当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
劇薬
処方箋医薬品注)
骨粗鬆症
通常、成人には1年に1回ゾレドロン酸として5mgを15分以上かけて点滴静脈内投与する。
次のような患者では、投与後1~2週に腎機能検査を行うこと。
妊娠する可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ投与すること。ビスホスホネート系薬剤は骨基質に取り込まれた後に全身循環へ徐々に放出される。 全身循環への放出量はビスホスホネート系薬剤の投与量・期間に相関する。ビスホスホネート系薬剤の中止から妊娠までの期間と危険性との関連は明らかではない。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。妊娠動物(ラット)へのゾレドロン酸の皮下投与によって、催奇形性、妊娠後期・分娩期の母動物の死亡が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を考慮すること。他のビスホスホネート系薬剤において、動物実験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
一般に高齢者では腎機能が低下していることが多く、脱水を起こしやすいため、投与に際しては、腎機能や脱水に注意を払うこと。本剤は、主として腎臓から排泄される。
カルシトニン製剤
血清カルシウムが急速に低下するおそれがある。
相互に作用を増強する。
アミノグリコシド系抗生物質
長期間にわたり血清カルシウムが低下するおそれがある。
シナカルセト
血清カルシウムが低下するおそれがある。
利尿剤
脱水により急性腎障害の発現リスクを増加させるおそれがある。
利尿作用を有する薬剤により、体液量が減少し脱水状態になることがある。
腎毒性を有する薬剤
急性腎障害の発現リスクを増加させるおそれがある。
腎機能が低下し、本剤の排泄が低下することが考えられている。
急性腎障害、間質性腎炎、ファンコニー症候群(低リン血症、低カリウム血症、代謝性アシドーシス等を主症状とする近位腎尿細管障害)等の腎障害があらわれることがある。
QT延長、痙攣、テタニー、しびれ、失見当識等を伴う低カルシウム血症があらわれることがあるので、異常が認められた場合にはカルシウム剤を投与する等の適切な処置を行うこと。
5%以上
1~5%未満
1%未満
頻度不明
感染症及び寄生虫症
肺炎、歯肉炎
インフルエンザ、鼻咽頭炎
血液及びリンパ系障害
貧血
代謝及び栄養障害
食欲減退
脱水注2)
精神障害
不眠症
神経系障害
頭痛注1)
傾眠、浮動性めまい
嗜眠、錯感覚、振戦、失神、味覚異常、感覚鈍麻
血管障害
ほてり、潮紅
高血圧
眼障害
虹彩炎
結膜炎、眼痛、ぶどう膜炎、上強膜炎、眼充血、霧視
耳及び迷路障害
耳鳴、耳不快感、回転性めまい
心臓障害
狭心症
心房細動、動悸
呼吸器系
咳嗽、呼吸困難
胃腸障害
悪心注1)
嘔吐注1)、便秘、下痢注1)
消化不良、上腹部痛、腹痛、胃食道逆流性疾患、口内乾燥、食道炎、胃炎、歯痛
肝胆道系障害
肝機能異常
皮膚及び皮下組織障害
発疹
全身紅斑、湿疹、皮膚炎、薬疹、脱毛症
多汗症、そう痒症、紅斑
筋骨格系及び結合組織障害
関節痛(10.8%)注1)、筋肉痛注1)
背部痛、頚部痛、筋骨格硬直、関節腫脹、筋痙縮、筋骨格痛、関節炎、尾骨痛
骨痛注1)、四肢痛、筋骨格系胸痛、関節硬直、筋力低下
腎及び尿路障害
頻尿
蛋白尿
全身障害及び投与局所様態
発熱(39.3%)注1)、倦怠感注1)、インフルエンザ様疾患注1)
悪寒、胸痛
疼痛、熱感、注射部位腫脹、浮腫
疲労、無力症、末梢性浮腫、口渇、急性期反応、非心臓性胸痛、注入部位反応、異常感
臨床検査
血中カルシウム減少
血中クレアチニン増加、尿中蛋白陽性、血中リン減少
C-反応性蛋白増加、血中ブドウ糖増加、血中尿酸増加、白血球数減少、肝機能検査異常、好酸球数増加、尿中ブドウ糖陽性、ヘモグロビン減少、血中アルカリホスファターゼ減少、血中鉄減少、血中乳酸脱水素酵素増加、血小板数増加、赤血球数減少、血沈亢進、腎機能検査異常
本剤は一定の速度で15分以上かけて点滴静脈内注射すること。
日本人原発性骨粗鬆症患者12例にゾレドロン酸5mgを15分以上かけて単回点滴静注したとき、点滴静注終了直後に最高値を示し、点滴静注終了24時間後までに最高値の1%以下に低下した。その後も徐々に低下し、点滴静注終了336時間後には半数名以上で定量下限未満となった2)。
(平均値+標準偏差、n=12)
Cmax(ng/mL)
AUC0-24h(ng・h/mL)
AUC0-inf(ng・h/mL)
T1/2(h)
CL(L/h)
CLR(L/h)
471±76.1
636±114
917±226
74.7±31.5
5.74±1.31
3.70±0.925
(平均値±標準偏差、n=12)
日本人原発性骨粗鬆症患者12例にゾレドロン酸5mgを15分以上かけて単回点滴静注したとき、最終相における分布容積(平均値±標準偏差)は575±148Lであった2)。
外国人悪性腫瘍患者を対象に14Cで標識したゾレドロン酸4mg注)を点滴静注した検討の結果、ゾレドロン酸は代謝を受けなかった3)。
日本人原発性骨粗鬆症患者12例にゾレドロン酸5mgを15分以上かけて単回点滴静注したとき、点滴静注終了24時間後までに投与量の45.3%(平均値)が未変化体として尿中に排泄された2)。
腎機能障害を伴う外国人悪性腫瘍患者にゾレドロン酸4mg注)を点滴静注したとき、Cmaxは腎機能障害で大きな影響はなく、AUCは腎機能障害者において正常者より高値を示し、CLRは腎機能障害者において正常者よりやや低下した3)。なお、クレアチニンクリアランスが40mL/min以下の患者では薬物動態は検討されていない。
クレアチニンクリアランス(mL/min)
n
CLR(mL/min)
≧80
9
309±71
408±90
59±24
50-79.9
7
339±56
519±97
53±28
≦49.9
3
365±121
603±270
32±3
(平均値±標準偏差)
注)本剤の承認された効能・効果及び用量は、「骨粗鬆症」及び「5mg」である。
原発性骨粗鬆症患者を対象にゾレドロン酸5mg又はプラセボを1年に1回2年間投与した国内第Ⅲ相二重盲検試験4)において、主要評価項目であるKaplan-Meier推定法に基づく新規椎体骨折の累積発生率は、ゾレドロン酸群[330例(女性309例、男性21例)]及びプラセボ群[327例(女性308例、男性19例)]で、それぞれ3.3%及び9.7%であり(ハザード比0.35)、ゾレドロン酸はプラセボに対して有意な骨折抑制効果を示した(log-rank検定、p=0.0029)。また、ゾレドロン酸は、すべての時点(6、12、24ヵ月後)で腰椎(L2-4)、大腿骨近位部、大腿骨頸部の骨密度をプラセボに比べ増加させた。腰椎、大腿骨近位部及び大腿骨頸部の24ヵ月後の骨密度増加率(平均値±標準偏差)は、プラセボ群で0.58±5.45%(138例)、−0.73±4.00%(198例)及び−0.44±4.94%(198例)に対し、ゾレドロン酸群で8.60±4.15%(107例)、3.30±3.41%(172例)及び3.63±5.23%(172例)であった。
ゾレドロン酸群
プラセボ群
ハザード比(95%信頼区間)
N
累積発生率
新規椎体骨折a)
10
330
3.3%
29
327
9.7%
0.35(0.17~0.72)
椎体骨折(新規+増悪)b)
11
3.6%
0.39(0.19~0.78)
臨床椎体骨折c)
5
1.7%
17
331
5.6%
0.30(0.11~0.82)
非椎体骨折
20
6.9%
37
12.3%
0.55(0.32~0.95)
n:骨折発生例数、N:評価対象例数、累積発生率:Kaplan-Meier推定法に基づく24ヵ月時の骨折発生率a)投与開始前に正常であった椎体に新たに発生した骨折で、専門読影者により中央判定されたもの(主要評価項目)b)新規椎体骨折及び増悪椎体骨折(増悪椎体骨折:投与開始前に既に骨折していた椎体に発生した骨折で、専門読影者により中央判定されたもの)c)被験者の訴え(臨床症状)があり、かつ治験担当医師がX線画像又はMRI等で椎体に認めた骨折
安全性評価(臨床検査値測定)は、治験薬投与開始前、開始時、3日後、1、2、4、12週後、6、12ヵ月後(2回目投与前、投与時、3日後、1、2、4週後)、18、24ヵ月後、中止時に実施した。ゾレドロン酸群の副作用発現頻度は59.2%(197/333例)であった。主な副作用は、発熱39.3%(131/333例)、関節痛10.8%(36/333例)、筋肉痛8.1%(27/333例)、倦怠感7.8%(26/333例)、インフルエンザ様疾患6.9%(23/333例)、血中カルシウム減少6.3%(21/333例)、頭痛6.0%(20/333例)等であった。
ゾレドロン酸は主に破骨細胞の機能喪失5)及びアポトーシスの誘導6)により、骨吸収抑制作用を示す。
ゾレドロン酸はマウス頭蓋冠培養系において、1,25-ジヒドロキシビタミンD3によるマウス頭蓋冠からのカルシウム遊離を用量依存的に抑制した7)。
卵巣摘出ラット及び卵巣摘出アカゲザルにおいて、骨密度減少抑制作用を示す用量で、石灰化障害を起こさなかった10),11)。
ゾレドロン酸水和物(Zoledronic Acid Hydrate)(JAN)
(1-Hydroxy-2-imidazol-1-ylethylidene)diphosphonic acid monohydrate
C5H10N2O7P2・H2O
290.10
白色の結晶性の粉末
1バッグ[100mL×1]
1) MID-NET®を用いた調査結果の概要(MID-NET®を用いたビスホスホネート製剤の腎機能障害患者における低カルシウム血症のリスク評価に関するデータベース調査):https://www.pmda.go.jp/files/000249186.pdf
2) 社内資料:日本人原発性骨粗鬆症患者での単回投与試験(2016年9月28日承認、CTD2.7.6.1)
3) Skerjanec A. et al.:J Clin Pharmacol. 2003; 43(2): 154 -162
4) 社内資料:日本人原発性骨粗鬆症患者での第Ⅲ相臨床試験(2016年9月28日承認、CTD2.7.6.2)
5) Coxon FP. et al.:J. Bone Miner. Res. 2000; 15(8): 1467-1476
6) 社内資料:in vitro破骨細胞におけるアポトーシス誘導作用(2016年9月28日承認、CTD2.6.2.1)
7) 社内資料:甲状腺・副甲状腺摘出ラットにおける1,25-ジヒドロキシビタミンD3(1,25(OH)2D3)誘発高カルシウム血症に対する作用とin vitroマウス頭蓋冠カルシウム遊離阻害作用(2016年9月28日承認、CTD2.6.2.2)
8) 社内資料:ラット閉経後骨粗鬆症モデルにおける単回静脈内投与の作用(2016年9月28日承認、CTD2.6.2.2)
9) Gasser JA. et al.:J. Bone Miner. Res. 2008; 23(4): 544-551
10) 社内資料:ラット閉経後骨粗鬆症モデルにおける長期反復皮下投与の作用(2016年9月28日承認、CTD2.6.2.2)
11) 社内資料:サル閉経後骨粗鬆症モデルにおける長期反復皮下投与の作用(2016年9月28日承認、CTD2.6.2.2)
12) Amanat N. et al.:J. Bone Miner. Res. 2007; 22(6): 867-876
13) Little DG. et al.:J. Bone Miner. Res. 2003; 18(7): 1300-1307
14) Smith EJ. et al.:J. Bone Miner. Res. 2004; 19(10): 1698-1705
旭化成ファーマ株式会社 くすり相談窓口
〒100-0006 東京都千代田区有楽町一丁目1番2号
フリーダイヤル0120-114-936(9:00~17:45/土日祝、休業日を除く)
旭化成ファーマ株式会社
東京都千代田区有楽町一丁目1番2号
サンドAGSandoz AG
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.