当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
(一部)最適使用推進ガイドライン対象品目
劇薬
処方箋医薬品注)
肺炎、敗血症、真菌感染症を含む日和見感染症等の致命的な感染症が報告されているため、十分な観察を行うなど感染症の発現に注意すること。,,,,,,,,,,,,,
肺外結核(泌尿生殖器、リンパ節等)を含む結核が報告されている。結核の既感染者では症状の顕在化及び悪化のおそれがあるため、本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加え、インターフェロンγ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。結核の既往歴を有する患者及び結核の感染が疑われる患者には、結核等の感染症について診療経験を有する医師と連携の下、原則として本剤投与前に適切な抗結核薬を投与すること。ツベルクリン反応検査等の検査が陰性の患者において、投与後活動性結核が認められた例も報告されている。,,,,
通常、成人にはウパダシチニブとして15mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて7.5mgを1日1回投与することができる。
通常、成人にはウパダシチニブとして15mgを1日1回経口投与する。
**通常、成人及び12歳以上かつ体重30kg以上の小児にはウパダシチニブとして15mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて30mgを1日1回投与することができる。
導入療法では、通常、成人にはウパダシチニブとして45mgを1日1回8週間経口投与する。なお、効果不十分な場合はさらに8週間投与することができる。維持療法では、通常、成人にはウパダシチニブとして15mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて30mgを1日1回投与することができる。
導入療法では、通常、成人にはウパダシチニブとして45mgを1日1回12週間経口投与する。維持療法では、通常、成人にはウパダシチニブとして15mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態に応じて30mgを1日1回投与することができる。
,,,,
感染症を発現するリスクが高い。,,,,
肝機能検査値やHBV DNAのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。本剤によるB型肝炎ウイルスの再活性化が報告されている。なお、HBs抗原又はHBV DNA陽性の患者は臨床試験では除外されている。
HCV抗体陽性、HCV RNA陽性の患者は臨床試験から除外されている。
消化管穿孔があらわれるおそれがある。
定期的に問診を行うなど、注意すること。間質性肺炎があらわれるおそれがある。
好中球減少が更に悪化するおそれがある。,
リンパ球減少が更に悪化するおそれがある。,
ヘモグロビン減少が更に悪化するおそれがある。,
腎機能が正常な患者に比べ、本剤の曝露量が増加し、副作用が強くあらわれるおそれがある。,,,
投与しないこと。臨床試験において除外されている。,
肝機能が正常な患者に比べ、本剤の曝露量が増加し、副作用が強くあらわれるおそれがある。
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後1月経周期において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ラット及びウサギでヒト臨床用量15mg、30mg、45mg(母体経口投与量は4mg/kg/日及び25mg/kg/日)のそれぞれ1.2倍、0.7倍、0.56倍及び11倍、6.6倍、5.3倍に相当する曝露量で催奇形性が確認されている1)。,
本剤投与中は授乳しないことが望ましい。ラットで乳汁中へ移行することが報告されている。本剤のヒト乳汁中への移行は不明である。
患者の状態を観察しながら、用量に留意して慎重に投与すること。臨床試験では非高齢者と比較して重篤な感染症等の有害事象の発現率の上昇が認められている。また、アトピー性皮膚炎、潰瘍性大腸炎及びクローン病を対象とした臨床試験では、65歳以上の患者において、15mg1日1回投与と比較して、30mg1日1回投与で重篤な有害事象の発現率の上昇が認められている。,,,,
CYP3Aを強く阻害する薬剤
グレープフルーツ
,,,
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。これらを長期間併用する場合は副作用の発現等に注意すること。
CYP3A阻害作用により本剤のクリアランスが低下するため。
CYP3Aを強く誘導する薬剤
セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
本剤の血中濃度が低下し、効果減弱のおそれがある。併用する場合は疾患活動性の変化をモニタリングすること。
CYP3A誘導作用により本剤のクリアランスが増加するため。
帯状疱疹(4.9%)、肺炎(1.1%)、結核(頻度不明)等の重篤な感染症(日和見感染症を含む)があらわれ、致死的な経過をたどるおそれがある。本剤投与中に重篤な感染症を発現した場合は、感染症がコントロールできるようになるまでは投与を中止すること。,,,,,,,,,,,,,,,,,,
異常が認められた場合には投与を中止するとともに、腹部X線、CT等の検査を実施するなど十分に観察し、適切な処置を行うこと。
好中球数:本剤投与開始後、1000/mm3未満になった場合には、1000/mm3以上となるまで本剤の投与を中断すること。リンパ球数:本剤投与開始後、500/mm3未満になった場合には、500/mm3以上となるまで本剤の投与を中断すること。ヘモグロビン値:本剤投与開始後、8g/dL未満になった場合には、8g/dL以上となるまで本剤の投与を中断すること。,,,
ALT上昇(2.9%)、AST上昇(2.3%)等の肝機能障害があらわれるおそれがある。
発熱、咳嗽、呼吸困難等の呼吸器症状に十分に注意し、異常が認められた場合には、速やかに胸部X線検査、胸部CT検査及び血液ガス検査等を実施し、本剤の投与を中止するとともにニューモシスチス肺炎との鑑別診断(β-Dグルカンの測定等)を考慮に入れ適切な処置を行うこと。
肺塞栓症(0.1%)及び深部静脈血栓症(0.1%未満)があらわれることがある。
アナフィラキシー(頻度不明)及び血管浮腫(0.1%未満)があらわれるおそれがある。
10%以上
1%~10%未満
1%未満
消化器
-
悪心、腹痛(上腹部痛を含む)
呼吸器
咳嗽
**感染症
上気道感染(急性副鼻腔炎、喉頭炎、ウイルス性喉頭炎、上咽頭炎、口腔咽頭痛、咽頭膿瘍、咽頭炎、レンサ球菌性咽頭炎、咽頭扁桃炎、気道感染、ウイルス性気道感染、鼻炎、鼻喉頭炎、副鼻腔炎、扁桃炎、細菌性扁桃炎、ウイルス性咽頭炎、ウイルス性上気道感染を含む)
気管支炎(ウイルス性気管支炎、細菌性気管支炎、気管気管支炎を含む)、単純ヘルペス(陰部ヘルペス、陰部単純ヘルペス、ヘルペス性皮膚炎、ヘルペス眼感染、鼻ヘルペス、眼部単純ヘルペス、ヘルペスウイルス感染、口腔ヘルペスを含む)、インフルエンザ、毛包炎
口腔カンジダ症
**皮膚及び皮下組織
ざ瘡(嚢胞性ざ瘡、ざ瘡様皮膚炎を含む)、発疹(紅斑性皮疹、毛孔性皮疹、斑状皮疹、斑状丘疹状皮疹、丘疹性皮疹、そう痒性皮疹、膿疱性皮疹を含む)
蕁麻疹、皮膚有棘細胞癌、基底細胞癌、皮膚乳頭腫
神経系障害
頭痛
一般・全身障害及び投与部位の状態
発熱、疲労
臨床検査値
CK上昇、高コレステロール血症(血中コレステロール増加を含む)、高脂血症(脂質異常症、低比重リポ蛋白増加を含む)
高トリグリセリド血症、体重増加
粉砕して使用しないこと。
投与期間
15mgQD投与群(2630例)
例数/曝露期間
発現率(/100人・年)[95%信頼区間]
0~6ヵ月
10/1226.3人・年
0.8 [0.4, 1.5]
6~12ヵ月
6/903.4人・年
0.7 [0.2, 1.4]
12ヵ月~
6/522.9人・年
1.1 [0.4, 2.5]
本剤はJAK阻害作用を有することから免疫系及び造血系へ影響を及ぼす可能性があり、非臨床試験ではリンパ球数及び赤血球数の減少等に加え、免疫抑制に起因する二次的な作用(毛包虫症(疥癬)など)がみられた。
健康被験者に本剤7.5~30mgを空腹時単回経口投与したときの薬物動態パラメータを下表に示す2)(外国人データ)。
パラメータ (単位)
7.5mg(12例)
15mg(40例)
30mg(42例)
Cmax (ng/mL)
14.4(7.47)
26.3(8.64)
58.2(17.5)
Tmaxa(h)
3.0[1.5-4.0]
3.0[1.0–4.0]
2.0[1.0–4.0]
AUC∞ (ng・h/mL)
145(51.0)
235(59.7)
486(115)
T1/2b(h)
12.3(7.39)
8.25(4.72)
10.6(6.06)
平均値(標準偏差)a. 中央値 [最小値-最大値]b. 調和平均値(疑似標準偏差)
日本人関節リウマチ患者に本剤を1日1回7.5~30mg空腹時反復経口投与したときの定常状態における薬物動態パラメータは下表のとおりであり、投与開始後4日以内で定常状態に到達し、蓄積はほとんど認められなかった3)(日本人データ)。
7.5mg(6例)
15mg(13例)
30mg(10例)
31.9(4.12)
61.0(19.5)
111(46.9)
2.0[1.0-4.0]
2.0[1.5-6.0]
AUCτb(ng・h/mL)
272(59.3)
520(215)
900(290)
平均値(標準偏差)a. 中央値 [最小値-最大値]b. 投与間隔(τ):24時間
第Ⅲ相臨床試験のデータを用いた母集団薬物動態解析から推定された、日本人乾癬性関節炎患者に本剤を1日1回15mg反復経口投与したときの定常状態におけるウパダシチニブの血漿中曝露量(中央値[90%信頼区間])は、Cmax 42.4[28.5, 52.3]ng/mL、AUCτ 365[259, 542]ng・h/mLであった4) 。X線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎患者における薬物動態は強直性脊椎炎患者と類似しており、強直性脊椎炎患者を含む第Ⅲ相臨床試験のデータを用いた母集団薬物動態解析から推定された、日本人患者に本剤を1日1回15mg反復経口投与したときの定常状態におけるウパダシチニブの血漿中曝露量(中央値[90%信頼区間])は、Cmax 42.0[30.3, 51.0]ng/mL、AUCτ 443[359, 608]ng・h/mLであった5)。第Ⅱ/Ⅲ相臨床試験のデータを用いた母集団薬物動態解析から推定された、日本人強直性脊椎炎患者に本剤を1日1回15mg反復経口投与したときの定常状態におけるウパダシチニブの血漿中曝露量(中央値[90%信頼区間])は、Cmax 40.0[34.8, 53.4]ng/mL、AUCτ 416[337, 494]ng・h/mLであった6)。臨床試験のデータを用いた母集団薬物動態解析から推定された日本人アトピー性皮膚炎患者に本剤を1日1回15mg又は30mg反復経口投与したときの定常状態におけるウパダシチニブの血漿中曝露量(中央値[90%信頼区間])は、15mg投与時でCmax 34.8[24.9, 43.4]ng/mL、AUCτ 370[231, 535]ng・h/mL、30mg投与時でCmax 72.6[57.6, 85.2]ng/mL、AUCτ 643[422, 1130]ng・h/mLであった7)。日本人潰瘍性大腸炎患者に本剤を1日1回15mg、30mg又は45mg反復経口投与したときの定常状態におけるウパダシチニブの血漿中曝露量(中央値[90%信頼区間])は、15mg投与時でCmax 46.1[37.8,55.3]ng/mL、AUCτ358[302,535]ng・h/mL、30mg投与時でCmax 92.6[71.9,143]ng/mL、AUCτ737[451,1260]ng・h/mL、45mg投与時でCmax 133[99.1,185]ng/mL、AUCτ1114[761,1663]ng・h/mLであった8)。臨床試験のデータを用いた母集団薬物動態解析から推定された日本人クローン病患者に本剤を1日1回15mg、30mg又は45mg反復経口投与したときの定常状態におけるウパダシチニブの血漿中曝露量(中央値[90%信頼区間])は、15mg投与時でCmax 53.4[38.7,81.0]ng/mL、AUCτ 369[264,592]ng・h/mL、30mg投与時でCmax79.1[51.7,115]ng/mL、AUCτ 618[274,872]ng・h/mL、45mg投与時でCmax 113[90.4,253]ng/mL、AUCτ 940[597,2318]ng・h/mLであった9)。
健康被験者42例に本剤30mgを高脂肪食摂取後に単回経口投与したとき、空腹時と比較してAUC∞及びCmaxがそれぞれ29%及び39%増加した10)(外国人データ)。健康被験者66例に本剤45mgを高脂肪食摂取後に単回経口投与したとき、空腹時と比較してAUC∞及びCmaxがそれぞれ26%及び60%増加した11)(外国人データ)。
ウパダシチニブのヒト血漿蛋白結合率は52%であった。ウパダシチニブの血液/血漿濃度比は1.0であり、血球及び血漿分画への移行は同程度であった12)(in vitro)。
ウパダシチニブはCYP3A4により代謝され、CYP2D6の寄与もわずかに認められる。ウパダシチニブの薬理活性は未変化体に起因している。放射性標識体を用いたヒト試験から、ウパダシチニブの未変化体は血漿中総放射能の79%を占めたほか、一酸素付加後のグルクロン酸抱合体が13%及び一酸素付加後の開環体が7.1%検出された。ウパダシチニブの薬理活性代謝物は認められていない13),14)(in vitro及び外国人データ)。
ウパダシチニブの終末相における平均消失半減期は8~14時間であった。健康成人被験者に14C-ウパダシチニブを単回経口投与したとき、投与放射能の24%が尿中に、38%が糞中にウパダシチニブ未変化体として排泄され、34%が代謝物として排泄された14),15)(外国人データ)。
ウパダシチニブのAUC∞は腎機能正常被験者(eGFR:90mL/min/1.73m2以上)と比較して、軽度(eGFR:60~89mL/min/1.73m2)、中等度(eGFR:30~59mL/min/1.73m2)及び高度(eGFR:15~29mL/min/1.73m2)の腎機能障害被験者でそれぞれ18%、33%及び44%高かった。ウパダシチニブのCmaxは、腎機能正常被験者と腎機能障害被験者で同程度であった16)(外国人データ)。,,,
正常(6例)
軽度(6例)
中等度(5例)
高度(6例)
31.1(11.8)
32.5(10.2)
28.2(8.05)
33.7(5.96)
1.8[1.0-6.0]
2.5[1.5–6.0]
1.5[1.0–6.0]
3.5[2.0–6.0]
270(77.7)
323(90.7)
361(86.9)
341(63.2)
11.0(5.51)
10.5(7.00)
10.4(11.2)
8.63(4.43)
ウパダシチニブのAUC∞は肝機能正常被験者と比較して、軽度(Child-Pugh分類A)及び中等度(Child-Pugh分類B)の肝機能障害被験者でそれぞれ28%及び24%高かった。ウパダシチニブのCmaxは、肝機能正常被験者と比較して、軽度肝機能障害被験者では同程度、中等度肝機能障害被験者では43%高かった。重度肝機能障害被験者(Child-Pugh分類C)における試験は実施していない17)(外国人データ)。,,
26.6(8.39)
27.3(6.98)
37.2(8.94)
2.5[1.5-3.0]
2.5[1.5–3.0]
1.5[1.5–4.0]
215(56.1)
274(74.5)
290(141)
8.93(4.87)
7.99(4.60)
4.14(1.46)
In vitro試験の結果、ウパダシチニブはCYP3A4により代謝され、CYP2D6の寄与もわずかに認められる。ウパダシチニブの血漿曝露量に及ぼす併用薬の影響を下表に示す(外国人データ)。,,,
併用薬
併用薬投与量
ウパダシチニブ投与量
例数
ウパダシチニブの薬物動態パラメータ最小二乗幾何平均値の比[90%信頼区間]併用/単独
Cmax
AUC
ケトコナゾール18)(強いCYP3A阻害)
400mg1日1回6日間
3mg単回a
11
1.70[1.55-1.89]
1.75[1.62-1.88]
リファンピシン18)(強いCYP3A誘導)
600mg1日1回9日間
12mg単回a
12
0.49[0.44-0.55]
0.39[0.37-0.42]
メトトレキサート19)
10から25mg/週を少なくとも4週間
6、12又は24mg1日2回26日間a
10
0.97[0.86-1.09]
0.99[0.93-1.06]
リファンピシン18)(OATP1B阻害)
600mg単回
1.14[1.02-1.28]
1.07[1.01-1.14]
a. ウパダシチニブ速放性製剤
母集団薬物動態解析の成績より、pH調整剤(制酸剤、プロトンポンプ阻害薬など)やCYP2D6表現型は、ウパダシチニブの薬物動態に影響を及ぼさなかった20),21) 。
ウパダシチニブが併用薬の薬物動態に及ぼす影響を下表に示す(外国人データ)。
併用薬の薬物動態パラメータ最小二乗幾何平均値の比[90%信頼区間]併用/単独
ミダゾラム22)(CYP3A基質)
5mg単回
45mg1日1回10日間
19
0.75[0.69-0.83]
0.76[0.69-0.83]
ロスバスタチン23)(OATP1B基質)
30mg1日1回10日間
0.77[0.63-0.94]
0.67[0.56-0.82]
アトルバスタチン23)(OATP1B基質)
10mg単回
24
0.88[0.79-0.97]
0.77[0.70-0.85]
エチニルエストラジオール24)(経口避妊薬)
0.03mg単回
30mg1日1回14日間
22
0.96[0.89-1.02]
1.11[1.04-1.19]
レボノルゲストレル24)(経口避妊薬)
0.15mg単回
0.96[0.87-1.06]
0.96[0.85-1.07]
1.03[0.86-1.23]
1.14[0.91-1.43]
カフェイン22)(CYP1A2基質)
200mg単回
45mg1日1回11日間
18
1.05[0.97-1.14]
1.04[0.95-1.13]
ブプロピオン25)(CYP2B6基質)
150mg単回
30mg1日1回11日間
0.87[0.79-0.96]
0.92[0.87-0.98]
デキストロメトルファン22)(CYP2D6基質)
30mg単回
1.30[1.13-1.50]
1.35[1.18-1.54]
オメプラゾール22)(CYP2C19基質)
40mg単回
0.78[0.58-1.05]
0.98[0.85-1.13]
Sワルファリン22)(CYP2C9基質)
1.18[1.05-1.33]
1.12[1.05-1.20]
一定用量のcsDMARDで効果不十分な中等症から重症の日本人関節リウマチ患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。csDMARD併用下、本剤7.5mg、15mg、30mg(1日1回)又はプラセボを投与した。投与12週時のACR20 改善率(主要評価項目)は下表のとおりであり、統計学的に有意に用量反応関係が認められた26)。
本剤15mg群
本剤7.5mg群
プラセボ群
ACR20 改善率a
83.7%(41/49)
75.5%(37/49)
42.9%(21/49)
プラセボ群との差[95% 信頼区間]
40.8%[23.5, 58.1]
32.7%[14.3, 51.0]
P値b
< 0.001
ACR50 改善率a
65.3%(32/49)
40.8%(20/49)
16.3%(8/49)
ACR70 改善率a
34.7%(17/49)
20.4%(10/49)
2.0%(1/49)
%(例数)a. ノンレスポンダー補完法b. 有意水準両側5%、Cochran-Armitageの傾向性検定
本剤15mg投与群における12週時の有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の人数及び発現割合を以下の表に示した。発現割合が高かった副作用(2例以上)は、本剤15mg投与群で鼻咽頭炎3例(6.1%)、好中球減少症2例(4.1%)、本剤7.5mg投与群で鼻咽頭炎5例(10.2%)、口腔ヘルペス2例(4.1%)であった。
有害事象
57.1%(28/49)
59.2%(29/49)
49.0%(24/49)
重篤な有害事象
0%
治験薬の投与中止に至った有害事象
%(例数)
一定用量のメトトレキサート(MTX)で効果不十分な中等症から重症の関節リウマチ患者を対象とした本剤単独投与時のMTX対照二重盲検比較試験を実施した(日本人を含む)。本剤15mg又は30mg(1日1回)の単独療法への切り替え群とMTX継続単独療法群を比較した。本剤15mg投与群における14週時のACR20 改善率(主要評価項目)は、MTX投与群に比べて高く、統計学的な有意差が認められた27)。
MTX群
67.7%(147/217)
41.2%(89/216)
MTX群との差[95% 信頼区間b]P値c
26.5%[17.5, 35.6]< 0.001
41.9%(91/217)
15.3%(33/216)
22.6%(49/217)
2.8%(6/216)
%(例数)a. ノンレスポンダー補完法b. 正規分布に基づいた95%信頼区間c. 治験実施地域で調整したCochran-Mantel-Haenszel 検定
本剤15mg投与群における14週時の有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の人数及び発現割合を以下の表に示した。発現割合が高かった副作用(2%以上)は、尿路感染6例(2.8%)であった。
47.5%(103/217)
47.2%(102/216)
5.1%(11/217)
3.7%(8/217)
MTXによる治療経験がない中等症から重症の関節リウマチ患者を対象とした本剤単独投与療法のMTX対照二重盲検比較試験を実施した(日本人を含む)。本剤7.5mg(日本人のみ)、15mg、30mg(1日1回)又はMTXを投与した。本試験の国内主要評価項目は、投与12週時のACR20反応率及び投与24週時のmodified Total Sharp Score(以下「mTSS」)のベースラインからの変化量であった。本剤15mg投与群における12週時のACR20 改善率(主要評価項目)は、MTX投与群に比べて高く、統計学的な有意差が認められた。また、24週時の関節破壊進展を手及び足のX線スコア(mTSS)で評価した結果、MTX群に比べて本剤での増加が小さく、統計学的な有意差が認められた28)。
75.7%(240/317)
54.1%(170/314)
21.6%[14.3, 28.8]< 0.001
ACR 50改善率a
52.1%(165/317)
28.3%(89/314)
ACR 70改善率a
32.5%(103/317)
14.0%(44/314)
mTSSのベースラインからの変化量d, e
0.14(279)
0.67(264)
MTX群との差[95% 信頼区間e]P値f
-0.53[-0.85, -0.20]0.001
a. ノンレスポンダー補完法b. 正規分布に基づいた95%信頼区間c. 治験実施地域で調整したCochran-Mantel-Haenszel 検定d. 最小二乗平均法e. 線形外挿解析法f. 治験実施地域を固定因子、対応するベースライン値を共変量とする共分散分析(ANCOVA)モデル
85.2%(23/27)
85.5%(47/55)
57.1%(16/28)
MTX群との差[95% 信頼区間b]
28.0%[5.3, 50.7]
28.3%[7.7, 48.9]
66.7%(18/27)
60.0%(33/55)
21.4%(6/28)
51.9%(14/27)
34.5%(19/55)
0%(0/28)
mTSSのベースラインからの変化量c, d
0.24(26)
0.95(51)
2.64(26)
MTX群との差[95% 信頼区間d]
-2.40[-4.45, -0.35]
-1.69[-3.47, 0.09]
a. ノンレスポンダー補完法b. 正規分布に基づいた95%信頼区間c. 最小二乗平均法d. 線形外挿解析法
本剤15mg投与群における24週時の有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の人数及び発現割合を以下の表に示した。本剤7.5mg投与群(日本人のみ)における24週時の有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の人数及び発現割合は、それぞれ43例(78.2%)、5例(9.1%)及び5例(9.1%)であった。各投与群で発現割合が高かった副作用(2%以上)は、本剤15mg投与群でアラニンアミノトランスフェラーゼ増加15例(4.7%)、上気道感染11例(3.5%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加及び悪心10例(それぞれ3.2%)、血中クレアチンホスホキナーゼ増加、好中球減少症、尿路感染及び高トリグリセリド血症7例(それぞれ2.2%)、本剤7.5mg投与群(日本人のみ)で鼻咽頭炎及び咽頭炎4例(それぞれ7.3%)、上気道感染、口腔ヘルペス、脂質異常症及び口内炎3例(それぞれ5.5%)であった。
64.0%(203/317)
65.3%(205/314)
4.7%(15/317)
4.1%(13/314)
4.4%(14/317)
5.1%(16/314)
一定用量のMTX(15-25mg/週)で効果不十分な中等症から重症の関節リウマチ患者を対象としたプラセボ及び実薬(アダリムマブ)対照二重盲検比較試験を実施した。一定用量のMTX併用下、本剤15mgを1日1回投与、アダリムマブ40mgを二週間に一回皮下投与、又はプラセボを投与した。本剤15mg投与群における12週時のACR20 改善率(主要評価項目)は、プラセボ投与群に比べて高く、統計学的な有意差が認められた29)。
アダリムマブ群
70.5%(459/651)
63.0%(206/327)
36.4%(237/651)
プラセボ群との差[95% 信頼区間b]P値c
34.1%[29.0, 39.2]< 0.001
45.2%(294/651)
29.1%(95/327)
14.9%(97/651)
24.9%(162/651)
13.5%(44/327)
4.9%(32/651)
a. ノンレスポンダー補完法b. 正規分布に基づいた95%信頼区間c. bDMARD前治療歴で調整したCochran-Mantel-Haenszel 検定
本剤15mg投与群における26週時の有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の人数及び発現割合を以下の表に示した。発現割合が高かった副作用(2%以上)は、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加20例(3.1%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加16例(2.5%)、気管支炎15例(2.3%)及び血中クレアチンホスホキナーゼ増加13例(2.0%)であった。
64.2%(417/650)
60.2%(197/327)
53.2%(347/652)
3.7%(24/650)
4.3%(14/327)
2.9%(19/652)
3.5%(23/650)
6.1%(20/327)
2.3%(15/652)
生物学的疾患修飾性抗リウマチ薬(以下「bDMARD」)で効果不十分又は不耐容であった中等症から重症の関節リウマチ患者を対象とした一定用量のcsDMARD併用投与時のプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。csDMARD併用下、本剤15mg、30mg(いずれも1日1回)、又はプラセボを投与した。本剤15mg投与群における12週時のACR20 改善率(主要評価項目)は、プラセボ投与群に比べて高く、統計学的な有意差が認められた30)。
64.6%(106/164)
28.4%(48/169)
36.2%[26.2, 46.2]< 0.001
34.1%(56/164)
11.8%(20/169)
11.6%(19/164)
6.5%(11/169)
%(例数)a. ノンレスポンダー補完法b. 正規分布に基づいた95%信頼区間c. 無効であったbDMARD前治療歴で調整したCochran-Mantel-Haenszel 検定
本剤15mg投与群における12週時の有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の人数及び発現割合を以下の表に示した。発現割合が高かった副作用(2%以上)は、上気道感染6例(3.7%)、尿路感染及び悪心5例(それぞれ3.0%)であった。
55.5%(91/164)
56.2%(95/169)
4.9%(8/164)
2.4%(4/164)
5.3%(9/169)
一定用量のcsDMARDで効果不十分な中等症から重症の関節リウマチ患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。csDMARD併用下、ウパダシチニブ15mg、30mg、プラセボ(いずれも1日1回)を投与した。本剤15mg投与群における12週時のACR20 改善率(主要評価項目)は、プラセボ投与群に比べて高く、統計学的な有意差が認められた31)。
63.8%(141/221)
35.7%(79/221)
28.1%[19.1, 37.0]< 0.001
38.0%(84/221)
14.9%(33/221)
20.8%(46/221)
5.9%(13/221)
%(例数)a. ノンレスポンダー補完法b. 正規分布に基づいた95%信頼区間c. bDMARD前治療歴で調整したCochran-Mantel-Haenszel 検定
本剤15mg投与群における12週時の有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の人数及び発現割合を以下の表に示した。発現割合が高かった副作用(2%以上)は、悪心9例(4.1%)及び頭痛5例(2.3%)であった。
56.6%(125/221)
48.9%(108/221)
4.1%(9/221)
2.3%(5/221)
3.2%(7/221)
1種類以上のcsDMARD等(csDMARD及びPDE4阻害薬)で効果不十分又は不耐容であった中等症から重症の活動性乾癬性関節炎患者(腫脹関節数が3関節以上、圧痛関節数が3関節以上)を対象としたプラセボ及び実薬(アダリムマブ)対照二重盲検比較試験を実施した。本剤15mgを1日1回投与、アダリムマブ40mgを2週間に1回皮下投与、又はプラセボを1日1回投与した。本剤15mg投与群における12週時のACR20 改善率(主要評価項目)は、プラセボ投与群に比べて高く、統計学的な有意差が認められた。また、画像診断に基づく進行の抑制については、24週時のmTSSのベースラインからの変化量がプラセボ投与群に比べて本剤15mg投与群で統計学的に有意に小さかった32)。
70.6%(303/429)
65.0%(279/429)
36.2%(153/423)
34.5%[28.2, 40.7]< 0.0001
37.5%(161/429)
13.2%(56/423)
15.6%(67/429)
13.8%(59/429)
2.4%(10/423)
-0.04(391)
0.01(384)
0.25(372)
プラセボ群との差[95% 信頼区間b]
-0.29[-0.44,-0.14]
%(例数)a. ノンレスポンダー補完法b. 正規分布に基づいた95%信頼区間c. csDMARD等の現在の使用の有無で調整したCochran-Mantel-Haenszel 検定d. 最小二乗平均法e. 線形外挿解析法
本剤15mg投与群における24週時の有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の人数及び発現割合を以下の表に示した。発現割合が高かった副作用(2%以上)は、血中クレアチンホスホキナーゼ増加28例(6.5%)、上気道感染24例(5.6%)、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加18例(4.2%)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加13例(3.0%)、尿路感染及び白血球減少症10例(それぞれ2.3%)であった。
66.9%(287/429)
64.8%(278/429)
59.6%(252/423)
3.3%(14/429)
3.7%(16/429)
3.1%(13/423)
3.0%(13/429)
5.1%(22/429)
少なくとも1剤のbDMARDで効果不十分又は不耐容であった中等症から重症の活動性乾癬性関節炎患者(腫脹関節数が3関節以上、圧痛関節数が3関節以上)を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。本剤15mg、プラセボ(いずれも1日1回)を投与した。本剤15mg投与群における12週時のACR20 改善率(主要評価項目)は、プラセボ投与群に比べて高く、統計学的な有意差が認められた33)。
56.9%(120/211)
24.1%(51/212)
32.8%[24.0, 41.6]< 0.0001
31.8%(67/211)
4.7%(10/212)
8.5%(18/211)
0.5%(1/212)
%(例数)a. ノンレスポンダー補完法b. 正規分布に基づいた95%信頼区間c. csDMARD等の現在の使用の有無で調整したCochran-Mantel-Haenszel 検定
本剤15mg投与群における24週時の有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の人数及び発現割合を以下の表に示した。発現割合が高かった副作用(2%以上)は、尿路感染6例(2.8%)及び気管支炎5例(2.4%)であった。
64.0%(135/211)
65.6%(139/212)
5.7%(12/211)
1.9%(4/212)
7.1%(15/211)
5.2%(11/212)
非ステロイド性抗炎症薬(nonsteroidal anti-inflammatory drugs:NSAIDs)で効果不十分又は不耐容であった活動性のX線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。本剤15mg、プラセボ(いずれも1日1回)を投与した。本剤15mg投与群における14週時のASAS40反応率(主要評価項目)は、プラセボ投与群に比べて高く、統計学的な有意差が認められた34)。
ASAS40 反応率a
44.9%(70/156)
22.5%(35/157)
22.2%[12.1, 32.3] < 0.0001
%(例数) a. COVID-19による欠測データを処理するために多重補完法を組み込んだノンレスポンダー補完法。ASAS40反応例数は反応率から算出した。 b. 炎症の客観的徴候に係る区分(MRI所見あり/hsCRP>ULN、MRI所見あり/hsCRP≦ULN、MRI所見なし/hsCRP>ULN)を層としたMantel-Haenszelの方法。 c. 有意水準両側5%、炎症の客観的徴候に係る区分(MRI所見あり/hsCRP>ULN、MRI所見あり/hsCRP≦ULN、MRI所見なし/hsCRP>ULN)を層としたCochran-Mantel-Haenszel検定
投与52週時注1)のASAS40反応率は、本剤15mg投与群で62.8%(98/156例)、プラセボ群で42.7%(67/157例)であり、本剤15mgの長期投与による有効性の維持が示された。本剤15mg投与群における14週時の有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の人数及び発現割合を以下の表に示した。発現割合が高かった副作用(2%以上)は頭痛6例(3.8%)であった。
48.1%(75/156)
45.9%(72/157)
2.6%(4/156)
1.3%(2/157)
本剤15mgが投与された長期投与集団注2)における有害事象の発現割合は62.2%(178/286例)であった。重篤な有害事象の発現割合は6.6%(19/286例)、治験薬の投与中止に至った有害事象の発現割合は4.2%(12/286例)であった。発現割合が高かった副作用(2%以上)は、上咽頭炎8例(2.8%)及び頭痛6例(2.1%)であった。注1)COVID-19による欠測データを処理するために多重補完法を組み込んだノンレスポンダー補完法。反応例数は反応率から算出した。注2)52週時にプラセボから本剤に切り替えた患者も含む。本剤曝露期間344.0日(平均値)。
非ステロイド性抗炎症薬(nonsteroidal anti-inflammatory drugs:NSAIDs)で効果不十分又は不耐容であったbDMARDによる治療経験のない活動性の強直性脊椎炎患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。本剤15mg、プラセボ(いずれも1日1回)を投与した。本剤15mg投与群における14週時のASAS40反応率(主要評価項目)は、プラセボ投与群に比べて高く、統計学的な有意差が認められた35)。
51.6%(48/93)
25.5%(24/94)
プラセボ群との差[95% 信頼区間]P値b
26.1%[12.6, 39.5]< 0.001
ASAS20 反応率a
64.5%(60/93)
40.4%(38/94)
24.1%[10.2, 38.0]
%(例数)a. ノンレスポンダー補完法b. Cochran-Mantel-Haenszel 検定
本剤15mg投与群の投与64週時注3)のASAS40反応率及びASAS20反応率はそれぞれ72.0%(67/93例)及び79.6%(74/93例)であり、長期投与による有効性の維持が示された。本剤15mg投与群における14週時の有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の人数及び発現割合を以下の表に示した。発現割合が高かった副作用(2%以上)は、血中クレアチンホスホキナーゼ増加4例(4.3%)、上咽頭炎、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加、高コレステロール血症及び頭痛2例(それぞれ2.2%)であった。
62.4%(58/93)
55.3%(52/94)
1.1%(1/93)
1.1%(1/94)
2.2%(2/93)
3.2%(3/94)
本剤15mgが投与された長期投与集団注4)における有害事象の発現割合は80.2%(146/182例)であった。重篤な有害事象の発現割合は6.6%(12/182例)、治験薬の投与中止に至った有害事象の発現割合は6.6%(12/182例)であった。発現割合が高かった副作用(5%以上)は、血中クレアチンホスホキナーゼ増加14例(7.7%)及び上気道感染10例(5.5%)であった。
NSAIDs及びbDMARDに対して効果不十分な活動性の強直性脊椎炎患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。本剤15mg、プラセボ(いずれも1日1回)を投与した。本剤15mg投与群における14週時のASAS40反応率(主要評価項目)は、プラセボ投与群に比べて高く、統計学的な有意差が認められた36)。
44.5%(94/211)
18.2%(38/209)
26.4%[17.9, 34.9]< 0.0001
65.4%(138/211)
38.3%(80/209)
27.1%[17.9, 36.3]
%(例数)a. 反応率はCOVID-19による欠測データを処理するために多重補完法を組み込んだノンレスポンダー補完法を用いて算出した。反応例数は反応率から算出した。b. Cochran-Mantel-Haenszel 検定
本剤15mg投与群における14週時の有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の人数及び発現割合を以下の表に示した。発現割合が高かった副作用(2%以上)は、好中球減少症6例(2.8%)であった。
40.8%(86/211)
36.8%(77/209)
2.8%(6a/211)
0.5%(1/209)
0.0%(0/211)
1.4%(3/209)
%(例数)a. 4例のCOVID-19関連の重篤な有害事象を含む注3)ノンレスポンダー補完法注4)14週時にプラセボから本剤に切り替えた患者も含む。本剤曝露期間476.9日(平均値)。
ステロイド外用剤若しくはタクロリムス外用剤等で効果不十分であった、アトピー性皮膚炎(AD)に対する全身療法歴を有する、又は外用療法が医学的に推奨できない中等症から重症注5)で12歳以上のAD患者注6)を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。本剤15mg、30mg、又はプラセボを1日1回投与した。投与16週時における主要評価項目のEASI 75注7)及びvIGA-AD 0/1注8)を達成した被験者の割合は下表のとおりであり、ITT集団において、プラセボ群と比較して本剤15mg群及び30mg群で統計学的に有意に高かった37)。
本剤30mg群
EASI 75達成率
79.7%(227/285)
69.6%(196/281)
16.3%(46/281)
プラセボ群との差[95% 信頼区間]P値a
63.4%[57.1, 69.8]< 0.001
53.3%[46.4, 60.2]< 0.001
vIGA-AD 0/1達成率
62.0%(177/285)
48.1%(135/281)
8.4%(24/281)
53.6%[47.2, 60.0]< 0.001
39.8%[33.2, 46.4]< 0.001
かゆみのNRS 4以上改善b達成率
60.0%(168/280)
52.2%(143/274)
11.8%(32/272)
達成率はCOVID-19による欠測データを処理するために多重補完法を組み込んだノンレスポンダー補完法を用いて算出した。達成例数は達成率から算出した。a. Cochran Mantel-Haenszel検定b. かゆみのNRS 4以上の改善: ベースラインの最悪のかゆみのNRSが4以上であった症例における、最悪のかゆみのNRSがベースラインから4以上改善
84.5%(49/58)
74.6%(47/63)
12.1%(7/58)
72.3%[59.8, 84.8]
62.5%[49.0, 76.1]
70.7%(41/58)
46.0%(29/63)
6.9%(4/58)
63.4%[50.5, 76.4]
39.3%[25.6, 53.0]
58.9%(33/56)
49.2%(30/61)
10.5%(6/57)
達成率はCOVID-19による欠測データを処理するために多重補完法を組み込んだノンレスポンダー補完法を用いて算出した。達成例数は達成率から算出した。a. 青少年(12歳以上18歳未満)のITT集団b. かゆみのNRS 4以上の改善: ベースラインの最悪のかゆみのNRSが4以上であった症例における、最悪のかゆみのNRSがベースラインから4以上改善
投与16週時までの有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の人数及び発現割合を下表に示す。安全性解析対象集団において発現割合が高かった副作用(5%以上)は、本剤15mg群並びに30mg群でざ瘡(それぞれ15例(5.3%)、36例(12.6%))のみであった。
73.3%(209/285)
62.6%(176/281)
59.1%(166/281)
2.8%(8/285)
2.1%(6/281)
2.8%(8/281)
3.9%(11/285)
1.4%(4/281)
4.3%(12/281)
63.5%(40/63)
46.6%(27/58)
1.6%(1/63)
1.7%(1/58)
a. 二重盲検投与期に治験薬投与を1回以上受けた青少年(12歳以上18歳未満)集団
ステロイド外用剤若しくはタクロリムス外用剤等で効果不十分であった、又はADに対する全身療法歴を有する中等症から重症注5)で12歳以上のAD患者注6)を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。ステロイド外用剤併用下で本剤15mg、30mg又はプラセボを1日1回投与した。投与16週時における主要評価項目のEASI 75注7)及びvIGA-AD 0/1注8)を達成した被験者の割合は下表のとおりであり、ITT集団において、プラセボ群と比較して本剤15mg群及び30mg群で統計学的に有意に高かった38)。
77.1%(229/297)
64.6%(194/300)
26.4%(80/304)
50.6%[43.8, 57.4]< 0.001
38.1%[30.8, 45.4]< 0.001
58.6%(174/297)
39.6%(119/300)
10.9%(33/304)
47.6%[41.1, 54.0]< 0.001
28.5%[22.1, 34.9]< 0.001
63.9%(186/291)
51.7%(149/288)
15.0%(44/294)
84.3%(51/60)
63.3%(38/60)
30.3%(19/63)
53.1%[38.8, 67.4]
32.7%[16.3, 49.0]
67.4%(40/60)
38.3%(23/60)
11.2%(7/63)
55.4%[41.4, 69.5]
26.3%[12.1, 40.4]
51.8%(29/56)
45.6%(26/57)
21.3%(13/61)
投与16週時までの有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の人数及び発現割合を下表に示す。安全性解析対象集団において発現割合が高かった副作用(5%以上)は、本剤15mg群でざ瘡27例(9.0%)、本剤30mg群でざ瘡36例(12.1%)及び口腔ヘルペス16例(5.4%)であった。
72.4%(215/297)
66.7%(200/300)
62.7%(190/303)
1.3%(4/297)
2.3%(7/300)
3.0%(9/303)
1.3%(4/300)
2.3%(7/303)
71.7%(43/60)
61.7%(37/60)
51.6%(32/62)
1.7%(1/60)
1.6%(1/62)
a. 二重盲検投与期に治験薬投与を1回以上受けた青少年(12歳以上18歳未満)集団注5)EASIスコアが16以上、vIGA-ADスコアが3以上、及び体表面積に占めるAD病変の割合が10以上、及び毎日の最悪のかゆみのNRSのベースライン時の週平均値4以上注6)12歳以上18歳未満の場合は体重40kg以上の患者注7)EASI 75: 湿疹面積重症度指数(EASI)の75%改善注8)vIGA-AD 0/1: バリデートされた治験責任医師による包括的評価-アトピー性皮膚炎スコア(vIGA-AD)が0又は1であり、かつベースラインと比較して2グレード以上改善
既存治療(経口アミノサリチル酸製剤、免疫調節薬又は副腎皮質ステロイド又は生物学的製剤)で効果不十分又は不耐容であった中等症から重症(Adapted Mayoスコア5–9、かつ内視鏡サブスコアが2–3)の潰瘍性大腸炎(UC)患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。最初の8週間は、本剤45mg又はプラセボを1日1回投与した。投与8週時にAdapted Mayoスコアによる臨床的改善の基準を満たさなかった患者には、更に8週間、合計16週間本剤45mgを1日1回投与した。主要評価項目である8週時のAdapted Mayoスコアによる臨床的寛解率は下表のとおり、いずれの試験においてもプラセボ群と比較して本剤45mg群で統計学的に有意に高かった39),40)。
M14-234試験サブスタディ2
M14-675試験
本剤45mg群
Adapted Mayoスコアによる臨床的寛解率
26.1%(83/319)
4.8%(7/154)
33.5%(114/341)
4.1%(7/174)
21.6%[15.8, 27.4]<0.001
29.0%[23.2, 34.7]<0.001
%(例数)達成率はCOVID-19による欠測データを処理するために多重補完法を組み込んだノンレスポンダー補完法を用いて算出した。達成例数(n)は達成率から算出した。a. Adapted Mayoスコアが2以下で、SFSが1以下かつベースラインを超えない、RBSが0、かつ内視鏡所見サブスコアが1以下(脆弱性を示す所見がない場合)b. ベースライン時の副腎皮質ステロイドの使用(あり又はなし)、ベースライン時のAdapted Mayoスコア(7以下又は7超)、ベースライン時の生物学的製剤に対する状態(生物学的製剤無効歴あり注10)又は生物学的製剤無効歴なし注11))に従って調整したCochran-Mantel-Haenszel検定
本剤45mg投与群における投与8週時までの有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の人数及び発現割合を下表に示す。投与8週時までの発現割合が高かった副作用(3%以上)は、M14-234試験サブスタディ2では、血中クレアチンホスホキナーゼ増加13例(4.1%)及び好中球数減少10例(3.1%)であり、M14-675試験では、ざ瘡14例(4.1%)及び血中クレアチンホスホキナーゼ増加12例(3.5%)であった。
投与8週時まで注12)
56.4%(180/319)
61.9%(96/155)
2.5%(8/319)
5.8%(9/155)
1.9%(6/319)
9.0%(14/155)
52.9%(182/344)
39.5%(70/177)
3.2%(11/344)
4.5%(8/177)
1.7%(6/344)
5.1%(9/177)
投与16週時におけるAdapted Mayoスコアによる臨床的改善率は、M14-234試験サブスタディ2で50.8%(30/59例)、M14-675試験で45.5%(30/66例)であった注13)。投与8週時から16週時の本剤45mg/45mg群における有害事象、重篤な有害事象及び治験薬の投与中止に至った有害事象は、M14-234試験サブスタディ2で52.5%(31/59例)、3.4%(2/59例)及び0%(0/59)、M14-675試験で41.2%(28/68例)、1.5%(1/68例)及び2.9%(2/68例)であった。投与8週時から16週時の発現割合が高かった副作用(3%以上)は、M14-234試験サブスタディ2では、血中クレアチンホスホキナーゼ増加4例(6.8%)及び帯状疱疹2例(3.4%)であり、M14-675試験では、血中クレアチンホスホキナーゼ増加3例(4.4%)であった。
寛解導入期試験で本剤45mgの8週間投与又は16週間投与により臨床的改善の基準を満たした被験者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。寛解導入期に本剤45mgの8週間投与を受けたITT A集団注14)において、主要評価項目である52週時のAdapted Mayoスコアによる臨床的寛解率は下表のとおりであり、プラセボ群と比較して本剤15mg群及び30mg群で統計学的に有意に高かった41)。
Adapted Mayoスコアによる臨床的寛解率(主要評価項目)
51.7%(80/154)
42.3%(63/148)
12.1%(18/149)
39.0%[29.7, 48.2]<0.001
30.7%[21.7, 39.8]<0.001
%(例数)達成率はCOVID-19による欠測データを処理するために多重補完法を組み込んだノンレスポンダー補完法を用いて算出した。達成例数(n)は達成率から算出した。a. Adapted Mayoスコアが2以下で、SFSが1以下、RBSが0、かつ内視鏡所見サブスコアが1以下(脆弱性を示す所見がない場合)b. 0週時の副腎皮質ステロイドの使用(あり又はなし)、0週時の臨床的寛解(あり又はなし)、ベースライン時の生物学的製剤に対する状態(生物学的製剤無効歴あり注10)又は生物学的製剤無効歴なし注11))の状態に従って調整したCochran-Mantel-Haenszel検定
本剤15mg投与群及び30mg投与群における投与52週時までの有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の人数及び発現割合を以下の表に示した。発現割合が高かった副作用(5%以上)は、本剤15mg群では、鼻咽頭炎8例(5.4%)であり、本剤30mg群では、血中クレアチンホスホキナーゼ増加8例(5.2%)であった。
78.6%(121/154)
77.7%(115/148)
75.8%(113/149)
5.8%(9/154)
6.8%(10/148)
12.8%(19/149)
6.5%(10/154)
4.1%(6/148)
11.4%(17/149)
寛解導入期に本剤45 mgの16週間投与を受けたITT B集団注15)について、52週時のAdapted Mayoスコアによる臨床的寛解率注16)は、本剤15 mg群及び本剤30 mg群でそれぞれ19.0%(4/21例)、33.3%(8/24例)であった注13)。本剤15mg投与群及び30mg投与群における投与52週時までの有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の人数及び発現割合は、本剤15 mg群で57.1%(20/35例)、2.9%(1/35例)及び2.9%(1/35例)、本剤30 mg群で62.5%(25/40例)、10.0%(4/40例)及び5.0%(2/40例)であった。発現割合が高かった副作用(5%以上)は、本剤15mg群では、潰瘍性大腸炎3例(8.6%)、血中クレアチンホスホキナーゼ増加及び副鼻腔炎各2例(各5.7%)であった。本剤30mgでは発現割合が高かった副作用(5%以上)は認められなかった。 注9)二重盲検の導入療法期にランダム化し本剤を1回以上投与した全ての被験者注10)生物学的製剤に対して効果不十分、効果減弱又は不耐容である被験者注11)従来の治療に対して効果不十分、効果減弱又は不耐容を示すものの生物学的製剤は無効ではない被験者注12)ランダム化し、投与8週時までの間に本剤を1回以上投与したすべての被験者注13)達成率はCOVID-19による欠測データを処理するために多重補完法を組み込んだノンレスポンダー補完法を用いて算出した。達成例数(n)は達成率から算出した。注14)本剤45 mgを1日1回8週間投与の導入療法で臨床的改善を達成し、本剤15mg、30mg又はプラセボを1日1回、52週間投与する群に組み入れ、維持療法において1回以上本剤を投与した最初の451例の被験者注15)本剤45 mgを1日1回16週間投与の導入療法で臨床的改善を達成し、本剤15mg又は30mgを1日1回、52週間投与する群に組入れ、維持療法において1回以上本剤を投与した被験者注16)Adapted Mayoスコアが2以下で、SFSが1以下、RBSが0、かつ内視鏡所見サブスコアが1以下(脆弱性を示す所見がない場合)
生物学的製剤に対して効果不十分又は不耐容であった、中等症から重症注17)の活動期クローン病(CD)患者を対象とした12週間のプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。本剤45mg又はプラセボを1日1回投与した。投与12週時に本剤45mg投与で臨床的改善注18)の基準を満たさなかった被験者には、更に12週間、本剤30mgを1日1回投与した(12週間の延長投与期)。主要評価項目(co-primary endpoints)である投与12週時の臨床的寛解率及び内視鏡的改善率は下表のとおり、いずれの評価項目についてもプラセボ群と比較して本剤45mg群で統計学的に有意に高かった42)。
本剤45mg群d
プラセボ群d
臨床的寛解a率
39.8%(129/324)
14.0%(24/171)
25.9%[18.7, 33.1]<0.0001
-
内視鏡的改善c率
34.6%(112/324)
3.5%(6/171)
31.2%[25.5, 37.0]<0.0001
%(例数)達成率はCOVID-19による欠測データを処理するために多重補完法を組み込んだノンレスポンダー補完法を用いて算出した。達成例数(n)は達成率から算出した。a. 1日平均排便回数(SF)が2.8以下、かつ、1日平均腹痛(AP)スコアが1.0以下で、いずれもベースラインを超えないb. 割付層別因子に従って調整したCochran-Mantel-Haenszel検定c. Simplified Endoscopic Score for Crohn's disease(SES-CD)がベースラインから50%超減少(ベースラインのSES-CDが4の場合、ベースラインからの減少が2ポイント以上)d. 12週間の二重盲検導入療法期においてランダム化し、治験薬を1回以上投与したすべての被験者
投与12週時まで(二重盲検導入療法期)の有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の人数及び発現割合を下表に示す。投与12週時まで(二重盲検導入療法期)の発現割合が高かった副作用(3%以上)は、本剤45mg群では、頭痛12例(3.7%)及び悪心10例(3.1%)であった。
本剤45mg群a
プラセボ群a
68.2%(221/324)
65.5%(112/171)
9.3%(30/324)
9.9%(17/171)
5.6%(18/324)
4.1%(7/171)
%(例数)a. 投与12週時までの間に本剤を1回以上投与したすべての被験者(二重盲検導入療法期)
12週間の延長投与期に本剤30mgを投与された被験者注19)の投与24週時における臨床的寛解注20)率及び内視鏡的改善注21)率は23.2%(16/69例)及び11.6%(8/69例)であった注22)。投与12週時から24週時の本剤30mg群における有害事象、重篤な有害事象及び治験薬の投与中止に至った有害事象の発現割合は、65.2%(45/69例)、10.1%(7/69例)及び8.7%(6/69例)であった。投与12週時から24週時に発現割合が高かった副作用(2%以上)は、白血球減少症、クローン病、帯状疱疹及び血中クレアチンホスホキナーゼ増加2例(それぞれ2.9%)であった。
免疫調節薬又は副腎皮質ステロイド、及び/又は生物学的製剤に対して効果不十分又は不耐容であった中等症から重症注17)の活動期CD患者を対象とした12週間のプラセボ対照二重盲検比較試験を実施した。本剤45mg又はプラセボを1日1回投与した。投与12週時に本剤45mg投与で臨床的改善注18)の基準を満たさなかった被験者には、更に12週間、本剤30mgを1日1回投与した(12週間の延長投与期)。主要評価項目(co-primary endpoints)である投与12週時の臨床的寛解率及び内視鏡的改善率は下表のとおり、いずれの評価項目についてもプラセボ群と比較して本剤45mg群で統計学的に有意に高かった43)。
50.7%(178/350)
22.2%(39/176)
28.7%[20.9, 36.4]<0.0001
45.5%(159/350)
13.1%(23/176)
33.0%[26.2, 39.9]<0.0001
%(例数)達成率はCOVID-19による欠測データを処理するために多重補完法を組み込んだノンレスポンダー補完法を用いて算出した。達成例数(n)は達成率から算出した。a. 1日平均SFが2.8以下、かつ、1日平均APスコアが1.0以下で、いずれもベースラインを超えないb. 割付層別因子に従って調整したCochran-Mantel-Haenszel検定c. SES-CDがベースラインから50%超減少(ベースラインのSES-CDが4の場合、ベースラインからの減少が2ポイント以上)d. 12週間の二重盲検導入療法期においてランダム化し、治験薬を1回以上投与したすべての被験者
投与12週時まで(二重盲検導入療法期)の有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の人数及び発現割合を下表に示す。投与12週時まで(二重盲検導入療法期)の発現割合が高かった副作用(3%以上)は、本剤45mg群では、頭痛11例(3.1%)であった。
62.6%(219/350)
58.5%(103/176)
6.9%(24/350)
6.8%(12/176)
4.3%(15/350)
5.7%(10/176)
12週間の延長投与期に本剤30mgを投与された被験者注19)の投与24週時における臨床的寛解注20)率及び内視鏡的改善注21)率は25.6%(15/59例)及び13.7%(8/59例)であった注22)。投与12週時から投与24週時の本剤30mg群における有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の発現割合は、67.8%(40/59例)、10.2%(6/59例)及び5.1%(3/59例)であった。投与12週時から24週時に複数件発現した副作用は認められなかった。
中等症から重症注17)のCD患者を対象に実施した先行する導入療法試験で、投与12週時に本剤45mgで臨床的改善注18)を達成した被験者を対象とした二重盲検試験を実施した。主要評価項目(co-primary endpoints)である投与52週時の臨床的寛解率及び内視鏡的改善率は下表のとおりであり、いずれの評価項目についてもプラセボ群と比較して本剤15mg群及び30mg群で統計学的に有意に高かった44)。
本剤30mg群d
本剤15mg群d
46.4%(78/168)
35.5%(60/169)
14.4%(24/165)
31.8%[23.2, 40.3]<0.0001
21.9%[13.7, 30.0]<0.0001
40.1%(67/168)
27.6%(47/169)
7.3%(12/165)
33.7%[26.0, 41.3]<0.0001
21.0%[13.6, 28.4]<0.0001
%(例数)達成率はCOVID-19による欠測データを処理するために多重補完法を組み込んだノンレスポンダー補完法を用いて算出した。達成例数(n)は達成率から算出した。a. 1日平均SFが2.8以下、かつ、1日平均APスコアが1.0以下で、いずれもベースラインを超えないb. 割付層別因子に従って調整したCochran-Mantel-Haenszel検定c. SES-CDがベースラインから50%超減少(ベースラインのSES-CDが4の場合、ベースラインからの減少が2ポイント以上)d. 先行する導入療法試験で本剤45mg投与により臨床的改善注18)を達成し、再ランダム化後、治験薬を1回以上投与した最初の502名の被験者
投与52週時までの有害事象、重篤な有害事象、治験薬の投与中止に至った有害事象の人数及び発現割合を以下の表に示した。発現割合が高かった副作用(2%以上)は、本剤15mg群では、上咽頭炎6例(2.7%)であり、本剤30mg群では、帯状疱疹10例(4.4%)、リンパ球数減少8例(3.5%)、ざ瘡8例(3.5%)、血中クレアチンホスホキナーゼ増加6例(2.6%)及び上気道感染5例(2.2%)であった。
SA1集団a
76.9%(176/229)
74.7%(165/221)
75.8%(169/223)
10.5%(24/229)
11.8%(26/221)
13.9%(31/223)
5.7%(13/229)
7.2%(16/221)
3.6%(8/223)
%(例数)a. 先行する導入療法試験で本剤45mg投与により臨床的改善注18)を達成し、再ランダム化後、治験薬を1回以上投与した被験者
注17)1日平均SFが4回以上及び/又は1日平均APスコアが2以上かつSES-CDスコアが狭窄の有無の項目を除いて6以上(病変が回腸に限局している場合は4以上)注18)1日平均SFが30%以上減少及び/又は1日平均APスコアが30%以上減少し、いずれもベースラインより悪化していない注19)12週間の二重盲検導入療法期において、本剤45 mg群で投与12週時に臨床的改善(1日平均SFが30%以上減少及び/又は1日平均APスコアが30%以上減少し、いずれもベースラインより悪化していない)を達成しなかった被験者注20)1日平均SFが2.8以下、かつ、1日平均APスコアが1.0以下で、いずれもベースラインを超えない注21)SES-CDがベースラインから50%超減少(ベースラインのSES-CDが4の場合、ベースラインからの減少が2ポイント以上)注22)達成率はCOVID-19による欠測データを処理するために多重補完法を組み込んだノンレスポンダー補完法を用いて算出した。達成例数(n)は達成率から算出した。
ヤヌスキナーゼ(JAK)は炎症応答、造血、及び免疫監視を含む広範囲の細胞プロセスに関与するサイトカインまたは増殖因子シグナルを伝達する重要な細胞内酵素である。JAKファミリーの酵素には、JAK1、JAK2、JAK3及びTyk2があり、シグナル伝達及び転写活性化因子(STAT)のリン酸化及び活性化に関わる。JAK1は炎症性サイトカインシグナルにおいて重要であるが、JAK2は赤血球成熟にとって重要であり、JAK3シグナルは免疫監視及びリンパ球機能において重要な役割を示す45)。ウパダシチニブは選択的かつ可逆的にJAKを阻害し、STATリン酸化の阻害を介して炎症性サイトカインのシグナル伝達を抑制する。アトピー性皮膚炎の病因は、JAK1経路を介してシグナルを伝達する炎症誘発性サイトカイン(IL-4、IL-13、IL-22、TSLP、IL-31及びIFN-γを含む)によって引き起こされる。ウパダシチニブによるJAK阻害は、湿疹性皮膚病変及びそう痒症などのアトピー性皮膚炎の徴候及び症状を誘発する多くのメディエーターのシグナル伝達を減少させる46),47),48)。炎症性サイトカイン(主にIL-6、IL-7、IL-15及びIFNγ) はJAK1経路を介してシグナルを伝達し、炎症性腸疾患の病因に関与する。ウパダシチニブによるJAK阻害は炎症性腸疾患の炎症負荷、徴候及び症状の原因であるJAK依存性サイトカインのシグナル伝達を調節する。
ウパダシチニブは、細胞アッセイ系においてJAK1及びJAK2を阻害し、EC50はそれぞれ9nmol/L及び628nmol/Lであった。また、キナーゼアッセイにおいて、JAK1、JAK2、JAK3及びTyk2酵素活性を阻害し、IC50はそれぞれ0.043µmol/L、0.12µmol/L、2.3µmol/L及び4.69µmol/Lであった49)。
ウパダシチニブはアジュバント誘導ラット関節炎モデルにおいて、後足浮腫及び骨侵食を用量依存的に抑制した50)。
ウパダシチニブ水和物 (Upadacitinib Hydrate) [JAN]
(3S,4R)-3-エチル-4-(3H-イミダゾ[1,2-a]ピロロ[2,3-e]ピラジン-8-イル)-N-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピロリジン-1-カルボキサミド ヘミ水和物
C17H19F3N6O・1/2H2O
389.38
白色から淡褐色又は淡灰色の粉末又は塊を含む粉末
1) 社内資料:生殖発生毒性試験 (2020年1月23日承認,CTD 2.6.6.9)
2) 社内資料:バイオアベイラビリティ試験 (2020年1月23日承認,CTD 2.7.2.2)
3) 社内資料:第Ⅱb/Ⅲ相試験 (2020年1月23日承認,CTD 2.7.2.2)
4) 社内資料:乾癬性関節炎患者における母集団薬物動態 (2021年5月27日承認,CTD2.7.2.3.1)
5) 社内資料:体軸性脊椎関節炎患者における母集団薬物動態
6) 社内資料:強直性脊椎炎患者における母集団薬物動態 (2022年5月26日承認,CTD2.7.2.3.2)
7) 社内資料:アトピー性皮膚炎患者における母集団薬物動態 (2021年8月25日承認,CTD2.7.2.3.1)
8) 社内資料:潰瘍性大腸炎における母集団薬物動態 (2022年9月26日承認,CTD2.7.2.3.2)
9) 社内資料:クローン病における母集団薬物動態
10) 社内資料:食事の影響に関する試験 (2020年1月23日承認,CTD 2.7.2.3)
11) 社内資料:食事の影響に関する試験 (2022年9月26日承認,CTD 2.7.1.4.1)
12) 社内資料:血漿蛋白結合及び血球移行性試験 (2020年1月23日承認,CTD 2.6.4.4)
13) 社内資料:in vitro代謝試験 (2020年1月23日承認,CTD 2.6.4.5)
14) 社内資料:マスバランス試験 (2020年1月23日承認,CTD 2.7.2.2)
15) 社内資料:第Ⅰ相試験 (2020年1月23日承認,CTD 2.7.2.2)
16) Mohamed MF, et al.: J. Clin. Pharmacol. 2019; 59(6): 856-862
17) 社内資料:肝機能障害患者における試験 (2020年1月23日承認,CTD 2.7.2.2)
18) Mohamed MF, et al.: Br. J. Clin. Pharmacol. 2017; 83(10): 2242-2248
19) 社内資料:メトトレキサートとの薬物相互作用試験 (2020年1月23日承認,CTD 2.7.2.2、2.7.2.3)
20) Klünder B, et al.: Clin. Pharmacokinet. 2019; 58(8): 1045-1058
21) Klünder B, et al.: Clin. Pharmacokinet. 2018; 57(8): 977-988
22) 社内資料:チトクロムP450基質との薬物相互作用試験 (2022年9月26日承認,CTD 2.7.2.2)
23) 社内資料:スタチン系薬剤との薬物相互作用試験 (2020年1月23日承認,CTD 2.7.2.2)
24) Mohamed MF, et al.: J. Clin. Pharmacol. 2019; 59(4): 510-516
25) 社内資料:ブプロピオンとの薬物相互作用試験 (2020年1月23日承認,CTD 2.7.2.2)
26) 社内資料: csDMARDに対して効果不十分な関節リウマチ患者を対象とした国内第Ⅱb/Ⅲ相試験 (2020年1月23日承認,CTD2.7.3.2.1、2.7.4.2.1)
27) 社内資料: MTXで効果不十分な関節リウマチ患者におけるウパダシチニブ単独療法の第Ⅲ相試験 (2020年1月23日承認,CTD2.7.3.2.1、2.7.4.2.1)
28) 社内資料:MTXによる治療経験のない関節リウマチ患者におけるウパダシチニブ単独療法の第Ⅲ相試験(2020年1月23日承認,CTD2.7.3.2.1、2.7.4.2.1)
29) 社内資料:MTXで効果不十分な関節リウマチ患者を対象とした第Ⅲ相実薬対照試験 (2020年1月23日承認,CTD2.7.3.2.1、2.7.4.2.1)
30) 社内資料:bDMARDで効果不十分又は不耐容であった関節リウマチ患者を対象とした第Ⅲ相試験 (2020年1月23日承認,CTD2.7.3.2.1、2.7.4.2.1)
31) 社内資料: csDMARD に対して効果不十分な関節リウマチ患者を対象とした第Ⅲ相試験 (2020年1月23日承認,CTD2.7.3.2.1、2.7.4.2.1)
32) 社内資料:csDMARD等(csDMARD及びPDE4阻害薬)で効果不十分又は不耐容であった中等症から重症の活動性乾癬性関節炎患者を対象とした第Ⅲ相試験 (2021年5月27日承認,CTD2.7.3.2.1、2.7.4.2.1)
33) 社内資料:bDMARDで効果不十分又は不耐容であった中等症から重症の活動性乾癬性関節炎患者を対象とした第Ⅲ相試験 (2021年5月27日承認,CTD2.7.3.2.2、2.7.4.2.1)
34) 社内資料:NSAIDsに対して効果不十分なX線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎患者を対象とした第Ⅲ相試験
35) 社内資料:NSAIDsで効果不十分又は不耐容であったbDMARDによる治療経験のない強直性脊椎炎患者を対象とした第Ⅱ/Ⅲ相試験 (2022年5月26日承認,CTD1.8.2、2.7.3.2.3、2.7.4.2.1、2.7.6)
36) 社内資料:NSAIDs及びbDMARDに対して効果不十分な強直性脊椎炎患者を対象とした第Ⅲ相試験 (2022年5月26日承認,CTD2.7.3.2、2.7.4.2.1)
37) 社内資料:ステロイド外用剤若しくはタクロリムス外用剤等で効果不十分、全身療法歴を有する、又は外用療法が推奨できない中等症から重症の青少年及び成人アトピー性皮膚炎患者を対象とした第Ⅲ相単独療法試験 (2021年8月25日承認,CTD2.7.3.2.1、2.7.4.2.1)
38) 社内資料:ステロイド外用剤若しくはタクロリムス外用剤等で効果不十分、又は全身療法歴を有する中等症から重症の青少年及び成人アトピー性皮膚炎患者を対象とした第Ⅲ相ステロイド外用剤併用試験 (2021年8月25日承認,CTD2.7.3.2.2、2.7.4.2.1)
39) 社内資料:経口アミノサリチル酸製剤、副腎皮質ステロイド、免疫調節薬及び/又は生物学的製剤のいずれかひとつ以上に対して効果不十分、効果減弱、又は不耐容であった中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎患者を対象とした第Ⅲ相導入療法試験(2022年9月26日承認,CTD 2.7.3.6、2.7.4.7)
40) 社内資料:経口アミノサリチル酸製剤、副腎皮質ステロイド、免疫調節薬及び/又は生物学的製剤のいずれかひとつ以上に対して効果不十分、効果減弱、又は不耐容であった中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎患者を対象とした第Ⅲ相導入療法試験(2022年9月26日承認,CTD 2.7.3.6、2.7.4.7)
41) 社内資料:経口アミノサリチル酸製剤、副腎皮質ステロイド、免疫調節薬及び/又は生物学的製剤のいずれかひとつ以上に対して効果不十分、効果減弱、又は不耐容であった中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎患者を対象とした第Ⅲ相維持療法試験(2022年9月26日承認,CTD 2.7.3.6、2.7.4.7)
42) 社内資料:生物学的製剤に対して効果不十分又は不耐容であった中等症から重症の活動性クローン病患者を対象とした第Ⅲ相寛解導入試験
43) 社内資料:従来の治療(免疫調節薬又は副腎皮質ステロイド)及び/又は生物学的製剤に対して効果不十分又は不耐容であった中等症から重症の活動性クローン病患者を対象とした第Ⅲ相寛解導入試験
44) 社内資料:中等症から重症のクローン病患者を対象とした第Ⅲ相寛解維持試験
45) Clark JD, et al.: J. Med. Chem. 2014; 57: 5023−5038
46) Nobbe S, et al.: Acta. Derm. Venereol. 2012; 92(1): 24-28
47) Yang X, et al.: Autoimmun. Rev. 2014; 13(6): 615-620
48) Higashi, N.: Journal of Nippon Medical School. 2017; 13(1): 8-21
49) 社内資料: JAK酵素活性に対するウパダシチニブの阻害作用 (2020年1月23日承認,CTD 2.6.2.2.1、2.6.2.2.2)
50) 社内資料: In vivo 薬効薬理試験 (2020年1月23日承認,CTD2.6.2.2.3)
アッヴィ合同会社 くすり相談室
〒108-0023 東京都港区芝浦3-1-21
フリーダイヤル 0120-587-874
アッヴィ合同会社
東京都港区芝浦3-1-21
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.