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手指・皮膚の消毒、手術部位(手術野)の皮膚の消毒
本剤の適量を用い、少量の水を加えて摩擦し、よく泡立たせたのち、流水で洗う。
本剤を塗布するか、または少量の水を加えて摩擦し、泡立たせたのち、滅菌ガーゼで拭う。
血中ヨウ素の調節ができず甲状腺ホルモン関連物質に影響を与えるおそれがある。
妊婦または妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。長期にわたる広範囲の使用を避けること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。長期にわたる広範囲の使用を避けること。
ポビドンヨード製剤を新生児に使用し、一過性の甲状腺機能低下を起こしたとの報告がある2)。
呼吸困難、不快感、浮腫、潮紅、蕁麻疹等があらわれることがある。
0.1%未満
過敏症
発疹
皮膚
接触皮膚炎、そう痒感、灼熱感、皮膚潰瘍
甲状腺
血中甲状腺ホルモン値(T3、T4値等)の上昇あるいは低下などの甲状腺機能異常
酸化反応を利用した潜血試験において、本剤が検体に混入すると偽陽性を示すことがある3)。
臨床効果の有効率は2,332例中2,265例97.1%を示し、その内容は手術部位(手術野)では2,177例中2,130例97.8%、術者手掌指では155例中135例87.1%であった。
水溶液中のポビドンヨード液はヨウ素を遊離し、その遊離ヨウ素(I2)が水を酸化してH2OI+が生じる。H2OI+は細菌及びウイルス表面の膜タンパク(-SHグループ、チロシン、ヒスチジン)と反応することにより、細菌及びウイルスを死滅させると推定される。
被験菌
殺菌時間
希釈しない時
2倍に希釈した時
Staphylococcus aureus ATCC 6538P
30秒以内
Staphylococcus aureus R-No.26
30〃
Staphylococcus epidermidis ATCC 12228
Streptococcus pyogenes
Corynebacterium diphtheriae
Escherichia coli NIHJ JC-2
Salmonella paratyphi A
Salmonella paratyphi B
Shigella sonnei
60〃
Proteus vulgaris OX-19
Pseudomonas aeruginosa IAM 1007
Candida albicans
株数
ポビドンヨード製剤(10%液剤)の希釈倍率(PVP-Ⅰ濃度)
作用時間
減菌率
Staphylococcus aureus(MSSA)
20
20倍(0.5%)
30秒
99.99%以上
Staphylococcus aureus(MRSA)
Escherichia coli
10
Pseudomonas aeruginosa
Serratia marcescens
Burkhorderia cepacia
Klebsiella pneumoniae
Mycobacterium avium
2
100倍(0.1%)
99.9%以上
Mycobacterium kansasii
3
Mycobacterium tuberculosis
7
Bordetella pertussis
50倍(0.2%)
15秒
ポビドンヨード製剤(10%液剤)のウイルスに対する効果は次のとおりであった9),10),11),12),13),14)。
ウイルス
ウイルス不活化率
単純ヘルペスウイルス
10倍(1.0%)
アデノウイルス
風疹ウイルス
60秒
麻疹ウイルス
99.0%以上
ムンプスウイルス
インフルエンザウイルス
ロタウイルス(サル)
ポリオウイルス
2倍(5.0%)
HIV
200倍(0.05%)
サイトメガロウイルス
SARSウイルス
鳥インフルエンザウイルス(高病原性)
5倍(2.0%)
10秒
鳥インフルエンザウイルス(低病原性)
豚インフルエンザウイルス
カリシウイルス(ネコ、イヌ)
40倍(0.25%)
マウスノロウイルス
また、コクサッキーウイルス、エコーウイルス、エンテロウイルスに対しても効果が認められた15),16)。
本剤5mLを用い55例に約5分間ブラッシングを行い滅菌水で十分洗い落とし、次いで新しい本剤5mLで再び同様の処置を行った後、滅菌乾燥ガーゼで水分を拭い取った指を普通寒天平板培地に圧し、24時間培養を行ってコロニーの出現の有無を調べた。55例中処置前のコロニー出現平均数約40個であったが処置後コロニーの出現をみたのは1~3個の白色ないし灰白色のコロニーの7例であり、それはいずれもグラム陽性の球菌であった。
本剤を十分浸したガーゼで手術部位の中心から周辺に向けて約5分間塗擦した。次いで滅菌水で洗い、滅菌ガーゼで拭い乾かし、その皮膚面から上記殺菌処置の前と後に細菌試験検体をとり、普通寒天平板培地で培養し、37℃24時間後のコロニーの出現の有無を調べた。20例中処置後のコロニーの出現をみたのは2~5個の白色ないし灰白色のコロニーの4例であった。
ポビドンヨード(Povidone-Iodine)
Poly[1-(2-oxopyrrolidin-1-yl)ethylene]iodine
(C6H9NO)n・xI
ポビドンヨードは暗赤褐色の粉末で、僅かに特異なにおいがある。本品は水又はエタノール(99.5)に溶けやすい。本品1.0gを水100mLに溶かした液のpHは1.5~3.5である。
直射日光を避けて保存すること。
プラスチックボトル:500mL
1) Danziger, Y., et al.:Arch Dis Child.1987;62:295-296
2) 竹内 敏ほか:日本小児外科学会雑誌.1994;30(4):749-754
3) Bar-Or, D., et al.:Lancet.1981;2(8246):589
4) イソジン製剤の殺菌力試験(社内資料)
5) 国定孝夫ほか:環境感染.1999;14(2):142-147
6) 国定孝夫ほか:環境感染.2000;15(2):156-162
7) Rikimaru, T., et al.:Dermatology.1997;195(Suppl.2):104-106
8) Suzuki, T., et al.:J Infect Chemother.2012;18(2):272-275
9) 川名林治ほか:臨床とウイルス.1998;26(5):371-386
10) Kariwa, H., et al.:Dermatology.2006;212(Suppl.1):119-123
11) Ito, H., et al.:Dermatology.2006;212(Suppl.1):115-118
12) 伊藤啓史ほか:日本化学療法学会雑誌.2009;57(6):508-510
13) 遠矢幸伸ほか:日本化学療法学会雑誌.2006;54(3):260-262
14) Matsuhira, T., et al.:Exp Anim.2012;61(1):35-40
15) 栗村 敬ほか:Biomedica.1987;2(12):1223-1226
16) 野田伸司ほか:岐衛研所報.1979;24:15-21
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