当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
生物由来製品
処方箋医薬品注)
生後初回のRSウイルス感染流行期に、通常、クレスロビマブ(遺伝子組換え)として105mgを1回、筋肉内注射する。
止血を確認できるまで投与部位を押さえるなど慎重に投与すること。出血により重篤な状態を招くおそれがある。
中等度から重度の急性感染症又は発熱性疾患がある場合は、本剤の投与による有益性が危険性を上回ると医師が判断した場合を除き、本剤の投与を延期すること。一般に、軽度上気道感染症等の軽度な発熱性疾患は本剤の投与延期の理由とはならない。
体重1.1kg未満の児への本剤の使用については、有益性と危険性を慎重に検討すること。臨床試験において体重1.1kg未満の児への投与経験はない。母集団薬物動態モデルによるシミュレーションにおいて、体重1.1kg未満の児におけるクレスロビマブの曝露量は、体重1.1kg以上の児よりも高くなることが予測された。
,
1%以上6%未満
一般・全身障害及び投与部位の状態
注射部位腫脹、注射部位紅斑
皮膚及び皮下組織障害
発疹
RSウイルス検査のうち、ウイルス抗原検出及びウイルス培養を測定原理とする検査の結果が陰性でも、臨床所見がRSウイルス感染症と一致する場合には、RT-PCR検査を行うことが望ましい。本剤はウイルス抗原検出及びウイルス培養を測定原理とする検査に干渉し偽陰性になるおそれがあるが、RT-PCR検査には干渉しない。
国際共同後期第Ⅱ相/第Ⅲ相試験(004試験)及び国際共同第Ⅲ相試験(007試験)において、投与後240日目までに抗薬物抗体が陽性となった治験参加者の割合は、それぞれ12.0%(124/1033例)及び13.0%(34/261例)であった。004試験及び007試験において、抗薬物抗体の発現による本剤の薬物動態、RSウイルス血清中和活性又は安全性への影響は特定されなかった。抗薬物抗体の発現による本剤の有効性への影響は明らかでない。
乳幼児にクレスロビマブを20~210mgの用量範囲で単回筋肉内投与した際、概して薬物動態の線形性が認められた。生後初回のRSウイルス感染流行期にクレスロビマブを推奨用量の105mgで投与したときの血清中曝露量は、国際共同後期第Ⅱ相/第Ⅲ相試験(004試験)における新生児及び乳児、国際共同第Ⅲ相試験(007試験)における在胎期間35週以下(在胎期間29週未満を含む)で出生した早産児及び乳児、並びに007試験における慢性肺疾患又は先天性心疾患を有する新生児及び乳児のいずれにおいても同程度であった。健康な早産児及び正期産児、並びにRSウイルス感染症の重症化リスクが高い乳児に対して、生後初回のRSウイルス感染流行期にクレスロビマブ105mgを単回筋肉内投与した際の母集団薬物動態解析に基づく薬物動態パラメータを表に示す。
対象集団
例数
AUC0-150day
Cmax
Cday7
Cday150
Cday240
004試験シーズン1
2304
6250.8(21.1)
114.9(23.3)
114.7(23.1)
10.1(36.4)
2.5(58.6)
007試験シーズン1先天性心疾患
50
6887.4(23.4)
130.8(21.3)
129.9(21.3)
10.1(47.5)
2.3(78.3)
007試験シーズン1慢性肺疾患
120
8000.7(17.9)
153.8(22.0)
153.2(21.7)
12.2(23.0)
3.0(35.3)
007試験シーズン1早産
264
7771.0(20.1)
152.2(24.5)
151.3(24.2)
11.5(36.6)
2.8(59.6)
曝露量の単位はμg・day/mL(AUC0-150day)又はμg/mL(Cmax、Cday7、Cday150及びCday240)
クレスロビマブの絶対的バイオアベイラビリティは77.8%と推定され、最高濃度到達時間の中央値(2.5%点-97.5%点)は6.5(5.9~7.4)日であった。
体重5kgの典型的な乳幼児におけるクレスロビマブの見かけの分布容積は、830mLと推定された。成人被験者から採取した鼻粘膜から、クレスロビマブが容易に検出された。鼻粘膜の上皮被覆液中のクレスロビマブ濃度は、血清中濃度の1.4%~3.3%であった(外国人データ)。
クレスロビマブの終末相の半減期は約44.0日であり、体重5kgの典型的な乳幼児における見かけのクリアランスは19.7mL/dayと推定された。
RSウイルスに対する血清中和抗体価は、クレスロビマブの血清中濃度と相関する。乳幼児にクレスロビマブを筋肉内投与した際、体重5kgの典型的な乳幼児のRSウイルスに対する血清中和抗体価は、投与後4時間でベースラインの約7倍の増加、その最大値は約7日でベースラインの約78倍の増加と推定された。
生後1年以内で初回RSウイルス感染流行期を迎える健康な正期産児/後期早産児(在胎期間35週以上)及び早期早産児/中期早産児(在胎期間29週以上35週未満)を対象として、本剤の有効性及び安全性を検討するプラセボ対照無作為化二重盲検並行群間比較試験が実施された。3632例(うち日本人186例)の新生児及び乳児が本剤群(2421例、本剤105mgを単回筋肉内投与)又はプラセボ群(1211例、プラセボを単回筋肉内投与)に2:1の比率で無作為化された。主要評価項目は、投与後150日目までのRSウイルスに関連する医療介入が必要な下気道感染症注2)の発現率であり、本剤群とプラセボ群の比較において統計学的に有意な差注3)が認められた(表)。
本剤群(n=2398)
プラセボ群(n=1201)
有効率(95%信頼区間)注4)(p値)
発現例数
5ヵ月での発現率注5)
60
0.026
74
0.065
60.4%(44.1, 71.9)(p<0.001)
n=FAS集団に適格である治験参加者数
投与後365日目までに、本剤群で2409例中696例(28.9%)、プラセボ群で1202例中344例(28.6%)に、治験担当医師により治験薬との関連ありと判定された有害事象が認められた。治験担当医師により治験薬との関連ありと判定された主な事象(発現割合5%以上)は、本剤群で易刺激性371例(15.4%)、傾眠248例(10.3%)及び注射部位疼痛156例(6.5%)、プラセボ群で易刺激性172例(14.3%)、傾眠129例(10.7%)及び注射部位疼痛96例(8.0%)であった。これらの主な事象は投与後5日目までは事前に規定した有害事象として収集され、それ以降は自発報告として収集された。
生後1年以内で初回RSウイルス感染流行期を迎える、在胎期間35週0日以下の早産児又は慢性肺疾患若しくは血行動態に影響を及ぼす先天性心疾患を有する児を対象に、本剤の安全性、有効性及び薬物動態を検討することを目的として、実薬(パリビズマブ)対照無作為化部分盲検並行群間比較試験が実施された。2023年12月21日までに組み入れられた治験参加者の初回投与後42日目までの安全性評価結果が得られた中間解析時点(2024年2月5日データカットオフ)において、901例(うち日本人25例)の新生児及び乳児が、本剤群(450例、本剤105mgを筋肉内投与し、1ヵ月後にプラセボを筋肉内投与)又はパリビズマブ群(451例、パリビズマブ15mg/kgを1ヵ月ごとに3~5回筋肉内投与)に1:1の比率で無作為に割り付けられた。生後初回のRSウイルス感染流行期において、本剤群で445例中141例(31.7%)、パリビズマブ群で450例中163例(36.2%)に、治験担当医師により治験薬との関連ありと判定された有害事象が認められた。治験担当医師により治験薬との関連ありと判定された主な事象(発現割合5%以上)は、本剤群で易刺激性88例(19.8%)、傾眠43例(9.7%)、注射部位疼痛35例(7.9%)、食欲減退33例(7.4%)、注射部位紅斑31例(7.0%)及び注射部位腫脹30例(6.7%)、パリビズマブ群で易刺激性93例(20.7%)、傾眠63例(14.0%)、注射部位疼痛51例(11.3%)、食欲減退31例(6.9%)、注射部位紅斑27例(6.0%)及び注射部位腫脹24例(5.3%)であった。これらの主な事象は投与後5日目までは事前に規定した有害事象として収集され、それ以降は自発報告として収集された。なお、投与後150日目までのRSウイルスに関連する医療介入が必要な下気道感染症注2)の発現率は、本剤群0.036(95%信頼区間:0.020, 0.060)、パリビズマブ群0.030(95%信頼区間:0.016, 0.053)であった。
クレスロビマブは、Fc領域にYTEアミノ酸置換を導入した長期間作用型の完全ヒト免疫グロブリンG1κ(IgG1κ)中和モノクローナル抗体である。クレスロビマブは、RSウイルス外膜融合(F)タンパク上の抗原部位Ⅳに保存されたエピトープに結合し、RSウイルスの細胞内への侵入を阻害する。
HEp-2細胞を用いた感染中和試験で、クレスロビマブはRSウイルスA型及びB型の参照株(それぞれ、RSウイルスA Long株及びRSウイルスB Washington株)を、それぞれ6.0ng/mL及び3.0ng/mLのIC50値(平均値)で中和した(in vitroデータ)。RSウイルスA2 Australia(A-BCM-1)実験室株を用いた感染中和試験で、参照株に対するIC50値の変化倍率は8.63倍であった。また、1987年から2021年に分離されたRSウイルス臨床分離株59株を用いた試験では、参照株に対するクレスロビマブのIC50値の変化倍率はRSウイルスA型で0.04~6.95倍及びRSウイルスB型で0.14~5.45倍の範囲であった(in vitroデータ)。
クレスロビマブの親抗体(YTE置換なし)存在下でRSウイルスA型株又はB型株(それぞれ、RSウイルスA2株又はRSウイルスB Washington株)を培養細胞に連続感染させたところ、クレスロビマブ耐性株がRSウイルスA型で4株及びRSウイルスB型で1株出現した。クレスロビマブ耐性RSウイルスA型4株では、クレスロビマブ結合エピトープ領域にG446E、S443P及びK445N、S443P及びG446E、又はS443Pの変異を有していた。また、クレスロビマブ耐性RSウイルスB型1株では同領域にS443Pの変異を有していた。
2024年4月15日時点のGenBankデータベースにおける15,527のRSウイルス遺伝子配列において、RSウイルスのクレスロビマブ結合エピトープは高度に保存されていた(99.8%)。そのデータベースでは13種類のクレスロビマブエピトープ変異体が同定され、そのうちの1種類の変異体I432Tは5つのRSウイルスA型株及び1つのRSウイルスB型株で同定された(0.04%)。この変異体では、クレスロビマブの中和活性が4倍(RSウイルスA型)及び1.6倍(RSウイルスB型)低下することが示された。また、RSウイルスA型のクレスロビマブ耐性関連置換G446Eが、3つのRSウイルスA型変異体でみられた(0.02%)。2019年から2023年に日本を含む北半球及び南半球の8ヵ国より臨床分離されたRSウイルス652株のうち塩基配列解析がなされた555株で、クレスロビマブ結合領域は高度に保存されていた(100%)。
国際共同後期第Ⅱ相/第Ⅲ相試験(004試験)及び国際共同第Ⅲ相試験(007試験)で投与後1日目から364日目までに分離されたRSウイルス株のクレスロビマブ結合部位(Ⅳ)にアミノ酸置換(RSウイルスA型でG446E、G446R又はG446W、RSウイルスB型でI432V、G446E又はG446R)が認められた。
クレスロビマブは、FタンパクにN262Y置換を有するRSウイルスA型及びRSウイルスB型パリビズマブ耐性臨床分離株に対して、RSウイルスA型及びB型参照株(それぞれ、RSウイルスA Long株及びRSウイルスB Washington株)と同程度の中和活性を示した。また、クレスロビマブは、臨床で報告されたニルセビマブ耐性置換(N208S、I64T+K68E、I64T+K68E+I206M+Q209R)を導入したRSウイルスB Washington株に対して、野生株と比較して同程度の中和活性を示した。
クレスロビマブ(遺伝子組換え)Clesrovimab(Genetical Recombination)
約149,000
クレスロビマブは、遺伝子組換え抗RSウイルスFタンパク質モノクローナル抗体であり、ヒトIgG1に由来し、H鎖の3個のアミノ酸残基が置換(M262Y、S264T、T266E)されている。クレスロビマブは、チャイニーズハムスター卵巣細胞により産生され、457個のアミノ酸残基からなるH鎖(γ1鎖)2本及び214個のアミノ酸残基からなるL鎖(κ鎖)2本で構成される糖タンパク質である。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
シリンジ 0.7mL 1本
1) Zar HJ, et al. N Engl J Med. 2025;393:1292-303.
2) Zar HJ, et al. N Engl J Med. 2025;393:1343-5.
MSD株式会社 MSDカスタマーサポートセンター
東京都千代田区九段北1-13-12
医療関係者の方:フリーダイヤル 0120-024-961
本剤は保険給付の対象とならない(薬価基準未収載)。
MSD株式会社
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.