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劇薬
処方箋医薬品注)
妊婦又は妊娠している可能性のある女性
高血圧症、腎実質性高血圧症、腎血管性高血圧症
通常、成人にはバルニジピン塩酸塩として10~15mgを1日1回朝食後に経口投与する。ただし、1日5~10mgより投与を開始し、必要に応じ漸次増量する。
降圧に伴い腎機能が低下する可能性がある。
本剤は肝臓で代謝される。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)で、出生児の発育抑制が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
低用量から投与を開始し、経過を十分に観察しながら慎重に投与することが望ましい。一般的に過度の降圧は好ましくないとされている。
他の血圧降下剤
血圧降下作用が増強することがある。
薬理学的な相加作用による。
ジゴキシン
ジゴキシンの作用を増強し、中毒症状(嘔気、嘔吐、めまい、徐脈、不整脈等)があらわれることがある。必要に応じジゴキシンを減量する。
主に腎でのクリアランスを減少させ、ジゴキシンの血中濃度が上昇する。
フェニトイン
(1)フェニトインの作用を増強し、中毒症状(神経的)があらわれることがある。必要に応じフェニトインを減量する。(2)本剤の作用が減弱されることがある。必要に応じ本剤を増量する。
(1)本剤の蛋白結合率が高いため、血漿蛋白結合競合により、遊離型フェニトインが上昇する。(2)CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。
リファンピシン
本剤の作用が減弱されることがある。必要に応じ本剤を増量する。
CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。
シメチジン
本剤の作用が増強され、血圧低下、頻脈等があらわれることがある。必要に応じ本剤を減量する。
これらの薬剤によりCYP3A4が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する。
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。
グレープフルーツジュース
アナフィラキシー(呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがある。
AST・ALT・γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
肝臓
AST上昇、ALT上昇
γ-GTP上昇、Al-P上昇、LDH上昇
腎臓
尿酸上昇、BUN上昇、クレアチニン上昇、頻尿
消化器
嘔気
嘔吐、便秘、胸やけ、下痢
循環器
動悸、顔面潮紅、ほてり、浮腫
脱力感、倦怠感、胸部圧迫感、頻脈
精神神経系
頭痛、頭重、めまい・ふらふら感
しびれ感
過敏症
発赤・発疹
そう痒感
光線過敏症
口腔
歯肉肥厚
血液
好酸球増多
その他
耳鳴、CK上昇、血清コレステロール上昇
女性化乳房
健康成人に本剤15mgを経口投与したとき、血漿中未変化体濃度は投与後約1時間及び6時間にピークを示し、消失半減期は約10時間であった。また、血漿中濃度は非直線的な増加を示した。本剤15mgを1日1回7日間連続経口投与したときの血漿中未変化体濃度は初回投与時とほとんど変わらず蓄積性はみられなかった1) 。
AUC0-24(ng・h/mL)
Tmax1※(h)
Tmax2※(h)
Cmax1※(ng/mL)
Cmax2※(ng/mL)
t1/2(h)
1日目
3.34
1.0
6.5
0.28
0.40
11.0
7日目
4.11
2.8
6.0
0.27
0.64
9.4
(平均値、n=6)Tmax1:Cmax1に到達した時間 Tmax2:Cmax2に到達した時間Cmax1:第1ピークの血漿中濃度 Cmax2:第2ピークの血漿中濃度※:投与7日目において2名の被験者で二峰性の血漿中濃度推移を示さなかったので、これらを除く4名で計算した。
健康成人に本剤を経口投与したときの尿中主代謝物は、側鎖のエステルが加水分解され、ジヒドロピリジン環が酸化されたものであった2) 。ヒトにおいては、本剤は主としてCYP3A4で代謝される3) 。
健康成人に本剤を経口投与したとき、尿中に未変化体は検出されなかった2) 。
高血圧症4) 、腎実質性高血圧症5) 及び腎血管性高血圧症6),7) について検討した。本剤5~15mgを1日1回漸増法にて2~8週間投与した検証的試験の概要は次のとおりである。
疾患名
「下降」以上の有効率
高血圧症
軽・中等症本態性高血圧症(判定不能24例を除く)
84.2%(422/501)
重症高血圧症
87.5%(35/40)
腎実質性高血圧症(判定不能1例を除く)
81.3%(26/32)
腎血管性高血圧症(判定不能1例を除く)
66.7%(10/15)
また、高血圧症に対する二重盲検比較試験の結果、本剤5~15mg1日1回投与で有効性が認められた8) 。
細胞膜の膜電位依存性Caチャンネルに特異的に作用し、細胞内へのCa2+の流入を抑制することにより、末梢血管や冠血管の平滑筋を選択的に弛緩させる。
各種高血圧病態モデル(高血圧自然発症ラット、腎性高血圧ラット及びDOCA-食塩高血圧ラット)において、持続的で著明な降圧作用を示した。また、長期投与によっても耐性は認められなかった9) 。本態性高血圧症患者に投与した場合、血圧日内変動に影響を及ぼさず、1日1回投与で夜間の血圧を下げ過ぎることなく、24時間にわたり降圧効果が持続し、また、翌朝の血圧上昇に対しても有効に作用することを確認した10),11) 。
麻酔イヌにおいて、用量依存的に全末梢血管抵抗及び冠血管抵抗を低下させた。また、冠動脈、椎骨動脈、大腿動脈及び腎動脈などの血管を拡張し、これら臓器への血流量を増加させた12) 。本態性高血圧症患者において、全末梢血管抵抗、腎血管及び肝血管抵抗を有意に減少させた13) 。
生理食塩液負荷高血圧自然発症ラットにおいて、尿量及び尿中電解質排泄量を増加させるとともに尿中ナトリウム/カリウム比を上昇させた14) 。麻酔イヌでの腎動脈内投与実験において、低用量では主に尿細管でのナトリウム再吸収の抑制、また、高用量では腎血流量及び糸球体濾過量の増加を示した15) 。
無麻酔脳卒中易発症高血圧自然発症ラットを用いた試験において、腎臓及び血管の高血圧性病変を抑制した16) 。
バルニジピン塩酸塩(Barnidipine Hydrochloride)
(+)-(3'S,4S)-1-Benzyl-3-pyrrolidinyl methyl 1,4-dihydro-2,6-dimethyl-4-(3-nitrophenyl)-3,5-pyridinedicarboxylate hydrochloride
C27H29N3O6・HCl
528.00
バルニジピン塩酸塩は淡帯緑黄色の結晶性の粉末である。メタノール又は酢酸(100)にやや溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、水又は無水酢酸に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。光によって変化する。
約229℃(分解)
本品は高防湿性の内袋により品質保持をはかっているので、内袋開封後は湿気を避けて保存すること。
100カプセル[10カプセル(PTP)×10、乾燥剤入り]
1) 橋本敬太郎 他: 基礎と臨床 1990 ; 24(9): 4443-4458[HY-00013]
2) Teramura, T. et al.: Xenobiotica.1995 ; 25(11): 1237-1246[HY-00240]
3) Teramura, T. et al.: Xenobiotica.1997 ; 27(9): 885-900[HY-00270]
4) 吉永 馨 他: 診療と新薬 1990 ; 27(9): 1657-1670[HY-00029]
5) 吉永 馨 他: 腎と透析 1990 ; 29(6): 1045-1058[HY-00047]
6) 吉永 馨 他: 腎と透析 1991 ; 30(1): 121-126[HY-00034]
7) 吉永 馨 他: Ther. Res.1994 ; 15(8): 3267-3275[HY-0082]
8) 吉永 馨 他: 医学のあゆみ 1991 ; 156(8): 543-560[HY-00026]
9) 稲垣 治 他: 基礎と臨床 1990 ; 24(10): 5271-5284[HY-00018]
10) 吉永 馨 他: 医学と薬学 1990 ; 23(6): 1377-1387[HY-00011]
11) 吉永 馨 他: 基礎と臨床 1990 ; 24(9): 4495-4507[HY-00010]
12) 稲垣 治 他: 基礎と臨床 1992 ; 26(7): 3171-3178[HY-014]
13) 野田汎史 他: 基礎と臨床 1990 ; 24(8): 4047-4053[HY-0004]
14) 稲垣 治 他: 基礎と臨床 1992 ; 26(7): 3163-3169[HY-016]
15) 稲垣 治 他: 基礎と臨床 1990 ; 24(10): 5285-5294[HY-00022]
16) Kawashima, K. et al.: Gen. Pharmacol.1991 ; 22(2): 263-266[HY-00023]
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