核酸増幅検査(NAT)を実施し、適合した血漿を本剤の製造に使用しているが、当該NATの検出限界以下のウイルスが混入している可能性が常に存在する。また、ヒトパルボウイルスB19についてもNATによるスクリーニングを実施し、適合した血漿を用いている。
    その後の製造工程であるコーンの低温エタノール分画法及び60℃、10時間液状加熱処理は、HIVをはじめとする各種ウイルス除去・不活化効果を有することが確認されているが、投与に際しては、次の点に十分注意すること。
    血漿分画製剤の現在の製造工程では、ヒトパルボウイルスB19等のウイルスを完全に不活化・除去することが困難であるため、本剤の投与によりその感染の可能性を否定できないので、投与後の経過を十分に観察すること。,,
  3. 8.3 現在までに本剤の投与により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等が伝播したとの報告はない。しかしながら、製造工程において異常プリオンを低減し得るとの報告があるものの、理論的なvCJD等の伝播のリスクを完全には排除できないので、投与の際には患者への説明を十分行い、治療上の必要性を十分検討の上投与すること。
  4. 8.4 慢性のみならず、急性の病態に対する使用でも、アルブミンの合成能の低下を招くことがある。特に血清アルブミン濃度が4g/dL以上では合成能が抑制されることがあるので注意すること1)

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

    治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。

  2. 9.1.2 ハプトグロビン欠損症の患者

    過敏反応を起こすおそれがある。

  3. 9.1.3 心臓障害のある患者

    循環血漿量の増加により心負荷増大の可能性がある。

  4. 9.1.4 循環血漿量が正常ないし過多の患者

    急速に注射すると、心過負荷等の循環障害及び肺浮腫を起こすことがある。

  5. 9.1.5 溶血性・失血性貧血の患者

    ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある。

  6. 9.1.6 免疫不全患者・免疫抑制状態の患者

    ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、持続性の貧血を起こすことがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤の投与によりヒトパルボウイルスB19の感染の可能性を否定できない。感染した場合には胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性がある。

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

    呼吸困難、喘鳴、胸内苦悶、血圧低下、脈拍微弱、チアノーゼ等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

頻度不明

過敏症

発熱、顔面潮紅、じん麻疹等

その他

悪寒、腰痛

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

  1. 14.1.1 5%ブドウ糖液、生理食塩液等の中性に近い輸液・補液以外の他剤との混合注射を避けること。
  2. 14.1.2 使用後の残液は、細菌汚染の可能性があるので使用しないこと。本剤は細菌の増殖に好適なたん白であり、しかも保存剤が含有されていない。

14.2 薬剤投与時の注意

混濁しているものは投与しないこと。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

アルブミンは正常人血漿たん白のうち約60%を占める量的に最も多いたん白で、血漿膠質浸透圧の約80%を担い、水分を保持する(1gのアルブミンは約20mLの血漿量を増加させる)ことにより循環血液量を調節している2),3) 。本剤は、正常の人血漿に相当する膠質浸透圧を有する5%濃度溶液で、本剤の投与により血漿膠質浸透圧を維持し、循環血漿量を確保する1) 。また、アルブミンは脂肪酸やホルモン、薬物など様々な物質と結合し、運搬する作用がある4)

20. 取扱い上の注意

  1. 20.1 外箱開封後は遮光して保存すること。
  2. 20.2 本剤は特定生物由来製品に該当することから、本剤を投与又は処方した場合は、医薬品名(販売名)、その製造番号(ロット番号)、投与又は処方した日、投与又は処方を受けた患者の氏名、住所等を記録し、使用日から少なくとも20年間保存すること。

22. 包装

250mL×1バイアル

24. 文献請求先及び問い合わせ先

CSLベーリング株式会社
くすり相談窓口

〒107-0061 東京都港区北青山一丁目2番3号

電話:0120-534-587

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売(輸入)

CSLベーリング株式会社

東京都港区北青山一丁目2番3号



  • [献血又は非献血の区別の考え方]

    献血又は非献血の区別は製剤の安全性の優劣を示すものではありません。この表示区別は、下記の手順に従って決められています。

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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