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劇薬
処方箋医薬品注)
HIV-1感染症
通常、成人には1回1錠(ドルテグラビルとして50mg及びリルピビリンとして25mg)を1日1回食事中又は食直後に経口投与する。
低カリウム血症、著しい徐脈、急性心筋虚血、うっ血性心不全、先天性QT延長症候群等の患者では、QT延長により不整脈が発現するおそれがある。リルピビリン75mg及び300mg投与時にQT延長が認められている。,
肝機能の悪化のおそれがある。ドルテグラビル及びリルピビリンを併用投与した臨床試験において、C型肝炎ウイルス重複感染患者では、肝機能検査値上昇の発現頻度が非重複感染患者より高かった。ドルテグラビル単剤の臨床試験において、B型又はC型肝炎ウイルス重複感染患者では、トランスアミナーゼ上昇又は増悪の発現頻度が非重複感染患者より高かった。また、リルピビリン単剤の臨床試験において、B型又はC型肝炎ウイルス重複感染患者では、肝臓関連有害事象(臨床検査値異常を含む)の発現頻度が非重複感染患者より高かった。,
**妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。海外の観察研究において、無脳症や二分脊椎などの神経管閉鎖障害が、受胎前からドルテグラビル含有製剤を服用していた妊婦から生まれた児9460例中10例(0.11%、95%信頼区間0.06-0.19)に報告されており、ドルテグラビルを含まない抗HIV薬を服用していた妊婦から生まれた児23664例中25例(0.11%、95%信頼区間0.07-0.16)、HIV陰性の妊婦から生まれた児170723例中108例(0.07%、95%信頼区間0.05-0.08)に報告されている1) 。ドルテグラビルはヒト胎盤を通過する。ドルテグラビルの母体血漿中濃度に対する胎児臍帯血漿中濃度の比(中央値[範囲])は、1.28[1.21-1.28]であることが報告されている2)(外国人データ)。妊娠中期及び妊娠後期の妊婦にリルピビリンを投与した時、出産後と比較し、リルピビリンの血中濃度低下が認められている。
授乳を避けさせること。一般に、乳児へのHIV感染を防ぐため、あらゆる状況下においてHIVに感染した女性は授乳をすべきでない。ドルテグラビルはヒト乳汁中に移行する。ドルテグラビルの母体血漿中濃度に対する乳汁中濃度の比(中央値[範囲])は、0.033[0.021-0.050]であることが報告されている2)(外国人データ)。リルピビリンはヒトの乳汁中に移行するか否かは不明である。リルピビリンは動物試験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら注意して投与すること。一般に生理機能(肝機能、腎機能、心機能等)が低下しており、合併症を有している又は他の薬剤を併用している場合が多い。
リファンピシン
ドルテグラビル及びリルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。
これらの薬剤のCYP3A4及びUGT1A1誘導作用により、ドルテグラビルの代謝が促進される。また、CYP3A4誘導作用により、リルピビリンの代謝が促進される。
カルバマゼピン
フェニトイン
ホスフェニトインナトリウム水和物
フェノバルビタール
セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
デキサメタゾン(全身投与)(単回投与を除く)
リルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。
デキサメタゾンのCYP3A誘導作用により、リルピビリンの代謝が促進される。
プロトンポンプ阻害剤オメプラゾール
ランソプラゾール
ラベプラゾールナトリウム
エソメプラゾールマグネシウム水和物
ボノプラザンフマル酸塩
胃内のpH上昇により、リルピビリンの吸収が低下する。
ピルシカイニド塩酸塩水和物
ピルシカイニドの血中濃度を増加させる可能性がある。併用により、ピルシカイニドで重大な副作用として報告されている心室頻拍、洞停止及び心室細動等の発現及び重篤化があらわれるおそれがある。
ドルテグラビルのOCT2及びMATE1の阻害作用により、ピルシカイニドの排出が阻害される可能性がある。
制酸剤、多価カチオン含有製剤
ドルテグラビル及びリルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。本剤は制酸剤、多価カチオン含有製剤投与の4時間以上前又は6時間以上後に投与すること。
胃内のpH上昇により、リルピビリンの吸収が低下する。錯体を形成することにより、ドルテグラビルの吸収が阻害される。
鉄剤、カルシウム含有製剤(サプリメント等)
ドルテグラビルの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。食事と同時に摂取する場合を除き、本剤は鉄剤、カルシウム含有製剤投与の4時間以上前又は6時間以上後の投与が推奨される。
鉄、カルシウムと錯体を形成することにより、ドルテグラビルの吸収が阻害される。
メトホルミン塩酸塩
ドルテグラビルがメトホルミンの血中濃度を上昇させる。注意深く観察し、必要に応じてメトホルミンを減量する等慎重に投与すること。
ドルテグラビルのOCT2及びMATE1の阻害作用により、メトホルミンの排出が阻害される可能性がある。
リファブチン,
リファブチンのCYP3A誘導作用により、リルピビリンの代謝が促進される。
H2遮断剤ファモチジンシメチジンニザチジンラニチジン塩酸塩
リルピビリンの血中濃度が低下し、本剤の効果が減弱するおそれがある。本剤はH2遮断剤投与の4時間以上前又は12時間以上後に投与すること。
クラリスロマイシンエリスロマイシン
リルピビリンの血中濃度が上昇する可能性がある。代替としてアジスロマイシン等を考慮すること。
これらの薬剤のCYP3A阻害作用により、リルピビリンの代謝が阻害される。
メサドン塩酸塩
リルピビリンがメサドンの血中濃度を低下させることがある。
機序不明
*QT延長を起こすことが知られている薬剤アミオダロン塩酸塩ソタロール塩酸塩等,
QT延長、心室性頻拍(Torsade de Pointesを含む)が発現するおそれがある。
リルピビリン75mg及び300mg投与時にQT延長が認められている。
初期症状として発疹、発熱がみられ、さらに肝機能障害、リンパ節腫脹、好酸球増多等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
AST、ALT、ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。,
2%以上
1~2%未満
1%未満
頻度不明
免疫系
免疫再構築炎症反応症候群
代謝
食欲減退、体脂肪の再分布/蓄積
精神・神経系
頭痛
不眠症、異常な夢、浮動性めまい
うつ病、睡眠障害、自殺念慮/自殺企図、抑うつ気分、傾眠、不安
消化器
下痢
悪心、鼓腸
腹痛、上腹部痛、腹部不快感
嘔吐
肝臓
肝炎
皮膚
発疹、そう痒
全身症状
疲労
筋骨格
関節痛
筋肉痛
臨床検査
体重増加
トランスアミナーゼ上昇、血清クレアチニン増加、総ビリルビン増加、CK増加
ドルテグラビルは血液透析により除去される可能性は低いことが報告されている4),5)。リルピビリンは高い蛋白結合率を有するため、血液透析により除去できる可能性は低い。
健康成人16例に本剤を食後に単回経口投与した時の血漿中ドルテグラビル及びリルピビリンの薬物動態パラメータを表-1に示す67)。
Cmax(μg/mL)
Tmax注1)(h)
AUC0-inf(μg・h/mL)
t1/2(h)
ドルテグラビル
4.2±0.6
3.0(1.0~5.0)
93.9±25.1
17.5±2.8
リルピビリン
0.1±0.05
4.5(3.5~6.0)
4.2±1.1
39.1±12.1
平均値±標準偏差、16例注1)中央値(範囲)
健康成人113例に本剤を食後に単回経口投与した時の血漿中ドルテグラビル及び血漿中リルピビリン濃度推移を図-1及び図-2に、血漿中ドルテグラビル及びリルピビリンの薬物動態パラメータを表-2に示す3)。ドルテグラビルは経口投与により速やかに吸収され、投与後約3時間で最高血漿中濃度に達した。リルピビリンは経口投与後約4時間で最高血漿中濃度に達した(外国人データ)。
3.7±0.6
3.0(0.5~6.0)
66.9±16.0
14.8±3.1
0.1±0.03
4.0(1.0~9.0)
3.5±1.4
55.8±21.8
平均値±標準偏差、113例注1)中央値(範囲)
健康成人男性6例及び女性4例にドルテグラビル50mgを空腹時に単回経口投与した時の血漿中ドルテグラビル濃度推移を図-3に、ドルテグラビルの薬物動態パラメータを表-3に示す。ドルテグラビルは投与後約3時間で最高血漿中濃度に達し、消失半減期は約15時間であった6) 。
C24(μg/mL)
2.37±1.23
3.0(2.0~4.0)
47.7±24.6
14.7±1.56
0.73±0.36
平均値±標準偏差、10例注1)中央値(範囲)
健康成人にリルピビリン25mgを食後に単回経口投与した時、血漿中リルピビリン濃度は投与後5時間(中央値)に最高血漿中濃度[144.3ng/mL(平均値)]に達し、約43時間(平均値)の消失半減期で消失した。平均AUC0-infは4542ng・h/mLであった(表-4及び図-4)7) 。
Cmax(ng/mL)
AUC0-inf(ng・h/mL)
144.3±49.66
5.00(2.00~6.00)
4542±2001
43.0±10.9
平均値±標準偏差、8例注1)中央値(範囲)
成人HIV感染症患者にドルテグラビル50mgを1日1回投与した時における後期第Ⅱ相及び第Ⅲ相試験の母集団薬物動態解析で推定した定常状態におけるドルテグラビルの薬物動態パラメータを表-5に示す(外国人データ)。
パラメータ
ドルテグラビル50mg1日1回
AUC0-24(μg・h/mL)
53.6(27)
3.67(20)
Ctau(μg/mL)
1.11(46)
母集団薬物動態解析に基づく推定値幾何平均(CV%)
抗HIV薬による治療経験のないHIV-1感染症患者に、リルピビリン25mgを1日1回反復経口投与した第Ⅲ相試験(C209及びC215試験)の成績を用いた母集団薬物動態解析より得た血漿中リルピビリンの薬物動態パラメータ(96週時におけるベイズ推定値)を表-6に示す(外国人データ)。
平均値±標準偏差
中央値(範囲)
AUC0-24(ng・hr/mL)
2235±851
2096(198~7307)
C0(ng/mL)
78±35
73(2~288)
母集団薬物動態解析に基づく96週時におけるベイズ推定値
健康成人113例に本剤とドルテグラビル(50mg)及びリルピビリン(25mg)を食後に単回経口投与し、単剤併用投与時と配合剤投与時の曝露量を比較した。本剤投与時のAUC0-t及びCmaxは、単剤併用投与時と比較してドルテグラビルではそれぞれ約4%及び約5%増加し、リルピビリンでは約11%及び約12%増加した。本剤投与時とドルテグラビル単剤及びリルピビリン単剤の併用投与時のドルテグラビル及びリルピビリンのAUC0-t及びCmaxは、生物学的同等性の判定基準(平均値の比の90%信頼区間が0.80~1.25の範囲内)を満たした3) (外国人データ)。
本剤を食後に投与した時、ドルテグラビル及びリルピビリンの曝露量が増加した。空腹時と比べて中及び高脂肪食では、ドルテグラビルのAUC(0-inf)は約87%、Cmaxは約75%及び約72%増加し、リルピビリンのAUC(0-inf)は約57%及び72%、Cmaxは89%及び117%増加した8) (外国人データ)。
In vitroでの、ドルテグラビルのヒト血漿蛋白結合率は約99.3%であった9) 。
健康成人男性にドルテグラビル20mg(懸濁液)注)を単回経口投与した時の見かけの分布容積は12.5Lであった(外国人データ)。
ヒトでの血液/血漿比(平均値)は0.441~0.535であり、ドルテグラビルの血球移行率は低かった(5%未満)。
血漿中ドルテグラビルの遊離分画は健康成人で約0.2~1.1%、中等度の肝機能障害患者で約0.4~0.5%、重度の腎機能障害患者で約0.8~1.0%、HIV感染症患者で0.5%であった(外国人データ)。
ドルテグラビルは脳脊髄液中にも分布する。ドルテグラビル50mg及びアバカビル600mg・ラミブジン300mgが併用投与された抗HIV薬による治療経験のない成人HIV感染症患者11例において、ドルテグラビルの脳脊髄液中濃度(中央値)は18ng/mLであり、血漿中濃度の0.11~0.66%であった(外国人データ)。
ドルテグラビルは女性及び男性の生殖器に分布する。健康成人女性にドルテグラビル50mg/日を5~7日間経口投与した時の子宮頸膣液、子宮頸部組織及び膣組織におけるドルテグラビルのAUCは定常状態での血漿中ドルテグラビルのAUCの6~10%であった(外国人データ)。また、健康成人男性にドルテグラビル50mg/日を8日間経口投与した時の精液及び直腸組織におけるドルテグラビルのAUCは定常状態での血漿中ドルテグラビルのAUCの7及び17%であった(外国人データ)。
In vitroでの、リルピビリンのヒト血漿蛋白結合率は約99.7%であった。
In vitro試験で、リルピビリンは主にアルブミンに結合した(平衡透析法)10) 。
In vitro試験で、ドルテグラビルは主にUGT1A1で、一部UGT1A3、UGT1A9でグルクロン酸抱合された11) 。また、ドルテグラビルはCYP3A4でも一部代謝された12) 。
In vitro試験で、リルピビリンは主にCYP3Aにより代謝された13) 。
健康成人にドルテグラビル20mg注)を単回経口投与した時の主な排泄経路は糞であり、経口投与量の53%が未変化体として糞中に排泄された。また、尿中には経口投与量の31%が排泄され、その内訳は18.9%がエーテル型グルクロン酸抱合体、3.6%がN-脱アルキル体、3.0%がベンジル位の酸化体であり、未変化体は1%未満であった(外国人データ)。健康成人に14C-ドルテグラビル20mg(懸濁液)注)を単回経口投与した時の総投与量の約9.7%が酸化的代謝物として尿糞中に回収された(外国人データ)。
健康成人に14C-リルピビリン(液剤)150mg注)を単回経口投与した時、投与した総放射能の85%(平均値)が糞中、6.1%(平均値)が尿中から回収された。糞中及び尿中の未変化体の割合は、それぞれ投与量の25%(平均値)及び1%未満であった14) (外国人データ)。
重度腎機能障害(8例、クレアチニンクリアランス(Ccr):30mL/min未満)を有する患者にドルテグラビル50mgを単回経口投与した時の結果は表-7のとおりであった17) (外国人データ)。
薬物動態パラメータ
健康成人(8例)
重度腎機能障害患者(8例)(Ccr:30mL/min未満)
1.86(45)
1.50(34)
37.1(58)
23.5(48)
15.4(15)
12.7(31)
幾何平均(CV%)
腎機能障害患者を対象とした試験は実施していないが、リルピビリンの腎排泄は限定的であるため、腎機能障害によりリルピビリンの排泄にほとんど影響を及ぼさないと推察される10),14) (外国人データ)。
中等度肝機能障害(8例、Child-Pugh分類:B)を有する患者にドルテグラビル50mgを単回経口投与した時の結果は表-8のとおりであった15) (外国人データ)。
中等度肝機能障害患者(8例)(Child-Pugh分類:B)
1.80(49)
1.78(17)
37.3(47)
38.5(30)
0.57(44)
0.59(36)
軽度肝機能障害(8例、Child-Pugh分類:A)及び中等度肝機能障害(8例、Child-Pugh分類:B)患者にリルピビリン25mgを1日1回反復経口投与した時の結果は表-9のとおりであった16) (外国人データ)。
軽度肝機能障害患者(8例)(Child-Pugh 分類:A)
最小二乗幾何平均の比[90%信頼区間]
144.3(35.70)
187.0(66.31)
1.268[0.9804~1.641]
Tmax(hr)
5.0[3.0~12.0]
5.0[2.0~24.0]
-
AUC24(ng・hr/mL)
2152(538.1)
3206(1080)
1.467[1.144~1.881]
t1/2(hr)
60.59(20.03)
80.82(33.17)注1)
中等度肝機能障害患者(8例)(Child-Pugh 分類:B)
146.8(30.21)
143.5(49.69)
0.9496[0.7514~1.200]
5.0[3.0~5.0]
20.0[2.0~24.0]
2318(385.9)
2525(851.2)
1.052[0.8379~1.320]
56.01(21.31)
90.56(37.04)注2)
平均値(標準偏差)、Tmax:中央値[範囲]注1)7例、注2)5例
妊娠中期のHIV-1感染症患者(15例)に、リルピビリン25mgを1日1回投与した時、リルピビリンのCmax、AUC24h及びCminは、出産後(6~12週;11例)と比較してそれぞれ21%、29%及び35%減少し、妊娠後期(13例)では、それぞれ20%、31%及び42%減少した(外国人データ)。
ドルテグラビルはヒトPgp及びBCRPの基質である18),19) 。
ドルテグラビルはヒトOAT1、OAT3、OCT2、MATE1及びMATE2-Kを介した輸送を阻害した(IC50:それぞれ2.12、1.97、1.93、6.34及び24.8μM)20),21) 。
ドルテグラビルを併用薬と投与した時の薬物動態パラメータの変化を表-10及び表-11に示す(外国人データ)。,,
併用薬及び用量
ドルテグラビルの用量
例数
ドルテグラビル併用時/非併用時の併用薬の薬物動態パラメータの幾何平均の比(90%信頼区間)
Ctau又はC24
AUC
Cmax
エチニルエストラジオール0.035mg22)
50mg1日2回
15
1.02(0.93,1.11)
1.03(0.96,1.11)
0.99(0.91,1.08)
メサドン20-150mg23)
11
0.99(0.91,1.07)
0.98(0.91,1.06)
1.00(0.94,1.06)
ミダゾラム3mg24)
25mg1日1回
10
0.95(0.79,1.15)
Norelgestromin(国内未発売)0.25mg22)
0.93(0.85,1.03)
0.98(0.91,1.04)
0.89(0.82,0.97)
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩300mg 1日1回25)
50mg1日1回
1.19(1.04,1.35)
1.12(1.01,1.24)
1.09(0.97,1.23)
メトホルミン500mg 1日2回26)
14
1.79(1.65,1.93)
1.66(1.53,1.81)
2.45(2.25,2.66)
2.11(1.91,2.33)
ダクラタスビル60mg 1日1回27)
12
1.06(0.88,1.29)
0.98(0.83,1.15)
1.03(0.84,1.25)
他剤併用時/非併用時のドルテグラビルの薬物動態パラメータの幾何平均の比(90%信頼区間)
アタザナビル400mg 1日1回28)
30mg1日1回
2.80(2.52,3.11)
1.91(1.80,2.03)
1.50(1.40,1.59)
アタザナビル+リトナビル300mg+100mg1日1回28)
2.21(1.97,2.47)
1.62(1.50,1.74)
1.34(1.25,1.42)
0.92(0.82,1.04)
1.01(0.91,1.11)
0.97(0.87,1.08)
ダルナビル+リトナビル600mg+100mg1日2回29)
0.62(0.56,0.69)
0.78(0.72,0.85)
0.89(0.83,0.97)
エファビレンツ600mg 1日1回30)
0.25(0.18,0.34)
0.43(0.35,0.54)
0.61(0.51,0.73)
エトラビリン200mg 1日2回31)
0.12(0.09,0.16)
0.29(0.26,0.34)
0.48(0.43,0.54)
エトラビリン+ダルナビル+リトナビル200mg+600mg+100mg1日2回32)
9
0.63(0.52,0.76)
0.75(0.69,0.81)
0.88(0.78,1.00)
エトラビリン+ロピナビル・リトナビル200mg+400mg・100mg1日2回32)
8
1.28(1.13,1.45)
1.11(1.02,1.20)
1.07(1.02,1.13)
ホスアンプレナビル+リトナビル700mg+100mg1日2回33)
0.51(0.41,0.63)
0.65(0.54,0.78)
0.76(0.63,0.92)
ロピナビル・リトナビル400mg・100mg1日2回29)
0.94(0.85,1.05)
0.97(0.91,1.04)
1.00(0.94,1.07)
乾燥水酸化アルミニウムゲル・水酸化マグネシウム20mL 単回34)
50mg単回
16
0.26(0.21,0.31)
0.26(0.22,0.32)
0.28(0.23,0.33)
乾燥水酸化アルミニウムゲル・水酸化マグネシウム20mL投与後2時間単回34)
0.70(0.58,0.85)
0.74(0.62,0.90)
0.82(0.69,0.98)
総合ビタミン剤1錠 1日1回34)
0.68(0.56,0.82)
0.67(0.55,0.81)
0.65(0.54,0.77)
炭酸カルシウム1200mg単回(空腹時)35)
0.61(0.47,0.80)
0.63(0.50,0.81)
炭酸カルシウム1200mg単回(食後)35)
1.08(0.81,1.42)
1.09(0.84,1.43)
1.07(0.83,1.38)
炭酸カルシウム1200mg投与後2時間単回35)
0.90(0.68,1.19)
0.94(0.72,1.23)
1.00(0.78,1.29)
フマル酸第一鉄324mg単回(空腹時)35)
0.44(0.36,0.54)
0.46(0.38,0.56)
0.43(0.35,0.52)
フマル酸第一鉄324mg単回(食後)35)
1.00(0.81,1.23)
0.98(0.81,1.20)
1.03(0.84,1.26)
フマル酸第一鉄324mg投与後2時間単回35)
0.92(0.74,1.13)
0.95(0.77,1.15)
0.99(0.81,1.21)
オメプラゾール40mg 1日1回36)
0.95(0.75,1.21)
0.97(0.78,1.20)
0.92(0.75,1.11)
prednisone(国内未発売)60mg 1日1回(漸減)37)
1.17(1.06,1.28)
1.11(1.03,1.20)
1.06(0.99,1.14)
リファンピシン注1)600mg 1日1回38)
50mg1日2回注1)
0.28(0.23,0.34)
0.46(0.38,0.55)
0.57(0.49,0.65)
リファンピシン注2)600mg 1日1回38)
50mg1日2回注2)
1.22(1.01,1.48)
1.33(1.15,1.53)
1.18(1.03,1.37)
リファブチン300mg 1日1回38)
0.70(0.57,0.87)
0.95(0.82,1.10)
1.16(0.98,1.37)
Tipranavir(国内未発売)+リトナビル500mg+200mg1日2回39)
0.24(0.21,0.27)
0.41(0.38,0.44)
0.54(0.50,0.57)
テラプレビル750mg 8時間毎40)
1.37(1.29,1.45)
1.25(1.20,1.31)
1.19(1.11,1.26)
Boceprevir(国内未発売)800mg 8時間毎40)
13
1.08(0.91,1.28)
1.07(0.95,1.20)
1.05(0.96,1.15)
カルバマゼピン300mg 1日2回41)
0.27(0.24,0.31)
0.51(0.48,0.55)
0.67(0.61,0.73)
1.45(1.25,1.68)
1.33(1.11,1.59)
1.29(1.07,1.57)
注1)ドルテグラビル50mg1日2回投与とリファンピシンを併用したドルテグラビル50mg1日2回投与との比較注2)ドルテグラビル50mg1日1回投与とリファンピシンを併用したドルテグラビル50mg1日2回投与との比較
リルピビリンと主な薬剤の併用による薬物動態への影響を表-12及び表-13に示す。,,
リルピビリンの用量
リルピビリン併用時/非併用時の併用薬の薬物動態パラメータの幾何平均の比(90%信頼区間)
Cmin
ジダノシン400mg1日1回42)
150mg1日1回
13-21
1.12(0.99,1.27)
0.96(0.80,1.14)
テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩300mg1日1回43)
15-16
1.24(1.10,1.38)
1.23(1.16,1.31)
1.19(1.06,1.34)
ダルナビル800mg1日1回44)
14-15
0.89(0.68,1.16)
0.89(0.81,0.99)
0.90(0.81,1.00)
ロピナビル400mg1日2回45)
0.89(0.73,1.08)
0.99(0.89,1.10)
0.96(0.88,1.05)
ラルテグラビル400mg1日2回46)
24
1.27(1.01,1.60)
1.09(0.81,1.47)
1.10(0.77,1.58)
リファブチン300mg1日1回47)
14-17
1.01(0.94,1.09)
1.03(0.97,1.09)
1.03(0.93,1.14)
リファンピシン600mg1日1回48)
0.99(0.92,1.07)
1.02(0.93,1.12)
ケトコナゾール(経口剤:国内未発売)400mg1日1回49)
0.34(0.25,0.46)
0.76(0.70,0.82)
0.85(0.80,0.90)
オメプラゾール20mg1日1回50)
0.86(0.76,0.97)
0.86(0.68,1.09)
アセトアミノフェン500mg単回51)
0.92(0.85,0.99)
0.97(0.86,1.10)
エチニルエストラジオール0.035mg1日1回52)
1.09(1.03,1.16)
1.14(1.10,1.19)
1.17(1.06,1.30)
ノルエチステロン1mg1日1回52)
0.99(0.90,1.08)
0.89(0.84,0.94)
0.94(0.83,1.06)
アトルバスタチン40mg1日1回53)
0.85(0.69,1.03)
1.04(0.97,1.12)
1.35(1.08,1.68)
クロルゾキサゾン500mg単回54)
1.03(0.95,1.13)
0.98(0.85,1.13)
シルデナフィル50mg単回55)
75mg1日1回
0.93(0.80,1.08)
R(-)メサドンメサドン60~100mg1日1回56)
12-13
0.78(0.67,0.91)
0.84(0.74,0.95)
0.86(0.78,0.95)
S(+)メサドンメサドン60~100mg1日1回56)
0.79(0.67,0.92)
0.84(0.74,0.96)
0.87(0.78,0.97)
メトホルミン850mg単回57)
20
0.99(0.94,1.04)
1.02(0.95,1.10)
テラプレビル750mg 8時間毎1日3回58)
0.89(0.67,1.18)
0.95(0.76,1.18)
0.97(0.79,1.21)
シメプレビル150mg1日1回59)
21
0.96(0.83,1.11)
1.06(0.94,1.19)
1.10(0.97,1.26)
ジゴキシン0.5mg単回60)
22
0.98(0.93,1.04)
1.06(0.97,1.17)
算出不能:-
他剤併用時/非併用時のリルピビリンの薬物動態パラメータの幾何平均の比(90%信頼区間)
1.00(0.92,1.09)
1.00(0.95,1.06)
1.00(0.90,1.10)
0.99(0.83,1.16)
1.01(0.87,1.18)
0.96(0.81,1.13)
ダルナビル+リトナビル800mg+100mg1日1回44)
2.78(2.39,3.24)
2.30(1.98,2.67)
1.79(1.56,2.06)
ロピナビル・リトナビル400mg・100mg1日2回45)
1.74(1.46,2.08)
1.52(1.36,1.70)
1.29(1.18,1.40)
1.03(0.96,1.12)
1.12(1.05,1.19)
1.12(1.04,1.20)
0.51(0.48,0.54)
0.54(0.50,0.58)
0.65(0.58,0.74)
リファブチン300mg1日1回61)
10-18
0.52(0.46,0.59)
0.58(0.52,0.65)
0.69(0.62,0.76)
17-18
0.93(0.85,1.01)注1)
1.16(1.06,1.26)注1)
1.43(1.30,1.56)注1)
ファモチジン投与前12時間40mg単回62)
150mg単回
22-24
0.91(0.78,1.07)
0.99(0.84,1.16)
ファモチジン投与前2時間40mg単回62)
0.24(0.20,0.28)
0.15(0.12,0.19)
ファモチジン投与後4時間40mg単回62)
1.13(1.01,1.27)
1.21(1.06,1.39)
0.11(0.10,0.13)
0.20(0.18,0.23)
0.31(0.27,0.36)
1.76(1.57,1.97)
1.49(1.31,1.70)
1.30(1.13,1.48)
0.67(0.58,0.78)
0.60(0.51,0.71)
0.60(0.48,0.73)
1.26(1.16,1.38)
1.16(1.10,1.22)
1.09(1.01,1.18)
0.90(0.84,0.96)
0.90(0.81,0.99)
0.91(0.79,1.06)
1.18(1.09,1.28)
1.25(1.16,1.35)
1.17(1.08,1.27)
1.04(0.98,1.09)
0.98(0.92,1.05)
1.93(1.55,2.41)
1.78(1.44,2.20)
1.49(1.20,1.84)
1.04(0.95,1.13)
未算出:-注1)リルピビリン25mgを単剤として投与した時との比較
注)本剤の承認された用法及び用量は、「通常、成人には1回1錠(ドルテグラビルとして50mg及びリルピビリンとして25mg)を1日1回食事中又は食直後に経口投与する。」である。
抗レトロウイルス療法(NRTI2剤とインテグラーゼ阻害剤[INSTI]、NNRTI又はプロテアーゼ阻害剤のいずれか1剤)によりウイルス学的に抑制されているHIV-1感染症患者510例を対象とした非盲検比較試験において、ドルテグラビル50mgとリルピビリン25mgの1日1回併用投与群(DTG+RPV群)に254例、現行のレジメンを継続する群(継続投与群)に256例が無作為に割り付けられた。その結果、主要評価項目である投与48週時のHIV-1 RNA量が50copies/mL未満であった被験者の割合は、継続投与群の96%に対して、DTG+RPV群は95%であり、調整した群間差の95%信頼区間の下限値(-4.3%)は、非劣性マージン(-10%)より大きく、継続投与群に対するDTG+RPV群の非劣性が示された(外国人データ)63) 。副作用発現頻度は、DTG+RPV群で19%(47/252例)であった。主な副作用は、腹部膨満2%(5/252例)、頭痛2%(5/252例)、疲労2%(5/252例)、下痢2%(4/252例)及び悪心2%(4/252例)であった。なお、本試験における試験成績の要約を表-1に示した。
DTG+RPV群252例
継続投与群256例
48週
HIV-1 RNA量が50copies/mL未満
240例(95%)
245例(96%)
両群間の差(95%信頼区間)注2)
-0.6%(-4.3%,3.0%)
ウイルス学的な治療失敗注3)
2例(<1%)
注1)Intent-to-treat-exposed population注2)ベースラインの層別因子により調整注3)投与48週後にHIV-1 RNA量が50copies/mL以上であった症例、ウイルス学的効果が不十分で中止した症例、HIV-1 RNA量が50copies/mL未満ではなかったが他の理由で中止した症例、抗レトロウイルス療法を変更した症例
抗レトロウイルス療法(NRTI2剤とINSTI、NNRTI又はプロテアーゼ阻害剤のいずれか1剤)によりウイルス学的に抑制されているHIV-1感染症患者518例を対象とした非盲検比較試験において、ドルテグラビル50mgとリルピビリン25mgの1日1回併用投与群(DTG+RPV群)に262例、現行のレジメンを継続する群(継続投与群)に256例が無作為に割り付けられた。その結果、主要評価項目である投与48週時のHIV-1 RNA量が50copies/mL未満であった被験者の割合は、継続投与群とDTG+RPV群ともに94%であり、調整した群間差の95%信頼区間の下限値(-3.9%)は、非劣性マージン(-10%)より大きく、継続投与群に対するDTG+RPV群の非劣性が示された64) (外国人データ)。副作用発現頻度は、DTG+RPV群で19%(50/261例)であった。主な副作用は、頭痛2%(6/261例)、鼓腸2%(5/261例)、下痢2%(4/261例)及び浮動性めまい2%(4/261例)であった。なお、本試験における試験成績の要約を表-2に示した。
DTG+RPV群261例
継続投与群255例
246例(94%)
240例(94%)
0.2%(-3.9%,4.2%)
1例(<1%)
4例(2%)
健康成人60例を対象にリルピビリン25mg(臨床用量)を1日1回反復経口投与し、リルピビリンの定常状態時のQTcF間隔に及ぼす影響を検討した結果、QTcF間隔に対し臨床的に有意な影響は認められなかった(プラセボとの差の最大値:2.2ms)[プラセボ及び陽性対照(moxifloxacin 400mg1日1回)を用いた無作為割付クロスオーバー試験](外国人データ)。なお、健康成人におけるQT/QTc評価試験において、高用量のリルピビリン(75mg及び300mg)注)を1日1回反復経口投与した時、QTcF間隔のベースラインからの変化量のプラセボとの差の平均値(95%信頼区間の上限)はそれぞれ10.7(15.3)ms及び23.3(28.4)msであった65),66) (外国人データ)。,注)リルピビリン単剤の承認されている1日用量は25mgであるが、本剤の承認された用法及び用量は、「通常、成人には1回1錠(ドルテグラビルとして50mg及びリルピビリンとして25mg)を1日1回食事中又は食直後に経口投与する。」である。
ドルテグラビルはレトロウイルスの複製に必要な酵素であるHIVインテグラーゼの活性部位に結合することによってその活性を阻害し、ウイルスDNAの宿主DNAへの組込みを抑制する。
リルピビリンはジアリルピリミジン骨格を有し、HIV-1に作用するNNRTIである。リルピビリンは、HIV-1逆転写酵素(RT)を非競合的に阻害し、ヒトDNAポリメラーゼα、β及びγを阻害しない。
HIV-1 BaL株及びHIV-1 NL432株に感染させた末梢血単核球を用いた時のドルテグラビルのウイルス複製に対する50%阻害濃度(IC50)は、それぞれ0.51及び0.53nMであり、HIV-1 ⅢB株に感染させたMT-4細胞を用いた時のIC50は2.1nMであった(in vitro)。13種のHIV-1臨床分離株(サブタイプB)のインテグラーゼコード領域を導入した組換えウイルスに対するドルテグラビルのIC50(平均値)は0.52nMであり、その活性は実験室株に対する抗ウイルス活性と同程度であった。24種のHIV-1臨床分離株[グループM(サブタイプA、B、C、D、E、F、G)及びグループO]並びに3種のHIV-2臨床分離株からなるパネル株を感染させた末梢血単核球を用いた時のドルテグラビルのIC50(幾何平均)はHIV-1株及びHIV-2株でそれぞれ0.20nM(範囲は0.02~2.14nM)及び0.18nM(範囲は0.09~0.61nM)であった(in vitro)。
T細胞株に急性感染させたHIV-1 ⅢB株に対するリルピビリンのウイルス増殖に対するIC50(中央値)は、0.73nMであった(in vitro)。24種のHIV-1臨床分離株[グループM及びグループO]を感染させた末梢血単核球でのリルピビリンのIC50はそれぞれ0.07~1.01nM、2.88~8.45nMであった(in vitro)。
ドルテグラビル及びリルピビリンを併用したin vitro試験において、拮抗作用は認められなかった。
HIV-1 ⅢB株及びHIV-1 NL432株をそれぞれ112及び56日間継代培養した試験でみられたインテグラーゼ領域のアミノ酸変異はS153Y、S153F、E92Q及びG193Eであり、FC(各種分離株に対するIC50/野生型HIV-1株に対するIC50)の最大値は4.1であった。また、HIV-1臨床分離株(サブタイプB、C及びA/G)を更に長期間継代培養した試験でみられた変異はG118R(FC=10)、S153T及びR263K(FC=1.5)であった(in vitro)。
異なる由来及びサブタイプの野生型又はNNRTI耐性HIV-1株を用いたin vitro耐性獲得試験において、リルピビリン耐性株が出現した。この耐性株で最も高頻度でみられたアミノ酸変異はL100I、K101E、V108I、E138K、V179F、Y181C、H221Y、F227C及びM230Iであった。これまでに実施されたin vitro及びin vivoでの検討結果から、ベースライン時にK101E、K101P、E138A、E138G、E138K、E138R、E138Q、V179L、Y181C、Y181I、Y181V、Y188L、H221Y、F227C、M230I及びM230Lのアミノ酸変異を有する株は、リルピビリンの抗ウイルス作用に影響を及ぼす可能性があると考えられた。
海外第Ⅲ相臨床試験(SWORD-1:201636試験及びSWORD-2:201637試験)において投与48週までにウイルス学的中止基準を満たした症例は全体で4例であった。そのうち、ドルテグラビル+リルピビリン投与群の1例(アドヒアランス不良)でNNRTI耐性変異であるK101K/Eが認められたが、リルピビリンに対する感受性の低下はみられなかった(FC=1.2)。本症例においてINSTI耐性変異は認められなかった。その他の3例では耐性変異は認められなかった。
部位特異的変異を有する60種のINSTI耐性HIV-1ウイルスパネル株(28種は単一アミノ酸変異、32種は二重又は多重変異)を用いてドルテグラビルの抗ウイルス活性を検討した。単一のINSTI耐性変異(T66K、I151L及びS153Y)を有するウイルスでは、ドルテグラビルに対する感受性が2倍以上(2.3~3.6倍)低下した。複数の変異(T66K/L74M、E92Q/N155H、G140C/Q148R、G140S/Q148H、G140S/Q148R、G140S/Q148K、Q148R/N155H、T97A/G140S/Q148及びE138/G140/Q148)を有するウイルスでは、ドルテグラビルに対する感受性が2倍以上(2.5~21倍)低下した(in vitro)。705種のラルテグラビル耐性臨床分離株のうち93.9%の株に対するFCは10以下であった(in vitro)。
リルピビリンは、逆転写酵素にK103N及びY181C等のNNRTI耐性変異を1個導入した67株のうち64株(96%)に抗ウイルス活性を示した。リルピビリンへの感受性の低下をもたらした単一のアミノ酸変異はK101P、Y181I及びY181Vであった。K103のアミノ酸変異は、単一ではリルピビリンに対する感受性を低下させなかったが、K103N及びL100Iの二重変異では、リルピビリンに対する感受性が7倍低下した。エファビレンツ及びネビラピンのどちらか一方又は両方に耐性を示す4786株のHIV-1組換え型臨床分離株のうち62%の株は、リルピビリンに対して感受性を維持していた(FC≦BCO)。
ドルテグラビルナトリウム(Dolutegravir Sodium)
Monosodium (4R,12aS)-9-{[(2,4-difluorophenyl)methyl]carbamoyl}-4-methyl-6,8-dioxo-3,4,6,8,12,12a-hexahydro-2H-pyrido[1',2':4,5]pyrazino[2,1-b][1,3]oxazin-7-olate
C20H18F2N3NaO5
441.36
白色~淡黄白色の粉末。水に溶けにくく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
1型結晶は約350℃で溶融と同時に分解する。
2.16±0.01(23℃)
リルピビリン塩酸塩(Rilpivirine Hydrochloride)
4-{[4-({4-[(1E)-2-Cyanoethenyl]-2,6-dimethylphenyl}amino)pyrimidin-2-yl]amino}benzonitrile monohydrochloride
C22H18N6・HCl
402.88
白色の粉末。メタノールに溶けにくく、エタノールに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
約250℃で溶融と同時に分解する。
4.86(1-オクタノール/pH 7.0リン酸緩衝液)(21℃)
湿気を避けるため、乾燥剤を同封した元の容器にて保存し、使用の都度、密栓すること。
30錠[瓶、バラ、乾燥剤入り]
1) **Zash R, et al.:International AIDS Conference 2022. Poster PELBB02
2) Dickinson L, et al.:Clin Infect Dis. 2021;73:e1200-e1207
3) 社内資料:第Ⅰ相試験(201676)
4) Moltó J, et al.:Antimicrob Agents Chemother. 2016;60(4):2564-2566
5) Bollen P, et al.:AIDS. 2016;30:1490-1491
6) **社内資料:第Ⅰ相試験(ING115381、テビケイ錠50mg 2014年3月24日承認、CTD 2.7.2.2.1.2.1.)
7) 社内資料:リルピビリンの薬物動態の検討(TMC278-IFD4005)
8) 社内資料:第Ⅰ相試験(201674)
9) **社内資料:分布に関する試験(2011N119355、テビケイ錠50mg 2014年3月24日承認、CTD 2.4.3.3.3.1.)
10) 社内資料:リルピビリンの蛋白結合に関する検討(TMC278-NC112)
11) **社内資料:代謝に関する試験(RD2008/01339、テビケイ錠50mg 2014年3月24日承認、CTD 2.4.3.3.6.1.)
12) **社内資料:代謝に関する試験(RD2008/00373、テビケイ錠50mg 2014年3月24日承認、CTD 2.4.3.3.6.1.)
13) 社内資料:リルピビリンの代謝に関する検討(TMC278-NC141)
14) 社内資料:リルピビリンの薬物動態の検討(TMC278-C119)
15) **社内資料:海外第Ⅰ相試験(ING113097、テビケイ錠50mg 2014年3月24日承認、CTD 2.7.2.2.1.2.2.)
16) 社内資料:リルピビリンの薬物動態の検討(TMC278-C130)
17) Weller S, et al.:Eur J Clin Pharmacol. 2014;70(1):29-35
18) **社内資料:分布に関する試験(RD2008/00361、テビケイ錠50mg 2014年3月24日承認、CTD 2.4.3.3.3.2.)
19) **社内資料:分布に関する試験(2011N112380、テビケイ錠50mg 2014年3月24日承認、CTD 2.4.3.3.3.2.)
20) **社内資料:排泄に関する試験(2010N104937、テビケイ錠50mg 2014年3月24日承認、CTD 2.4.3.3.6.2.)
21) **社内資料:排泄に関する試験(2013N161621、テビケイ錠50mg 2014年3月24日承認、CTD 2.4.3.3.6.2.)
22) 社内資料:海外臨床試験(ING111855)
23) 社内資料:海外臨床試験(ING115698)
24) 社内資料:海外臨床試験(ING111322)
25) 社内資料:海外臨床試験(ING111604)
26) 社内資料:海外臨床試験(201167)
27) Ross LL, et al.:BMC Infect Dis. 2016;16:347
28) 社内資料:海外臨床試験(ING111854)
29) 社内資料:海外臨床試験(ING111405)
30) **社内資料:海外臨床試験(ING114005、テビケイ錠50mg 2014年3月24日承認、CTD 2.7.2.2.1.3.13.)
31) 社内資料:海外臨床試験(ING111603)
32) 社内資料:海外臨床試験(ING112934)
33) 社内資料:海外臨床試験(ING113068)
34) 社内資料:海外臨床試験(ING111602)
35) 社内資料:海外臨床試験(ING116898)
36) 社内資料:海外臨床試験(ING112941)
37) 社内資料:海外臨床試験(ING115696)
38) 社内資料:海外臨床試験(ING113099)
39) 社内資料:海外臨床試験(ING113096)
40) 社内資料:海外臨床試験(ING115697)
41) Song I, et al. : Eur J Clin Pharmacol. 2016;72:665-670
42) 社内資料:ジダノシンとリルピビリンの相互作用(TMC278-C106)
43) 社内資料:テノホビルとリルピビリンの相互作用(TMC278-C104)
44) 社内資料:ダルナビル/リトナビルとリルピビリンの相互作用(TMC278-C112)
45) 社内資料:ロピナビル/リトナビルとリルピビリンの相互作用(TMC278-C105)
46) 社内資料:ラルテグラビルとリルピビリンの相互作用(TMC278-C153)
47) 社内資料:リファブチンとリルピビリンの相互作用(TMC278-C125)
48) 社内資料:リファンピシンとリルピビリンの相互作用(TMC278-C108)
49) 社内資料:ケトコナゾールとリルピビリンの相互作用(TMC278-C127)
50) 社内資料:オメプラゾールとリルピビリンの相互作用(TMC278-C114)
51) 社内資料:アセトアミノフェンとリルピビリンの相互作用(TMC278-C109)
52) 社内資料:エチニルエストラジオール/ノルエチステロンとリルピビリンの相互作用(TMC278-C136)
53) 社内資料:アトルバスタチンとリルピビリンの相互作用(TMC278-C116)
54) 社内資料:クロルゾキサゾンとリルピビリンの相互作用(TMC278-C139)
55) 社内資料:シルデナフィルとリルピビリンの相互作用(TMC278-C123)
56) 社内資料:メサドンとリルピビリンの相互作用(TMC278-C121)
57) 社内資料:メトホルミンとリルピビリンの相互作用(TMC278IFD1004)
58) Kakuda T, et al.:J Clin Pharmacol. 2014;54(5):563-573
59) 社内資料:シメプレビルとリルピビリンの相互作用(TMC435-C114)
60) 社内資料:ジゴキシンとリルピビリンの相互作用(TMC278IFD1001)
61) 社内資料:リファブチンとリルピビリンの相互作用(TMC278IFD1003)
62) 社内資料:ファモチジンとリルピビリンの相互作用(TMC278-C140)
63) 社内資料:海外臨床試験(201636)
64) 社内資料:海外臨床試験(201637)
65) 社内資料:リルピビリンのQT間隔に対する作用(TMC278-C152)
66) 社内資料:リルピビリンのQT間隔に対する作用(TMC278-C131)
67) 社内資料:第Ⅰ相試験(212312)
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