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生物由来製品
劇薬
処方箋医薬品注)
肺動脈性肺高血圧症
通常、成人にはソタテルセプト(遺伝子組換え)として初回に0.3mg/kgを投与し、2回目以降は0.7mg/kgに増量し、3週間ごとに皮下投与する。
血栓塞栓症又は過粘稠度症候群の発現リスクが高まるおそれがある。
出血のリスクが高まるおそれがある。,,
妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後4ヵ月間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。生殖可能な年齢の患者には、本剤投与による受胎能への潜在的リスクについて説明すること。動物実験において、雌ラットでは、ヒトの9倍以上の曝露量で妊娠率が低下し、着床前後の胚損失率の増加及び同腹児数の減少がみられた。また、21倍の曝露量では、性周期の延長がみられた。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい。本剤を投与する場合は、胎児への潜在的リスクについて説明すること。動物実験において、妊娠ラット及びウサギにそれぞれヒトの4倍及び0.6倍以上の曝露量に相当する用量で投与したとき、胎児体重の減少、骨化遅延、並びに吸収胚数及び着床後胚損失率の増加がみられた。ラットでは、15倍の曝露量で、胎児に骨格変異(過剰肋骨数の増加及び胸椎又は腰椎数の変化)の増加が認められた。
本剤投与中及び最終投与後4ヵ月間は授乳を避けさせること。本剤のヒト乳汁中への移行は検討されていないが、ヒトの2倍以上の曝露量に相当する用量で授乳期間中に母ラットにソタテルセプトを投与したとき、授乳中の児において体重減少及び性成熟の遅延がみられたことから、本剤の乳汁移行が示唆されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。幼若ラットを用いた反復投与試験において、成熟ラットと比較してソタテルセプトの毒性の増強が生後7~91日に認められたことから、本剤投与により小児における臓器発達(副腎、腎臓及び雄性生殖器)に影響が認められる可能性がある。
後腹膜血腫、胃腸出血等の重篤な出血があらわれることがある。,
3%以上
3%未満
頻度不明
神経系障害
頭痛
浮動性めまい
眼障害
眼瞼紅斑
血管障害
高血圧
呼吸器、胸郭及び縦隔障害
鼻出血
肺内右左シャント
胃腸障害
下痢
皮膚及び皮下組織障害
毛細血管拡張症
紅斑、手掌紅斑、発疹、紅斑性皮疹、斑状皮疹
一般・全身障害及び投与部位の状態
注射部位疼痛
注射部位紅斑、注射部位発疹
本剤は血液透析により体内から除去されない。
調製に用いるバイアル
1バイアル当たりに注入する注射用水の液量
最終濃度
採取可能液量
45mgバイアル
1.0mL
50mg/mL
0.9mL
60mgバイアル
1.3mL
1.2mL
注射部位は、腹部(臍から5cm以上離すこと)、大腿上部、又は上腕部とし、瘢痕、圧痛又は挫傷のある部位を避けること。投与ごとに注射部位を変更して皮下注射する。
国内第Ⅰ相試験(019試験)で日本人健康被験者にソタテルセプト0.3又は0.7mg/kgを単回皮下投与した際の平均血清中濃度推移を図に、薬物動態パラメータを表1に示す。血清中のソタテルセプトは投与後4日(中央値)で最高濃度に到達し、19.2~21.5日(幾何平均)の半減期で消失した1)。
用量(mg/kg)
AUC0-inf注5)(μg・day/mL)
Cmax注5)(μg/mL)
Tmax注6)(day)
t1/2注7)(day)
CL/F 注7)(mL/day/kg)
Vz/F 注7)(mL/kg)
0.3
74.1 注8)(62.6, 87.6)
2.15(1.81, 2.56)
4.00(2.00-7.00)
21.5 注8)(21.7)
4.05 注8)(22.0)
126 注8)(32.6)
0.7
171(146, 201)
5.15(4.33, 6.13)
19.2(19.3)
4.09(26.1)
113(18.6)
各用量10例
母集団薬物動態解析において、ソタテルセプトのAUC及びCmaxは用量比に応じて増加し、3週間1回投与では約15週後に定常状態に到達し、AUCに基づく累積係数は約2.2であった。また、国内第Ⅲ相試験(020試験)において、日本人肺動脈性肺高血圧症患者にソタテルセプト0.7mg/kgを3週間1回皮下投与した際の薬物動態パラメータを表2に示す2)。
AUC0-21day(μg・day/mL)
Cmax(μg/mL)
Cmin(μg/mL)
155(30.6)
8.94(25.6)
5.31(41.4)
46例、幾何平均(幾何平均に基づく変動係数%)
母集団薬物動態解析により、ソタテルセプト皮下投与時の絶対的バイオアベイラビリティは約66%と推定された。
母集団薬物動態解析により推定されたソタテルセプトの中央コンパートメントの分布容積は約3.6L(変動係数:24.7%)、末梢コンパートメントの分布容積は約1.7L(変動係数:73.3%)であった。
ソタテルセプトは一般的なタンパク分解過程により異化される。
母集団薬物動態解析により推定されたソタテルセプトのクリアランスは0.18L/day(変動係数:28.3%)、消失半減期の平均値は約21日(変動係数:33.8%)であった。
母集団薬物動態解析の結果、軽度及び中等度腎機能障害(eGFR:30~89mL/min/1.73m2)を有する肺動脈性肺高血圧症患者の定常状態におけるソタテルセプトのAUCは、正常な腎機能(eGFR:90mL/min/1.73m2以上)を有する患者と同程度であると予測された。重度腎機能障害(eGFR:30mL/min/1.73m2未満)を有する肺動脈性肺高血圧症患者における臨床試験は実施していないが、末期腎障害者と正常な腎機能を有する健康被験者のソタテルセプトの薬物動態は同様であった。また、ソタテルセプトは血液透析により除去されない(外国人データ)。
Child-Pugh分類A~Cの肝機能障害を有する肺動脈性肺高血圧症患者における臨床試験は実施していない。ソタテルセプトは細胞内での異化作用により代謝され、その代謝は肝障害の影響を受けないと考えられる。
母集団薬物動態解析の結果、ソタテルセプトの薬物動態に年齢(18~81歳)、性別及び人種による臨床的に意味のある影響は認められなかった。
母集団薬物動態解析の結果、体重の増加によりソタテルセプトのクリアランス及び分布容積は増加したが、体重に基づく本剤の用法及び用量により、体重によらず同程度の曝露量が得られる。
プラセボ対照二重盲検比較試験において、WHO機能分類クラスⅡ及びⅢの肺動脈性肺高血圧症患者323例を対象に本剤(初回に0.3mg/kgを投与、2回目以降は0.7mg/kgに増量)又はプラセボを、他の肺動脈性肺高血圧症治療薬に上乗せして3週間ごとに皮下投与した3)。スクリーニングの90日以上前から一定用量の肺血管拡張薬が投与されている患者が対象とされ、肺血管拡張薬1剤が投与されていた患者割合は4.0%、2剤が投与されていた患者割合は34.7%、3剤が投与されていた患者割合は61.3%であり、プロスタサイクリン(注射剤)が投与されていた患者割合は39.9%であった。主要評価項目である24週時の6分間歩行距離のベースラインからの変化量(中央値)は下表のとおりであり、本剤群で有意な改善が認められた。副次評価項目である24週時の肺血管抵抗のベースラインからの変化量(中央値)について、本剤群とプラセボ群との群間差は-234.6dynes・sec/cm5(95%信頼区間:-288.4~-180.8)であった。
本剤群
プラセボ群
ベースライン注9)
417.0[160.5, 497.5](163例)
427.1[151.5, 514.5](160例)
投与24週時注9)
451.0[42.0, 691.0](157例)
425.0[63.0, 647.0](147例)
34.4[32.5, 35.5]
1.0[-1.0, 5.0]
40.8[27.53, 54.14]
-
<0.001
全試験期間において、副作用は本剤を投与した163例中83例(50.9%)に認められた。主な副作用は、毛細血管拡張症25例(15.3%)、頭痛17例(10.4%)、鼻出血15例(9.2%)、注射部位疼痛10例(6.1%)及びヘモグロビン増加9例(5.5%)であった。
非対照非盲検試験において、WHO機能分類クラスⅠ~Ⅳの肺動脈性肺高血圧症患者46例を対象に本剤(初回に0.3mg/kgを投与、2回目以降は0.7mg/kgに増量)を、他の肺動脈性肺高血圧症治療薬に上乗せして3週間ごとに皮下投与した4)。スクリーニングの90日以上前から一定用量の肺血管拡張薬が投与されている患者が対象とされ、肺血管拡張薬が2剤投与されていた患者割合は6.5%、3剤投与されていた患者割合は93.5%であり、プロスタサイクリン(注射剤)が投与されていた患者割合は45.7%であった。また、組み入れられた患者は全てWHO機能分類クラスⅡ及びⅢの患者であった。主要評価項目である24週時の肺血管抵抗のベースラインからの変化量(Hodges-Lehmann法による推定値)は-99.2dynes・sec/cm5(95%信頼区間:-129.6~-68.4)であった。副次評価項目である24週時の6分間歩行距離のベースラインからの変化量(Hodges-Lehmann法による推定値)は41.8m(95%信頼区間:27.8~55.5)であった。主要有効性解析時までに、副作用は本剤を投与した46例中29例(63.0%)に認められた。主な副作用は、ヘモグロビン増加10例(21.7%)、鼻出血9例(19.6%)、頭痛7例(15.2%)及び毛細血管拡張症3例(6.5%)であった。
ソタテルセプトはヒトアクチビン受容体IIA型(ActRIIA)の細胞外ドメインとヒトIgG1のFc領域を結合した遺伝子組換え融合タンパク質であり、アクチビンA及びその他のTGF-βスーパーファミリーリガンドと結合するアクチビンシグナル伝達阻害剤である。ソタテルセプトは増殖促進性(ActRIIA/Smad2/3)シグナルの伝達を阻害し、増殖促進性(ActRIIA/Smad2/3)及び増殖抑制性(BMPR2/Smad1/5/8)のシグナル伝達のバランスを改善することで、肺血管平滑筋細胞の増殖を抑制する。
ソタテルセプトの相同分子は、肺動脈性肺高血圧症モデルラットの肺における炎症を抑制し、血管病変での内皮及び平滑筋細胞の増殖を阻害する。それら細胞に対する作用により、血管壁厚の減少、右室のリモデリングの軽減、並びに血行動態の改善が認められた5)。
ソタテルセプト(遺伝子組換え)(Sotatercept(Genetical Recombination))
約89,000
ソタテルセプトは、遺伝子組換え融合タンパク質であり、1~115番目はヒトアクチビン受容体IIA型の細胞外ドメイン、116~119番目はリンカー、また120~334番目は改変型ヒトIgG1のFcドメイン(A227V)からなる。ソタテルセプトは、CHO細胞により産生される。ソタテルセプトは、334個のアミノ酸残基からなるサブユニット2個から構成される糖タンパク質である。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
1) 社内資料:日本人健康被験者を対象とした単回投与試験(2025年6月24日承認、CTD2.7.6.2.3)
2) 社内資料:日本人肺動脈性肺高血圧症患者での薬物動態パラメータ(2025年6月24日承認、CTD2.7.2.3.3.6)
3) Hoeper MM, et al. N Engl J Med. 2023;388:1478-90.
4) 社内資料:国内第Ⅲ相試験(020試験)(2025年6月24日承認、CTD2.7.6.3.1.5)
5) 社内資料:In vivoでの効力を裏付ける試験(2025年6月24日承認、CTD2.6.2.2.2)
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