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劇薬
処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
通常、成人にはデニロイキン ジフチトクス(遺伝子組換え)として1日1回9μg/kgを1時間かけて5日間点滴静注した後、16日間休薬する。この21日間を1サイクルとして、最大8サイクル投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
サイクル開始基準注4)
以下の基準のいずれかに該当した場合、投与を延期する。
休薬基準注4)
各サイクルの第2~5日目の投与開始前にGrade 3以上の副作用注5)が認められた場合、Grade 2以下(低アルブミン血症はGrade 1以下)に回復するまで休薬する。回復後は、同一用量で再開することができる。
減量基準
副作用等により、2サイクル連続で次サイクルの投与を延期した場合、6μg/kgに減量すること。
中止基準
以下の基準のいずれかに該当した場合、投与を中止すること。
血球減少を増悪させ重篤化させるおそれがある。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤を用いた生殖発生毒性試験は実施されていないが、本剤は制御性T細胞に対する抑制的作用があり、制御性T細胞の抑制と妊娠障害あるいは流産との関連が報告されている1),2)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトでの乳汁中移行に関するデータはないが、本剤の構成成分であるインターロイキン(IL)-2は乳汁への移行が報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
低血圧、浮腫、低アルブミン血症、体重増加、肺水腫、胸水、腹水、血液濃縮等が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 ,,
毛細血管漏出症候群発現後に、横紋筋融解症を発現し死亡に至った症例が報告されている。,
失明(頻度不明)、霧視(2.7%)、視野欠損(頻度不明)等の視力障害、色覚異常があらわれることがある。,
AST上昇(89.2%)、ALT上昇(86.5%)、γ-GTP上昇(45.9%)、Al-P上昇(16.2%)、肝機能異常(2.7%)等を伴う肝機能障害があらわれることがある。
リンパ球減少(70.3%)、血小板減少(32.4%)、貧血(5.4%)、白血球減少(5.4%)、好中球減少(2.7%)等の骨髄抑制があらわれることがある。,
肺炎(2.7%)、サイトメガロウイルス性脈絡網膜炎(2.7%)等の重篤な感染症があらわれることがある。
発熱、悪寒、悪心、呼吸困難等のInfusion reactionがあらわれることがある。異常が認められた場合は、本剤の投与を中断又は中止し適切な処置を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。重度のInfusion reactionがあらわれた場合には本剤の投与を直ちに中止すること。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚潰瘍(頻度不明)等の重度の皮膚障害があらわれることがある。
30%以上
5~30%未満
5%未満
血液
白血球増加
リンパ球増加
消化器
リパーゼ増加、便秘、悪心、嘔吐、アミラーゼ増加、口腔咽頭痛、下痢
口内炎、腹部不快感、腹水、大腸炎、消化不良
全身症状
発熱、浮腫、疲労・倦怠感
精神神経系
味覚異常、不眠症
意識障害、末梢性ニューロパチー、頭痛
眼
アレルギー性結膜炎
代謝
低アルブミン血症
食欲減退、高トリグリセリド血症、高尿酸血症、血中コレステロール増加、脱水、低ナトリウム血症
血中尿素増加、低カルシウム血症、低カリウム血症、低リン酸血症、腫瘍崩壊症候群、BNP増加、脂質異常症
筋骨格系
筋肉痛
呼吸器
上気道の炎症
皮膚
発疹、剥脱性皮膚炎
皮膚びらん、皮膚亀裂
泌尿器
蛋白尿
腎機能障害、血中クレアチニン増加
循環器
徐脈、低血圧、心拡大、心電図QT延長
その他
体重増加、疼痛、LDH増加、CRP増加
CPK増加、体重減少、サイトメガロウイルス検査陽性
本剤投与時にはインラインフィルターは使用しないこと。
臨床試験において、本剤投与により本剤に対する抗体産生が認められた患者の割合は、80.6%(50/62例)であり、このうち43例においては、本剤に対する中和抗体を認めた。また、IL-2に対する抗体産生が認められた患者の割合は、67.7%(42例)であった。
日本人の再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫及び皮膚T細胞性リンパ腫患者に3週間を1サイクルとし、本剤9μg/kgを各サイクル1日から5日目まで連日1時間かけて点滴静脈内投与したときの各サイクルの1日目の血清中濃度推移を図1に、薬物動態パラメータを表1に示した3)。
サイクル
Cmax(ng/mL)
AUC(0-t)(ng・min/mL)
t1/2(min)
CL(mL/min/kg)
Vss(mL/kg)
1(n=11)
132(43.1)
17600(8040)
96.0(19.6)
0.465(0.250)
57.4(13.5)
3(n=1)
142
15800
116
-
5(n=1)
140
16500
69.2
0.421
44.1
算術平均値(標準偏差), サイクル1のt1/2, CL及びVssはn=10, n=1の場合は個別値-:算出せず
全身化学療法による治療歴を有する再発又は難治性注6)の末梢性T細胞リンパ腫及び皮膚T細胞性リンパ腫37例注7)を対象に、21日間を1サイクルとし、本剤9μg/kgを各サイクル1日から5日目に1時間かけて最大8サイクルまで点滴静脈内投与した。有効性解析対象36例における奏効率は36.1%(95%信頼区間:20.8%, 53.8%)であった。
病理組織型
例数
完全奏効
部分奏効
奏効例数
奏効率(%)(95%信頼区間)
全体
36
1
12
13
36.1(20.8, 53.8)
末梢性T細胞リンパ腫
17
6
7
41.2(18.4, 67.1)
3
4
30.8
0
100.0
0.0
皮膚T細胞性リンパ腫
19
31.6(12.6, 56.6)
5
41.7
2
50.0
主な副作用はAST上昇89.2%(33/37例)、ALT上昇86.5%(32/37例)、リンパ球減少70.3%(26/37例)及び低アルブミン血症62.2%(23/37例)であった3)。
デニロイキン ジフチトクスは、ジフテリア毒素(DT)の一部のアミノ酸配列とヒトIL-2の全アミノ酸配列を融合した遺伝子組換え融合タンパクである。デニロイキン ジフチトクスは、腫瘍細胞の細胞膜上に発現するIL-2受容体に結合し、細胞内に取り込まれた後にDTが切断され、遊離したDT(酵素活性部位)がタンパク合成を阻害すること等により、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。
デニロイキン ジフチトクスは、in vitroにおいて、ヒト皮膚T細胞性リンパ腫由来細胞株(HUT102/6TG、MJ等)に対して、増殖抑制作用を示した。
デニロイキン ジフチトクス(遺伝子組換え)Denileukin Diftitox(Genetical Recombination)
C2560H4038N678O799S17
57642.62
デニロイキン ジフチトクスは、遺伝子組換え融合タンパク質であり、2~387番目はジフテリア毒素の部分配列、389~521番目はヒトインターロイキン-2から構成される。デニロイキン ジフチトクスは、521個のアミノ酸残基からなるタンパク質である。
1バイアル
1) Care A.S. et al.:Hypertension, 2018;72:177-187 [REM-0001]
2) Robertson S.A. et al.:J. Clin. Invest., 2018;128:4224-4235 [REM-0002]
3) 社内資料:再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫及び皮膚T細胞性リンパ腫を対象とした臨床第Ⅱ相試験(2021年3月23日承認、CTD 2.7.6.3) [REM-0003]
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