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処方箋医薬品注)
慢性肝障害時における脳症の改善
通常、成人1回500mLを点滴静注する。投与速度は、通常、成人500mL当たり180分以上を基準とする。経中心静脈輸液法を用いる場合は、本品の500mLを糖質輸液等に混和し、24時間かけて中心静脈内に持続注入する。なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。
アシドーシスが悪化するおそれがある。
循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。
投与しないこと。アミノ酸の代謝産物である尿素等が滞留し、症状が悪化するおそれがある。
アミノ酸の代謝産物である尿素等の滞留がおこるおそれがある。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
0.1~5%未満
頻度不明
過敏症
発疹等
代謝異常
低血糖
消化器
悪心・嘔気等
循環器
胸部不快感、動悸
大量・急速投与
一過性の血中アンモニア値の上昇
アシドーシス
その他
血管痛、発汗
悪寒、発熱、頭痛
薬剤を配合する場合には、配合変化に注意すること。
健康成人男子に本剤を500mL/180分(5例)及び1,000mL/240分(5例)の用量で点滴静注し、血漿中アミノ酸濃度について検討した結果、総アミノ酸濃度及び分岐鎖アミノ酸濃度は投与終了直後に最高値を示したのに対し、芳香族アミノ酸濃度は投与直後より減少し、投与終了2時間後に最低値を示した1)。
正常及び急性肝障害ラットに14Cで標識したアミノ酸(アラニン、アルギニン、ロイシン、フェニルアラニン)を含む本剤を尾静脈内投与し、8時間後の組織内放射能濃度を検討した結果、いずれのラットにおいても速やかに全身の組織に分布し、組織への総分布量は肝が最も高かった。正常ラットに比べ肝障害ラットでは、組織蛋白質への放射能の取り込みは、脳で増加傾向、肝で低下傾向が認められた2)。
健康成人男子に本剤を500mL/180分(5例)及び1,000mL/240分(5例)の用量で点滴静注し、アミノ酸の尿中排泄について検討した結果、本剤投与によるアミノ酸排泄パターンに大きな変化はなく、24時間後にはほぼ投与前値に復した1)。
肝性脳症を呈する慢性肝不全患者78例を対象に、本剤の投与量を200mL、500mL及び1,000mLとした無作為化比較試験において、本剤500mL群の全般的改善度及び有用度が有意に高く、投与量として1回500mLが適当であることが確認された。安全性解析対象症例(76例)の副作用発現頻度は、2.6%(2/76例)2件(発汗1件、一過性の血中アンモニアの上昇1件)であった3)。
肝性脳症を呈する慢性肝不全患者95例を対象に、本剤(48例)又は対照薬として市販の肝不全用アミノ酸注射液(47例)をそれぞれ500mL投与し、比較臨床試験を実施した。肝性脳症の評価(意識障害、Number Connection Test、手指振戦、アンモニアの改善度)を行った結果、本剤群の解析対象症例(44例)の「改善」以上の全般的改善度は77.2%(34/44例)を示し、速やかなアンモニア低下効果が確認された。安全性解析対象症例(46例)の副作用発現頻度は、2.1%(1/46例)血管痛1件であった4)。
肝性脳症又は高アンモニア血症を呈する急性あるいは慢性肝不全患者96例を対象に、本剤500mLを7日間(必須投与期間:3日間)投与した臨床試験において、臨床的有用性を確認した結果、解析対象症例(94例)の全般改善度は「改善」以上で76.5%(72/94例)であった。安全性解析対象症例(95例)の副作用発現頻度は、6.3%(6/95例)6件(悪心2件、嘔気2件、蕁麻疹1件、低血糖による手足の振戦1件)であった5)。
肝性脳症又は高アンモニア血症を呈する急性あるいは慢性肝不全患者23例を対象に、本剤400~800mLを中心静脈より投与した臨床試験において、臨床的有用性を確認した結果、承認された用法・用量の範囲(10例)の全般改善度は「改善」以上で70.0%(7/10例)であった。副作用は認められなかった6)。
本剤は、肝性脳症時の血漿遊離アミノ酸パターンの是正をすべく、分岐鎖アミノ酸を高比率、芳香族アミノ酸を低比率とし、また、アンモニア代謝と関連が強いアルギニンを高比率とした特殊組成のアミノ酸注射剤であり、血漿及び脳内遊離アミノ酸パターン改善作用による脳内モノアミン代謝改善効果、血中アンモニア低下作用により肝性脳症を改善させる。
四塩化炭素慢性肝障害ラットにおいて、本剤は神経症状の改善、血漿アンモニア濃度の低下及びアンモニア誘発昏睡の抑制を示した7)。
門脈・下大静脈吻合ラットにおいて、本剤はアンモニア誘発異常脳波を抑制した8)。また、血中アンモニア低下効果と血漿Fischer比の改善により、血漿及び脳内インドールアミン代謝の異常を改善した9)。
門脈・下大静脈吻合ラットにおいて、本剤は肝尿素サイクルの活性化、脳及び筋肉でのグルタミン合成系の亢進に加え、腎臓におけるアンモニア排泄の促進作用により、アンモニア代謝を速やかに促進すると推測された10)。
200mL×30袋(プラスチックバッグ)[脱酸素剤入り]300mL×30袋(プラスチックバッグ)[脱酸素剤入り]500mL×20袋(プラスチックバッグ)[脱酸素剤入り]
1) 三條健昌, 他:薬理と治療.1991;19(1):175-193
2) 社内資料:肝性脳症改善アミノ酸輸液MHS-2をラットに静脈内投与したときの4種のアミノ酸の体内動態(1992年5月30日承認、申請資料概要 ヘ.2)
3) 三條健昌, 他:薬理と治療.1991;19(1):207-231
4) 三條健昌, 他:薬理と治療.1991;19(1):269-298
5) 三條健昌, 他:薬理と治療.1991;19(1):249-267
6) 三條健昌, 他:薬理と治療.1991;19(1):233-247
7) 国場幸史, 他:薬理と治療.1990;18(11):4293-4305
8) 松田晃彦, 他:薬理と治療.1990;18(11):4307-4311
9) 茶木啓孝, 他:薬理と治療.1990;18(11):4313-4321
10) 国場幸史, 他:薬理と治療.1990;18(11):4323-4331
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