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劇薬
処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
通常、イベルメクチンとして体重1kg当たり約200μgを2週間間隔で2回経口投与する。下記の表に患者体重毎の1回当たりの投与量を示した。本剤は水とともに服用する。
通常、イベルメクチンとして体重1kg当たり約200μgを1回経口投与する。下記の表に患者体重毎の1回当たりの投与量を示した。本剤は水とともに服用する。
体重(kg)
3mg錠数
15-24
1錠
25-35
2錠
36-50
3錠
51-65
4錠
66-79
5錠
≧80
約200μg/kg
抗ミクロフィラリア薬投与後に、又は投薬とは無関係に、まれに重篤又は致命的な脳症が発症することがあり、本剤においても因果関係は確立していないが、発症することがある。
中枢精神神経系(脳症、頭痛、昏睡、精神状態変化、起立困難、歩行困難、錯乱、嗜眠、痙攣、昏迷等)、筋骨格系(関節痛等)、その他(発熱、結膜出血、眼充血、尿失禁、便失禁、浮腫、呼吸困難、背部痛、頸部痛等の疼痛等)の重大な副作用及びマゾッティ反応が報告されている。これらの反応は、死んだミクロフィラリアに対するアレルギー性・炎症性反応によると考えられる。
通常の投与回数以上の投与が必要になることがあり、また、その場合でも治癒に至らないことがある1),2),3)。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験で催奇形性が認められている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中に移行することが報告されている。
体重15kg未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない。
一般に、肝、腎又は心機能が低下し、合併症を有している又は他の薬剤を併用している場合が多い。
著しいAST、ALTの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
昏睡、意識レベルの低下、意識変容状態等の意識障害が認められる場合がある。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
そう痒、発疹
そう痒の一過性の増悪注1)、蕁麻疹
肝臓
肝機能異常(AST上昇、ALT上昇、総ビリルビン値上昇、γ-GTP上昇)
Al-P上昇
腎臓
BUN上昇
消化器系
悪心、嘔吐
下痢、食欲不振、便秘、腹痛
精神神経系
めまい、傾眠、振戦
血液
貧血、好酸球数増加
白血球数減少、リンパ球数増加、単球数減少
その他
LDH上昇
血尿
無力症・疲労、低血圧、気管支喘息の増悪
ヒトで動物用イベルメクチン製剤(曝露量不明)の経口摂取、吸入、注射又は体表への曝露による偶発的な中毒において、以下の副作用が報告されている。発疹、接触性皮膚炎、浮腫、頭痛、めまい、無力症、悪心、嘔吐、下痢、発作、運動失調、呼吸困難、腹痛、異常感覚、蕁麻疹
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
マウス、ラット及びウサギにヒトの最高推奨用量のそれぞれ0.2、8.1及び4.5倍(mg/m2/日で換算)のイベルメクチンを反復投与したところ、口蓋裂が認められている。ウサギでは前肢屈曲も認められた。このような発生への作用は妊娠動物に対する母体毒性があらわれる用量かそれに近い用量でのみ発現した。
健康成人11例にイベルメクチンを錠剤で30mg(347~541μg/kg)単回経口投与した場合、高脂肪食(脂肪48.6g、784kcal)の食後投与の未変化体AUC0-∞は、空腹時投与の約2.6倍に上昇した5)(外国人データ)。
イベルメクチンは肝で代謝される。
本薬の代謝にはCYP3A4が主に関与していることが報告されている6)(in vitro)。
本薬はヒト及びマウスP糖蛋白質の基質であることが報告されている7)(in vitro)。
イベルメクチンやその代謝物は、約12日間かけてほぼすべてが糞中に排泄され、尿中への排泄は投与量の1%未満であった(外国人データ)。
注)本剤の承認された1回用量は、約200μg/kgである。
糞線虫陽性患者50例を対象に、イベルメクチン約200μg/kgを2週間間隔で2回投与した場合の投与4週間後の駆虫率は98.0%(49/50)であった。有効性は、投与4週間後に実施する2回の追跡糞便検査で幼虫が認められないことと定義づけられた駆虫率によって判定された。50例中1例(2.0%)に、悪心、嘔吐が各1件、計2件の副作用が認められた。臨床検査値の異常変動は50例中4例(8.0%)に、AST上昇、ALT上昇、総ビリルビン値上昇、白血球数減少、リンパ球数増加、単球数減少及び血尿が各1件、計7件認められた8)。
イベルメクチンは、広域スペクトル抗寄生虫薬であるアベルメクチン群に含まれ、独特な作用機序を持っている。イベルメクチンは、無脊椎動物の神経・筋細胞に存在するグルタミン酸作動性Cl-チャンネルに選択的かつ高い親和性を持って結合する9),10)。これにより、Cl-に対する細胞膜の透過性が上昇して神経又は筋細胞の過分極が生じ、その結果、寄生虫が麻痺を起こし、死に至る。イベルメクチンは、特に、神経伝達物質であるγ-アミノ酪酸(GABA)によって活性化される他のリガンド作動性Cl-チャンネルとも弱いながらも相互作用するものと思われる11)。このクラスの化合物が持つヒトでの安全域は、哺乳類ではグルタミン酸作動性Cl-チャンネルの存在が報告されていないこと12)、哺乳類の脳の特異的な結合部位に対するイベルメクチンの親和性が線虫に比べ約100倍低いこと13)、またラット等の哺乳類ではアベルメクチン類が血液‒脳関門を容易には通過することができない14),15)という事実から確保されているものと考えられる。
イベルメクチン(Ivermectin)
(1)H2B1a;5-O-Demethyl-22,23-dihydroavermectin A1a(2)H2B1b;5-O-Demethyl-25-de(1-methylpropyl)-22,23-dihydro-25-(1-methylethyl)avermectin A1a
(1)H2B1a;C48H74O14(2)H2B1b;C47H72O14
(1)H2B1a;875.10(2)H2B1b;861.07
白色~黄白色の粉末で、メタノール、エタノール(95)又はジエチルエーテルに溶けやすく、アセトニトリル又はm-キシレンにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
H2B1a(イベルメクチンB1a;90%以上含有成分)H2B1b(イベルメクチンB1b;10%未満含有成分)
10錠(PTP)
1) 志喜屋孝伸、他. 感染症学雑誌. 1994;68:13-20.[11111111-6572]
2) 東山康仁、他. 感染症学雑誌. 1997;71:680-3.[11111111-6573]
3) Torres JR, et al. Clin Infect Dis. 1993;17:900-2.[11111111-6574]
4) 北澤式文、他. 厚生省熱帯病治療薬の開発研究 平成6年度報告書 72-9.[11111111-6577]
5) Guzzo CA, et al. J Clin Pharmacol. 2002;42:1122-33.[11111111-6578]
6) Zeng Z, et al. Xenobiotica. 1998;28:313-21.[11111111-6579]
7) Schinkel AH, et al. J Clin Invest. 1995;96:1698-705.[11111111-6580]
8) Zaha O, et al. J Infect Chemother. 2002;8:94-8.[11111111-6575]
9) Arena JP, et al. Mol Brain Res. 1992;15:339-48.[11111111-6581]
10) Cully DF, et al. Nature. 1994;371:707-11.[11111111-6582]
11) Kass IS, et al. Proc Natl Acad Sci USA. 1980;77:6211-5.[11111111-6583]
12) Arena JP. Parasitol Today. 1994;10:35-7.[11111111-6709]
13) Schaeffer JM, et al. Biochem Pharmacol. 1989;38:2329-38.[11111111-6584]
14) Lankas GR, et al. Fd Chem Toxic. 1989;27:523-9.[11111111-6710]
15) Fisher MH, et al. Annu Rev Pharmacol Toxicol. 1992;32:537-53.[11111111-6585]
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