当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
処方箋医薬品注)
本態性高血圧症、腎性高血圧症、褐色細胞腫による高血圧症
通常成人には、ブナゾシン塩酸塩として1日1.5mgより投与を始め、効果が不十分な場合は1日3~6mgに漸増し、1日2~3回に分割し食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は12mgまでとする。
錠0.5mg:通常成人には1日3錠より投与を始め、効果が不十分な場合は1日6~12錠まで漸増し、1日2~3回に分割し食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
錠1mg:成人には1日3~6錠を1日2~3回に分割し食後経口投与する。年齢、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は12錠までとする。なお、通常の用法・用量はブナゾシン塩酸塩として1日1.5mgより投与を始め、効果不十分の場合は1日3~6mgまで漸増し、1日2~3回に分割し食後経口投与する。
最高血中濃度が上昇することがある。
本剤は主として肝で抱合を受けて糞中に排泄されるので、肝機能の低下している患者では血中濃度が上昇するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で催奇形作用が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。
作用が増強されるおそれがあるので、減量するなど注意すること。
相加的な降圧作用の増強による。
本剤の作用が減弱することがある。
相手薬剤の肝薬物代謝酵素誘導により、本剤の血中濃度が低下することがある。
併用により症候性低血圧があらわれるとの報告がある。
相手薬剤の血管拡張作用により、本剤の降圧作用が増強されるおそれがある。
失神、意識喪失(多くは一過性の血圧低下による)があらわれることがあるので、そのような場合には本剤の投与を中止し、仰臥位をとらせるなど適切な処置を行うこと。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
精神神経系
めまい、頭痛、倦怠感、眠気
頭重、しびれ感、意識低下、耳鳴
脱力感、不眠
循環器
動悸、立ちくらみ、起立性低血圧
頻脈、胸部不快感、胸部圧迫感
低血圧
消化器
悪心、口渇
腹痛、胃部不快感、下痢、便秘、食欲不振、嘔吐
肝臓
AST、ALTの上昇等
γ-GTPの上昇等
泌尿器
頻尿
尿失禁、夜間尿
過敏症
発疹、瘙痒
その他
鼻閉、浮腫
顔面潮紅、肩こり、かすみ目、発汗、息苦しさ
のぼせ
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
健康成人男子12名に、ブナゾシン塩酸塩として2mg(錠1mgを2錠)を食後経口投与したとき、血漿中未変化体濃度の推移は投与1時間後に最高血漿中濃度(Cmax)22.48ng/mLに達し、以後減少する。消失半減期は1.51時間であり、血漿中濃度曲線下面積(AUC)は54.68ng・hr/mLであった1) 。
Cmax(ng/mL)
tmax(hr)
AUC(0-∞)(ng・hr/mL)
MRT(hr)
22.48±2.41
0.96±0.16
54.68±5.72
2.60±0.15
Mean±S.E.M., n=12MRT:Mean residence time(平均滞留時間)
健康成人(18名)を対象に錠0.5mg、錠1mgの生物学的同等性を検討した。ブナゾシン塩酸塩として3mgを各々1回経口投与し、血漿中濃度推移を比較したところ、錠剤間で差異は認められず、同等であった。
本剤投与後24時間の未変化体の尿中排泄率は約0.7%であり、投与量の大部分が肝で代謝をうけて、代謝物として尿及び糞中排泄されるものと考えられる。
二重盲検比較試験を含む総計796例の臨床試験成績の概要は次のとおりである2),3),4),5) 。
本態性高血圧症に対する降圧効果は下降以上で60.5%(417/689)であり(やや下降以上を含めると78.7%)、1年以上の長期投与例においても安定した降圧効果を示した。また、二重盲検比較試験によって本剤の単独投与及び利尿降圧剤との併用投与で有用性が認められている。
慢性糸球体腎炎、慢性腎不全などによる腎性高血圧症に対する降圧効果は下降以上で60.0%(30/50)であった(やや下降以上を含めると76.0%)。
褐色細胞腫による高血圧症に対する降圧効果は下降以上で86.7%(13/15)であった。
ブナゾシン塩酸塩は心血管系のα1受容体を選択的に遮断し、末梢血管抵抗を減少し、降圧作用を示す。
ラット輸精管を用いたin vitroの実験で、ブナゾシン塩酸塩はα1受容体を選択的に遮断し、α2受容体には影響を与えない。このため、交感神経末端のα2受容体を介するノルアドレナリンのネガティブ・フィードバック機構を阻害しないため、ノルアドレナリンの過剰放出を起こさない6) 。また、モルモット腸間膜動脈及び腸間膜静脈を用いたin vitroの実験で、ブナゾシン塩酸塩はα1受容体を選択的に遮断し、高濃度でもα2受容体には影響を与えない7) 。
ブナゾシン塩酸塩は末梢血管のα1受容体を選択的に遮断し、血管を拡張させ、自然発症高血圧ラット、DOCA・食塩高血圧ラット、腎性高血圧イヌにおいて降圧作用を示す。さらにブナゾシン塩酸塩は、降圧に伴う生体反応である体液性昇圧因子を増加させない8),9),10) 。
ブナゾシン塩酸塩(Bunazosin Hydrochloride)
4-Amino-2-(4-butanoyl-1, 4-diazepan-1-yl)-6, 7-dimethoxyquinazoline monohydrochloride
C19H27N5O3・HCl
409.91
ブナゾシン塩酸塩は白色の結晶性の粉末である。本品はギ酸に極めて溶けやすく、水又はメタノールに溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
約273℃(分解)
0.215(水-1-オクタノール系)
100錠[10錠(PTP)×10]
1) 朝野芳郎ら:薬理と治療, 1992;20(12):4939-4945 DTA-0347
2) 金子好宏ら:医学のあゆみ, 1983;124(3):216-245 DTA-0087
3) 池田隆夫ら:診療と新薬, 1982;19(11):3133-3144 DTA-0096
4) Kawasaki T. et al.:Eur. J. Clin. Pharmacol., 1981;20:399-405 DTA-0110
5) 木田 修ら:臨牀と研究, 1981;58(9):2906-2909 DTA-0129
6) Shoji T.:Jpn. J. Pharmacol., 1981;31:361-368 DTA-0050
7) Suzuki H. et al.:Gen. Pharmacol., 1987;18(2):171-177 DTA-0176
8) Igarashi T. et al.:Jpn. Circ. J., 1977;41(8):903-911 DTA-0041
9) 南 勝ら:基礎と臨床, 1984;18(7):2849-2858 DTA-0048
10) 南 勝ら:基礎と臨床, 1985;19(14):6972-6984 DTA-0160
エーザイ株式会社 hhcホットライン
〒112-8088 東京都文京区小石川4-6-10
フリーダイヤル 0120-419-497
エーザイ株式会社
東京都文京区小石川4-6-10
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.