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処方箋医薬品注)
生物由来製品
血液凝固第IX因子欠乏患者における出血傾向の抑制
*本剤を添付の溶解液全量で溶解し、緩徐に静脈内に注射する。通常、1回体重1kg当たり50国際単位を投与するが、患者の状態に応じて適宜増減する。定期的に投与する場合、通常、体重1kg当たり35~50国際単位を7日に1回投与する。また、患者の状態に応じて、体重1kg当たり75国際単位の14日に1回投与に変更することもできる。さらに、14日に1回投与し、6ヵ月以上状態が安定している12歳以上の患者では、体重1kg当たり100国際単位の21日に1回投与に変更することもできる。なお、いずれの投与間隔においても投与量は適宜調節するが、7日又は14日に1回投与の場合は1回体重1kg当たり75国際単位を、21日に1回投与の場合は1回体重1kg当たり100国際単位を超えないこと。
必要量(IU)=体重(kg)×血液凝固第IX因子の目標上昇値(%又はIU/dL)×上昇値の逆数[(IU/kg)/(IU/dL)]
出血の程度
必要な血液凝固第IX因子レベル(%又はIU/dL)
投与頻度(時間)又は投与期間(日)
軽度及び中等度例:関節出血、筋出血、口腔内出血
30~60
通常、単回投与で十分である。さらに出血所見が認められる場合、48~72時間後に追加投与すること。
重度例:生命を脅かす出血、腸腰筋を含む深部の筋出血
60~100
初めの週では48〜72時間ごとに追加投与。出血が停止し、治癒するまで、維持用量を週1回投与する。
手術の種類
必要な初回血液凝固第IX因子レベル(%又はIU/dL)
小手術(合併症のない抜歯を含む)
50~80
通常、単回投与で十分である。必要に応じ、出血が停止し治癒するまで48~72時間後に追加投与を行う。
大手術
初回:60~100
初めの週では48〜72時間ごとに追加投与。出血が停止し、治癒するまで、維持用量を週1~2回投与する。
血液凝固第IX因子に対するインヒビターの有無を確認すること。
急性過敏症反応の徴候及び症状を慎重に観察し、本剤投与初期には特に注意すること。血液凝固第IX因子投与によりアナフィラキシーのリスクが増加する可能性がある。,
投与に際しては、本剤の治療上の有益性と血栓塞栓性合併症のリスクを勘案すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。生殖発生毒性試験は実施していない。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
投与量の調節について適宜検討すること。12歳未満の患者では、成人よりも高い投与量が必要になる可能性がある。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
血管浮腫、悪寒、じん麻疹、血圧低下、頻脈、呼吸困難等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
,,
1~2%未満
1%未満
頻度不明
血液及びリンパ系障害
インヒビターの発現
*神経系障害
浮動性めまい、頭痛
免疫系障害
過敏症
*皮膚及び皮下組織障害
発疹、湿疹
本剤投与後の血液凝固第IX因子活性の測定において、活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)試薬の種類が、測定結果に影響を与える可能性がある。カオリン含有aPTT試薬又はアクチンFS含有aPTT試薬を用いた凝固一段法では、測定結果がみかけ上、低値を示すことがあるので注意すること。
微粒子又は変色の有無を投与前に目視検査すること。濁り又は沈殿のある薬液は使用しないこと。
18~65歳(日本人及び外国人)の血友病B患者(内因性血液凝固第IX因子活性が2%以下)を対象に、本剤及び既存の遺伝子組換え血液凝固第IX因子製剤(rFIX)(50IU/kg)を単回静脈内投与した際の薬物動態(PK)パラメーターは以下のとおりであった1) 。
PKパラメーター幾何平均値(変動係数%)
本剤50IU/kg(N=47)
rFIX50IU/kg(N=15)
IR[(IU/dL)/(IU/kg)]
1.3(23.8)
0.9(22.0)
Cmax(IU/dL)
66.6(26.7)
45.2(22.0)
AUC0-inf(IU×時間/dL)
7481.7(28.4)
1396.4(25.1)
t1/2(時間)
104.2(25.4)
23.4(19.0)
VSS(dL/kg)
1.0(27.9)
1.3(20.6)
1%に達する期間(日)注1)
23(19.5)
-
3%に達する期間(日)注1)
16(13.0)
5%に達する期間(日)注1)
13(10.5)
測定方法:シリカを含むaPTT試薬を用いた凝固一段法による中央測定
また、日本人及び外国人患者に本剤(50IU/kg)を単回静脈内投与した際のPKパラメーターは以下のとおりであった1) 。
日本人(N=10)
全体(N=47)
1.3(36.7)
63.9(35.3)
6684.9(28.3)
94.6(19.9)
104(25.4)
1.0(15.0)
*本剤の臨床試験を完了した血友病B患者、及び緊急性のない大手術を予定している12~70歳の血友病B患者を対象とした国際共同第III相継続試験(日本人9例を含む)に参加した18歳以上の日本人及び外国人患者に、本剤(100IU/kg)を単回静脈内投与した際のPKパラメーターは以下のとおりであった2) 。
日本人(N=3)
全体(N=16)
0.9(6.6)
1.0(12.6)
88.5(8.5)
102.2(12.6)
16420.2(5.2)
17068.4(19.2)
144.2(17.0)
143.2(26.1)
1.2(10.5)
1.1(10.7)
18歳未満(外国人)の血友病B患者(内因性血液凝固第IX因子活性が2%以下)を対象に、本剤(50IU/kg)を単回静脈内投与した際のPKパラメーターは以下のとおりであった1) 。
0~6歳未満(N=12)
6~12歳未満(N=15)
12~18歳未満(N=5)
1.0(21.5)
1.1(22.6)
1.1(27.7)
48.3(19.0)
52.9(23.2)
55.3(28.1)
4582.6(33.2)
5123.1(31.4)
5347.1(48.2)
89.6(12.5)
92.8(20.5)
87.3(35.7)
1.4(24.1)
1.3(19.7)
1.2(14.0)
1%に達する期間(日)注2)
14(11.5)
17(14.5)
21(17.5)
3%に達する期間(日)注2)
9(7.5)
12(9.5)
14(12.5)
5%に達する期間(日)注2)
7(6.0)
11(9.5)
12~65歳の治療歴のある血友病B患者(内因性血液凝固第IX因子活性が2%以下)63例(日本人患者10例を含む)を対象とした国際共同第II/III相臨床試験において、出血時の投与及び定期的な投与の有効性並びに安全性が検討された。
出血時にのみ本剤を投与する期間の後、本剤35~50IU/kgの7日に1回投与に切り替えた群において、年間自然出血回数は以下のとおりであった3) 。
年間自然出血回数
出血時投与の期間(19例)
7日に1回の定期的な投与の期間(19例)
平均値±標準偏差中央値(範囲)
14.57±8.4215.4(2.0, 39.5)
0.73±1.170.0(0.0, 4.2)
また、本剤35~50IU/kgを7日に1回投与する期間の後、患者の状態に応じて本剤75IU/kgの10又は14日に1回投与に切り替えた群において、年間自然出血回数は以下のとおりであった。なお、7日間に1回投与を26週間以上受けた後、10又は14日に1回投与への切替えは、直近の1ヵ月間で投与量の調節を必要とせず、自然出血が発現していない被験者を対象に行われた3) 。
定期的な投与の投与間隔
7日間隔(40例)
10日間隔(7例)
14日間隔(21例)
0.52±1.120.0(0.0, 4.5)
0.13±0.330.0(0.0, 0.9)
1.07±2.110.0(0.0, 7.3)
出血358件のうち93.6%は本剤の1回投与により止血し、98.6%は1回又は2回の投与で止血した。また、止血効果について94.1%で著効又は有効であった。
4例6件の外科手術で本剤を投与した結果、止血効果はいずれも著効又は有効であった。
安全性解析対象63例(日本人10例を含む)中5例(7.9%、日本人1例を含む)に副作用が認められた。主な副作用は、発疹5例(7.9%)、湿疹、頭痛2例(3.2%)であった。
*本剤の臨床試験を完了した血友病B患者、及び緊急性のない大手術を予定している12~70歳の血友病B患者を対象とした国際共同第III相継続試験(日本人9例を含む)において、18歳以上の患者で本剤100IU/kgの21日に1回の定期的な投与の有効性並びに安全性が検討された。
*21日に1回投与を行った11例(日本人3例を含む)における7日、14日及び21日に1回投与時の年間自然出血回数は以下のとおりであった。なお、21日に1回投与へ切り替えた患者は、6ヵ月以上14日に1回の投与を行い、直近の2ヵ月間で投与量の調節を必要としない被験者であった。さらに11例中10例では、直近の2ヵ月間で自然出血の発現がなかった。また、11例中2例は、出血増加により14日に1回投与に再度切り替えた4) 。
7日間隔(11例)
14日間隔(11例)
21日間隔(11例)
0.14±0.4770.0(0.0, 1.6)
0.23±0.5960.0(0.0, 2.0)
0.60±1.4080.0(0.0, 4.7)
*21日に1回投与を行った11例を含む、本試験の12歳以上の被験者59例(日本人9例を含む)中、2例(3.4%、日本人では発現なし)に副作用が認められた。副作用は、浮動性めまい、末梢性虚血が各1例(1.7%)であった。
本剤の構造及び作用は、内因性血液凝固第IX因子と類似しており、血漿中血液凝固第IX因子レベルを一時的に補正し、血液凝固障害を改善する。遺伝子組換えアルブミンと遺伝子組換え血液凝固第IX因子の融合により、血中半減期が延長するものと考えられる5) 。
血友病Bイヌ及び血友病Bマウス(FIXノックアウトマウス)において、本剤の止血効果が認められている。また、血友病Bイヌにおいて、本剤の血漿中薬物動態と相関して血漿中血液凝固第IX因子活性の延長が認められている5) 。
アルブトレペノナコグ アルファ(遺伝子組換え)Albutrepenonacog Alfa(Genetical Recombination)
アルブトレペノナコグ アルファは、遺伝子組換え融合糖タンパク質であり、1~415番目及び434~1,018番目のアミノ酸配列はヒト血液凝固第IX因子及びヒトアルブミンに相当する。アルブトレペノナコグ アルファは、チャイニーズハムスター卵巣細胞により産生される、1,018個のアミノ酸残基からなる糖タンパク質(分子量:約125,000)である。
**外箱開封後は遮光して保存すること。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
イデルビオン静注用250×1バイアル(日局注射用水 2.5mL×1バイアル付)イデルビオン静注用500×1バイアル(日局注射用水 2.5mL×1バイアル付)イデルビオン静注用1000×1バイアル(日局注射用水 2.5mL×1バイアル付)イデルビオン静注用2000×1バイアル(日局注射用水 5mL×1バイアル付)イデルビオン静注用3500×1バイアル(日局注射用水 5mL×1バイアル付)
1) 社内資料:薬物動態試験の概要(2016年9月28日承認、CTD2.7.2.2、2.7.2.3及び2.7.2.6)
2) 社内資料:薬物動態試験の概要
3) 社内資料:臨床試験の概要(2016年9月28日承認、CTD2.7.3.2、2.7.3.3及び2.7.6.3)
4) *社内資料:臨床試験の概要
5) 社内資料:非臨床試験の概要(2016年9月28日承認、CTD2.4)
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