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劇薬
処方箋医薬品注)
本剤を含むがん化学療法は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ実施すること。適応患者の選択にあたっては、本剤及び各併用薬剤の電子添文を参照して十分注意すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分に説明し、同意を得てから投与すること。
通常成人では、ダカルバジンとして1日量100〜200mgを5日間連日静脈内投与し、以後約4週間休薬する。これを1コースとし繰り返し投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
通常成人・小児ともに、他の抗悪性腫瘍剤との併用において、ダカルバジンとして1日1回375mg/m2(体表面積)を静脈内投与し、13日間休薬する。これを2回繰り返すことを1コースとし、繰り返し投与する。なお、年齢・症状により適宜減量する。
通常成人では、シクロホスファミド水和物とビンクリスチン硫酸塩との併用において、ダカルバジンとして1日1回600mg/m2(体表面積)を2日間連日静脈内投与し、少なくとも19日間休薬する。これを1コースとし、繰り返し投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
骨髄機能抑制により感染症が悪化するおそれがある。
致命的な全身障害があらわれるおそれがある。
障害が悪化するおそれがある。また、副作用が強くあらわれるおそれがある。
小児及び生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット、ウサギ)の腹腔内投与で内臓奇形、化骨不全等の催奇形性が報告されている。
授乳しないことが望ましい。
小児に投与する場合には、副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。骨髄機能抑制があらわれやすく遷延化するおそれがある。また、肝機能障害の発現にも留意すること。
他の抗悪性腫瘍剤放射線照射
骨髄機能抑制等の副作用が増強することがある。
副作用が相互に増強される。
汎血球減少、貧血、白血球減少、血小板減少等の骨髄機能抑制があらわれることがある。
5%以上
0.1~5%未満
頻度不明
肝臓
AST、ALT、Al-P、LDH上昇
総ビリルビン上昇、血清総蛋白減少
腎臓
BUN上昇、蛋白尿
消化器
嘔吐、嘔気、食欲不振
下痢、胃痛
精神神経系
ふらつき、口腔内しびれ感
顔面感覚異常
皮膚
脱毛、紅斑性発疹、蕁麻疹、光線過敏症
注射部位
血管痛
静脈炎
循環器
高血圧、低血圧
その他
倦怠感、潮紅、頭痛、発熱
筋肉痛、インフルエンザ様症状
癌患者4名に各々ダカルバジン2.65、6.34、6.52、6.85mg/kgを5日間連日急速静脈内投与し、各患者の5日間の経時的測定結果を平均した血漿中濃度推移は、下図のとおりである。また、更に2名の測定結果を追加して算出した薬物動態パラメータは、下表のとおりである6) (外国人データ)。
半減期(min)
Vd(L/kg)
CL(mL/min/kg)
T1/2α
T1/2β
2.9
41.4
0.632
15.4
正常マウスにダカルバジン-2-14C 50mg/kgを腹腔内投与した場合、15分後の放射能は、小腸>肝臓>腎臓>大腸>胃の順に高い分布を示し、24時間目にも放射能が残存した。尿中には15分後までに投与量の5.9%、24時間後までに91.7%の放射能が排泄された7) 。
添加濃度(μg/mL)
血漿蛋白結合率(%)
0.5〜5
約20
(外国人データ)
癌患者にダカルバジン-2-14C 250mg/m2を静脈内投与した場合の投与量に対する尿中代謝物の割合は、5-アミノイミダゾール-4-カルボキサミド(AIC)(23.6%)のほか、ヒポキサンチン(3.7%)、キサンチン(1%)、尿酸(5.4%)、アデニン(5.3%)が認められた7) (外国人データ)。
癌患者3名にダカルバジン4.5mg/kgを静脈内投与した場合、24時間までに尿中に未変化体が投与量の22.2〜23.0%、代謝物であるAICが14.9〜28.6%(ダカルバジン換算)排泄された9) (外国人データ)。
承認時の悪性黒色腫に対する臨床成績の概要は次のとおりである。なお、有効率は「固型がん化学療法直接効果判定基準」のPR以上を有効として算定した。199例中162例(81.4%)に副作用が認められた。主な副作用は嘔気55件(27.6%)、嘔吐40件(20.1%)等であった10),11) 。
症例数
有効率(有効例/判定可能例)
単独
承認時
33
24.2%(8/33)
併用
62
25.8%(16/62)
合計
95
25.3%(24/95)
本邦においてダカルバジンを含むC-MOPP/ABVd注1) 交代療法の臨床試験報告があり、その成績は米国の大規模な無作為化比較試験によるMOPP/ABVD交代療法の成績(外国人データ)を再現している。なお、ダカルバジンの投与量は、C-MOPP/ABVd交代療法が250mg/m2/日であるのに対して外国のMOPP/ABVD交代療法が375mg/m2/日であり、C-MOPP/ABVd交代療法では減量されている12),13) 。
生体内代謝で生じるジアゾメタンを介して、アルキル化作用により抗腫瘍効果を発現すると考えられている。細胞周期に対する影響では低濃度の場合はG1期細胞、高濃度の場合はG2期細胞にも作用する14) 。
マウスによる実験で、B16メラノーマに対し延命効果を示し、またヌードマウス移植ヒトメラノーマSK-MEL-26、MeLa3に対して腫瘍増殖抑制効果を示した。マウス白血病L1210、P815、L5178、L4946に対しても延命効果を示し、固型腫瘍ではSarcoma180、Adenocarcinoma755、Lymphosarcoma P1798に対しても腫瘍縮小効果を認めた。L1210のMTX、6-MP、6-TG耐性株、P815の5-FU耐性株に対しても有効であった15),16),17) 。
ダカルバジン(Dacarbazine)(JAN)
5-(3, 3-Dimethyl-1-triazeno)imidazole-4-carboxamide
C6H10N6O
182.18
白色〜淡黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。氷酢酸に溶けやすく、水に極めて溶けにくく、エタノール又はエーテルにほとんど溶けない。
約204℃(分解)
logP'OCT=-0.20〔測定法:フラスコシェイキング法n-オクタノール/pH7.4緩衝溶液〕
DTIC又はDIC
5バイアル(褐色瓶)
1) 河原昌美, 他:臨床薬理. 2001;32(1):15-22
2) Koriech O. M., et al.:Clinical Radiology. 1981;32:53-55
3) Kulkarni S. S., et al.:Am J Clin Oncol. 1997;20(4):354-357
4) Bonadonna G., et al.:Cancer. 1975;36:252-259
5) Bhatia S., et al.:N Engl J Med. 1996;334(12):745-751
6) Breithaupt H., et al.:Cancer Chemother Pharmacol. 1982;9:103-109
7) Housholder G. E., et al.:J Pharmacol Exp Ther. 1971;179(2):386-395
8) Loo T. L., et al.:Cancer Res. 1968;28:2448-2453
9) Skibba J. L., et al.:Biochemical Pharmacology. 1970;19:2043-2051
10) DTIC研究グループ:臨床皮膚科. 1982;36(2):183-188
11) DTIC研究グループ:癌と化学療法. 1986;13(5):1940-1945
12) Takenaka T., et al.:Jpn J Clin Oncol. 2000;30(3):146-152
13) Canellos GP., et al.:N Engl J Med. 1992;327:1478-1484
14) Bono V. H.:Cancer Treatment Reports. 1976;60(2):141-148
15) 社内資料:吾妻光彦, 他;DTICのメラノーマに対する抗腫瘍性
16) Montgomery J. A.:Cancer Treatment Reports. 1976;60(2):125-134
17) Venditti J. M.:Cancer Treatment Reports. 1976;60(2):135-140
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