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処方箋医薬品注)
狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患
通常成人は、1回1カプセル(硝酸イソソルビドとして20mg)を1日2回、経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
血管拡張作用により、さらに血圧を低下させるおそれがある。
心拍出量が低下しショックを起こすおそれがある。
心室内圧較差の増強をもたらし、症状を悪化させるおそれがある。
高い血中濃度が持続するおそれがあるので、減量するなどして使用すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
本剤は、主として肝臓で代謝されるが、一般に肝機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがある。
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤
併用により、降圧作用を増強することがあるので、本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。
本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。
グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤
本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。
アルコール
血圧低下等が増強されるおそれがある。過度の血圧低下が起こった場合には、減量又は投与を中止し、必要に応じて昇圧剤投与等の適切な処置を行うこと。
血管拡張作用が増強される。
利尿剤
血圧低下作用を増強させる。
血管拡張剤硝酸・亜硝酸エステル系薬剤
頭痛、血圧低下等の副作用が増強されるおそれがある。過度の血圧低下が起こった場合には、減量又は投与を中止し、必要に応じて昇圧剤投与等の適切な処置を行うこと。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
循環器
めまい・ふらつき、熱感、潮紅、動悸
浮腫、血圧低下
精神神経系
頭痛、頭重
全身倦怠感、耳鳴
脱力感、不快感
消化器
悪心・嘔吐、胃部不快感・上腹部痛
食欲不振
肝臓
AST、ALTの上昇等
過敏症
発疹
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
本剤をかみくだいて服用すると、一過性の血中濃度の上昇に伴って頭痛が発生しやすくなるので、本剤はかまずに服用すること。
健康成人男子18名に本剤1カプセル(硝酸イソソルビドとして20mg)を単回経口投与した際、投与1時間~6時間にわたって安定した血漿中濃度(約2.0ng/mL)を示し、投与12時間後も0.4ng/mLと血漿中濃度の持続が認められた。一方、硝酸イソソルビド錠1錠(硝酸イソソルビドとして5mg)を単回経口投与した際、25.6分で最高血漿中濃度(5.8ng/mL)を示し、6時間後には0.07ng/mLに減少した。本剤は、従来の硝酸イソソルビド錠に比較して0.4ng/mL以上の血漿中濃度が約4倍長く持続した。
Cmax(ng/mL)
tmax(hr)
AUC240(ng・hr/mL)
2.7±0.14
3.5±0.50
21.0±1.63
(Mean±S.E., n=18)
狭心症、心筋梗塞患者5名に本剤1カプセル(20mg)を単回経口投与した際、投与1時間後の血漿中濃度は1.9ng/mLであり、冠動脈造影では平均19%の冠動脈径の拡大が認められた。投与後1~8時間の平均血漿中濃度は2.36ng/mLに維持され、投与8時間後でも2.0ng/mLと高値を示した。また投与6時間後及び8時間後の肺動脈拡張期圧は有意な低下(P<0.05)を示した1)。
本剤は、二重盲検試験及び一般臨床試験において、虚血性心疾患(労作性狭心症、労作兼安静時狭心症、安静時狭心症、心筋梗塞など)に1回1カプセルを1日2回経口投与したところ63.1%(321/509例)の有効率を示した2),3),4),5),6),7)。狭心症患者を対象にした二重盲検試験及び一般臨床試験で本剤の効果を検討したところ、投与後2週間で発作回数が約1/2と有意な減少を認めた。また、頓用硝酸剤の消費量においても、1/2から1/3と有意な減少を認めた2),3),6),7)。
硝酸・亜硝酸エステル系薬剤は、生成したNOがグアニル酸シクラーゼ(GC)を刺激することにより、cGMPの上昇を介し、血管平滑筋を弛緩させると考えられる8),9)。
麻酔イヌによる実験で、本薬は静脈系容量血管を拡張することにより、静脈還流の減少、肺動脈楔入圧及び左室拡張終期圧の低下(前負荷の軽減)をもたらす。同時に末梢動脈を拡張して、総末梢血管抵抗を減少(後負荷の軽減)させる。これらの作用により、心筋の酸素需要を軽減させる10),11)。
麻酔イヌによる実験で、本薬は比較的太い冠動脈(conductive vessel)を拡張し、冠血管抵抗を減少させるとともに側副血行路も拡張し、冠血流量の増加は軽微であるが、虚血部心筋、特に内膜下層心筋への血流供給の再配分をうながして、心筋の酸素供給を増加することが認められている12)。
KClであらかじめ、収縮させた子ウシの摘出冠動脈に本薬を添加すると、冠動脈の弛緩作用に比例してcGMPの産生が増加する13)。
硝酸イソソルビド(Isosorbide Dinitrate)
1,4:3,6-Dianhydro-D-glucitol dinitrate
C6H8N2O8
236.14
*硝酸イソソルビドは白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはないか、又は僅かに硝酸ようのにおいがある。本品はN,N-ジメチルホルムアミド又はアセトンに極めて溶けやすく、クロロホルム又はトルエンに溶けやすく、メタノール、エタノール(95)又はジエチルエーテルにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。本品は急速に熱するか又は衝撃を与えると爆発する。
*100カプセル[10カプセル(PTP)×10]、140カプセル[14カプセル(PTP)×10]、500カプセル(バラ)
1) 井上 清ら:医学と薬学,1983;9(1):247-253 NR-0372
2) 前田如矢ら:臨牀と研究,1982;59(1):255-261 NR-0366
3) 阿部 裕ら:臨牀と研究,1982;59(5):1622-1634 NR-0375
4) 柏木政伸ら:新薬と臨牀,1980;29(10):1687-1691 NR-0115
5) 長村好章ら:診療と新薬,1980;17(8):2119-2123 NR-0117
6) 中野 赳ら:新薬と臨牀,1985;34(8):1441-1446 NR-0592
7) 古川一郎ら:臨牀と研究,1986;63(6):2047-2053 NR-0727
8) Kukovetz W. R.:Cardiology, 1987; 74(S.1):12-19 NR-0838
9) 高田 芳伸ら,:薬局,1991;42(7):937-944 NR-1411
10) 平川千里ら:最新医学,1974;29(1):170-176 NR-0036
11) Wendt R. L.: J. Pharmacol. Exp. Ther.,1972;180(3):732-742 NR-0020
12) 高山幸男ら:脈管学,1981;21(5):351-357 NR-0347
13) Matlib M. A. et al.: Am. Heart J.,1985;110(1):204-212 NR-0728
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