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処方箋医薬品注)
本剤の成分又はトリアゾール誘導体に対し過敏症の既往歴のある患者
他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないLennox-Gastaut症候群における強直発作及び脱力発作に対する抗てんかん薬との併用療法
4歳以上の小児
4歳以上の小児及び成人
体重
15.0~30.0kg
30.1~50.0kg
50.1~70.0kg
70.1kg以上
1・2日目
200mg/日
400mg/日
3日目以降
2日間毎に200mg以下ずつ漸増する。
2日間毎に400mg以下ずつ漸増する。
維持用量
1000mg/日
1800mg/日
2400mg/日
3200mg/日
本剤の投与による薬剤性過敏症症候群が報告されている。
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与し、本剤投与前及び投与中は定期的に心電図検査を実施するなど、患者の状態を慎重に観察すること。本剤投与によりQT間隔が過度に短縮するおそれがある。
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ、患者の状態を慎重に観察しながら投与することとし、必要に応じて投与量を調節するなど適切な処置を行うこと。重度の肝障害患者を対象とした臨床試験は実施していない。
本剤は肝臓で代謝されるため、血中濃度が上昇するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験で、妊娠ラットに投与したとき、非妊娠ラットと比較して、母動物の摂餌量減少の増強及び体重増加抑制の増強が報告されている。また、妊娠ラットに150mg/kgを経口投与したとき、母動物毒性に起因する出生後初期の出生児死亡率の増加及び出生児の生後体重の増加抑制が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ラット及びウサギに14C‐ルフィナミドを経口投与したとき、乳汁中へ移行することが報告されている。
一般に高齢者では生理機能が低下している。なお、外国での試験では、高齢者と非高齢者との間で、薬物動態に明らかな差は認められていない。
バルプロ酸ナトリウム
,,
本剤の血中濃度が上昇することがあるので、必要に応じて本剤の用量を調節すること。
相手薬剤により代謝酵素であるカルボキシエステラーゼが阻害され、本剤のクリアランスが低下する。
フェノバルビタール
プリミドン
カルバマゼピン
本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
機序は不明である。
フェニトイン
本剤の血中濃度が低下する可能性がある。また、相手薬剤の血中濃度を上昇させるおそれがある。
CYP3A4(又はCYP3A)で代謝される薬剤
エトスクシミド
トピラマート
ゾニサミド
トリアゾラム等
,
相手薬剤の代謝を促進し、作用を減弱させるおそれがある。
本剤のCYP3A4に対する誘導作用によると考えられる。
経口避妊薬
初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害等の臓器障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。
発熱、眼充血、紅斑、水疱・びらん、咽頭痛等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
10%以上
3~10%未満
3%未満
頻度不明
過敏症
発疹
消化器
食欲減退(17.2%)
嘔吐(12.1%)
便秘(10.3%)
悪心
精神神経系
傾眠(20.7%)
浮動性めまい、てんかん重積状態、激越、頭痛
精神運動亢進、運動失調、痙攣
攻撃性、嗜眠
その他
体重減少
疲労、複視、霧視
本剤は血液透析により一部除去可能であり、発現している症状の程度に応じて血液透析の実施を考慮すること。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
海外で実施された複数の抗てんかん薬における、てんかん、精神疾患等を対象とした199のプラセボ対照比較試験の検討結果において、自殺念慮及び自殺企図の発現リスクが、抗てんかん薬の服用群でプラセボ群と比較して約2倍高く(抗てんかん薬服用群:0.43%、プラセボ群:0.24%)、抗てんかん薬の服用群では、プラセボ群と比べ1000人あたり1.9人多いと計算された(95%信頼区間:0.6-3.9)。また、てんかん患者のサブグループでは、プラセボ群と比べ1000人あたり2.4人多いと計算されている。
健康成人を対象にルフィナミドを1日2回に分けて、800mg/日注3)から食後に経口投与を開始し、3日ごとに増量した場合の800、1600、2400及び3200mg/日注3)における定常状態の平均血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりである(被験者の体重の平均値±標準偏差は72.1±10.8kg)1)(外国人データ)。
1日投与量(mg/日)
n
Cmax(µg/mL)
tmax注2)(hr)
AUC0-12(µg・hr/mL)
800注3)
14注1)
8.93±1.89
3.00(2.00、6.04)
84.90±22.80
1600注3)
14
15.58±4.32
3.00(3.00、6.00)
153.00±46.20
2400注3)
20.41±5.75
3.50(1.99、6.01)
201.00±65.70
3200注3)
10
23.18±6.06
4.00(2.00、4.07)
229.00±57.10
(Mean±S.D.)
注)国内での承認用法及び用量と異なる
健康成人に400mgを絶食下及び食後に単回経口投与注3)したとき、食後投与では絶食下と比べ血漿中ルフィナミドのCmax及びAUCはそれぞれ56%及び34%上昇したが、tmax及びt1/2は一定であった2)(外国人データ)。
34%(in vitro、濃度0.62~4.83μmol/L)3)
ルフィナミドのヒト代謝に関与する主な酵素はカルボキシエステラーゼである。なお、主代謝物は薬理学的に不活性である。ヒトではチトクローム P450による酸化的代謝又はグルタチオン抱合は認められなかった4),5)。
健康成人男性に14C-ルフィナミド600mgを食後に単回経口投与注3)したとき、投与後48時間までに投与量の66%が主代謝物として、2%が未変化体として尿中より回収された。投与後168時間までに投与量の85%の放射能が尿中から、14%が糞中から回収された5)(外国人データ)。
腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス30mL/分未満)にルフィナミド400mgを食後に単回経口投与注3)した時の薬物動態は健康成人の薬物動態と類似していた。ルフィナミド400mgの食後単回経口投与注3)3時間後に透析を受けた腎機能障害患者のCmax及びAUCはそれぞれ16%及び29%低下した7)(外国人データ)。
健康高齢者(66~77歳)及び健康成人を対象としてルフィナミドの単回経口投与時(400mg)注3)と反復経口投与時(800mg/日)注3)の薬物動態を検討した結果、ルフィナミドのCmax及びAUCに年齢に関連する有意な差は認められなかった6)(外国人データ)。
母集団薬物動態解析の結果より、ルフィナミド併用によるカルバマゼピン、ラモトリギン、フェノバルビタール及びフェニトインの血漿中濃度の変動は21%以内であった。また、フェニトインの血漿中濃度を7~21%上昇させると予測されたが、フェニトインは非線形性の薬物動態を示すため、フェニトインの血漿中濃度はモデル予測値を上回る可能性がある。なお、トピラマート及びバルプロ酸への影響は認められなかった8)(外国人データ)。
母集団薬物動態解析の結果より、カルバマゼピン、フェニトイン、プリミドン及びフェノバルビタールは、ルフィナミドの血漿中濃度を低下させることが示された。一方、バルプロ酸は、ルフィナミドの血漿中濃度を上昇させ、特に30kg未満の患者において、85%まで上昇させる可能性がある。なお、ラモトリギン、トピラマート及びベンゾジアゼピン系の薬剤の影響は認められなかった9)(外国人データ)。,
併用抗てんかん薬
ルフィナミドの血漿中濃度に対する併用抗てんかん薬の影響
22~30%減少注5)(カルバマゼピンの用量に依存)
26~50%減少注5)
バルプロ酸
14~85%増加注5)(バルプロ酸の血漿中濃度に依存)
健康成人21名にルフィナミド800mg/日注6)を1日2回に分けて11日間食後に反復経口投与し、最終投与時にトリアゾラム0.25mgを食後併用投与したとき、単独投与時と比較してトリアゾラムのCmax及びAUCはそれぞれ24%及び36%低下した10)(外国人データ)。
健康成人男性19名にルフィナミド800mg/日注6)を1日2回に分けて11日間食後に反復経口投与し、最終投与時にオランザピン5mgを食後に併用投与したとき、単独投与時と比較してオランザピンのCmax及びAUCに影響は認められなかった10)(外国人データ)。
健康成人女性24名に経口避妊薬(1日1回)及びルフィナミド1600mg/日注6)を1日2回に分けて14日間食後に反復経口投与したとき、ルフィナミド併用時のエチニルエストラジオールのCmax及びAUCは、ルフィナミド非併用時と比較してそれぞれ31%及び22%低下した。一方、ノルエチステロンのCmax及びAUCは、それぞれ18%及び14%低下した10)(外国人データ)。
ルフィナミドのカルボキシエステラーゼによる代謝はバルプロ酸により阻害される可能性が示された11)。
体重15.0kg以上で4~30歳のLennox-Gastaut症候群患者59例を対象に本剤又はプラセボを12週間食後に経口投与する二重盲検比較試験(他の抗てんかん薬との併用療法)を実施した。維持用量は15.0~30.0kgの患者には1日1000mg、30.1~50.0kgの患者には1日1800mg、50.1~70.0kgの患者には1日2400mg、70.1kg以上の患者には1日3200mgと設定した。その結果、本剤群では強直・脱力発作頻度がプラセボ群と比較して有意に減少した。また、副作用の発現率は、本剤群62.1%(18/29例)、プラセボ群16.7%(5/30例)であった。本剤群で発現率の高かった副作用は、食欲減退17.2%(5/29例)、傾眠17.2%(5/29例)及び嘔吐13.8%(4/29例)であった。プラセボ群で複数例に発現した副作用はなかった13)。
強直・脱力発作頻度変化率注7)
ルフィナミド群(28例注8))
プラセボ群(30例)
中央値最小値、最大値
-24.20%-93.5%、27.2%
-3.25%-81.6%、151.9%
群間差注9)[90%信頼区間]
-26.65%[-40.30%、-11.80%]
優越性検定注10)
0.003
第Ⅲ相試験を完了した54例を対象として、長期投与試験(最長約16.3ヵ月)を実施した。その結果、各評価時期において強直・脱力発作頻度の減少が継続して認められ、投与40週後の強直・脱力発作頻度変化率(中央値)は-47.60%であった。また、副作用発現率は68.5%(37/54例)であった。発現率10%以上の副作用は、傾眠20.4%(11/54例)、食欲減退16.7%(9/54例)、便秘11.1%(6/54例)嘔吐11.1%(6/54例)であった14)。
強直・脱力発作頻度変化率注11)
12週
24週
32週
40週
例数
46
43
42
41
中央値
最小値
最大値
-39.30%
-100.0%
125.2%
-40.60%
85.7%
-46.80%
75.0%
-47.60%
833.2%
健康成人117名にルフィナミド2400、3200、4800及び7200mg/日又はプラセボを1日2回に分けて食後に3日ずつ漸増反復経口投与注)し、さらにプラセボ群では1日間の休薬後にモキシフロキサシン400mgを食後に単回投与した時のQTcF間隔を測定した。QTcF間隔は2400~7200mg/日投与で、プラセボと比較し最大16.1~20.2msec短縮した12)(外国人データ)。
薬剤
投与後時間(hr)
プラセボとの差の最大値[90%信頼区間](msec)
ルフィナミド2400mg/日注12)
4
-16.7[-20.3、-13.1]
ルフィナミド3200mg/日注12)
8
-16.1[-19.5、-12.7]
ルフィナミド4800mg/日注12)
-20.2[-24.2、-16.2]
ルフィナミド7200mg/日注12)
-20.2[-24.3、-16.1]
モキシフロキサシン400mg/日
3
18.7[14.9、22.5]
ルフィナミドの作用機序は確定していないが、in vitro試験結果から、電位依存性ナトリウムチャネルの関与が示唆されている。ルフィナミドはラット大脳皮質神経細胞の電位依存性ナトリウムチャネルの不活性化状態からの回復を遅延させた。また、マウスの脊髄神経細胞におけるナトリウム依存性活動電位の持続性高頻度発火を抑制した15)。
マウス及びラットの最大電撃痙攣を抑制した。その抑制作用は強く、ED50値は以下(18.2.2)モデルよりも低い値を示した16)。
マウスにおけるペンチレンテトラゾール誘発痙攣を抑制したが、ラットでは抑制しなかった。マウスにおけるピクロトキシン誘発痙攣、ストリキニーネ誘発痙攣を高用量で部分的に抑制した17)。
ネコにおける痙攣発現を抑制した18)。
ルフィナミド(Rufinamide)
1-(2,6-Difluorobenzyl)-1H-1,2,3-triazole-4-carboxamide
C10H8F2N4O
238.19
ルフィナミドは白色の結晶性の粉末である。本品はメタノール及びテトラヒドロフランに溶けにくく、エタノール(99.5)及びアセトニトリルには、極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
約238℃
log P=0.65(1-オクタノール/水)
100錠[10錠(PTP)×10]
1) 社内資料:外国人健康成人を対象とした臨床第I相反復投与試験(外国試験)(2013年3月25日承認、CTD 2.7.6.17) [INO-0001]
2) 社内資料:外国人健康成人を対象とした食事の影響検討試験(外国試験)(2013年3月25日承認、CTD 2.7.6.8) [INO-0002]
3) 社内資料:ルフィナミドのin vitroヒト血清蛋白結合率(2013年3月25日承認、CTD 2.7.2) [INO-0003]
4) 社内資料:ルフィナミドのin vitro代謝(2013年3月25日承認、CTD 2.6.4.5.7) [INO-0004]
5) 社内資料:外国人健康成人を対象とした14C-ルフィナミド単回投与時の薬物動態試験(外国試験)(2013年3月25日承認、CTD 2.7.6.14) [INO-0005]
6) 社内資料:外国人健康高齢者を対象とした臨床第I相単回及び反復投与時の薬物動態試験(外国試験)(2013年3月25日承認、CTD 2.7.6.18) [INO-0006]
7) 社内資料:腎機能障害患者を対象とした薬物動態試験(外国試験)(2013年3月25日承認、CTD 2.7.6.19) [INO-0007]
8) 社内資料:併用抗てんかん薬の母集団薬物動態解析(2013年3月25日承認、CTD 2.7.2.3.2.4.3) [INO-0008]
9) 社内資料:ルフィナミドの母集団薬物動態解析(2013年3月25日承認、CTD 2.7.2.3.2.4.2) [INO-0009]
10) Perucca, E. et al.: Epilepsia, 2008;49(7):1123-1141 [INO-0010]
11) Williams, E. T. et al.: Drug Metab. Lett., 2011;5(4):280-289 [INO-0011]
12) 社内資料:外国人健康成人におけるQT/QTc評価試験(外国試験)(2013年3月25日承認、CTD 2.7.6.24) [INO-0012]
13) 社内資料:Lennox-Gastaut症候群患者を対象とした臨床第Ⅲ相二重盲検比較試験(国内試験)(2013年3月25日承認、CTD 2.7.6.25) [INO-0013]
14) 社内資料:Lennox-Gastaut症候群患者を対象とした臨床第Ⅲ相継続長期投与試験(国内試験)(2013年3月25日承認、CTD 2.7.6.27) [INO-0014]
15) 社内資料:イオンチャネルに対する作用(2013年3月25日承認、CTD 2.6.2.2.1) [INO-0018]
16) 社内資料:最大電撃痙攣に対する作用(ラット、マウス)(2013年3月25日承認、CTD 2.6.2.2.2.1) [INO-0015]
17) 社内資料:薬物誘発痙攣に対する作用(マウス)(2013年3月25日承認、CTD 2.6.2.2.2.2.1) [INO-0016]
18) 社内資料:キンドリングに対する作用(ネコ)(2013年3月25日承認、CTD 2.6.2.2.3.2) [INO-0017]
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