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日本薬局方
メキタジン錠
通常成人1回メキタジンとして6mgを1日2回経口投与する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。
通常成人1回メキタジンとして3mgを1日2回経口投与する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。
眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械操作には従事させないよう十分注意すること。
抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。
長期投与例で臨床検査値異常としてBUN上昇がみられることがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
臨床試験において口渇等の副作用の発現率が高い傾向が認められている。
中枢神経抑制剤(バルビツール酸誘導体、麻酔剤、麻薬性鎮痛剤、鎮静剤、精神安定剤等)
眠気等があらわれることがあるので、減量するなど注意すること。
本剤の中枢神経抑制作用により、作用が増強されることがある。
抗コリン作用を有する薬剤(三環系抗うつ剤、MAO阻害剤等)
口渇、排尿困難等があらわれることがあるので、減量するなど注意すること。
本剤の抗コリン作用により、作用が増強されることがある。
メトキサレン
光線過敏症を起こすおそれがある。
これらの薬剤は光線感受性を高める作用を有する。
アルコール
眠気等があらわれることがあるので、アルコール含有清涼飲料水等の摂取に注意すること。
血圧低下、呼吸困難、咽頭浮腫、蕁麻疹、嘔気等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
AST、ALT、ALP等の上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。また、劇症肝炎の報告がある。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、光線過敏症
肝臓
AST、ALTの上昇
黄疸
血液
血小板減少
精神神経系
眠気、倦怠感、ふらふら感
頭痛、めまい
興奮
消化器
口渇、胃部不快感
下痢、便秘、食欲不振、嘔吐、胃痛、腹痛
循環器
胸部苦悶感、心悸亢進
泌尿器
排尿困難
その他
咽頭痛、浮腫、顔面潮紅、視調節障害、月経異常、味覚異常、口内しびれ感
眠気、悪心、嘔吐、軽度の抗コリン作用性障害がみられる。
必要に応じ補助呼吸又は人工呼吸、抗痙攣剤を投与する。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
動物実験(ラット)でメラニンに対する親和性が認められている。また、他のフェノチアジン系化合物の長期投与又は大量投与により角膜・水晶体の混濁、網膜・角膜の色素沈着が報告されているので注意すること。
健康成人に3mg(n=4)又は6mg(n=4)を食後1回経口投与した場合の薬物動態パラメータは以下の通りであった1)。
投与量(mg)
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
AUC0-∞(ng・hr/mL)
T1/2(α)(hr)
T1/2(β)(hr)
3
2.00±0.10
6.70±0.62
99.40±29.16
5.43±0.71
32.7±3.2
6
5.36±0.23
6.74±0.91
252.38±14.60
6.65±1.61
38.6±3.7
2-コンパートメントモデルより算出(平均±標準誤差)
健康成人に3mg(n=4)又は6mg(n=4)を食後反復経口投与した場合、血中濃度は投与7日目までに定常状態に達し、その血中濃度は単回投与の最高血中濃度の3~4倍であり、生物学的半減期T1/2(β)は単回投与時とほぼ同程度であった1)。
ラットに14C-メキタジンを経口投与した場合、小腸、胃、肺、肝に比較的多く分布し、1~4時間でピークに達する2),3)。
健康成人に経口投与した場合、血漿からは未変化体の他に2種類の代謝物(NO、モノ水酸化体)が、尿からは未変化体の他に3種類の代謝物(SO、NO、モノ水酸化体)とグルクロン酸抱合体が確認されている4)。
健康成人に経口投与した場合、48時間以内に約20%が尿中へ排泄される4)。
気管支喘息患者211例を対象にメキタジン6mg又はケトチフェン1mgを1日2回、10週間経口投与した結果、改善例数(中等度改善以上)は下表のとおりであった。メキタジン投与群の副作用は、眠気7.1%(7/98例)、口渇4.1%(4/98例)、フラフラ感、発疹、かゆみ、尿閉各1.0%(1/98例)であった5)。
投与群
有効性
安全性
著明改善
中等度改善
軽度改善
不変
軽度悪化
中等度悪化
著明悪化
解析対象例数(179例)
改善例数(%)(中等度改善以上)
解析対象例数195例
副作用発現例数(%)
メキタジン
9
34
30
14
2
0
91
43(47.3)
98
11(11.2)
ケトチフェン
22
28
25
1
88
31(35.2)
97
10(10.3)
通年性鼻アレルギー患者185例を対象にメキタジン3mg又はクレマスチン1mgを1日2回、1週間経口投与した結果、改善例数(有効以上)は下表のとおりであった。メキタジン投与群の副作用は、眠気8.1%(7/86例)、倦怠感4.7%(4/86例)、口渇、発疹2.3%(2/86例)、ふらふら感、胃痛、嘔気各1.2%(1/86例)であった6)。
著効
有効
やや有効
無効
悪化
解析対象例数(157例)
改善例数(%)(有効以上)
解析対象例数(174例)
7
38
15
17
79
45(57.0)
86
12(14.0)
クレマスチン
5
35
24
78
40(51.3)
19(21.6)
慢性蕁麻疹の患者297例を対象にメキタジン3mg又はクレマスチン1mgを1日2回、1週間経口投与した結果、改善例数(有効以上)は下表のとおりであった。メキタジン投与群の副作用は、眠気18.8%(27/144例)、倦怠感10.4%(15/144例)、便秘、口渇、吐気各0.7%(1/144例)であった7)。
解析対象例数(285例)
解析対象例数(286例)
63
42
21
4
144
105(72.9)
32(22.2)
53
37
29
11
141
90(63.8)
142
48(33.6)
抗原抗体反応に伴って起こる肥満細胞からのヒスタミンやロイコトリエンC4・D4などのケミカルメディエーターの遊離を抑制すると共に、これらの作用に拮抗することにより、アレルギー症状を緩和する。
ヒスタミン致死を長時間防御する8)(マウス)。
ラット腹腔細胞、ヒト肺、ヒト白血球からのヒスタミン及びヒト肺、ヒト白血球からのロイコトリエンの遊離を抑制する(in vitro)。これらの遊離抑制作用の機序の一部としてホスホジエステラーゼ活性の阻害(in vitro)、Ca2+流入阻害(in vitro)等の関与が考えられている10),11)。
感作モルモット肺切片からの遊離メディエーターによる回腸収縮反応を抑制する9)(in vitro)。
homologous PCA反応を長時間抑制する9),12)(ラット)。
能動的及び受動的全身アナフィラキシー反応を抑制する9)(モルモット)。
抗原の静注又は吸入により誘発される実験的喘息を抑制する12)(モルモット)。
メキタジン(JAN)Mequitazine(r-INN)
10-[(3RS)-1-Azabicyclo[2.2.2]oct-3-ylmethyl]-10H-phenothiazine
C20H22N2S
322.47
白色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノール又は酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。メタノール溶液(1→50)は旋光性を示さない。光によって徐々に着色する。
146~150℃
外箱開封後は遮光して保存すること。
100錠[10錠(PTP)×10]500錠[10錠(PTP)×50]1,000錠[10錠(PTP)×100]1,400錠[14錠(PTP)×100]3,000錠[10錠(PTP)×300]500錠[瓶、バラ]
1) 社内資料:薬物動態(血中濃度)
2) 宗田靖二他:医薬品研究.1981;12(2):462-480
3) 横山信治他:医薬品研究.1981;12(2):481-488
4) 社内資料:薬物動態(代謝、排泄)
5) 長野準他:臨床医薬.1988;4,1013-1040
6) 武田一雄他:耳鼻臨床.1981;74,381-400
7) 久木田淳他:西日本皮膚科.1981;43,1346-1353
8) 藤村一他:日薬理誌.1981;78:279-289
9) 藤村一他:日薬理誌.1981;78:291-303
10) 河野茂勝他:日薬理誌.1988;92:145-157
11) K.Tasaka et al.:Arzneimittelforschung/Drug Res.1990;40(Ⅱ)10:1092-1097
12) 河野茂勝他:日薬理誌.1988;92:159-165
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