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生物学的製剤基準
組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)
劇薬
処方箋医薬品注)
通常、0.5mLずつを4週間隔で2回、更に、初回注射の20~24週後に1回0.5mLを皮下又は筋肉内に注射する。ただし、10歳未満の者には、0.25mLずつを同様の投与間隔で皮下に注射する。ただし、能動的HBs抗体が獲得されていない場合には追加注射する。
通常、0.25mLを1回、生後12時間以内を目安に皮下に注射する。更に、0.25mLずつを初回注射の1箇月後及び6箇月後の2回、同様の用法で注射する。ただし、能動的HBs抗体が獲得されていない場合には追加注射する。
通常、0.5mLを1回、事故発生後7日以内に皮下又は筋肉内に注射する。更に0.5mLずつを初回注射の1箇月後及び3~6箇月後の2回、同様の用法で注射する。なお、10歳未満の者には、0.25mLずつを同様の投与間隔で皮下に注射する。ただし、能動的HBs抗体が獲得されていない場合には追加注射する。
生後1歳に至るまでの間にある者に対し、標準として生後2月に至った時から生後9月に至るまでの間に、27日以上の間隔をおいて2回、更に1回目の接種から139日以上の間隔をおいて1回皮下に接種する。
医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる。
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判定を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
接種要注意者である。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。
接種にあたっては、予診等を十分に行い、被接種者の健康状態を観察すること。一般に生理機能が低下している。外国で行われたB型肝炎ワクチンの臨床研究では、高齢者で抗体産生反応が減弱する可能性が示されている2)。
免疫抑制剤 等アザチオプリン等
本剤の効果が得られないおそれがある。
免疫抑制的な作用を持つ製剤の投与を受けている者、特に長期あるいは大量投与を受けている者は免疫機能が低下していることがある。
血圧低下、呼吸困難、顔面蒼白等があらわれることがある。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発熱、ほてり
悪寒、発疹、そう痒、じん麻疹
湿疹
免疫系
血管炎
筋・骨格系
筋肉痛、関節痛、肩こり、背部痛
関節炎
局所症状(注射部位)
疼痛、発赤、硬結、そう痒感、熱感、腫脹
消化器系
嘔気
嘔吐、腹痛、下痢、食欲不振
精神神経系
頭痛、違和感
眠気、めまい
けいれん
眼
ぶどう膜炎
その他
倦怠感、手の脱力感
多汗、感冒様症状
耳痛、血小板減少(症)
5%以上
5%未満
耳及び迷路障害
回転性めまい
眼障害
結膜炎、眼部腫脹
胃腸障害
下痢、腹痛、上腹部痛、腹部不快感、悪心、口内炎、歯痛
一般・全身障害
無力症、胸部不快感、悪寒、疲労、倦怠感、発熱
疼痛(65.9%)、紅斑(52.6%)、腫脹(50.8%)、そう痒感
血腫、出血、硬結、運動障害、結節、反応、小水疱、熱感
感染症及び寄生虫症
急性扁桃炎、気管支炎、胃腸炎、鼻咽頭炎、鼻炎
筋骨格系及び結合組織障害
関節痛、背部痛、四肢不快感、筋骨格硬直、筋痙縮、筋肉痛
神経系障害
浮動性めまい、頭痛、感覚鈍麻
呼吸器、胸郭及び縦隔障害
鼻閉
皮膚及び皮下組織障害
ざ瘡、湿疹、紅斑、そう痒性皮疹
血管障害
ほてり
HBs抗原、HBs抗体及びHBc抗体が陰性の成人及び小児に本剤0.5mL(小児は0.25mL)3回接種後の抗体陽転率注1)は、成人で92.4%(1,438/1,557例)、小児で100%(88/88例)を示した。成人について接種経路間で比較すると、筋肉内接種では95.0%(662/697例)と皮下接種の90.2%(776/860例)に比べ、やや高い抗体陽転率注1)を示した4),5),6),7)。
HBs抗体及びHBc抗体が陰性の若年健康成人(20~35歳)を対象に国内で実施された一部二重盲検国内第Ⅲ相臨床試験において、本剤を3回(1日目、1ヵ月目及び6ヵ月目、各0.5mL)皮下又は筋肉内接種した。3回接種後の抗HBs抗体価が10mIU/mL以上の被験者の割合は、皮下接種で87.2%(423/485例)、筋肉内接種で98.7%(78/79例)であった。ワクチン日誌も用いて収集した安全性情報に基づき、本剤接種後1~15日目の安全性を評価した。本剤を皮下接種した群において注射部位の副反応は557例中411例(73.8%)で、主な副反応は疼痛(65.9%)、紅斑(52.6%)、腫脹(50.8%)、そう痒感(16.5%)であった。また全身性の副反応は557例中69例(12.4%)で、主な副反応は頭痛(3.6%)、発熱(2.5%)、倦怠感(1.6%)であった。本剤を筋肉内接種した群において注射部位の副反応は94例中60例(63.8%)で、主な副反応は疼痛(57.4%)、腫脹(23.4%)、紅斑(22.3%)であった。また全身性の副反応は94例中10例(10.6%)で、主な副反応は頭痛(5.3%)であった8)。
HBs抗原陽性の母親から生まれた新生児(11例)に本剤0.25mLを3回接種後全例にHBs抗体の獲得が認められ、キャリア化の防止において有効性が認められた9)。
HBe抗原陽性血液による汚染に対し、本剤0.5mL 1~3回接種した結果、HBs抗原、HBc抗体の陽性化等感染を疑わせる所見も認められず、B型肝炎の発症例はなかった(6例)。
ワクチンの主成分は、遺伝子組換えによって酵母中に産生させたHBs抗原たん白質である。このHBs抗原を生体に投与することにより、B型肝炎ウイルスの中和抗体であるHBs抗体を産生させる。
チンパンジーを用いたB型肝炎ウイルス感染防御試験において本剤10μg 3回筋肉内接種によりHBs抗体の産生が認められ、このチンパンジーにB型肝炎ウイルスを感染させてもB型肝炎の発症はみられなかった。またマウスを用いた試験において本剤は血漿由来ワクチンと同程度のHBs抗体産生能をもつことが認められた。
外箱開封後は遮光して保存すること。
1) 公益財団法人ウイルス肝炎研究財団:B型肝炎について(一般的なQ&A)改訂第4版(平成26年7月)
2) CDC:MMWR, 2006;55(RR-16):1
3) 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書:組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)B型肝炎ウイルス母子感染の予防(抗HBs人免疫グロブリンとの併用)
4) 飯野四郎 他. 薬理と治療. 1987;15:2383-8.
5) 山本祐夫. 薬理と治療. 1987;15:2389-402.
6) 飯野四郎 他. 薬理と治療. 1987;15:2403-15.
7) 中尾亨 他. 小児科臨床. 1987;40:3377-83.
8) Kishino H, et al. Human Vaccines & Immunotherapeutics. 2018;14:1773-8.
9) 千葉靖男 他. 小児科臨床. 1988;41:2067-75.
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汚染の原因
業務上
業務外
適用範囲
(1)当該負傷を原因としてHBs抗原陽性でかつHBe抗原陽性血液による汚染を受けたことが明らかで、洗浄、消毒、縫合等の処置とともに抗HBs人免疫グロブリンの注射に加え、本剤の接種が行われた場合
労災保険適用
健康保険等適用
(2)既存の負傷にHBs抗原陽性でかつHBe抗原陽性血液が付着し汚染を受けたことが明らかで、上記(1)と同様の処置が行われた場合
なお、妊婦に対するHBs抗原検査は妊婦健康診査の内容に含めて実施されます。(平成9年4月1日付児発第251号)
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