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処方箋医薬品注)
通常、成人には、硝酸イソソルビドとして1時間あたり1.5~8mgを持続静注する。投与量は患者の病態に応じて適宜増減するが、増量は1時間あたり10mgまでとする。
通常、成人には、硝酸イソソルビドとして1時間あたり2~5mgを持続静注する。投与量は患者の病態に応じて適宜増減する。
さらに血圧を低下させるおそれがある。
血圧低下及び心拍出量低下のおそれがある。
本剤の添加剤D-ソルビトールが体内で代謝されて生成した果糖が正常に代謝されず、低血糖、肝不全、腎不全等が誘発されるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
本剤は、主として肝臓で代謝されるが、一般に肝機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがある。
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤
併用により、降圧作用を増強することがあるので、本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。
本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。
グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤
本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。
利尿剤
血圧低下等が増強されるおそれがある。過度の血圧低下が起こった場合には、減量又は投与を中止し、必要に応じて昇圧剤投与等の適切な処置を行うこと。
血圧低下作用を増強させる。
血管拡張剤
硝酸・亜硝酸エステル系薬剤
血管拡張作用が増強される。
このような場合には投与を中止し、昇圧剤投与等の適切な処置を行うこと。,
冠動脈造影時の冠攣縮寛解に際し、reperfusion injuryによると考えられる心室細動などの危険な不整脈(0.1%未満)があらわれることが報告されている。このような場合には、電気的除細動などの適切な処置を行うこと。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
循環器
血圧低下、めまい、動悸、四肢浮腫、心拍出量低下
徐脈、期外収縮、心房細動
精神神経系
頭痛
全身倦怠感、興奮、陽気
消化器
嘔気、嘔吐
食欲低下
血液
動脈血酸素分圧の低下
メトヘモグロビン血症
肝臓
AST、ALT等の上昇
過敏症
発疹
硝酸イソソルビドは、一般に使用されているポリ塩化ビニル製の輸液容器及び輸液セットに吸着するが、ガラス製、ポリエチレン製の容器、器具には吸着しない。硝酸イソソルビドのポリ塩化ビニル製輸液セットに対する吸着率は、図に示す通りで点滴速度に影響され、ポリ塩化ビニル管100cmでは点滴速度60mL/時間(1mL/分)以上であれば、投与量の80%以上が静脈内に注入される。また、硝酸イソソルビドの吸着率は配合濃度に影響されないが、輸液セットが長い程高くなるので注意すること。
健康成人男子に硝酸イソソルビドを5mg/時で静脈内持続注入した際、硝酸イソソルビドの血漿中濃度は緩やかに上昇し、注入開始後1.5時間でほぼ定常濃度に達した。その後、注入停止とともに半減期6.3±1.0分(分布相)及び109.1±35.7分(排泄相)の2相性を示し、速やかに低下した。
t1/2α(min)
t1/2β(min)
AUC(ng・min/mL)
CL(L/hr)
6.3±1.0
109.1±35.7
2,694±54.0
144±28.2
(Mean±S.E., n=2、健康成人男子)
心不全患者に硝酸イソソルビド5mgを静脈内単回投与注)したとき、血漿中硝酸イソソルビド濃度は2相性を示し、半減期3.9±1.2分(分布相)及び78.0±24.0分(排泄相)であった。また、AUC及びクリアランスはそれぞれ2,328±478ng・min/mL及び134.0±22.2L/hrであった1)。
Vss(L)
3.9±1.2
78.0±24.0
124.0±51.2
2,328±478
134.0±22.2
(Mean±S.E., n=4、心不全患者)
注)静脈内単回投与は承認外用法である。
ニトロール注5mgでは、急性心不全に対し二重盲検試験を含む臨床試験での有効率は、57.5%(157/273)であり、不安定狭心症の臨床試験の有効率は、83.0%(39/47)であった2),3),4),5),6),7),8),9)。
硝酸・亜硝酸エステル系薬剤は、生成したNOがグアニル酸シクラーゼ(GC)を刺激することにより、cGMPの上昇を介し、血管平滑筋を弛緩させると考えられる10),11)。
急性うっ血性心不全イヌによる実験で、本薬は静脈系容量血管を拡張することにより、静脈還流を減少させ、左室拡張終期圧の低下(前負荷の軽減)をもたらし、同時に末梢動脈を拡張して、総末梢血管抵抗を減少(後負荷の軽減)させる。これらの作用により、うっ血性心不全の血行動態を改善する12)。
デキストラン容量負荷イヌによる実験で本薬は、虚血域の心内膜側の心筋局所血流量を増加させる。また、臨床的にも運動負荷201Tl心筋シンチグラフィーにより虚血心の心筋灌流を増大、改善させることが認められている13),14)。
梗塞イヌによる実験で虚血部心筋からのノルアドレナリンの放出が抑制され、虚血部心筋組織内ノルアドレナリンを増加させ、血行動態的には心係数、左室収縮力の改善を認める15)。
摘出したウサギ腸間膜動脈と静脈の10-5 mol/Lノルアドレナリン収縮に対し、硝酸イソソルビド10-7 mol/L以上の濃度で静脈は弛緩し、動脈は10-5 mol/L以上の濃度で弛緩することが認められている16)。
KClであらかじめ収縮させた子ウシの摘出冠動脈に本薬を添加すると、冠動脈の弛緩作用に比例してcGMPの産生が増加する17)。
硝酸イソソルビド(Isosorbide Dinitrate)
1,4:3,6-Dianhydro-D-glucitol dinitrate
C6H8N2O8
236.14
硝酸イソソルビドは白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはないか、又はわずかに硝酸ようのにおいがある。本品はN,N-ジメチルホルムアミド又はアセトンに極めて溶けやすく、クロロホルム又はトルエンに溶けやすく、メタノール、エタノール(95)又はジエチルエーテルにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。本品は急速に熱するか又は衝撃を与えると爆発する。
5筒
1) 長村好章ら:臨牀と研究,1985;62(8):2672-2676 NR-0621
2) 広沢弘七郎ら:呼吸と循環,1985;33(7):903-912 NR-0623
3) 牧野克俊ら:臨牀と研究,1984;61(8):2744-2750 NR-0548
4) Kodama K. et al.:Jpn. Circ. J., 1984;48(4):380-387 NR-0532
5) 広沢弘七郎ら:医学のあゆみ,1985;134(4):310-320 NR-0624
6) Saito T. et al.:Jpn. Circ. J.,1986;50(1):30-36 NR-0717
7) 伊藤正明ら:呼吸と循環,1985;33(5):679-684 NR-0609
8) Hirota Y. et al.:Jpn. Circ. J., 1987;51(6):617-623 NR-0854
9) 滝島 任ら:循環器科,1987;21(3):276-286 NR-0804
10) Kukovetz W. R.:Cardiology, 1987;74(S.1):12-19 NR-0838
11) 高田 芳伸ら:薬局,1991;42(7):937-944 NR-1411
12) 大原秀人ら:日本薬理学雑誌,1983;82(5):343-350 NR-0422
13) 高山幸男ら:脈管学,1981;21(5):351-357 NR-0347
14) Tonooka I. et al.:Am. Heart J.,1986;111(3):525-533 NR-0729
15) 李 詔:日大医学雑誌,1982;41(6):637-652 NR-0440
16) Ishikawa S. et al.:Br. J. Pharmacol.,1983;79(3):737-750 NR-0494
17) Matlib M. A. et al.:Am. Heart J., 1985;110(1):204-212 NR-0728
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5.シリンジポンプの取扱い説明書に従って投与する。
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