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処方箋医薬品注)
HIV-1感染症
通常、成人には、1回1錠(ドラビリンとして100mg及びイスラトラビルとして0.25mgを含有)を1日1回経口投与する。本剤は食事の有無にかかわらず投与できる。
本剤の投与は推奨しない。イスラトラビルの血中濃度が上昇するおそれがある。透析中の患者を対象とした試験は実施していない。
本剤の投与は推奨しない。イスラトラビルの血中濃度が減少するおそれがある。重度(Child-Pugh分類C)の肝機能障害者を対象とした試験は実施していない。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物の生殖発生毒性試験において、臨床推奨用量の8倍(ドラビリン)及び532倍(イスラトラビル)以上の曝露量で本剤の成分を個別に投与した際に発生への影響は認められなかった。ドラビリン(100mg)/イスラトラビル(0.25mg又は0.75mg)を投与した臨床試験において15例の妊娠が報告されているが、妊娠合併症及び先天的異常の傾向はなかった。
授乳を避けさせること。HIV母児感染の可能性がある。ラットにおいて、妊娠6日から授乳14日までの経口投与後(450mg/kg/日)にドラビリンは乳汁中に移行し、乳汁中濃度は母体血漿中濃度(授乳14日の投与2時間後)の約1.3倍であった。ラットにおいて、妊娠6日から授乳10日までの経口投与後(10mg/kg/日)にイスラトラビルは乳児の血漿中に検出され、乳児血漿中濃度は母体血漿中濃度(授乳10日の投与1時間後及び3時間後)のそれぞれ0.1%及び1.5%であった。本剤又は各成分のヒト乳汁中への移行、乳汁産生への影響及び乳児への影響は不明である。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
カルバマゼピン(テグレトール)
フェノバルビタール(フェノバール)
フェニトイン(アレビアチン)
ホスフェニトイン(ホストイン)
エンザルタミド(イクスタンジ)
アパルタミド(アーリーダ)
リファンピシン(リファジン)
ミトタン(オペプリム)
セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
,,
本剤の血漿中ドラビリン濃度が低下し、治療効果が減弱するおそれがある。
これらの薬剤及び食品の強力なCYP3A4誘導作用により、ドラビリンの代謝が促進されると予測される。
ラミブジン(エピビル)
エムトリシタビン(デシコビ)
本剤のイスラトラビルの活性体であるイスラトラビル三リン酸の細胞内濃度が低下し、治療効果が減弱するおそれがある。
これらデオキシシチジンキナーゼの基質である薬剤との競合により、細胞内でのイスラトラビルのリン酸化が抑制される。
リファブチン
リファブチンのCYP3A4誘導作用により、ドラビリンの代謝が促進される。
ヌクレオシド系代謝拮抗剤
,
本剤のイスラトラビルの活性体であるイスラトラビル三リン酸の細胞内濃度が低下し、治療効果が減弱するおそれがあるため、本剤との併用は推奨しない。
デオキシシチジンキナーゼの基質である薬剤との競合により、細胞内でのイスラトラビルのリン酸化が抑制されると予測される。
1%以上3%未満
1%未満
頻度不明注1)
精神障害
不眠症、異常な夢
神経系障害
頭痛、浮動性めまい
胃腸障害
下痢、腹部膨満
鼓腸、悪心、腹痛
皮膚および皮下組織障害
そう痒症、発疹
一般・全身障害および投与部位の状態
疲労
臨床検査
肝酵素上昇
ウイルス学的抑制が得られているHIV-1感染症患者に、未承認用量のドラビリン(DOR)/イスラトラビル(ISL)(100mg/0.75mg)を投与した臨床試験(017試験及び018試験)において、48週時までにベースラインから総リンパ球数及びCD4陽性T細胞数が減少した治験参加者の割合は、対照群と比較してDOR/ISL(100mg/0.75mg)切替え群で高値であった。一方、ウイルス学的抑制が得られているHIV-1感染症患者に本剤[DOR/ISL(100mg/0.25mg)]を投与した臨床試験(051試験及び052試験)において、48週時までにベースラインから総リンパ球数及びCD4陽性T細胞数が減少した治験参加者の割合は、本剤群と対照群で同程度であった。各臨床試験における、ベースラインから総リンパ球数及びCD4陽性T細胞数が減少した治験参加者の割合を表に示す。,
臨床検査パラメータ
総リンパ球数
CD4陽性T細胞数
試験
投与群
例数
30%超の減少
017試験
DOR/ISL(100mg/0.75mg)切替え群
297
18.5%
313
9.3%
対照群注2)
302
7.3%
311
4.2%
018試験
303
13.2%
301
6.0%
対照群注3)
298
3.7%
1.7%
051試験
本剤(100mg/0.25mg)群
341
4.1%
343
4.4%
175
4.6%
176
2.8%
052試験
5.4%
315
159
5.0%
161
注)承認された用量はドラビリン100mg/イスラトラビル0.25mgである。
健康治験参加者24例に本剤(ドラビリン100mg/イスラトラビル0.25mg)を空腹時単回経口投与した際のドラビリン及びイスラトラビルの血漿中薬物動態パラメータを表1に、平均血漿中濃度推移を下図に示す。(外国人データ)
薬物動態パラメータ
AUC0-inf
Cmax
C24h
tmax(h)注4)
t1/2(h)
ドラビリン100mg
42.6(28.3)μmol・h/L
1.83(26.4)μmol/L
650(36.4)nmol/L
4.00[1.00, 4.11]
15.5(26.1)
イスラトラビル0.25mg
23.8(30.0)nmol・h/L
6.02(44.2)nmol/L
0.118(20.3)nmol/L
0.78[0.34, 2.04]
26.6(51.3)
24例、幾何平均値(幾何変動係数%)
ドラビリン及びイスラトラビルの薬物動態は、健康治験参加者とHIV感染症患者の間で類似している。1日1回投与では、ドラビリンは投与2日目までに概して定常状態に達し、AUC0-24hの累積係数は1.2~1.4であった。イスラトラビルは投与7日目までに概して定常状態に達し、AUC0-24hの累積係数は約1.8であった(外国人データ)。母集団薬物動態解析に基づき推定した、HIV-1感染症患者にドラビリン100mgを1日1回投与した際、及びイスラトラビル0.25mgを1日1回投与した際の定常状態でのドラビリン及びイスラトラビルの薬物動態パラメータを表2に示す(ドラビリンは外国人データ)。
母集団薬物動態パラメータ
AUC0-24h
ドラビリン100mg 1日1回投与
730
37.8(29)μmol・h/L
2.26(19)μmol/L
930(63)nmol/L
イスラトラビル0.25mg 1日1回投与
44
31.9(12.2)nmol・h/L
3.47(4.5)nmol/L
0.797(17.6)nmol/L
幾何平均値(幾何変動係数%)
100mg錠のドラビリンの絶対バイオアベイラビリティは約64%であった。イスラトラビルの絶対バイオアベイラビリティは不明である。(外国人データ)
高脂肪食を摂取した健康治験参加者に本剤を単回投与したところ、ドラビリンのAUC及びCmaxはそれぞれ17%及び18%上昇した。イスラトラビルのAUC及びCmaxはそれぞれ13%上昇及び20%減少した。(外国人データ)
ドラビリン:ドラビリンの分布容積は60.5Lであった(外国人データ)。ドラビリンはヒト血漿蛋白に76%結合した(In vitroデータ)。イスラトラビル:イスラトラビルの見かけの分布容積は264Lであった(外国人データ)。イスラトラビルはヒト血漿蛋白に3%結合した(In vitroデータ)。
ドラビリン:ドラビリンは主に酸化代謝により消失し、主としてCYP3A4によって代謝された。(In vitroデータ)イスラトラビル:イスラトラビルは主にアデノシンデアミナーゼによってデオキシイノシン体(代謝物M4:4’-エチニル-2-フルオロ-2’-デオキシイノシン)に代謝された。イスラトラビルは、末梢血単核細胞へ取り込まれた後、細胞内でイスラトラビル一リン酸、続いてイスラトラビル二リン酸、最終的にイスラトラビル三リン酸に逐次的にリン酸化された。リン酸化の律速段階であるイスラトラビルからイスラトラビル一リン酸へのリン酸化はデオキシシチジンキナーゼによって触媒される。(In vitroデータ)
ドラビリン:健康治験参加者にドラビリンを経口投与した際、投与量の約6%が未変化体として尿中に排泄された。(外国人データ)イスラトラビル:健康治験参加者に[14C]標識イスラトラビルを経口投与した際、投与量の91.4%(主に代謝物M4)が尿中に、6.3%が糞中に排泄された。尿中に排泄された未変化体は投与量の32%であった。(外国人データ)
ドラビリン:重度腎機能障害を有する治験参加者(eGFR:<30mL/min/1.73m2)8例を腎機能正常治験参加者8例と比較した試験において、単回投与時のドラビリンのAUCは重度腎機能障害を有する治験参加者の方が43%高かった。母集団薬物動態解析では、定常状態におけるドラビリンのAUCは、軽度及び中等度腎機能障害者(eGFR:≥60~<90mL/min/1.73m2及び≥30~<60mL/min/1.73m2)では腎機能正常者よりそれぞれ5%及び20%高いと予測された。透析中の参加者を対象とした試験は実施していない。(外国人データ)イスラトラビル:重度腎機能障害を有する治験参加者(eGFR:<30mL/min/1.73m2)6例を腎機能正常治験参加者6例と比較した試験において、単回投与時のイスラトラビルのAUCは重度腎機能障害を有する治験参加者で約2倍であった。母集団薬物動態解析では、定常状態におけるイスラトラビルのAUCは、軽度及び中等度腎機能障害を有する治験参加者(eGFR:≥60~<90mL/min/1.73m2及び≥30~<60mL/min/1.73m2)では腎機能正常治験参加者よりそれぞれ15%及び31%高いと予測された。透析中の参加者を対象とした試験は実施していない。(外国人データ)
ドラビリン:中等度肝機能障害を有する治験参加者(Child-Pugh分類B)8例を肝機能正常治験参加者8例と比較した試験において、単回投与時のドラビリンのAUCの幾何平均比(中等度肝機能障害/肝機能正常)は0.99であった。重度肝機能障害を有する参加者(Child-Pugh分類C)を対象とした試験は実施していない。(外国人データ)イスラトラビル:中等度肝機能障害を有する治験参加者(Child-Pugh分類B)6例を肝機能正常治験参加者6例と比較した試験において、中等度肝機能障害を有する治験参加者における単回投与時のイスラトラビルのAUCは、肝機能正常治験参加者より25%低かった。重度肝機能障害を有する参加者(Child-Pugh分類C)を対象とした試験は実施していない。(外国人データ)
ドラビリン:ドラビリンはP-gpの基質であり、OATP1B1、OATP1B3、BCRP、P-gp、OAT1、OAT3、OCT2、MATE1及びMATE2Kに対し阻害作用を示した(IC50値はそれぞれ39、31、51、>300、>75、16、67、>50及び>50μM)。(In vitroデータ)イスラトラビル:イスラトラビルはBCRPの基質である。イスラトラビルの代謝物M4はBCRP、OAT3及びMATE2Kの基質である。(In vitroデータ)
臨床薬物相互作用試験の結果を表3~表6に示す。(外国人データ),,
併用薬
併用薬の1回用量及び用法
ドラビリンの1回用量及び用法
ドラビリンの血漿中薬物動態パラメータの幾何平均比(併用時/非併用時)[90%信頼区間](影響なし=1.00)
AUC
抗真菌薬
ケトコナゾール
400mgQD反復
100mg単回
10
3.06 [2.85, 3.29]
1.25 [1.05, 1.49]
2.75 [2.54, 2.98]
抗抗酸菌薬
リファンピシン
600mg単回
11
0.91 [0.78, 1.06]
1.40 [1.21, 1.63]
0.90 [0.80, 1.01]
600mgQD反復
0.12 [0.10, 0.15]
0.43 [0.35, 0.52]
0.03 [0.02, 0.04]
300mgQD反復
12
0.50 [0.45, 0.55]
0.99 [0.85, 1.15]
0.32 [0.28, 0.35]
100mgBID反復
15
1.03[0.94, 1.14]注6)
0.97[0.87, 1.08]注6)
0.98[0.88, 1.10]注6)注7)
抗HIV薬
イスラトラビル
2.25mgQD反復
100mgQD反復
9
1.13 [1.01, 1.28]
1.11 [0.99, 1.25]
1.12 [0.95, 1.32]
抗HCV薬
エルバスビル・グラゾプレビル注5)
50/200mgQD反復
1.56 [1.45, 1.68]
1.41 [1.25, 1.58]
1.61 [1.45, 1.79]
レジパスビル・ソホスブビル
90/400mg単回
14
1.15 [1.07, 1.24]
1.11 [0.97, 1.27]
1.24 [1.13, 1.36]
制酸薬
水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム
1600/1600mg単回
1.01 [0.92, 1.11]
0.86 [0.74, 1.01]
1.03 [0.94, 1.12]
パントプラゾール注5)
40mgQD反復
13
0.83 [0.76, 0.91]
0.88 [0.76, 1.01]
0.84 [0.77, 0.92]
オピオイド系鎮痛薬
メサドン
20~200mgQD反復
0.74 [0.61, 0.90]
0.76 [0.63, 0.91]
0.80 [0.63, 1.03]
QD:1日1回投与、BID:1日2回投与、AUC:ドラビリンが単回投与の場合はAUC0-inf、反復投与の場合はAUC0-24h
併用薬の血漿中薬物動態パラメータの幾何平均比(併用時/非併用時)[90%信頼区間](影響なし=1.00)
CYP3A4基質
ミダゾラム
2mg単回
120mgQD反復
7
0.82 [0.70, 0.97]
1.02 [0.81, 1.28]
-
1.06 [1.01, 1.12]
1.08 [0.91, 1.27]
エルバスビル・グラゾプレビル注8)
エルバスビル
0.96 [0.90, 1.02]
0.96 [0.91, 1.01]
0.96 [0.89, 1.04]
グラゾプレビル
1.07 [0.94, 1.23]
1.22 [1.01, 1.47]
0.90 [0.83, 0.96]
レジパスビル
0.92 [0.80, 1.06]
0.91 [0.80, 1.02]
ソホスブビル
1.04 [0.91, 1.18]
0.89 [0.79, 1.00]
GS-331007(ソホスブビル代謝物)
1.03 [0.98, 1.09]
1.03 [0.97, 1.09]
経口避妊薬
エチニルエストラジオール・レボノルゲストレル
0.03/0.15mg単回
19
エチニルエストラジオール
0.98 [0.94, 1.03]
0.83 [0.80, 0.87]
レボノルゲストレル
1.21 [1.14, 1.28]
0.96 [0.88, 1.05]
スタチン薬
アトルバスタチン
20mg単回
0.98 [0.90, 1.06]
0.67 [0.52, 0.85]
糖尿病治療薬
メトホルミン
1000mg単回
0.94 [0.88, 1.00]
0.94 [0.86, 1.03]
R-メサドン
0.95 [0.90, 1.01]
0.98 [0.93, 1.03]
0.95 [0.88, 1.03]
S-メサドン
0.97 [0.91, 1.04]
0.97 [0.86, 1.10]
QD:1日1回投与、-:該当データなし、AUC:併用薬が単回投与の場合はAUC0-inf、反復投与の場合はAUC0-24h
イスラトラビルの1回用量及び用法
イスラトラビルの血漿中薬物動態パラメータの幾何平均比(併用時/非併用時)[90%信頼区間](影響なし=1.00)
ドラビリン
ラミブジン注9)
20
0.13 [0.12, 0.15]
0.24 [0.20, 0.27]
0.22 [0.18, 0.26]
パントプラゾール注10)
0.75mg単回
6
1.05 [0.94, 1.16]
0.99 [0.72, 1.35]
20mgQW反復
1.05 [0.98, 1.11]
1.02 [0.97, 1.08]
1.13 [1.06, 1.20]
0.97 [0.88, 1.06]
スタチン薬/糖尿病治療薬
アトルバスタチン・メトホルミン
20/1000mg単回
60mg単回
1.04 [1.00, 1.10]
0.86 [0.72, 1.04]
1.01 [0.93, 1.10]
0.87 [0.79, 0.96]
0.80 [0.70, 0.91]
1.13 [1.00, 1.26]
1.03 [1.00, 1.07]
1.02 [0.96, 1.09]
1.06 [1.03, 1.10]
1.03 [0.99, 1.07]
1.01 [0.94, 1.09]
1.08 [1.04, 1.13]
QD:1日1回投与、QW:1週間1回投与、-:該当データなし、AUC:併用薬が単回投与の場合はAUC0-inf、反復投与の場合はAUC0-24h
051試験は、ウイルス学的抑制(HIV-1 RNA量50copies/mL未満)が3ヵ月間以上得られており、ウイルス学的失敗の経験がないHIV-1感染症成人患者を対象に、ARTの継続投与レジメンからDOR/ISL(100mg/0.25mg)1日1回へ切り替えた際の有効性及び安全性を評価する無作為化、非盲検、実薬対照試験である。活動性のB型肝炎ウイルス(HBV)に感染している(HBs抗原陽性又はHBV DNA陽性)治験参加者は本試験から除外した。治験参加者553例(日本人13例を含む)は、2:1の比でDOR/ISL切替え群(368例)又はベースラインART継続群(185例)に無作為に割り付けられた(ベースラインARTレジメンにより層別化)。有効性の主要評価である48週時の結果は表1のとおりであり、DOR/ISL切替え群のベースラインART継続群に対する非劣性が検証された(非劣性マージン:4%)。48週時点で、本剤を投与した366例中44例(12.0%)に副作用が認められた。主な副作用は、下痢12例(3.3%)、疲労及び浮動性めまい各7例(1.9%)、腹部膨満及び頭痛各6例(1.6%)であった。48週時点のCD4陽性T細胞数のベースラインからの変化量の平均値は、DOR/ISL切替え群で5.4cells/mm3、ベースラインART継続群で18.2cells/mm3であり、両群で同程度であった。
DOR/ISL切替え群
ベースラインART継続群
主要評価項目:HIV-1 RNA量が50copies/mL以上の参加者の割合(FDA Snapshot法)
1.4%(5/366例)
4.9%(9/185例)
群間差注11)(95%CI注11))
-3.58%(-7.81, -0.77)
HIV-1 RNA量が50copies/mL未満の参加者の割合(FDA Snapshot法)
95.6%(350/366例)
91.9%(170/185例)
ウイルス学的データがない参加者注12)の割合
3.0%(11/366例)
3.2%(6/185例)
052試験は、ウイルス学的抑制(HIV-1 RNA量50copies/mL未満)が3ヵ月間以上得られており、ウイルス学的失敗の経験がないHIV-1感染症成人患者を対象に、BIC/FTC/TAFの継続投与レジメンからDOR/ISL(100mg/0.25mg)1日1回へ切り替えた際の有効性及び安全性を評価する無作為化、二重盲検、実薬対照試験である。活動性のHBVに感染している(HBs抗原陽性又はHBV DNA陽性)治験参加者は本試験から除外した。治験参加者514例(日本人17例を含む)は、2:1の比でDOR/ISL切替え(1日1回)群(343例)又はBIC/FTC/TAF継続群(171例)に無作為に割り付けられた。有効性の主要評価である48週時の結果は表2のとおりであり、DOR/ISL切替え群のBIC/FTC/TAF継続群に対する非劣性が検証された(非劣性マージン:4%)。48週時点で、本剤を投与した342例中35例(10.2%)に副作用が認められた。主な副作用は、下痢5例(1.5%)であった。48週時点のCD4陽性T細胞数のベースラインからの変化量の平均値は、DOR/ISL切替え群で30.4cells/mm3、BIC/FTC/TAF継続群で28.2cells/mm3であり、両群で同程度であった。
BIC/FTC/TAF継続群
1.5%(5/342例)
0.6%(1/171例)
群間差注13)(95%CI注13))
0.88%(-1.86, 2.90)
91.5%(313/342例)
94.2%(161/171例)
ウイルス学的データがない参加者注14)の割合
7.0%(24/342例)
5.3%(9/171例)
ドラビリン:ドラビリンは、ピリジノン型の非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NNRTI)であり、HIV-1逆転写酵素を非競合的に阻害することにより、HIV-1の複製を阻害する。ドラビリンは、ヒト細胞DNAポリメラーゼα、β及びミトコンドリアDNAポリメラーゼγを阻害しない1)。イスラトラビル:イスラトラビルは、デオキシアデノシン型のヌクレオシド系逆転写酵素トランスロケーション阻害剤(NRTTI)である。イスラトラビルは、細胞内のキナーゼを介して薬理活性を有するイスラトラビル三リン酸(ISL-TP)にリン酸化される。新生ウイルスDNAに取り込まれたISL-TPは、即時型のチェーンターミネーターとして逆転写酵素のトランスロケーションを阻害する。トランスロケーションが生じた場合、1つのヌクレオチドの付加を伴いウイルスDNAの構造的変化が起こり、遅延型のチェーンターミネーターとして作用する。ISL-TPは、ヒト細胞DNAポリメラーゼβ及びミトコンドリアDNAポリメラーゼγを阻害しない。ISL-TPのヒト細胞DNAポリメラーゼαに対するIC50値は29.6μmol/Lであった。
ドラビリン+イスラトラビル:培養細胞を用いた試験系において、ドラビリンとイスラトラビルの併用による抗ウイルス作用に対する拮抗作用は認められなかった。ドラビリン:GFPレポーター遺伝子導入MT4細胞に野生型HIV-1実験室株を感染させた試験系において、100%正常ヒト血清存在下でのドラビリンのEC50値は12±4.4nmol/Lであった。HIV-1分離株(A、A1、AE、AG、B、BF、C、D、G及びH)に対するドラビリンのEC50値は1.2~10nmol/Lの範囲であった。イスラトラビル:初代培養PBMC及び単球由来マクロファージに野生型HIV-1実験室株を感染させた試験系において、イスラトラビルのEC50値はそれぞれ0.21±0.12及び0.03±0.03nmol/Lであった。HIV-1分離株(A、A1、AE、AG、B、BF、C、D、F1、G及びH)に対するイスラトラビルのEC50値は2.4~6.9nmol/Lの範囲であった。
ドラビリン:由来及びサブタイプの異なる野生型HIV-1及びNNRTI耐性HIV-1を細胞に感染させ、培養してドラビリン耐性株を選択した結果、HIV-1逆転写酵素のV106A、V106M、V106I、V108I、F227L、F227C、F227V、F227I、H221Y、M230I、L234I、P236L及びY318F変異が認められた。イスラトラビル:現時点においてイスラトラビルに対する耐性関連変異は特定されていない。由来及びサブタイプの異なる野生型HIV-1を細胞に感染させ、イスラトラビルと培養した結果認められたHIV-1逆転写酵素のM41L、L74I、V90I、A114S、A158T、C162Y、T165A、M184I、M184V、A400T変異(単一又は多重変異)を有するHIV-1に対するイスラトラビルのIC50値は野生型HIV-1と比較して0.6~64.8倍変化した。,,
051試験及び052試験において、DOR/ISL切替え群(708例)のうち、4週間隔で2回連続してHIV-1 RNA量が200copies/mL以上となり薬剤耐性検査を受けた治験参加者3例では、48週時点までの治験薬投与中にDOR又はISL耐性変異は認められなかった。,,051試験及び052試験において、DOR/ISL切替え群の598例から、ベースライン時のプロウイルスDNA耐性データ及び48週時のウイルス学的データが得られた。このうちベースライン時に、NNRTI耐性関連変異注15)が152例(25%)に、M184I/V変異が40例(7%)に認められた。ベースライン時にNNRTI耐性関連変異及びM184I/V変異が認められた治験参加者のそれぞれ97%及び93%が48週時点のウイルス学的抑制(HIV-1 RNA量50copies/mL未満)を維持した。
ドラビリン:K103N、Y181C又はK103N/Y181C変異を有するHIV-1実験室株では、100%正常ヒト血清存在下で評価した結果、ドラビリンに対する感受性が3倍未満に低下した。NNRTI耐性関連変異(K103N、Y181C、G190A及びE138K)を有するHIV-1分離株に対して、ドラビリンは臨床での血漿中濃度に相当する濃度で抑制した。Y188L、K103N/Y188L、V106I/Y188L、V106A/G190A/F227L及びE138K/Y181C/M230L変異を有する臨床分離株では、ドラビリンに対する感受性が100倍を超えて低下した。治療により発現するドラビリン耐性変異は、エファビレンツ、リルピビリン、ネビラピン及びエトラビリンに対して交差耐性をもたらす可能性がある。イスラトラビル:現時点においてイスラトラビルに対する耐性関連変異は特定されていない。NRTI耐性関連変異を有する臨床分離株を用いてin vitro抗ウイルス作用を評価した結果、M184I又はM184V変異によりイスラトラビルの活性がそれぞれ3.9倍及び5倍低下した。イスラトラビルの活性は、チミジンアナログ変異により1.2~18倍低下した。また、イスラトラビルの活性は逆転写酵素領域の69位の挿入変異により10倍低下、69位の挿入変異にM184I/V変異も有する場合には21倍低下した。,,
ドラビリン(Doravirine)
3-Chloro-5-({1-[(4-methyl-5-oxo-4,5-dihydro-1H-1,2,4-triazol-3-yl)methyl]-2-oxo-4-(trifluoromethyl)-1,2-dihydropyridin-3-yl}oxy)benzonitrile
C17H11ClF3N5O3
425.75
白色の粉末で、エタノールに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
イスラトラビル水和物(Islatravir Hydrate)
2'-Deoxy-4'-C-ethynyl-2-fluoroadenosine monohydrate
C12H12FN5O3・H2O
311.27
白色~淡黄色の粉末で、エタノール又はメタノールにやや溶けにくく、水に極めて溶けにくい。
湿気を避けるため、瓶のまま密栓して保存し、常時乾燥剤を入れておくこと。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
30錠[瓶、バラ、乾燥剤入り]
1) Lai MT, et al. Antimicrob Agents Chemother. 2014;58:1652-63.
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