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一般に、手術後患者の栄養保持に用いることができるが、特に長期にわたり、経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給に使用する。
通常、A液200mLとB液200mLを用時混合し、成人標準量として1日1,200~2,400mL(1,200~2,400kcal)を鼻腔チューブ、胃瘻又は腸瘻より胃、十二指腸又は空腸に1日12~24時間かけて投与する。投与速度は75~125mL/時間とする。経口摂取可能な場合は1回又は数回に分けて経口投与することもできる。また、投与開始時は、通常1日当たり400mL(400kcal)を低速度(約50mL/時間)で投与し、臨床症状に注意しながら増量して3~7日で標準投与量に達するようにする。なお、年齢、体重、症状により投与量、投与濃度、投与速度を適宜増減する。
投与量、投与濃度、投与速度に注意すること。
投与しないこと。高窒素血症などを起こすおそれがある。
投与しないこと。肝性昏睡などを起こすおそれがある。
投与しないこと。肝性昏睡が増悪又は発症するおそれがある。
投与する場合は、用法及び用量に留意し、本剤によるビタミンAの投与は5,000IU/日未満(本剤2,400mL/日以下)に留めるなど必要な注意を行うこと。外国において、妊娠前3箇月から妊娠初期3箇月までにビタミンAを10,000IU/日以上摂取した女性から出生した児に、頭蓋神経堤などを中心とする奇形発現の増加が推定されたとする疫学調査結果1)がある。
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
低出生体重児、新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
投与量、投与速度に注意して投与すること。一般に生理機能が低下している。
ワルファリン
ワルファリンの作用が減弱することがある。
フィトナジオン(ビタミンK1)がワルファリンの作用に拮抗するため(本剤はフィトナジオンを6.25μg/100mL含有する)。
投与終了後にダンピング症候群様の低血糖(倦怠感、発汗、冷汗、顔面蒼白、痙攣、意識低下等)があらわれることがある。,
血圧低下、意識障害、呼吸困難、チアノーゼ、悪心、胸内苦悶、顔面潮紅、そう痒感、発汗等があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5%以上
0.1~5%未満
頻度不明
消化器注2)
下痢(32.0%)、腹部膨満感、腹痛
嘔気・嘔吐、腹鳴亢進
便秘
過敏症
発疹等
肝臓
血清AST、ALT、Al-P、γ-GTP、LAP、LDHの上昇
糖代謝
血糖値の上昇
血液
血小板数、白血球数の上昇
その他
血清TG、BUN、血清カリウムの上昇、血清クロールの低下
消化器手術の患者78例を対象としたオープン試験2)において、SNN-6010注3)を1日400kcalから投与開始し、2日目以降漸増して体重1kg当たり30kcal以上の維持熱量に到達させた後に5日間以上経管投与した。維持期の1日平均投与熱量は1830±280kcalであった。完了例65例において、栄養改善度は100%(有効以上65/65例)であった。副作用発現頻度は、21.9%(16/73例)であり、下痢17.8%(13/73例)、腹部膨満感5.5%(4/73例)であった。
食道癌及び胃癌術後の患者196例を対象とした群間比較試験3)において、SNN-6010注3)(被験薬)又は市販の経腸栄養剤(対照薬)を経管投与した。術後8日以内に1日400kcalから投与開始し、2日目以降漸増して7日以内に体重1kg当たり30kcal以上の維持熱量に到達させた後に5日間投与した。被験薬群の維持期におけるSNN-6010の1日平均投与熱量は1722±249kcal/日、平均投与速度は93.5±18.7mL/hrであった。完全解析例(被験薬群68例、対照薬群58例)において、被験薬群の栄養改善度は92.6%(有効以上63/68例)であった。副作用発現頻度は、被験薬群で28.9%(24/83例)であった。被験薬群の主な副作用は下痢24.1%(20/83例)、腹部膨満感9.6%(8/83例)、腹痛9.6%(8/83例)、嘔気6.0%(5/83例)であった。
本剤は腸管より消化吸収され、門脈あるいは胸管、肝臓を経て全身で代謝され栄養補給効果を示す。
小腸切除ラット及び消化吸収障害ラットを用いた試験で、本剤は市販消化態栄養剤と同等以上に体重増加と窒素出納に優れ、低残渣性であり、下痢発生が少ないことが認められた7),8)。
十二指腸カテーテル留置ラットを用いた試験で、本剤の窒素源と糖質は市販消化態栄養剤と同等以上の吸収性を示すことが認められた9)。
ラットを用いた空腸への持続投与試験で、本剤は市販消化態栄養剤と同等以上に胆汁及び膵液の分泌を刺激しないことが認められた10)。
空腸カテーテル留置ラットを用いた試験で、乳たん白加水分解物はジ及びトリペプチド又はアミノ酸混合物よりも門脈血中への出現時間が速く、吸収量も多い傾向を認め、また、アミノ酸組成も投与物に近かったことから、乳たん白加水分解物は吸収が速やかで吸収量も多く、バランスよく吸収されることが認められた11)。消化吸収障害ラットを用いた試験で、乳たん白加水分解物はジ及びトリペプチド又はアミノ酸混合物と同等以上に、体重増加、窒素出納、尿中尿素窒素及び3-メチルヒスチジン排泄量で良好な値を示し、消化吸収が障害された状態でも栄養学的に有効であることが認められた12)。
Thiry-Vella loop作製ラット及び小腸切除ラットを用いた試験で、トリカプリリンは長鎖脂肪酸トリグリセリドよりも吸収及びエネルギー代謝が速やかであり、エネルギー基質として優れることが認められた13),14)。消化吸収障害ラットを用いた試験で、トリカプリリンは長鎖脂肪酸トリグリセリドよりも吸収率、体重増加、窒素出納で良好な値を示し、消化吸収が障害された状態でも栄養学的に有効であることが認められた15)。消化吸収障害ラットを用いた試験で、トリカプリリンはデキストリンよりも体重増加、窒素出納、尿中尿素窒素排泄量、筋RNA及びたん白量で良好な値を示し、エネルギー基質として優れることが認められた16)。
24パウチ[2パウチ(A液200mL、B液200mL)×12]
1) Rothman, K. J. et al.:The New England Journal of Medicine. 1995; 333(21): 1369-1373.
2) 掛川暉夫 他:JJPEN. 1992; 14(2): 175-190.
3) 掛川暉夫 他:JJPEN. 1992; 14(2): 191-211.
4) 掛川暉夫 他:JJPEN. 1992; 14(2): 212-227.
5) 水田祥代 他:JJPEN. 1992; 14(2): 228-241.
6) 小林国男 他:JJPEN. 1992; 14(2): 242-257.
7) 中村 強 他:薬理と臨床. 1991; 1(5): 249-262.
8) 中村 強 他:薬理と臨床. 1991; 1(5): 271-286.
9) 吉原大二 他:薬理と臨床. 1991; 1(5): 263-270.
10) 中村 強 他:薬理と臨床. 1991; 1(5): 287-296.
11) 吉原大二 他:薬理と臨床. 1991; 1(5): 305-316.
12) 中村 強 他:薬理と臨床. 1992; 2(3): 161-172.
13) 林 直樹 他:日本栄養・食糧学会誌. 1991; 44(6): 441-446.
14) 林 直樹 他:薬理と臨床. 1991; 1(5): 297-303.
15) 中村 強 他:日本栄養・食糧学会誌. 1991; 44(5): 377-383.
16) 林 直樹 他:日本栄養・食糧学会誌. 1991; 44(5): 385-390.
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