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処方箋医薬品注)
遅発型ポンペ病に対するシパグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)との併用療法
本剤は2剤併用療法として用いるため、本剤の適用にあたっては、シパグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)の電子添文も参照すること。
シパグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)との併用において、通常、成人にはミグルスタットとして体重40kg以上50kg未満の場合は1回195mg、体重50kg以上の場合は1回260mgを隔週経口投与する。なお、食事の前後2時間は投与を避けること。
体重範囲
腎機能障害の程度(CLcr:mL/min)
中等度
重度
30以上60未満
15以上30未満
50kg以上
195mg
40kg以上50kg未満
130mg
腎機能の程度及び体重に応じて、本剤の用量を適宜減量すること。本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。,,
投与は推奨されない。本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるが、本剤の臨床推奨用量は検討されていない。,,
妊娠する可能性のある女性には、本剤及びシパグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)の併用投与中及び最終投与後2週間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験において、ラットに本剤60mg/kg/隔日(臨床曝露量の約30倍に相当)を投与した時に着床前胚損失率の増加が、ウサギにシパグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)175mg/kg/隔日(臨床曝露量の約111倍に相当)及び本剤25mg/kg/隔日(臨床曝露量の約23倍に相当)を併用投与した時に心血管系奇形が報告されている1),2)。,
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトで哺乳中の児における影響は不明であるが、動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている3)。
18歳未満の患者を対象とした臨床試験成績は得られていない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
5%以上10%未満
5%未満
神経系
味覚不全、頭痛、片頭痛、平衡障害、認知障害、振戦
心臓
頻脈
呼吸器
呼吸困難
消化器
下痢
腹部膨満、悪心、腹痛、腹部不快感、便秘、鼓腸、食道痙攣、直腸出血
筋骨格系
筋痙縮、筋力低下、筋骨格硬直、筋肉痛
全身及び局所反応
発熱、顔面痛
臨床検査
血中尿素増加、リンパ球数減少
眼
眼瞼痙攣
酵素補充療法の治療歴のある遅発型ポンペ病患者に本剤とシパグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)を隔週で反復併用投与したときの投与1回目及び3回目の本剤の薬物動態パラメータを表1に示す4)。(外国人データ)
シパグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)の用量a(mg/kg)
20
本剤用量b(mg)
130
260
投与回数
1
3
例数
11
10
Cmax(ng/mL)
1527(26.0)
1505(23.9)
2665(31.8)
3089(28.8)
AUC0-t(ng·h/mL)
11759(24.0)
11947(24.6)
22860(33.4)
23492(30.0)
tmax(h)
3.5[1.5,5.0]
3.0[1.5,4.0]
4.0[2.0,5.0]
3.0[0.9,4.1]
t1/2β(h)
6.0(18.7)
6.1(28.6)
6.4(16.2)
5.9(18.1)
CL/F(L/h)
10.3(21.5)
10.1(21.7)
10.5(27.5)
10.4(25.6)
V/F(L)
89.7(31.2)
88.3(38.7)
97.5(31.9)
88.5(35.3)
幾何平均値(CV%)、tmaxは中央値[範囲]a シパグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)は4時間かけて点滴静脈内投与された。b 本剤はシパグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)の1時間前に経口投与された。Cmax:最高血漿中濃度、AUC0-t:濃度測定が可能な最終時点までの濃度-時間曲線下面積、tmax:最高血漿中濃度到達時間、t1/2β:終末相の消失半減期、CL/F:見かけの全身クリアランス、V/F:見かけの分布容積
食事によりCmaxが36%低下しtmaxが2時間遅延したが、AUCへの大きな影響はみられなかった5)。
ミグルスタットの消失相の分布容積は約90Lであった4)。
In vitro試験において蛋白結合率を検討した結果、血漿蛋白との結合は認められず、赤血球に対する結合率(平均値)は38.8%であった6)。
In vitro試験で各CYP分子種(CYP1A2、2A6、2C9、2C19、2D6、2E1、3A4及び4A11)に対する阻害作用を検討した結果、CYP1A2及び2E1ではわずかな阻害作用が認められたが、他のCYP分子種では阻害は認められなかった7)。
本剤65mg経口投与後、投与量の約66%が尿中に回収され、腎クリアランスは約7.4L/hであった8)。[14C]-ミグルスタット100mgを健康成人6例に単回投与したとき、放射能の83%が尿中、12%が糞中から回収された。尿中及び糞中から数種類の代謝物が同定された。尿中に多量に存在した代謝物はミグルスタットグルクロニドで、投与量の5%に相当する9)。(外国人データ)
腎機能障害患者、遅発型ポンペ病患者等(112例)にミグルスタットを単独又はシパグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)と併用で投与したときの血漿中ミグルスタット濃度に基づく母集団薬物動態解析を用いて、本剤及びシパグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)を臨床推奨用量で投与したときの腎機能障害の程度の異なる被験者(CLcrの測定値に基づいて分類)における薬物動態パラメータの推定値を腎機能が正常な被験者と比較検討した結果を表2に示す10)。
腎機能障害の程度
中央値の比(腎機能障害/腎機能正常)
Cmax
AUC0-24h
軽度(CLcr 60-90mL/min未満)/正常
1.17
1.21
中等度(CLcr 30-60mL/min未満)/正常
1.27
1.32
重度(CLcr 15-30mL/min未満)/正常
1.34
1.41
Cmax:最高血漿中濃度、AUC0-24h:投与0時間から24時間後までの濃度-時間曲線下面積、CLcr:クレアチニンクリアランス
酵素補充療法の治療歴のある及び治療歴のない遅発型ポンペ病患者を対象として、シパグルコシダーゼ アルファ(1回体重1kgあたり20mgを隔週点滴静脈内投与)と本剤(体重40kg以上50kg未満の場合は1回195mg、体重50kg以上の場合は1回260mgを隔週経口投与)(本併用群)又はアルグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)とプラセボ(対照群)を52週間投与し、有効性及び安全性を比較した。主要評価項目である6分間歩行距離(以下、「6MWD」)(m)のベースラインから投与52週時までの変化量は表1のとおりであり、本併用の対照に対する優越性は示されなかった。また、副次評価項目である座位努力性肺活量の予測正常値に対する割合(%)のベースラインから投与52週時までの変化量の平均値±標準偏差(評価例数)は、本併用群で−1.14±6.32(74例)、対照群で−3.63±4.70(32例)であった11)。
評価項目
本併用群(85例)
対照群a(37例)
ベースライン
357.93±111.84(85例)
350.95±121.32(37例)
投与52週時
376.41±122.93(81例)
359.70±137.36(36例)
投与52週時の変化量
20.56±42.27(81例)
8.02±40.56(36例)
対照群との群間差b[95%信頼区間]片側p値b,c
14.21[-2.60, 31.02]p=0.048
単位:m、平均値±標準偏差(評価例数)、群間差は最小二乗平均値の差a 対照群には38例が組み入れられたが、臨床試験に参加できるよう、被験者によりベースライン時の結果を意図的に低値とした1例を事後的に除いた結果を示すb 投与群、評価時点、投与群と評価時点の交互作用、酵素補充療法の治療歴の有無、性別、ベースラインの6MWD、ベースライン時の年齢、ベースライン時の体重及びベースライン時の身長を固定効果、被験者を変量効果とし、相関構造に無構造を用いたMMRM(Mixed-effect model for repeated measures)により算出c 有意水準片側 2.5%
本併用群での副作用は投与52週時までに30.6%(26/85例)に認められ、主な副作用は頭痛7.1%(6/85例)、下痢5.9%(5/85例)であった11)。
本剤はイミノ糖であり、血中でシパグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)と結合して物理的安定性を高め、変性や不活性化を抑制すると考えられる12)。シパグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)と本剤の結合は一過性であり、結合された状態でライソゾームへ送達され、ライソゾーム内で解離すると考えられるが、本剤はシパグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)の活性部位と結合すると考えられることから、生体内での本剤の曝露が過剰となる場合、グリコーゲン低下作用が減弱する可能性がある。,,
ポンペ病動物モデルである酸性α-グルコシダーゼノックアウトマウスにおいて、シパグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)20mg/kgと本剤0~30mg/kgを併用投与したとき、シパグルコシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)単独投与時と比較して、骨格筋のグリコーゲン量の低下作用は、本剤10mg/kg併用時までは用量依存的に大きくなる傾向が認められたが、本剤30mg/kg併用時のグリコーゲン量の低下作用は、本剤10mg/kg併用時よりも減弱する傾向が認められた。なお、本剤10mg/kgを単独で投与したとき、骨格筋のグリコーゲン量の低下作用は認められなかった13)。,,
ミグルスタット(Miglustat)
(2R,3R,4R,5S)-1-Butyl-2-(hydroxymethyl)piperidine-3,4,5-triol
C10H21NO4
219.28
白色の結晶性の粉末
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
4カプセル[ボトル、バラ]24カプセル[ボトル、バラ]
1) 社内資料:受胎能及び着床までの初期胚発生に関する試験(8371927)(2025年6月24日承認、CTD2.6.6.6.1)
2) 社内資料:ウサギにおける胚・胎児発生に関する試験(8371931)(2025年6月24日承認、CTD2.6.6.6.2.4)
3) 社内資料:非臨床薬物動態試験(2025年6月24日承認、CTD2.6.4.3.2.10)
4) 社内資料:ポンペ病患者における薬物動態試験(ATB200-02)
5) ブレーザベスカプセル100mg申請資料概要:食事の影響試験(2012年3月30日承認、CTD2.7.6.2.4)
6) ブレーザベスカプセル100mg申請資料概要:血漿蛋白及び赤血球とのin vitro結合試験(2012年3月30日承認、CTD2.7.2.2.1.1)
7) ブレーザベスカプセル100mg申請資料概要:ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験(2012年3月30日承認、CTD2.7.2.2.1.3)
8) 社内資料:健康成人における尿中薬物動態(AT2221-01)(2025年6月24日承認、CTD2.7.1.2.1.4.2)
9) ブレーザベスカプセル100mg申請資料概要:健康成人における[14C]-ミグルスタット経口投与後の吸収及び排泄(2012年3月30日承認、CTD2.7.2.2.2.1.1)
10) 社内資料:内因性要因の検討(2025年6月24日承認、CTD2.7.2.2.2.2.3)
11) 社内資料:ポンペ病患者における臨床試験(ATB200-03)(2025年6月24日承認、CTD2.7.6.4、CTD2.7.3.2.2.3.4)
12) 社内資料:非臨床薬理試験(2025年6月24日承認、CTD2.6.2.2.1.1)
13) 社内資料:非臨床薬理試験(2025年6月24日承認、CTD2.6.2.2.1.2)
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