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処方箋医薬品注)
HIV-1感染症
リルピビリン塩酸塩との併用において、通常、成人には1回1錠(カボテグラビルとして30mg)を1日1回経口投与する。
重度(Child-Pugh分類:C)の肝機能障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)において、1000mg/kg/日(最大臨床用量におけるヒト曝露量の26倍)の経口投与時に、胎児体重の低値、分娩遅延、死産数の増加及び出生児の生存率低下が報告されている。また、動物実験(ラット)で胎盤通過性が認められている。
授乳を避けさせること。一般に、乳児へのHIV感染を防ぐため、あらゆる状況下においてHIVに感染した女性は授乳をすべきでない。動物実験(ラット)において、妊娠6日から分娩20日にカボテグラビルを経口投与したとき、生後10日の出生児血漿中に薬物が認められたことから、ヒトにおいても乳汁に移行する可能性がある。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
リファンピシン
,
本剤の血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。
これらの薬剤がUGT1A1を誘導することにより、本剤の代謝が促進される。
カルバマゼピン
フェニトイン
ホスフェニトイン
フェノバルビタール
制酸剤(Mg、Ca、Al等)
本剤の血漿中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。多価カチオン含有制酸剤は、本剤の投与2時間以上前又は4時間以上後の経口投与が推奨される。
これらの多価カチオンと錯体を形成することにより、本剤の吸収が阻害される。
メトトレキサート
メトトレキサートの作用が増強するおそれがあるため、患者の状態を慎重に観察すること。
本剤のOAT1/OAT3の阻害作用により、メトトレキサートの血漿中濃度が上昇する可能性がある。
AST、ALTの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。,
重度又は発熱を伴う発疹、全身倦怠感、疲労、筋肉痛又は関節痛、水疱、口腔病変、結膜炎、顔面浮腫、肝炎、好酸球増加症又は血管性浮腫等があらわれた場合には投与を中止し、肝機能検査を行う等、患者の状態を十分に観察すること。
1~10%未満
1%未満
頻度不明
**精神・神経系
頭痛、不安、異常な夢、不眠症、浮動性めまい
うつ病、傾眠
自殺念慮、自殺企図
消化器
悪心、下痢
嘔吐、腹痛、鼓腸
皮膚
発疹
血管性浮腫、蕁麻疹
筋骨格
筋肉痛
全身症状
発熱、疲労、無力症、倦怠感
臨床検査
体重増加、トランスアミナーゼ上昇、リパーゼ増加
総ビリルビン上昇
HIV感染症患者8例にカボテグラビル30mgを1日1回反復経口投与した時の投与初日の薬物動態パラメータ及び血漿中濃度推移をそれぞれ表-1及び図-1に示す1)。
AUC(0-t)(μg・h/mL)
Cmax(μg/mL)
C24(μg/mL)
tmax(h)注1)
70.1038(10.68865)
4.6963(0.82365)
2.2475(0.33835)
2.9333(0.983 - 4.000)
平均値(標準偏差)、8例注1)中央値(範囲)
患者
例数
AUC(0-τ)(µg・h/mL)
Cmax(µg/mL)
Cτ(µg/mL)
tmax注1)(h)
日本人
8
185.7(165, 209)
9.6(8.6, 10.7)
6.1(5.4, 7)
2.8(1.2 - 4.7)
外国人
732
146.7(143.7, 149.7)
8.0(7.9, 8.2)
4.7(4.6, 4.8)
1.9(1.5 - 4.9)
幾何平均値(95%信頼区間)注1)中央値(範囲)
健康成人21例に食後(高脂肪食:53%脂肪/870kcal)に本剤30mgを単回経口投与注)した時、空腹時と比べて、血漿中カボテグラビルのAUC(0-t)及びCmaxはいずれも14%増加した3)(外国人データ)。
カボテグラビルの経口剤と注射剤(筋肉内投与)を比較した時の経口剤の相対バイオアベイラビリティは75.6%であった(母集団薬物動態解析による推定値)。
In vitroでのカボテグラビルのヒト血漿蛋白結合率は99%超であった4)。
カボテグラビルの見かけの分布容積(幾何平均値)は12.3Lであった3)。
ヒトでの血液:血漿の比(平均値)は0.437~0.571であった5)。
カボテグラビルは脳脊髄液中に分布する。HIV感染症患者にカボテグラビル400mgを4週間隔で、カボテグラビル600mgを8週間隔で筋肉内投与注)した時、定常状態における投与1週間後のカボテグラビルの脳脊髄液中濃度と血漿中濃度との比(中央値)はいずれも0.003であった6)(外国人データ)。
カボテグラビルは男性及び女性の生殖器に分布する。健康成人にカボテグラビル400mgを単回筋肉内投与注)した時、子宮頸部及び膣組織:血漿比の中央値は0.16~0.28、直腸組織:血漿比の中央値は0.08以下であった7)(外国人データ)。
In vitroにおいてカボテグラビルは主にUGT1A1で、一部UGT1A9でグルクロン酸抱合された8)。
健康成人に14C-カボテグラビル30mg(水溶液)注)を単回経口投与した時の総投与量の約59%が糞中に、約27%が尿中に回収された。糞中排泄物の大部分(総投与量の約47%)は未変化体であり、尿中には代謝物のみ検出された5)(外国人データ)。
重度の腎機能低下者(8例、クレアチニンクリアランス(Ccr):30mL/min未満)及び健康成人8例にカボテグラビル30mgを単回経口投与した時の血漿中カボテグラビルの薬物動態パラメータを表-3に示す9)(外国人データ)。なお、透析患者でのカボテグラビルの薬物動態に及ぼす影響については検討していない。
被験者
AUC(0-inf)(µg·h/mL)
t1/2(h)
重度の腎機能低下者
3.34(2.67, 4.17)
142.72注1)(115.40, 176.51)
39.24注1)(33.93, 45.39)
健康成人
3.37(2.96, 3.83)
140.48(115.84, 170.37)
40.54(36.92, 44.52)
幾何平均値(95%信頼区間)注1)7例
中等度の肝機能低下者(8例、Child-Pugh分類:B)及び健康成人8例にカボテグラビル30mgを単回経口投与した時の血漿中カボテグラビルの薬物動態パラメータを表-4に示す10)(外国人データ)。なお、重度の肝機能低下者でのカボテグラビルの薬物動態に及ぼす影響については検討していない。
中等度の肝機能低下者
2.70(1.94,3.76)
101.73(75.22, 137.58)
30.85(23.72, 40.13)
3.55(2.90, 4.33)
127.08(94.74, 170.47)
37.25(33.41, 41.53)
幾何平均値(95%信頼区間)
In vitroにおいてカボテグラビルはP-gp及びBCRPの基質であった11),12)。また、in vitroにおいてカボテグラビルはOAT1及びOAT3を阻害し、IC50はそれぞれ0.81及び0.41µMであった13)。,
カボテグラビルが併用薬の薬物動態に及ぼす影響を表-5に示す(外国人データ)。
併用薬及び用量
カボテグラビルの用量
カボテグラビル併用時/非併用時の併用薬の薬物動態パラメータの幾何平均の比(90%信頼区間)
Cmax
AUC
Cτ又はC24
エチニルエストラジオール0.03mg 1日1回14)
30mg注1)
19
0.92(0.83, 1.03)
1.02(0.97, 1.08)
1.00(0.92, 1.10)
レボノルゲストレル0.15mg 1日1回14)
1.05(0.96, 1.15)
1.12(1.07, 1.18)
1.07(1.01, 1.15)
ミダゾラム3mg単回15)
12
1.09(0.94, 1.26)
1.08(0.96, 1.22)
-
リルピビリン25mg 1日1回16)
11
0.96(0.85, 1.09)
0.99(0.89, 1.09)
0.92(0.79, 1.07)
算出不能:-注1)カボテグラビル経口剤1日1回投与時
併用薬がカボテグラビルの薬物動態に及ぼす影響を表-6に示す(外国人データ)。
他剤併用時/非併用時のカボテグラビルの薬物動態パラメータの幾何平均の比(90%信頼区間)
エトラビリン200mg 1日2回 17)
1.04(0.99, 1.09)
1.01(0.96, 1.06)
1.00(0.94, 1.06)
リファブチン300mg 1日1回 18)
0.83(0.76, 0.90)
0.79(0.74, 0.83)
0.74(0.70, 0.78)
リファンピシン600mg 1日1回 19)
30mg注2)
15
0.94(0.87, 1.02)
0.41(0.36, 0.46)
0.50(0.44, 0.57)
1.12(1.05, 1.19)
1.14(1.04, 1.24)
注1)カボテグラビル経口剤1日1回投与時注2)カボテグラビル経口剤単回投与時
注)本剤の承認された用法及び用量は、「リルピビリン塩酸塩との併用において、通常、成人には1回1錠(カボテグラビルとして30mg)を1日1回経口投与する。」である。
抗レトロウイルス療法による治療経験のない成人HIV-1感染症患者を対象にインテグラーゼ阻害剤(INSTI)を含む1日1回1錠のレジメンからカボテグラビルとリルピビリンの併用療法に切り替えた後のウイルス学的抑制の維持の評価を目的としたランダム化非盲検比較試験に629例が組み入れられた。組み入れられた被験者にドルテグラビル・アバカビル・ラミブジン配合錠[HLA-B*5701陽性被験者では、ドルテグラビルと核酸系逆転写酵素阻害剤(NRTI)2剤]を1日1回、20週間経口投与した。HIV-1 RNA量が50copies/mL未満であった被験者566例(日本人患者20例を含む)のうち、カボテグラビルとリルピビリンの併用投与群(CAB+RPV群)に283例、ドルテグラビル・アバカビル・ラミブジン配合錠[HLA-B*5701陽性被験者では、ドルテグラビルと核酸系逆転写酵素阻害剤(NRTI)2剤]を継続する群(継続投与群)に283例が割り付けられた。CAB+RPV群に割り付けられた被験者には、カボテグラビル経口剤30mgとリルピビリン経口剤25mgを1日1回、少なくとも4週間併用経口投与した後、カボテグラビル注射剤(1ヵ月目600mg、2ヵ月目以降400mg)とリルピビリン注射剤(1ヵ月目900mg、2ヵ月目以降600mg)を1ヵ月間隔で44週間臀部筋肉内に併用投与した20)。両群の患者背景及び疾患特性に偏りはみられずCAB+RPV群の年齢中央値は34歳(範囲19-68歳)、女性22%、人種は白人76%、黒人又はアフリカ系アメリカ人17%、アジア人4%、その他が3%であった。ベースラインのCD4陽性リンパ球数350cells/mm3未満は7%であった。主要評価項目である投与48週時のHIV-1 RNA量が50copies/mL以上であった被験者の割合は、継続投与群の2.5%に対して、CAB+RPV群で2.1%であり、調整した群間差の95%信頼区間の上限値(2.1%)は、非劣性マージン(6%)より小さく、継続投与群に対するCAB+RPV群の非劣性が示された。48週時までにウイルス学的失敗の基準(HIV-1 RNA量が200copies/mL未満に抑制された後、2回の連続するHIV-1 RNA量の測定結果が200copies/mL以上)を満たした被験者はCAB+RPV群で1.4%(4/283例)、継続投与群で1.1%(3/283例)であった。48週時のベースライン特性別のHIV-1 RNA量が50copies/mL以上であった被験者の割合は、CAB+RPV群及び継続投与群で同程度であった。日本人集団における主要評価項目である投与48週時のHIV-1 RNA量が50copies/mL以上であった被験者は、CAB+RPV群(8例)及び継続投与群(12例)両群ともに0例であった。,副作用発現頻度は、CAB+RPV群で83%(236/283例)であった。主な副作用は、注射部位疼痛78%(221/283例)、注射部位結節15%(43/283例)、注射部位硬結13%(37/283例)、注射部位腫脹8%(22/283例)、注射部位そう痒感6%(16/283例)、頭痛5%(14/283例)、発熱5%(13/283例)、注射部位紅斑4%(12/283例)、注射部位熱感3%(8/283例)及び体温上昇3%(8/283例)であった。日本人集団において2例以上にみられた副作用は、注射部位疼痛88%(7/8例)、倦怠感38%(3/8例)であった。なお、本試験における試験成績の要約を表-1に、ベースラインの特性別の48週時のHIV-1 RNA量が50copies/mL以上の被験者の割合を表-2に示した。
CAB+RPV群283例
継続投与群283例
HIV-1 RNA量が50copies/mL以上注1)
6例(2.1%)
7例(2.5%)
両群間の差(95%信頼区間)注2)
-0.4%(-2.8%, 2.1%)
ウイルス学的失敗注3)
4例(1.4%)注4)
3例(1.1%)
注1)有効性の欠如による中止及びウイルス学的抑制が得られていない期間中に中止した症例を含む注2)ベースラインの層別因子により調整注3)HIV-1 RNA量が200copies/mL未満に抑制された後、2回の連続するHIV-1 RNA量の測定結果が200copies/mL以上注4)CAB+RPV群の4例のうち3例は、サブタイプA1であり、残りの1例はCAB+RPVの併用投与を受けていなかった
ベースラインCD4陽性リンパ球数(cells/mm3)
0/19
1/27 (3.7%)
3/64 (4.7%)
0/60
3/200 (1.5%)
6/196 (3.1%)
性別
3/220 (1.4%)
6/219 (2.7%)
3/63 (4.8%)
1/64 (1.6%)
人種
6/216 (2.8%)
5/201 (2.5%)
0/47
2/56 (3.6%)
0/12
0/15
0/8
0/9
BMI(kg/m2)
3/243 (1.2%)
7/246 (2.8%)
3/40 (7.5%)
0/37
年齢(歳)
5/250 (2.0%)
6/254 (2.4%)
1/33 (3.0%)
1/29 (3.4%)
抗レトロウイルス療法により、少なくとも6ヵ月間ウイルス学的に抑制されている成人HIV-1感染症患者616例を対象としたランダム化非盲検試験において、カボテグラビルとリルピビリンの併用投与群(CAB+RPV群)に308例、現行のレジメンを継続する群(継続投与群)に308例が割り付けられた。CAB+RPV群に割り付けられた被験者には、カボテグラビル経口剤30mgとリルピビリン経口剤25mgを1日1回、少なくとも4週間併用経口投与した後、カボテグラビル注射剤(1ヵ月目600mg、2ヵ月目以降400mg)とリルピビリン注射剤(1ヵ月目900mg、2ヵ月目以降600mg)を1ヵ月間隔で44週間臀部筋肉内に併用投与した21)。両群の患者背景及び疾患特性に偏りはみられずCAB+RPV群の年齢中央値は40歳(範囲21-74歳)、女性32%、人種は白人69%、黒人又はアフリカ系アメリカ人20%、アジア人7%、その他が3%であった。ベースラインのCD4陽性リンパ球数350cells/mm3未満は7%であった。主要評価項目である投与48週時のHIV-1 RNA量が50copies/mL以上であった被験者の割合は、継続投与群の1.0%に対して、CAB+RPV群で1.6%であり、調整した群間差の95%信頼区間の上限値(2.5%)は、非劣性マージン(6%)より小さく、継続投与群に対するCAB+RPV群の非劣性が示された。48週時までにウイルス学的失敗の基準(HIV-1 RNA量が200copies/mL未満に抑制された後、2回の連続するHIV-1 RNA量の測定結果が200copies/mL以上)を満たした被験者はCAB+RPV群で1.0%(3/308例)、継続投与群で1.3%(4/308例)であった。48週時のベースライン特性別のHIV-1 RNA量が50copies/mL以上であった被験者の割合は、CAB+RPV群及び継続投与群で同程度であった。,副作用発現頻度は、CAB+RPV群で83%(255/308例)であった。主な副作用は、注射部位疼痛74%(227/308例)、注射部位結節12%(36/308例)、注射部位硬結9%(29/308例)、注射部位腫脹7%(22/308例)、注射部位紅斑4%(12/308例)、疲労4%(11/308例)、発熱4%(11/308例)、注射部位内出血3%(10/308例)、悪心4%(11/308例)、頭痛4%(11/308例)及び不眠症3%(8/308例)であった。なお、本試験における試験成績の要約を表-3に、ベースラインの特性別の48週時のHIV-1 RNA量が50copies/mL以上の被験者の割合を表-4に示した。
CAB+RPV群308例
継続投与群308例
5例(1.6%)
3例(1.0%)
0.6%(-1.2%, 2.5%)
3例(1.0%)注4)
4例(1.3%)
注1)有効性の欠如による中止及びウイルス学的抑制が得られていない期間中に中止した症例を含む注2)ベースラインの層別因子により調整注3)HIV-1 RNA量が200copies/mL未満に抑制された後、2回の連続するHIV-1 RNA量の測定結果が200copies/mL以上注4)CAB+RPV群の3例は、サブタイプA、A1及びAGであった
0/23
0/57
3/229 (1.3%)
2/224 (0.9%)
3/209 (1.4%)
3/204 (1.5%)
2/99 (2.0%)
0/104
3/214 (1.4%)
2/207 (1.0%)
2/62 (3.2%)
1/77 (1.3%)
0/22
0/13
0/10
0/11
3/248 (1.2%)
1/242 (0.4%)
2/60 (3.3%)
2/66 (3.0%)
4/242 (1.7%)
2/212 (0.9%)
1/66 (1.5%)
1/96 (1.0%)
ランダム化時の継続投与
1/51 (2.0%)
0/54
0/102
4/155 (2.6%)
1/155 (0.6%)
PI= プロテアーゼ阻害剤、INSTI= インテグラーゼ阻害剤、NNRTI= 非核酸系逆転写酵素阻害剤
抗レトロウイルス療法により、ウイルス学的に抑制されている成人HIV-1感染症患者1045例を対象としたランダム化非盲検試験において、カボテグラビルとリルピビリンを1ヵ月間隔で併用投与する群(1ヵ月間隔投与群)に523例、2ヵ月間隔で併用投与する群(2ヵ月間隔投与群)に522例が割り付けられた。割付け前にカボテグラビルとリルピビリンの併用療法以外の治療を受けていた被験者には、カボテグラビル経口剤30mgとリルピビリン経口剤25mgを1日1回、少なくとも4週間併用経口投与した。1ヵ月間隔投与群では、カボテグラビル注射剤(1ヵ月目600mg、2ヵ月目以降1ヵ月間隔で400mg)とリルピビリン注射剤(1ヵ月目900mg、2ヵ月目以降1ヵ月間隔で600mg)を44週間臀部筋肉内に併用投与した。2ヵ月間隔投与群では、カボテグラビル注射剤(1、2ヵ月目及び以降2ヵ月間隔で600mg)とリルピビリン注射剤(1、2ヵ月目及び以降2ヵ月間隔で900mg)を44週間臀部筋肉内に併用投与した22)。1ヵ月間隔投与群及び2ヵ月間隔投与群の患者背景及び疾患特性に偏りはみられず、年齢の中央値はいずれも42.0歳、性別は両群ともに男性が70%以上で、人種も70%以上が白人であり、CD4陽性リンパ球数350cells/mm3未満は、それぞれ5%及び7%であった。主要評価項目である投与48週時のHIV-1 RNA量が50copies/mL以上であった被験者の割合は、1ヵ月間隔投与群の1.0%に対して、2ヵ月間隔投与群で1.7%であり、調整した群間差の95%信頼区間の上限値(2.2%)は、非劣性マージン(4%)より小さく、1ヵ月間隔投与群に対する2ヵ月間隔投与群の非劣性が示された。48週時までにウイルス学的失敗の基準(HIV-1 RNA量が200copies/mL未満に抑制された後、2回の連続するHIV-1 RNA量の測定結果が200copies/mL以上)を満たした被験者は1ヵ月間隔投与群で0.4%(2/523例)、2ヵ月間隔投与群で1.5%(8/522例)であった。48週時のベースライン特性別のHIV-1 RNA量が50copies/mL以上であった被験者の割合は、両群で同程度であった。副作用発現頻度は、1ヵ月間隔投与群で76%(399/523例)、2ヵ月間隔投与群で77%(400/522例)であった。1ヵ月間隔投与群の主な副作用は、注射部位疼痛68%(358/523例)、注射部位結節17%(87/523例)、注射部位硬結7%(37/523例)、注射部位不快感8%(40/523例)、注射部位腫脹5%(26/523例)、発熱5%(25/523例)、注射部位そう痒感5%(24/523例)、疲労4%(19/523例)、注射部位紅斑3%(15/523例)及び注射部位血腫3%(14/523例)であり、2ヵ月間隔投与群の主な副作用は、注射部位疼痛70%(364/522例)、注射部位結節10%(54/522例)、注射部位硬結8%(40/522例)、注射部位不快感7%(34/522例)、注射部位腫脹6%(32/522例)、注射部位そう痒感5%(26/522例)及び発熱4%(19/522例)であった。なお、本試験における試験成績の要約を表-5に、ベースラインの特性別の48週時のHIV-1 RNA量が50copies/mL以上の被験者の割合を表-6に示した。
1ヵ月間隔投与群523例
2ヵ月間隔投与群522例
5例(1.0%)
9例(1.7%)
0.8%(-0.6%, 2.2%)
2例(0.4%)注4)
8例(1.5%)注4)
注1)有効性の欠如による中止及びウイルス学的抑制が得られていない期間中に中止した症例を含む注2)ベースラインの層別因子により調整注3)HIV-1 RNA量が200copies/mL未満に抑制された後、2回の連続するHIV-1 RNA量の測定結果が200copies/mL以上注4)ウイルス学的失敗の基準を満たした10例のHIV-1サブタイプは、A(2例)、A1(2例)、B(4例)、C(1例)又はComplex(1例)であった
1/35 (2.9%)
0/89
4/407 (1.0%)
7/391 (1.8%)
5/380 (1.3%)
4/385 (1.0%)
0/143
5/137 (3.6%)
5/393 (1.3%)
5/370 (1.4%)
0/130
4/152 (2.6%)
0/90
4/101 (4.0%)
5/433 (1.2%)
5/421 (1.2%)
3/425 (0.7%)
3/409 (0.7%)
2/98 (2.0%)
6/113 (5.3%)
1/145 (0.7%)
4/137 (2.9%)
2/239 (0.8%)
3/242 (1.2%)
2/139 (1.4%)
2/143 (1.4%)
CAB+RPV投与歴(週)
5/327 (1.5%)
0/68
3/69 (4.3%)
0/128
1/126 (0.8%)
カボテグラビルはレトロウイルスの複製に必要な酵素であるHIVインテグラーゼの活性部位に結合してその活性を阻害し、ウイルスDNAの宿主DNAへの組込みを抑制する。
野生型HIV-1 Ba-L株を感染させた末梢血単核球を用いた時のカボテグラビルのウイルス複製に対する50%阻害濃度(IC50)は0.22nMであった。24種類のHIV-1臨床分離株[グループM(サブタイプA、B、C、D、E、F及びG;それぞれ3種類ずつ)及びグループO;3種類]を感染させた細胞を用いた時のカボテグラビルのIC50は0.02~1.06nMであり、3種類のHIV-2臨床分離株に対するIC50は0.10~0.14nMであった。HIV-1 IIIB株を感染させたMT-4細胞において、カボテグラビルをリルピビリン、ラミブジン、テノホビル又はエムトリシタビンと併用した時の抗ウイルス活性には、いずれも相加又は相乗効果が認められた。
HIV-1 IIIB株(T124A多型を有する)をカボテグラビル存在下で112日間継代培養した試験で新たに認められたインテグラーゼ領域のアミノ酸変異はQ146L、S153Y及びI162Mであり、感受性変化度[Fold Change(FC):各変異を有する株に対するIC50/野生型HIV-1 NL432株に対するIC50]はそれぞれ1.3~4.6、2.8~8.4及び2.8であった。野生型HIV-1 NL432株をカボテグラビルの存在下で56日間継代培養した試験ではインテグラーゼ領域にアミノ酸変異は認められなかった。
201584(FLAIR)試験のCAB+RPV群において、耐性データの得られたウイルス学的失敗例3例中2例では、治療中にINSTI耐性関連Q148R変異を生じており、1例ではカボテグラビルに対する感受性低下を示すG140R変異が生じた。また、3例すべての被験者で1種類のリルピビリン耐性関連変異(K101E、E138E/A/K/T又はE138K)を生じており、3例中2例でリルピビリンに対する感受性の低下を示した。201585(ATLAS)試験のウイルス学的失敗例3例中1例ではウイルス学的失敗の疑い時にINSTI耐性関連N155H変異が検出された。また、3例すべての被験者で治療中にリルピビリン耐性関連変異(E138A、E138E/K又はE138K)を生じており、リルピビリンに対する感受性の低下を示し、3例中1例はカボテグラビルに対する感受性の低下を示した。カボテグラビルに対する耐性関連変異は、G140R(1例)、Q148R(2例)及びN155H(1例)であった。207966(ATLAS-2M)試験において、1ヵ月間隔投与群のウイルス学的失敗例(2例)では、いずれの被験者もベースライン時にリルピビリン又はINSTI耐性関連変異を有していなかった。1例で非核酸系逆転写酵素阻害剤(NNRTI)関連変異(G190Q)とNNRTI多型(V189I)が同時に検出された。ウイルス学的失敗の疑い時に1例で治療中にリルピビリン耐性関連変異(K101E + M230L)が検出され、別の被験者ではNNRTI関連変異(G190Q + V189I)にV179V/Iが追加されていた。いずれの被験者においてもリルピビリンに対する感受性の低下を示した。また、いずれの被験者もウイルス学的失敗の疑い時にINSTI耐性関連変異(Q148R + E138E/K又はN155N/H)を有しており、1例ではカボテグラビルに対する感受性の低下を示した。いずれもINSTI関連変異であるL74Iは有しておらず、これらの被験者におけるカボテグラビルの感受性変化度は1.8~4.6であった。2ヵ月間隔投与群のウイルス学的失敗例(8例)において、ベースライン時に5例がリルピビリン耐性関連変異(Y181Y/C + H221H/Y、Y188Y/F/H/L、Y188L、E138A又はE138E/A)を有し、1例がカボテグラビル耐性関連変異(G140G/R)を有していた(リルピビリン耐性関連変異Y181Y/F/H/Lを有していた症例と同一)。ウイルス学的失敗の疑い時に6例がリルピビリン耐性関連変異を有しており、うち2例でK101E、1例でE138E/Kがベースライン時から追加されていた。リルピビリンの感受性変化度は7例の被験者で生物学的カットオフ値を上回っていた(範囲:2.4~15)。リルピビリン耐性関連変異を有していた6例中5例がINSTI耐性関連変異[N155H(2例)、Q148R(1例)及びQ148Q/R + N155N/H(2例)]を有していた。INSTI耐性関連変異であるL74Iが7例中4例の被験者でみられた。1例の被験者は、インテグラーゼ遺伝子型及び表現型アッセイの結果が得られず、他の1例ではカボテグラビル表現型の結果が得られなかった。これらの被験者におけるカボテグラビルの感受性変化度の範囲は0.6~9.1であった。
INSTIに対する耐性関連変異(G118R、Q148K、Q148R、T66K/L74M、E92Q/N155H、E138A/Q148R、E138K/Q148K/R、G140C/Q148R、G140S/Q148H/K/R、Y143H/N155H及びQ148R/N155H)を導入したHIV-1 NL432株において、カボテグラビルに対する感受性の低下(野生型NL432株に対するIC50と比較することにより算出した感受性変化度が5以上)が認められた。そのうち、Q148K又はQ148Rを含む複数の変異を導入した場合に顕著な感受性の低下が認められ、N155H/Q148R及びE138K/Q148Kでの感受性変化度はそれぞれ61及び81であった。カボテグラビルはNNRTI耐性関連変異(K103N及びY188L)及びNRTI耐性関連変異(M184V、D67N/K70R/T215Y及びV75I/F77L/F116Y/Q151M)を有する変異株に対して抗ウイルス活性を示した。
カボテグラビルナトリウム(Cabotegravir Sodium)
Monosodium(3S,11aR)-8-{[(2,4-difluorophenyl)methyl]carbamoyl}-3-methyl-5,7-dioxo-2,3,5,7,11,11a-hexahydrooxazolo[3,2-a]pyrido[1,2-d]pyrazin-6-olate
C19H16F2N3NaO5
427.33
白色の固体
約307℃
30錠[瓶、バラ]
1) 社内資料:国際共同第Ⅲ相試験(201584)
2) 社内資料:海外臨床試験(ITZ111451、2022年5月31日承認、CTD2.7.2.2.6.3.3)
3) 社内資料:海外臨床試験(205696、2022年5月31日承認、CTD2.7.1.2.3.1)
4) 社内資料:分布に関する試験(2015N235936、2022年5月31日承認、CTD2.6.4.4.1.1)
5) 社内資料:海外臨床試験(LAI117008、2022年5月31日承認、CTD2.7.2.1.2、2.7.2.2.6.1.2)
6) 社内資料:海外臨床試験(200056、2022年5月31日承認、CTD2.7.2.2.1.2.5)
7) 社内資料:海外臨床試験(LAI114433、2022年5月31日承認、CTD2.7.2.2.3.1.4)
8) 社内資料:代謝に関する試験(2012N145430、2022年5月31日承認、CTD2.6.4.5.1.1.5)
9) 社内資料:海外臨床試験(201480、2022年5月31日承認、CTD2.7.2.2.6.5.2)
10) 社内資料:海外臨床試験(201479、2022年5月31日承認、CTD2.7.2.2.6.5.1)
11) 社内資料:分布に関する試験(2012N146040、2022年5月31日承認、CTD2.6.4.4.1.2)
12) 社内資料:分布に関する試験(2012N155942、2022年5月31日承認、CTD2.6.4.4.1.4)
13) 社内資料:分布に関する試験(2013N174474、2022年5月31日承認、CTD2.6.4.4.1.7)
14) 社内資料:海外臨床試験(LAI117011、2022年5月31日承認、CTD2.7.2.2.6.6.4)
15) 社内資料:海外臨床試験(LAI116815、2022年5月31日承認、CTD2.7.2.2.6.6.5)
16) 社内資料:海外臨床試験(LAI116181、2022年5月31日承認、CTD2.7.2.2.6.6.1)
17) 社内資料:海外臨床試験(ITZ111839、2022年5月31日承認、CTD2.7.2.2.6.6.6)
18) 社内資料:海外臨床試験(205712、2022年5月31日承認、CTD2.7.2.2.6.6.2)
19) 社内資料:海外臨床試験(LAI117010、2022年5月31日承認、CTD2.7.2.2.6.6.3)
20) Orkin C,et al.:N Engl J Med.2020;382 (12):1124-1135
21) Swindells S,et al.:N Engl J Med.2020;382 (12):1112-1123
22) Overton ET,et al.:Lancet.2020;396:1994-2005
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