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劇薬
処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
骨粗鬆症における疼痛
本剤の適用にあたっては、日本骨代謝学会の診断基準等を参考に、骨粗鬆症との診断が確立し、疼痛がみられる患者を対象とすること。
通常、成人には1回エルカトニンとして20エルカトニン単位を週1回筋肉内注射する。
本剤の投与は、6ヵ月間を目安とし、長期にわたり漫然と投与しないこと。,,
本剤はポリペプチド製剤であり、ショックを起こすことがあるので、アレルギー既往歴、薬物過敏症等について十分な問診を行うこと。,
,
喘息発作を誘発するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で、乳汁分泌量が減少し、新生児の体重増加の抑制が報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
用量に注意すること。一般に生理機能が低下している。
ビスホスホネート系製剤
血清カルシウムが急速に低下するおそれがある。高度の低カルシウム血症があらわれた場合には投与を中止し、注射用カルシウム剤の投与等適切な処置を行うこと。
両剤のカルシウム低下作用により、血清カルシウムが急速に低下するおそれがある。
血圧低下、気分不良、全身発赤、蕁麻疹、呼吸困難、咽頭浮腫等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。,
低カルシウム血症性テタニーを誘発することがあるので、症状があらわれた場合には投与を中止し、注射用カルシウム剤の投与等適切な処置を行うこと。
AST、ALT、ALPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹
蕁麻疹
循環器
顔面潮紅、熱感
胸部圧迫感、動悸、血圧上昇、血圧低下
消化器
悪心、嘔吐、腹痛
食欲不振、下痢、口渇、胸やけ、口内炎、腹部膨満感
神経系
ふらつき、めまい、頭痛、耳鳴、視覚異常(かすみ目等)、口内しびれ感
しびれ感
肝臓
AST、ALTの上昇
電解質代謝
低リン血症、低ナトリウム血症
注射部位
疼痛
発赤、腫脹
その他
そう痒感、全身倦怠感、赤血球減少、BUN上昇、ALP上昇
発汗、頻尿、浮腫、咽喉部異和感(咽喉部ハッカ様爽快感等)、発熱、悪寒、脱力感、ヘモグロビン減少、あくび、尿白濁
乳房肥大、乳房痛
筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、以下の点に配慮すること。
本剤の使用は1回限りとし、使用後は速やかに廃棄すること。
健康成人男子にエルカトニン20単位を単回筋肉内注射したとき、血漿中濃度(ELISA法)は21.7分後にピークに達し、消失半減期は35.4分であった。健康成人男子にエルカトニン10、20、40単位注1)をそれぞれ単回筋肉内注射したときの薬物濃度パラメータは、以下のとおりであった7)。
投与量注2)
Tmax(min)
Cmax(pg/mL)
T1/2(min)
AUC0-∞(pg・min/mL)
10単位
23.3±5.2
7.6±2.2
41.7±8.7
632±199
20単位
21.7±4.1
24.8±7.8
35.4±9.8
1841±422
40単位
57.8±11.7
36.6±4.1
4640±991
Mean±SD(n=6)
注1)本剤の承認用法・用量は「通常、成人には1回エルカトニンとして20エルカトニン単位を週1回筋肉内注射する。」である。注2)本剤の活性は、日局標準品を基準にして生物学的測定法により測定し、約6,000エルカトニン単位/mgである。
3H-エルカトニンをラットに筋肉内投与した場合、腎、膵、骨、胃に多く分布する8)。
エルカトニンをラット臓器抽出物と反応させた場合、主に腎臓のミクロゾーム画分で代謝される9)。
3H-エルカトニンをラットに筋肉内投与した場合、120時間までに尿、糞及び呼気中に44.0%の放射能が排泄される。また、ゲルろ過による尿中排泄物の分析では、尿中にエルカトニン未変化体は認められない8)。
骨量改善度を主な指標とした二重盲検比較試験(老人または閉経後骨粗鬆症患者にプラセボを対照として本剤を26週間投与)における最終全般改善度注1)は、対照群19.3%(21/109)に対して、本剤投与群では43.6%(48/110)であった(P=0.01)10)。また、最終自覚症状改善度注2)(鎮痛剤併用なし)は、対照群25.3%(19/75)に対して、本剤投与群では39.3%(33/84)であった(P=0.09)11)。注1):骨評価(BMA法、MD法、QCT法、腰椎・胸椎X線所見)改善度と自覚症状(安静時自発痛、運動時痛)改善度を総合した26週時点の評価注2):自覚症状(安静時自発痛と運動時痛)の26週時点の評価
エルカトニンは、末梢神経の周囲組織に発現するカルシトニン受容体を介して12)、末梢神経のナトリウムチャネル12)及びセロトニン受容体13)の発現異常を改善し、さらに中枢のセロトニン神経系を賦活して14)鎮痛作用を発揮することが示唆されている15)。
エルカトニンの反復皮下投与は、ホルマリン誘発性痛覚過敏ならびに卵巣摘出により惹起された痛覚過敏に対し抗侵害受容作用(鎮痛作用)を認め、疼痛抑制系のセロトニン神経系を介した機序が明らかになっている(ラット)14),16),17)。また、エルカトニンは、筋萎縮と末梢での血流低下を示す神経因性疼痛モデル(坐骨神経絞扼ラット)に対し抗侵害受容作用(鎮痛作用)と血流改善作用を認めた18),19)。
エルカトニン(JAN)Elcatonin(r-INN)
C148H244N42O47
3363.77
白色の粉末である。水に極めて溶けやすく、エタノール(95)に溶けやすく、アセトニトリルにほとんど溶けない。吸湿性である。水溶液(1→500)のpHは4.5~7.0である。
10シリンジ、脱酸素剤入り
1) European Medicines Agency.“Assessment report for calcitonin containing medicinal products”.
2) U.S. Food and Drug Administration.“Background Document for Meeting of Advisory Committee for Reproductive Health Drugs and Drug Safety and Risk Management Advisory Committee”.
3) 社内資料:骨粗鬆症に対するエルカトニンの市販後臨床試験
4) 社内資料:原発性骨粗鬆症に対するエルカトニンの臨床試験
5) 社内資料:エルカトニンのラットにおける皮下投与による12ヶ月慢性毒性試験
6) 社内資料:92 week subcutaneous carcinogenicity study in mice
7) 社内資料:薬物動態<血中濃度>
8) 社内資料:薬物動態<体内分布、排泄>
9) 墳本 敏彦他:現代の診療.1978;20(12):2223-2227
10) 藤田 拓男他:医学のあゆみ.1990;152(4):261-282
11) 社内資料:臨床成績<最終自覚症状改善度>
12) Ito A. et al.:Mol. Pain.2012;8:42
13) Ito A. et al.:J. Neurosci. 2000;20(16):6302-6308
14) Yamazaki N. et al.:Jpn. J. Pharmacol.1999;81:367-374
15) Ito A. et al.:Mol. Pain. 2017;13
16) Umeno H. et al.:Pharmacol. Biochem. Behav.1996; 55(1): 151-156
17) Shibata K. et al.:Pharmacol. Biochem. Behav.1998;60:371-376
18) 伊藤 彰敏:Osteoporosis Jpn.2007;15(3):507-509
19) 伊藤 彰敏:Osteoporosis Jpn.2005;13(S-1):183-183
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