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劇薬
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活動性甲状腺眼症
本剤投与時に、聴覚障害(難聴、聴力低下、耳管機能障害、耳管開放、聴覚過敏、耳鳴、鼓膜障害等)があらわれることがあり、重篤かつ不可逆的な事象も報告されている。「17.臨床成績」の項の内容を熟知し、臨床試験で対象とされた患者背景、並びに本剤の有効性及び安全性の試験結果等も十分に理解した上で、適用患者を選択すること。軽症の活動性甲状腺眼症患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。,,,,,
通常、成人にはテプロツムマブ(遺伝子組換え)として初回は10mg/kgを、2回目以降は20mg/kgを7回、3週間間隔で計8回点滴静注する。
日局注射用水で溶解し、日局生理食塩液で希釈した後に投与すること。投与時間は90分とすること。患者の忍容性が十分に確認された場合、3回目以降の投与時間は60分まで短縮することができる。忍容性が良好でない場合は、その後の投与における投与時間は90分以上とすること。
本剤投与の適否を慎重に判断すること。聴覚障害が悪化するおそれがある。,,
本剤の投与開始前から血糖値を適切にコントロールすること。糖尿病又は耐糖能異常が悪化するおそれがある。,
本剤投与の適否を慎重に判断すること。投与する場合は炎症性腸疾患の状態を十分に観察し、症状が悪化した場合には必要に応じて本剤の休薬又は投与中止を含む適切な処置を行うこと。炎症性腸疾患の症状が悪化するおそれがある。
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後5カ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。また、必要に応じて本剤投与開始前に妊娠検査を実施し、妊娠していないことを確認すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。カニクイザルに75mg/kg/週(臨床用量である20mg/kgを3週間に1回投与時の約8.8倍の曝露量に相当)を静脈内投与した場合に、児毒性(胎児死亡、胎児重量の低値)及び催奇形性(ドーム状の頭蓋、両眼の近接、大泉門の開大、顔面下部の発育不全、鼻先端の狭小化、頭蓋骨の菲薄化)が認められている。1)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤がヒト乳汁中へ移行するかは不明であるが、一般にヒトIgGは乳汁中へ移行することが知られている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
耳鳴(4.8%)、聴力低下(3.8%)、感音性聴力低下(1.9%)、自声強聴(1.0%)、難聴(1.0%)、耳管開放(1.0%)等の聴覚障害があらわれることがある。,,
,
10%以上
5%以上10%未満
5%未満
頻度不明
神経系障害
味覚不全
頭痛
味覚障害
耳および迷路障害
耳不快感
胃腸障害
下痢
悪心、口内炎
皮膚および皮下組織障害
脱毛症
皮膚乾燥
爪破損
爪の障害、爪変色
筋骨格系および結合組織障害
筋痙縮
生殖系および乳房障害
無月経
過少月経、不規則月経、重度月経出血
一般・全身障害および投与部位の状態
疲労
無力症
活動性甲状腺眼症患者を対象とした国内外の臨床試験3試験において、本剤投与例の3.6%(4/111例)に抗本薬抗体が発現した。
健康成人10例に、本薬として1500mgを単回点滴静脈内投与したとき、血清中本薬の薬物動態パラメータは下表のとおりであった(外国人データ)。
Cmax(μg/mL)
AUClast(μg・day/mL)
t1/2(day)
CL(mL/day)
Vz(mL)
598(20.7)
6200(24.2)
17.9(18.8)
244(25.8)
6300(23.3)
幾何平均値(変動係数%)
健康成人、活動性甲状腺眼症患者等186例から得られた血清中本薬濃度に基づく母集団薬物動態解析を実施した。日本人活動性甲状腺眼症患者(27例)に本剤を初回投与として10mg/kgを点滴静注後、3週間ごとに本剤20mg/kgを7回反復点滴静脈内投与したとき、定常状態における薬物動態パラメータの推定値(幾何平均値(変動係数%))は、Cmax(μg/mL)は556.7(13.9)、AUC0-3weeks,ss(μg・day/mL)は4872(13.7)であった。2)
中等症から重症の活動性甲状腺眼症を伴うバセドウ病患者(甲状腺眼症の治療を目的とした眼窩への放射線療法又は外科的療法を受けた患者及びスクリーニングの4週間以内に副腎皮質ステロイドの治療を受けた患者を除く)54例を無作為に割付け、二重遮蔽下で本剤又はプラセボを3週間に1回、計8回点滴静脈内投与した(本剤群:27例、プラセボ群:27例)。本剤は10mg/kgで投与を開始し、2回目以降は20mg/kgとした。主要評価項目である眼球突出奏効率(試験眼の眼球突出がベースラインから2mm以上減少し、かつ僚眼の眼球突出に悪化(2mm以上の増加)が認められない被験者の割合)は、下表のとおりであり、本剤のプラセボに対する優越性が検証された。
本剤群(27例)
プラセボ群(27例)
奏効率
88.9(24)
11.1(3)
プラセボ群との群間差a)
77.8[60.7, 94.8]
p値a)b)
<0.0001
奏効率は%(該当例数)、群間差は調整済み平均[95%信頼区間]%a)喫煙状況で層別化したCochran-Mantel-Haenszel検定を用いて算出b)有意水準両側5%
本剤群で投与24週時に眼球突出に対して非奏効と判断された症例に二重遮蔽下と同一の用法・用量で本剤を再度投与したとき、投与48週時(再投与開始から24週時)における眼球突出奏効率は0%(0/3例)であった。3)投与24週までに、本剤群で副作用が51.9%(14/27例)に認められた。主な副作用は、脱毛症14.8%(4/27例)、耳鳴11.1%(3/27例)、耳不快感、聴力低下、感音性聴力低下、下痢、糖尿病各7.4%(2/27例)であった。
中等症から重症の活動性甲状腺眼症を伴うバセドウ病患者(甲状腺眼症の治療を目的とした眼窩への放射線療法又は外科的療法を受けた患者及びスクリーニングの4週間以内に副腎皮質ステロイドの治療を受けた患者を除く)83例を無作為に割付け、二重遮蔽下で本剤又はプラセボを3週間に1回、計8回点滴静脈内投与した(本剤群:41例、プラセボ群:42例)。本剤は10mg/kgで投与を開始し、2回目以降は20mg/kgとした。主要評価項目である眼球突出奏効率(試験眼の眼球突出がベースラインから2mm以上減少し、かつ僚眼の眼球突出に悪化(2mm以上の増加)が認められない被験者の割合)は、下表のとおりであり、本剤のプラセボに対する優越性が検証された。
本剤群(41例)
プラセボ群(42例)
82.9(34)
9.5(4)
73.5[58.9, 88.0]
<0.001
奏効率は%(該当例数)、群間差は調整済み平均[95%信頼区間]%a)喫煙状況で層別化したCochran-Mantel-Haenszel検定を用いて算出b)有意水準両側5%
本剤群で投与24週時に眼球突出に対して奏効と判断された症例について、本剤投与終了後の48週間の追跡調査期間終了時に眼球突出の奏効が持続した被験者の割合は55.9%(19/34例)であった。4)投与24週までに、本剤群で副作用が63.4%(26/41例)に認められた。主な副作用は、筋痙縮29.3%(12/41例)、脱毛症24.4%(10/41例)、悪心、下痢、皮膚乾燥、頭痛、無月経、口内炎、睫毛眉毛脱落症各7.3%(3/41例)であった。
海外第Ⅲ相試験(二重遮蔽比較試験)に参加した被験者のうち、二重遮蔽投与期間の終了時(24週時)に眼球突出に対して非奏効と判断された被験者又は二重遮蔽投与期間の終了時(24週時)に眼球突出に対して奏効と判断されたものの、その後の追跡調査期間中(48週間)に再発が認められた被験者に本剤を3週間に1回、計8回点滴静脈内投与した(51例、海外第Ⅲ相試験(二重遮蔽比較試験)でプラセボを投与されていた被験者(以下、「初回治療の被験者」):37例、本剤を投与されていた被験者(以下、「2回目治療の被験者」):14例)。本剤は10mg/kgで投与を開始し、2回目以降は20mg/kgとした。眼球突出奏効率は、下表のとおりであった。5)
初回治療の被験者(37例)
初回治療後、2回目治療を受けた被験者
初回治療終了時眼球突出非奏効者(5例)
初回治療終了時眼球突出奏効者で再燃(9例)a)
89.2(33/37例)
40.0(2/5例)
62.5(5/8例)a)
%(奏効例数/評価例数)a)1例は有効性評価対象から除外
投与24週までに、副作用が初回治療の被験者で70.3%(26/37例)、2回目治療の被験者で50.0%(7/14例)に認められた。主な副作用は、初回治療の被験者では、筋痙縮45.9%(17/37例)、下痢、味覚障害各10.8%(4/37例)、疲労、脱毛症、皮膚乾燥、爪破損各8.1%(3/37例)であり、2回目治療の被験者では、筋痙縮21.4%(3/14例)、皮膚乾燥、鼻乾燥各14.3%(2/14例)であった。
甲状腺眼症発症の一因として、IGF-1Rに対する自己免疫反応による眼窩線維芽細胞の活性化が考えられている。本薬は、ヒト型抗IGF-1Rモノクローナル抗体であり、IGF-1Rの下流の細胞内シグナル伝達を阻害する。
本薬のヒトIGF-1Rに対するKd値は2.2nmol/Lであった。
ヒトIGF-1R発現3T3細胞において、本薬は濃度依存的にIGF-1Rの自己リン酸化を阻害した(IC50値1nmol/L)。
ヒトIGF-1R発現3T3細胞において、本薬は濃度依存的に細胞増殖を抑制した(IC50値6.93nmol/L)。
テプロツムマブ(遺伝子組換え)Teprotumumab (Genetical Recombination)[JAN]
軽鎖(C1041H1614N282O333S5)重鎖(C2197H3396N592O667S15)
テプロツムマブは、遺伝子組換え抗インスリン様成長因子1受容体モノクローナル抗体であり、ヒトIgG1に由来する。テプロツムマブは、CHO細胞により産生される。テプロツムマブは、448個のアミノ酸残基からなるH鎖(γ1鎖)2本及び215個のアミノ酸残基からなるL鎖(κ鎖)2本で構成される糖タンパク質(分子量:約148,000)である。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
1バイアル
1) 社内資料:カニクイザルを用いた生殖発生毒性試験(AGD00065試験)(2024年9月24日承認、CTD2.6.6.6)
2) 社内資料:母集団薬物動態解析(Horizon-PopPK-003報告書)(2024年9月24日承認、CTD2.7.2.1.2)
3) 社内資料:活動性甲状腺眼症患者を対象とした国内第Ⅲ相試験(HZNP-TEP-303試験)(2024年9月24日承認、CTD2.7.6.5)
4) 社内資料:活動性甲状腺眼症患者を対象とした海外第Ⅲ相試験(HZNP-TEP-301試験)(2024年9月24日承認、CTD2.7.6.4)
5) 社内資料:活動性甲状腺眼症患者を対象とした海外第Ⅲ相試験(HZNP-TEP-302試験)(2024年9月24日承認、CTD2.7.6.6)
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