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劇薬
処方箋医薬品注)
統合失調症
通常、成人にはネモナプリドとして1日9~36mgを食後に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日60mgまで増量することができる。
心電図変化、血圧低下等があらわれることがある。
痙攣閾値を低下させることがある。
悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすい。
抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されている。
肝機能障害を悪化させるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい。動物実験(ラット)で周産期死亡が増加したとの報告がある。また、妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状(新生児薬物離脱症候群)や錐体外路症状があらわれたとの報告がある。
投与中は授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で乳汁中への移行がみられている。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
低用量から投与を開始するなど慎重に投与すること。肝機能が低下していることが多く、高い血中濃度が持続するおそれがある。
中枢神経抑制作用が増強されることがあるので、必要に応じ本剤を減量すること。
本剤は中枢ドパミン受容体遮断作用を有し、両剤の相加的中枢神経抑制作用を示す。
アルコール(飲酒)
アルコールは中枢神経抑制作用を有し、両剤が相加的に作用する。
無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。なお、他の抗精神病剤で、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている。
AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、LDH上昇、黄疸等があらわれることがある。
抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されているので、観察を十分に行い、息切れ、胸痛、四肢の疼痛、浮腫等が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
5%以上
0.1~5%未満
0.1%未満
錐体外路症状
パーキンソン症候群(振戦、筋強剛、流涎等)、ジスキネジア(舌のもつれ、言語障害、眼球回転、急性ジストニア、嚥下困難等)、アカシジア(静坐不能)
口周部等の不随意運動(遅発性ジスキネジア)
精神神経系
不眠、不安、傾眠、眠気、過剰鎮静、興奮、無力症、うつ状態、知覚異常、脱力倦怠感、焦燥感、イライラ感、頭痛、めまい・ふらつき
痙攣発作、躁状態等
自律神経系
口渇、発汗、尿閉
内分泌
月経異常、乳汁分泌
眼
霧視
循環器
血圧低下、心悸亢進
血圧上昇、徐脈、心電図変化等
肝臓
AST(GOT)・ALT(GPT)・Al-P・γ-GTP上昇等の肝機能障害
消化器
便秘、嘔気、嘔吐、食欲不振
食欲亢進、下痢等
皮膚
発疹
その他
貧血、体重増加
体重減少等
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
**外国で実施された高齢認知症患者を対象とした17の臨床試験において、非定型抗精神病薬投与群はプラセボ投与群と比較して死亡率が1.6~1.7倍高かったとの報告がある。また、外国での疫学調査において、定型抗精神病薬も非定型抗精神病薬と同様に死亡率の上昇に関与するとの報告がある。
投与量(mg)
Tmax(h)
Cmax(ng/mL)
t1/2(h)
AUC0-10h(ng・h/mL)
3
2.33
0.77
4.5
2.85
6
2.17
1.18
2.3
3.69
(注)本剤の承認された1日用量は、9~36mgである。
本剤は、ヒトにおいて主として肝臓の薬物代謝酵素CYP3A4で代謝されることが、in vitro試験により確認されている。尿中主代謝物はN-脱メチル化、脱ベンジル化及びピロリジン核のα位の酸化によって生じる代謝物である2)。
健康成人に経口投与した場合、投与後24時間の尿中には未変化体は検出されなかった2)。
試験名
中等度改善以上
用量設定試験
68/220(30.9%)
二重盲検比較試験
51/173(29.5%)
計
119/393(30.3%)
(注)用量設定試験では、統合失調症患者に対し漸増漸減法にて本剤を6又は9~60mg/日を8週間投与。二重盲検比較試験では、統合失調症患者に対し本剤を9~36mg/日を8週間投与。(注)本剤の承認された1日用量は、9~36mgである。
行動薬理ならびに神経化学実験の結果より、主としてD2-ドパミン受容体遮断作用に基づく中枢ドパミン神経系の抑制によるものと考えられる7),8),9),10)。
メタンフェタミン又はアポモルヒネにより誘発される常同行動(ラット)、運動亢進(マウス)等の行動変化に対して顕著な抑制作用を示し、これらの作用はハロペリドールと同程度か又はやや強く、クロルプロマジンより強い。更に、メタンフェタミン逆耐性動物(マウス)における常同行動、運動亢進も抑制する11),12),13),14)。
条件回避行動、自己刺激行動(ラット)を顕著に抑制し、いずれの作用もハロペリドールとほぼ同程度であり、クロルプロマジンより強い13)。
ラットにおける常同行動抑制作用に対する相対的なカタレプシー誘発作用は、ハロペリドールより弱い13),15),16)。
中枢神経系に対して、ハロペリドールより弱いヘキソバルビタール睡眠の増強(マウス)、脳波の徐波化(ネコ)などの鎮静作用を示した。循環器系に対しては降圧及び徐脈等を示した(イヌ)。その他には顕著な影響は認められなかった17)。
ネモナプリド(Nemonapride)
(±)-cis-N-(1-Benzyl-2-methylpyrrolidin-3-yl)-5-chloro-2-methoxy-4-methylaminobenzamide
C21H26ClN3O2
387.91
ネモナプリドは白色の結晶又は結晶性の粉末である。酢酸(100)又はクロロホルムに溶けやすく、メタノール又はエタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。本品のクロロホルム溶液(1→10)は旋光性を示さない。
150~153℃
100錠[10錠(PTP)×10]
1) 岡島詳泰 他:神経精神薬理. 1989;11(7):555-562[EM-010]
2) 社内報告書:健康成人・薬物動態(D199200994-01. 00, 1989)
3) 村崎光邦 他:薬理と治療. 1989;17(9):4347-4365[EM-005]
4) 工藤義雄 他:臨床医薬. 1989;5(9):1813-1840[EM-002]
5) 森 温理 他:臨床評価. 1989;17(3, 4):349-377[EM-008]
6) 工藤義雄 他:臨床医薬. 1989;5(10):2149-2175[EM-003]
7) Terai, M. et al.:Eur. J. Pharmacol. 1989;173:173-182[EM-035]
8) Shibanoki, S. et al.:Pharmacol. Biochem Behav. 1989;34:355-360[EM-036]
9) 社内報告書:ラット・薬理作用(D199200951-01. 00, 1989)
10) 小林利雄 他:薬物・精神・行動. 1990;10:331-334[EM-037]
11) 臼田眞治:薬学雑誌. 1987;107(9):711-719[EM-015]
12) 越谷和雄 他:薬理と治療. 1989;17(6):2583-2587[EM-016]
13) 臼田眞治 他:薬理と治療. 1990;18(10):3883-3906[EM-038]
14) Kuribara, H. et al.:Jpn. J. Pharmacol. 1990;52:489-492[EM-040]
15) Yamamoto, M. et al.:Neuropharmacology. 1982;21:945-951[EM-041]
16) Wanibuchi, F. et al.:Psychopharmacology. 1990;102:339-342[EM-039]
17) 藤原 明 他:基礎と臨床. 1989;23(12):4433-4458[EM-021]
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