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劇薬
処方箋医薬品注)
生物由来製品
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
がん化学療法後に増悪した小細胞肺癌
本剤の一次治療及び二次治療における有効性及び安全性は確立していない。
通常、成人にはタルラタマブ(遺伝子組換え)として、1日目に1mg、8日目に10mgを1回、1時間かけて点滴静注する。15日目以降は1回10mgを1時間かけて2週間間隔で点滴静注する。
副作用
グレード注)
処置
サイトカイン放出症候群
Grade 1又は2
回復するまで休薬する。
Grade 3
Grade 4
投与を中止する。
免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群
好中球減少
その他の副作用
投与中止を検討する。
注)サイトカイン放出症候群及び免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群は、米国移植細胞治療学会(ASTCT)コンセンサス(2019年)に、好中球減少及びその他の副作用はNCI-CTCAE version 5.0に準じる。
最終投与日及び投与量
休薬期間
再開時の用量
1日目、1mg
14日以内
8日目の投与量(10mg)注1)、注2)
14日超
1日目の投与量(1mg)注1)、注2)
8日目、10mg
21日以内
15日目の投与量(10mg)注2)
21日超
15日目以降、10mg
28日以内
29日目以降の投与量(10mg)
28日超
注1)本剤投与前1時間以内に副腎皮質ホルモン剤を静脈内投与すること。注2)本剤投与後に輸液を行うこと。
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後2カ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠マウスにおいて、静脈内投与したマウスサロゲート分子が胎盤関門を通過した。ヒト免疫グロブリンG(IgG)及びIgG由来結晶化フラグメント(Fc)ドメインを構成するタンパク質は、胎盤関門を通過することが知られている。本剤はT細胞の活性化及びサイトカイン放出を引き起こすことにより妊娠維持を妨げる可能性がある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト母乳中への移行に関するデータはないが、ヒトIgGは母乳中に移行することが知られている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
治療域の狭いCYP基質カルバマゼピン、キニジン、シロリムス等
これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、本剤の初回投与から3回目の投与前までの間、及びサイトカイン放出症候群発現時から発現後の一定期間は、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。
本剤の投与によりサイトカインが放出され、CYPが抑制されることにより、これらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
異常が認められた場合には、製造販売業者が提供するサイトカイン放出症候群管理ガイダンス等に従い、本剤の投与中止、副腎皮質ホルモン剤、トシリズマブ(遺伝子組換え)の投与等の適切な処置を行うこと。,,,,
免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群(5.3%)、筋力低下(3.0%)、失語症(0.8%)、意識レベルの低下(0.8%)等の神経学的事象があらわれることがある。異常が認められた場合には、製造販売業者が提供する免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群管理ガイダンス等に従い、本剤の投与中止、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。,,,,
貧血(13.5%)、リンパ球減少症(7.5%)、好中球減少症(6.0%)、血小板減少症(4.5%)、発熱性好中球減少症(0.8%)等があらわれることがある。
肺臓炎(0.8%)等があらわれることがある。
15%以上
5%以上~15%未満
5%未満
感染症および寄生虫症
カンジダ感染、膀胱炎、感染、中耳炎、肺炎
内分泌障害
副腎機能不全、甲状腺機能低下症、下垂体機能低下症
代謝及び栄養障害
食欲減退(26.3%)
低ナトリウム血症
精神障害
錯乱状態、譫妄
神経系障害
味覚不全(27.1%)
振戦、神経毒性
呼吸器、胸郭及び縦隔障害
呼吸困難
胃腸障害
便秘、悪心
肝胆道系障害
高ビリルビン血症、胆汁うっ滞、肝機能異常、肝炎、高トランスアミナーゼ血症
皮膚および皮下組織障害
発疹
斑状丘疹状皮疹
一般・全身障害及び投与部位の状態
発熱(32.3%)、疲労、無力症
注射部位発疹
臨床検査
ALT増加、AST増加
血中ビリルビン増加、トランスアミナーゼ上昇、肝酵素上昇、血中甲状腺刺激ホルモン減少
販売名
溶解に必要な注射用水の量(mL)
最終濃度(mg/mL)
イムデトラ点滴静注用1mg
1.3
0.9
イムデトラ点滴静注用10mg
4.4
2.4
抜き取る生理食塩液量(mL)
輸液安定化液注入量(mL)
本剤溶解液注入量(mL)
14
13
1.1
17
4.2
臨床試験において、本剤に対する抗体の産生が報告されている。
白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法歴のある小細胞肺癌患者(日本人を含む)に、4週間を1サイクルとして、タルラタマブ0.003~1mgを2週間間隔で静脈内投与、又はタルラタマブを1日目に1mg、8日目に3~100mg、15日目以降は3~100mgを2週間間隔で静脈内投与した注)。評価した用量範囲において、血清中タルラタマブ濃度はおおむね用量比例的に増加した。タルラタマブを1日目に1mg、8日目に10mg、15日目以降は10mgを2週間間隔で静脈内投与したときの血清中濃度時間推移を図1に、サイクル2における薬物動態パラメータを表1に示す1)。注):本剤の承認用法・用量は、下記のとおりである。通常、成人にはタルラタマブ(遺伝子組換え)として、1日目に1mg、8日目に10mgを1回、1時間かけて点滴静注する。15日目以降は1回10mgを1時間かけて2週間間隔で点滴静注する。
n
Cmax(μg/mL)
AUC336hr(hr・μg/mL)
Ctrough(μg/mL)
t1/2(day)注1)
1日目
19
2.80(38)
242(41)注2)
0.288(48)注3)
-
15日目
18
2.65(41)
298(48)注4)
0.309(47)注5)
6.21(3.45, 13.7)注4)
幾何平均値(変動係数%)。注1):中央値(最小値, 最大値)、注2):n=18、注3):n=16、注4):n=15、注5):n=12
2つ以上の化学療法(うち、少なくとも1つは白金系抗悪性腫瘍剤を含む)歴のある小細胞肺癌患者を対象とした非盲検国際共同第II相試験2)において、133例(日本人患者11例を含む)に本剤を1日目に1mg、8日目に10mg、15日目以降は10mgを2週間間隔で静脈内投与した。主要評価項目とされた有効性解析対象集団(99例)におけるRECIST ver.1.1に基づく盲検下独立中央判定による奏効率は、41.4%(97.5%信頼区間:30.3, 53.2)であった(2023年6月27日データカットオフ)3)。本剤10mgが投与された133例中122例(91.7%)に副作用が認められ、主な副作用は、サイトカイン放出症候群(52.6%)、発熱(32.3%)、味覚不全(27.1%)、食欲減退(26.3%)、疲労(17.3%)、無力症(15.8%)等であった。
タルラタマブは、デルタ様リガンド3(DLL3)及びCD3に結合する遺伝子組換えタンパクである。タルラタマブは、T細胞の細胞膜上に発現するCD3と小細胞肺癌(SCLC)細胞の細胞膜上に発現するDLL3の両者に結合することによりT細胞を活性化し、DLL3を発現する腫瘍細胞を傷害すると考えられる。
タルラタマブは、ヒト末梢血単核球の存在下において、DLL3を発現するヒトSCLC由来細胞株(SHP-77等)に対して細胞傷害作用を示した(in vitro)。タルラタマブは、SHP-77細胞株を静脈内移植し、ヒトT細胞を腹腔内移植したインターロイキン2受容体γ鎖が完全欠損した非肥満型糖尿病/重症複合型免疫不全マウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した(in vivo)4),5),6),7),8),9)。
タルラタマブ(遺伝子組換え)Tarlatamab(Genetical Recombination)
タルラタマブは、遺伝子組換え一本鎖二価二重特異性モノクローナル抗体(scFv-scFv’-scFc)であり、1~241番目は抗デルタ様リガンド3(DLL3)抗体の可変部(scFv)、248~496番目は抗CD3ε抗体の可変部(scFv’)、501~982番目はヒトIgG1のヒンジ部、CH2部、CH3部がリンカーを介してヒトIgG1のヒンジ部、CH2部、CH3部と連結された1本鎖Fcドメイン(scFc)に由来し、6個のアミノ酸残基が置換(R572C、N577G、V582C、R827C、N832G、V837C)されている。タルラタマブは、CHO細胞により産生される。タルラタマブは、982個のアミノ酸残基からなるタンパク質である。(分子量:約105,000)
本剤は外箱に入れた状態で保存すること。外箱開封後は遮光して保存すること。
1バイアル(輸液安定化液7mL 2バイアル添付)
1) 社内資料:20160323試験 患者における薬物動態(2024年12月27日承認、CTD2.7.2.2.1.2.2)
2) *Myung-Ju Ahn, et al.:N Engl J Med. 2023;389:2063-2075.
3) 社内資料:20200491試験 国際共同第II相試験(2024年12月27日承認、CTD2.7.6.2)
4) 社内資料:R20150125試験 小細胞肺癌の同所性マウスモデルでのSHP-77-Luc腫瘍を用いたin vivoでの検討(2024年12月27日承認、CTD2.6.2.2)
5) 社内資料:R20190093試験 小細胞肺癌の同所性マウスモデルでのSHP-77-Luc腫瘍を用いたin vivoでの検討(2024年12月27日承認、CTD2.6.2.2)
6) 社内資料:R20190094試験 転移性小細胞肺癌の同所性マウスモデルでのNCI-H82-Luc腫瘍を用いたin vivoでの検討(2024年12月27日承認、CTD2.6.2.2)
7) Giffin MJ, et al.:Clin Cancer Res. 2021;27:1526-1537.
8) 社内資料:154545試験 神経内分泌前立腺癌のNCI-H660異種移植モデルを用いたin vivoでの検討(2024年12月27日承認、CTD2.6.2.2)
9) 社内資料:154546試験 神経内分泌前立腺癌のNCI-H660異種移植モデルを用いたin vivoでの検討(2024年12月27日承認、CTD2.6.2.2)
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