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処方箋医薬品注)
悪性神経膠腫の腫瘍摘出術中における腫瘍組織の可視化
通常、成人には、アミノレブリン酸塩酸塩として20mg/kgを、手術時の麻酔導入前3時間(範囲:2〜4時間)に、水に溶解して経口投与する。
収縮期及び拡張期血圧、肺動脈圧並びに肺血管抵抗が低下するおそれがある。
腎機能障害のある患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
肝機能障害のある患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。妊娠ラットに投与した場合、胎児の発育遅延が、また、マウス、ラットの妊娠子宮及び胎児に直接光照射した場合、胎児毒性が生じるとの報告がある。,
診断上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
光線過敏症を起こすおそれがあるので注意すること。特に本剤投与後48時間は、左記薬剤の投与又は食品の摂取を可能な限り避けることが望ましい。
本剤は体内で光感受性物質に代謝されるので、左記薬剤との併用又は食品の摂取により光線過敏症が増強されることが考えられる。
ポルフィリン合成が促進され、肝障害があらわれるおそれがある。
アミノレブリン酸(5-ALA)合成酵素を誘導し、ヘム生合成を増強する。
γ-GTP(6.7%)、AST(4.4%)、ALT(4.4%)、Al-P(2.2%)の増加等を伴う肝機能障害があらわれることがある。,
手術後も、低血圧が遷延し、昇圧剤の持続投与が必要な症例が報告されている。
5%以上
2~5%未満
頻度不明
一般・全身
発熱
悪寒
血液
貧血
精神・神経
脳浮腫、感覚鈍麻、片麻痺、失語症、痙攣、半盲
心・血管
血栓塞栓症、深部静脈血栓症
呼吸器
呼吸不全
胃腸
悪心
嘔吐
下痢
皮膚・皮下組織
光線過敏性反応、光線性皮膚症、紅斑
腎・尿路
血尿
臨床検査
LDH増加、リンパ球数減少、血小板数減少
白血球数増加、血中ビリルビン増加、血中アミラーゼ増加
外国の臨床試験で過量投与(38mg/kg)された1例において、術中に呼吸不全が報告されている。
プロトポルフィリンIX(PPIX)が赤色蛍光を発することにより、通常での白色光では見分けられない腫瘍組織を認識し切除できるが、偽陰性及び偽陽性を示す場合がある。
日本人患者6例に本剤20mg/kgを経口投与したときの血漿中未変化体濃度は、投与後0.83時間に最高濃度34.0mg/Lを示し、消失半減期は2.27時間であった。薬物動態パラメータを表1に示した1)。
Cmax(mg/L)
AUC∞(mg・h/L)
tmax(h)
t1/2(h)
34.0±12.7
77.1±40.7
0.83±0.26
2.27±2.35
(n=6、平均値±標準偏差)
限外ろ過法により測定した5-ALAのヒト血漿蛋白結合率は、500〜5,000μg/Lの濃度で12%であった2)(in vitro)。
本剤の投与後、体内でPPIXに代謝される。日本人患者6例に本剤20mg/kgを経口投与したときの血漿中PPIX濃度は本剤投与後6.17時間に最高濃度351μg/Lを示し、消失半減期は4.91時間であった1)。
外国健康成人において、本剤投与後12時間までに投与量の30.6%が尿中に排泄された3)。
外科的腫瘍切除の適応である悪性神経膠腫患者を対象に、非盲検下で本剤20mg/kgを麻酔導入前3時間に経口投与した。本剤を投与した45例中、WHOグレードIII・IV以外の4例及び腫瘍本体に蛍光が認められなかった3例を除いた有効性評価症例38例において、主要評価項目である蛍光組織の陽性診断率(患者割合)は65.8%(25/38例)、蛍光の強/弱別での強蛍光領域及び弱蛍光領域では、それぞれ94.4%(34/36例)及び65.8%(25/38例)であった。また、蛍光組織での生検組織ごとの陽性診断率は85.6%(190/222検体)、強蛍光領域及び弱蛍光領域では、それぞれ94.4%(102/108検体)及び77.2%(88/114検体)であった。副作用は11例(24.4%)に認められ、悪心3例(6.7%)、嘔吐、発熱、肝機能異常は各2例(4.4%)であった1)。
本剤投与後に体内で代謝されて生成したPPIXが腫瘍組織に集積し、青色光線(400〜410nm)により励起されPPIXが赤色蛍光を発することを利用して、腫瘍組織を可視化する。腫瘍細胞では正常細胞に比べてPPIX生成までの酵素活性が高いこと及びPPIXからヘムを触媒する酵素活性が低いことから、腫瘍細胞では正常細胞に比べてより多くのPPIXが蓄積すると考えられている4),5)。
アミノレブリン酸塩酸塩(Aminolevulinic Acid Hydrochloride)
5-Amino-4-oxopentanoic acid hydrochloride
C5H9NO3・HCl
167.59
白色又はわずかに灰色を帯びた白色の結晶性の粉末で、水に溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくい。
約153℃(分解)
1.5g[1バイアル]
1) 社内資料:第III相試験(2013年3月25日承認、申請資料概要5.3.5.2-1)
2) 社内資料:ヒト血漿蛋白結合率試験(2013年3月25日承認、申請資料概要4.2.2.3-10)
3) 社内資料:バイオアベイラビリティ試験(2013年3月25日承認、申請資料概要5.3.1.1-1)
4) Navone NM, et al.:Int J Biochem. 1990;22(12):1407-11
5) Kondo M, et al.:Cell Biol Toxicol. 1993;9(1):95-105
6) Iinuma S, et al.:Br J Cancer. 1994;70(1):21-8
7) Lilge L, et al.:J Clin Laser Med Surg. 1998;16(2):81-91
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1バイアル(アミノレブリン酸塩酸塩1.5g含有)を水50mLで溶解した後の濃度は30mg/mLである。体重あたりの投与量は下表を参照すること。
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