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処方箋医薬品注)
アルギナーゼ欠損症の患者[アルギニン血症を増悪させる。]
下記疾患における高アンモニア血症の急性増悪において経口製剤により調節不能な場合の緊急的血中アンモニア濃度の低下
原則として、診断が確定し、アルギニン製剤等の補助療法により治療が行われている患者に投与する。ただし、先天性尿素サイクル異常症が予測される患者で緊急に投与する場合は、血中アンモニア濃度、自他覚症状を参考にしながら投与する。
通常、1日量として、体重1kg当たり2~10mLを1時間以上かけて点滴静注する。
本剤に含まれるクロールによりアシドーシスが悪化するおそれがある。
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。アナフィラキシーが発現するおそれがある。
症状が一時的に悪化することがある。
アミノ酸の代謝産物である尿素等が滞留し、症状が悪化するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
頻度不明
過敏症
発疹、蕁麻疹
消化器
一過性の嘔気
針は、ゴム栓の刻印部(凹部)に垂直にゆっくりと刺すこと。斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある。また、針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。
健康成人(外国人8名)にL-アルギニン塩酸塩を3、9、15及び21mg/kg/minの投与速度で30分間静脈内に持続投与したとき、投与終了後のアルギニンの血清中濃度はそれぞれ1.17、3.44、6.84及び9.25mmol/Lであった。代謝クリアランスは10.6~12.8mL/min/kgであり、消失半減期は15mg/kg/min以下の投与速度で約15分、分布容積は約290mL/kgであったが、21mg/kg/minの投与速度では約27分及び466mL/kgと増加した1)。
マウスにアミジン基を標識した14C-アルギニン塩酸塩を500mg/kgの用量で静脈内投与した場合、尿中には投与後3時間までに54%、投与後24時間までに74%の放射能が排泄され、呼気中には投与後24時間までに8.3%、糞中には投与後48時間までに0.53%の放射能が排泄された。また、投与後24時間までに排泄された尿中代謝物は、尿素75%、その他の代謝物16%、未変化のアルギニン9%であったとの報告がある2)。
先天性尿素サイクル異常症7例(オルニチントランスカルバミラーゼ欠損症4例、アルギニノコハク酸尿症1例、リジン尿性蛋白不耐症2例)を対象とした一般臨床試験において、1日当たり3~10mL/kg注1)を1時間以上かけて静脈内投与した。血中アンモニア濃度、血中アルギニン濃度及び自他覚症状等の経時的変化をみた有効率(「有効」以上)は71.4%(5/7例)であった。副作用は認められなかった3)。
使用成績調査において、血中アンモニア値総合改善度は91.7%(33/36例)、総合全般改善度は86.5%(32/37例)であった。安全性解析対象症例54例の副作用発現頻度は5.6%(3/54例)で、その内訳は高アンモニア血症、皮膚潰瘍、血中尿素増加、各1例であった4)。
尿素サイクルではオルニチン、シトルリン、アルギニノコハク酸、アルギニンの4種類のアミノ酸が酵素を利用しサイクルを形成している。アルギナーゼ欠損症を除く尿素サイクル異常症については、基質であるアルギニンを外部から補充することにより、残存酵素が活性化され、部分的に欠損している尿素サイクルが円滑に回転して、尿中排泄性の高い尿素、シトルリン、アルギニノコハク酸による窒素排泄が促進され、血中アンモニアが減少する5),6),7)。
カルバミルリン酸合成酵素欠損症、オルニチントランスカルバミラーゼ欠損症、シトルリン血症及びアルギニノコハク酸尿症の患者において蛋白制限治療とともにアルギニンを投与した結果、臨床症状の改善、血中アンモニア及びグルタミン濃度の低下、尿素生成量の増加並びに尿中オロト酸排泄量の減少などの生化学的指標の改善が認められている5),6),7)。
L-アルギニン塩酸塩(L-Arginine Hydrochloride)
(2S)-2-Amino-5-guanidinopentanoic acid monohydrochloride
C6H14N4O2・HCl
210.66
白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、僅かに特異な味がある。水又はギ酸に溶けやすく、エタノール(95)に極めて溶けにくい。
200mL×2袋(プラスチックバッグ)
1) Van Haeften T. W., et al.:Clin. Chem.1989;35(6):1024-1026
2) 高橋忠男, 他:Radioisotopes.1970;19(8):353-358
3) 松田一郎, 他:薬理と治療.1997;25(2):585-598
4) 田中吉治, 他:診断と新薬.2012;49(7):949-954
5) Brusilow S. W., et al.:Lancet.1979;I-1:124-127
6) Donn, S. M.:Amino Acids - Chemistry, Biology and Medicine ed. by Lubec, G. and Rosenthal, G. A., ESCOM.1990;1104-1107
7) Brusilow S. W.:J. Clin. Invest, 1984;74:2144-2148
8) 社内資料:尿素サイクル酵素異常症治療薬ARG-Uの薬理学的研究-in vitroにおけるアルギニンの肝尿素サイクル酵素活性に及ぼす効果-(1999年9月22日承認、申請資料概要 ホ.1.(2)1))
9) Kawamoto, S., et al.:Biochem. J., 1985;232:329-334
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