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処方箋医薬品注)
特定生物由来製品
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
遺伝性血管性浮腫の急性発作の発症抑制
臨床試験において、侵襲を伴う処置による急性発作の発症抑制に対する有効性及び安全性は検討されていない。
本剤を添付の溶解液全量で溶解し、皮下投与する。通常、1回体重1kg当たり60国際単位を週2回投与する。
投与間隔は原則3~4日間隔とすること。
ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある。
ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、持続性の貧血を起こすことがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。生殖発生毒性試験は実施していない。また、本剤の投与によりヒトパルボウイルスB19の感染の可能性を否定できない。感染した場合には胎児への障害(流産、胎児水腫、胎児死亡)が起こる可能性がある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
8歳未満の小児等を対象とした臨床試験成績は得られていない。
頻脈、血圧上昇、血圧低下、潮紅、じん麻疹、呼吸困難、頭痛、めまい、悪心等が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、アナフィラキシーは遺伝性血管性浮腫の発作と同様の症状を示すため、観察を十分に行うこと。
1%以上
1%未満
頻度不明
一般・全身障害及び投与部位の状態
注射部位反応(紅斑[18.7%]、疼痛[16.8%]、内出血[9.3%]、反応[8.4%]、硬結[6.5%]、腫脹[4.7%]、出血[3.7%]、血腫[3.7%]、そう痒感[1.9%]、発疹[1.9%]、分泌物[0.9%]、熱感[0.9%]、冷感[0.9%]、浮腫、じん麻疹)(43.0%)
免疫系障害
じん麻疹
過敏症、そう痒症、発疹
感染症及び寄生虫症
上咽頭炎
神経系障害
浮動性めまい
使用後の残液や医療機器は施設の指示に従い適切に廃棄すること。
海外において、体外循環下の心臓外科手術の前後でのCapillary Leak Syndrome(毛細血管漏出症候群)を予防又は治療するために静注用C1-インアクチベーター製剤を投与した場合において、致死的な血栓症を発現したとの報告がある。(承認外用法・用量)
日本人遺伝性血管性浮腫(HAE)患者9例における本剤60国際単位(IU)/kg週2回16週間皮下投与後の実測値に基づく定常状態でのC1-インアクチベーター活性の薬物動態パラメータは以下のとおりである。
薬物動態パラメータ
平均値(標準偏差)
Ctrough(%)注2)
59.8(19.5)
AUC0-τ(%・hr)
5317(1348)
Ctrough=血漿中C1-インアクチベーター活性トラフ値、AUC0-τ=投与後0時間から投与期間終了時までの血漿中C1-インアクチベーター活性-時間曲線下面積
本剤の薬物動態は母集団薬物動態解析を用いて検討した(外国人データ)。母集団薬物動態解析に基づく本剤60IU/kg週2回皮下投与後のC1-インアクチベーター活性の薬物動態パラメータを以下に示す。日本人HAE患者の薬物動態は外国人と同様であり、人種は統計的に有意な影響を及ぼさないことが示された。
平均値
95%CI
CL(mL/hr/kg)注3)
1.03
0.90-1.17
Vd(L/kg)注3)
0.05
0.04-0.06
Bioavailability(%)
42.7
35.2-50.2
Cmax(%)注4)
60.7注5)
31.8-128注6)
Ctrough(%)注4)
48.0注5)
25.1-102注6)
Tmax(hr)注4)
58.7注7)
23-134注6)
Half-life(hr)注8)
68.7注7)
24.0-251注6)
AUC0-τ(%・hr)注4)
2540注5)
837-7670注6)
CI=信頼区間、CL=クリアランス、Vd=分布容積、Cmax=最高血漿中C1-インアクチベーター活性、Ctrough=最低(トラフ)血漿中C1-インアクチベーター活性、Tmax=Cmax到達時間、AUC0-τ=投与後0時間から投与期間終了時までの血漿中C1-インアクチベーター活性-時間曲線下面積
性別、人種又は腎機能障害や肝機能障害を有する特定の患者集団を対象とした薬物動態試験は実施していない。母集団薬物動態解析(年齢範囲:8~72歳)において体重は統計的に有意な共変量であったが、年齢及び人種は有意な共変量ではなかった1) 。
遺伝性血管性浮腫(HAE)1型又は2型の患者9例を対象とした多施設共同非ランダム化非盲検単一群試験において、主要評価項目の1つである期間で調整したHAE発作頻度(1ヵ月あたりのHAE発作回数)の平均(標準偏差)は、導入期の3.69(1.091)回/月から治療期(本剤60国際単位/kg週2回16週間皮下投与)において0.30(0.482)回/月に減少した2) 。副作用は、計3例に認められ、注射部位紅斑、注射部位反応、注射部位疼痛及び倦怠感各1例であった3) 。
遺伝性血管性浮腫(HAE)1型又は2型の患者90例を対象とした多施設共同ランダム化二重盲検プラセボ対照クロスオーバー試験(4通りの投与群注9) のいずれか1つに従い、連続する治療期1及び治療期2で本剤[40国際単位(IU)/kg注10) 又は60 IU/kg]又はプラセボ注11) を週2回16週間皮下投与)において、主要評価項目である期間で調整したHAE発作頻度の最小二乗平均(標準誤差)は、プラセボ投与の4.03(0.263)回/月から本剤60IU/kg投与で0.52(0.261)回/月に減少し、その差は統計的に有意であった(p<0.001)。本剤40IU/kg注10) 投与では、プラセボ投与の3.61(0.327)回/月から1.19(0.327)回/月に減少した(p<0.001)2),4) 。副作用は、本剤投与期において86例中29例(33.7%)(40IU/kg及び60IU/kg投与期においてそれぞれ43例中14例[32.6%]及び43例中15例[34.9%])に発現し、プラセボ投与期において86例中22例(25.6%)に発現した。主な副作用は、注射部位紅斑(本剤40IU/kg[43例]、60IU/kg[43例]、プラセボ投与[86例]でそれぞれ7例[16.3%]、8例[18.6%]、12例[14.0%])、注射部位疼痛(7例[16.3%]、7例[16.3%]、9例[10.5%])、注射部位硬結(3例[7.0%]、4例[9.3%]、2例[2.3%])、注射部位内出血(2例[4.7%]、3例[7.0%]、5例[5.8%])、注射部位腫脹(1例[2.3%]、4例[9.3%]、4例[4.7%])、注射部位浮腫(5例[11.6%]、0例、3例[3.5%])であった5) 。
遺伝性血管性浮腫(HAE)1型又は2型の患者126例を対象とした多施設共同ランダム化非盲検並行群間比較試験(本剤40国際単位[IU]/kg注12) 又は60IU/kgを週2回最長52週間又は最長140週間[米国の被験者のみ]皮下投与注13) )において、副作用は60IU/kg投与で70例中32例(45.7%)に認められ、主な副作用は、注射部位紅斑12例(17.1%)、注射部位疼痛10例(14.3%)、注射部位反応8例(11.4%)及び注射部位内出血7例(10.0%)であった6),7) 。
C1-インアクチベーターは分子量105kDaの糖蛋白であり、プロテアーゼC1r及びC1sを不活化することで補体活性化経路を阻害する。また、血液凝固第XIIa因子、血漿カリクレインに対して阻害作用を有する。本剤は遺伝性血管性浮腫において欠如しているC1-インアクチベーターを補充することにより治療効果を示す8),9) 。
ヒト又はラット血漿を用い、両受容体で被覆したヒツジ赤血球の溶解を指標としたin vitro試験において、本剤の補体阻害活性が認められた10) 。
本剤は特定生物由来製品に該当することから、本剤を投与又は処方した場合は、医薬品名(販売名)、その製造番号(ロット番号)、投与又は処方した日、投与又は処方を受けた患者の氏名、住所等を記録し、使用日から少なくとも20年間保存すること。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
1バイアル(日局注射用水4mL×1バイアル付)
1) 社内資料:臨床薬理試験(2022年9月26日承認、CTD2.7.2.3)
2) 社内資料:臨床概要(2022年9月26日承認、CTD2.7.3.2及び2.7.3.3)
3) 社内資料:国内第III相試験(CSL830_3003)(2022年9月26日承認、CTD2.7.6.5)
4) Longhurst, H., et al.:New Engl. J. Med., 376(12), 1131, 2017
5) 社内資料:海外第III相試験(CSL830_3001)(2022年9月26日承認、CTD2.7.6.3)
6) Craig, T., et al.:J. Allergy Clin. Immunol. Pract., 7(6), 1793, 2019
7) 社内資料:海外第III相試験(CSL830_3002)(2022年9月26日承認、CTD2.7.6.4)
8) Agostoni, A., et al.:J. Allergy Clin. Immunol., 114(3), S51, 2004
9) Davis III, A.E., et al.:Mol. Immunol., 45(16), 4057, 2008
10) 社内資料:薬理試験の概要(2022年9月26日承認、CTD2.6.2.2)
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献血又は非献血の区別は製剤の安全性の優劣を示すものではありません。この表示区別は、下記の手順に従って決められています。
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