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処方箋医薬品注)
カンジダ属による口腔咽頭カンジダ症
通常、成人には1回1錠(ミコナゾールとして50mg)を1日1回、上顎歯肉(犬歯窩)に付着して用いる。
血糖値その他患者の状態を十分観察しながら慎重に投与すること。低血糖症状をきたした症例が報告されている。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。経口投与による動物実験(ラット)において、死産仔数の増加が認められたとの報告がある1)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)において、乳汁中に移行することが報告されている2)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
ワルファリンの作用が増強し、重篤な出血あるいは著しいINR上昇があらわれることがある。また、併用中止後も、ワルファリンの作用が遷延し重篤な出血を来したとの報告もある。患者がワルファリンの治療を必要とする場合は、ワルファリンの治療を優先し、本剤を投与しないこと。
ミコナゾールがワルファリンの代謝酵素であるCYP2C9を阻害することによると考えられる。
ピモジドによるQT延長、心室性不整脈(torsades de pointesを含む)等の重篤な心臓血管系の副作用があらわれるおそれがある。
ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYP3Aを阻害することによると考えられる。
キニジンによるQT延長等があらわれるおそれがある。
トリアゾラムの作用の増強及び作用時間の延長があらわれるおそれがある。
シンバスタチンによる横紋筋融解症があらわれるおそれがある。
これらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
これらの薬剤の血中濃度が上昇し、血管攣縮等の重篤な副作用があらわれるおそれがある。
リバーロキサバンの血中濃度が上昇し、抗凝固作用が増強されることにより、出血の危険性が増大するおそれがある。
アスナプレビルの血中濃度が上昇し、肝胆道系の副作用が発現又は重症化するおそれがある。
ロミタピドメシル酸塩の血中濃度が著しく上昇するおそれがある。
ルラシドン塩酸塩の血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。
これらの薬剤の作用を増強することがある。
ミコナゾールがこれらの薬剤の代謝酵素であるCYPを阻害することによると考えられる。
ミコナゾールがフェニトインの代謝酵素であるCYP2C9を阻害することによると考えられる。
これらの薬剤による骨髄抑制等の副作用が増強するおそれがある。
シクロスポリンの血中濃度が上昇することがある。
ミコナゾール又はこれらの薬剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
ミコナゾールとこれらの薬剤とのCYP3Aに対する競合的阻害作用によると考えられる。
5%以上
1~5%未満
頻度不明
胃腸障害
腹部不快感、悪心、腹痛、上腹部痛、口唇炎、下痢、胃腸障害、口腔内不快感
嘔吐、口内乾燥、歯肉痛、舌痛、歯肉そう痒症、口腔内潰瘍形成
一般・全身障害および投与部位の状態
適用部位不快感、適用部位紅斑、適用部位刺激感、適用部位疼痛、適用部位潰瘍、適用部位炎症、適用部位皮膚剥脱、倦怠感
疲労、疼痛
感染症および寄生虫症
歯冠周囲炎
上気道感染
筋骨格系および結合組織障害
背部痛
神経系障害
味覚異常
頭痛
味覚消失
精神障害
不安
皮膚および皮下組織障害
発疹
そう痒症
その他
食欲不振、ほてり
臨床検査
心電図ST部分下降、血中アルカリホスファターゼ増加
健康成人12例を対象に、本剤1錠(ミコナゾールとして50mg)を1回、上顎歯肉(犬歯窩)に付着し、唾液中、舌背付着液中及び血漿中のミコナゾール濃度を経時的に測定した3)。
例数
Cmax(μg/mL)
tmax(hour)
AUC0-24h(μg・h/mL)
唾液
12
345.98±201.84
14.08±6.27
2628.07±1106.24
舌背付着液
2506.35±3420.37
16.50±6.83
23339.95±21903.32
血漿
〔2.12±1.03〕×10-3
18.10±6.22
〔24.84±12.41〕×10-3
平均値±標準偏差
口腔咽頭カンジダ症患者を対象として、本剤1回1錠(ミコナゾールとして50mg)、1日1回を14日間投与時の有効性及び安全性を検討することを目的に、ミコナゾールゲル剤を対照とした無作為化非盲検並行群間比較試験を実施した。症例数は、本剤62例及びミコナゾールゲル剤61例であった4),5)。治験薬投与開始15日目における病変スコア及び症状スコアに基づく臨床効果について、治癒率[95%信頼区間]は、本剤群46.8[34.0~59.9]%(29/62例)、ミコナゾールゲル剤群47.5[34.6~60.7]%(29/61例)であった5)。また、副作用発現率(臨床検査値異常を含む)は、総症例62例中18例(29.0%)であり、主な副作用は、味覚異常(8.1%)、適用部位不快感(4.8%)、腹部不快感(3.2%)、悪心(3.2%)等であった4),5)。
ミコナゾールはチトクロームP450依存性14α-sterol demethylaseに作用し、真菌細胞膜の主要構成成分であるエルゴステロールの生合成を阻害することにより抗真菌活性を示す6)。また、ミコナゾールは高濃度では細胞の壊死性変化をもたらす殺菌的作用を有する7)。
最小発育阻止濃度口腔咽頭カンジダ症患者(成人男女)を対象とした無作為化非盲検並行群間比較試験において、患者から採取されたCandida属の臨床分離株に対するミコナゾールのin vitro抗真菌活性を測定し、最小発育阻止濃度(MIC50/MIC90)を比較したところ、下表のとおりであった4)。
菌種(供試菌株数)
MIC50/MIC90(μg/mL)
Candida albicans(110)
≤0.03/0.06
glabrata(18)
0.5/1
tropicalis(10)
0.06/1
ミコナゾール(miconazole)
1-[(2RS)-2-(2,4-dichlorobenzyloxy)-2-(2,4-dichlorophenyl)ethyl]-1H-imidazole
C18H14Cl4N2O
416.13
ミコナゾールは白色~微黄白色の結晶性の粉末である。本品はメタノール、エタノール(95)または酢酸(100)に溶けやすく、ジエチルエーテルにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
84~87℃
14錠:[乾燥剤入りプラスチックボトル]
1) 伊藤千尋 他: 医薬品研究. 1976; 7(4): 535-547
2) 大澤伸雄 他: 医薬品研究. 1993; 24(2): 151-172
3) 社内資料: 国内第Ⅰ相臨床試験
4) 社内資料: 国内第Ⅲ相臨床試験
5) 髙戸毅 他: 日本医真菌学会雑誌. 2020; 61(3): 53-61
6) Hitchcock CA, et al.: Biochem. J. 1990; 266: 475-480
7) Kobayashi D, et al.: Antimicrob. Agents Chemother. 2002; 46(10): 3113-3117
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