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劇薬
処方箋医薬品注)
抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化器症状(悪心、嘔吐)
本剤は強い悪心、嘔吐が生じる抗悪性腫瘍剤(シスプラチン等)の投与の場合に限り使用すること。
通常、成人にはラモセトロン塩酸塩として0.3mgを1日1回静脈内投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。また、効果不十分な場合には、同用量を追加投与できる。ただし、1日量として0.6mgを超えないこととする。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ラットにおいて乳汁中への移行が報告されている。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。副作用が発現した場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。一般に生理機能が低下している。
フルボキサミン
本剤の血中濃度が上昇し、副作用が増強されるおそれがある。
フルボキサミンのCYP1A2阻害作用により本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
ショック、アナフィラキシー(気分不良、胸内苦悶感、呼吸困難、喘鳴、顔面潮紅、発赤、そう痒感、チアノーゼ、血圧低下等)を起こすことがある。
1~5%未満
0.1~1%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
皮疹
そう痒感
発赤
精神神経系
頭痛、頭重
消化器
下痢、便秘
腎臓
BUN上昇、血中クレアチニン上昇
肝臓
肝機能異常(AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ-GTP上昇、ビリルビン上昇等)
その他
体熱感、しゃっくり、頭部のほてり
舌のしびれ感
健康成人に0.1~0.8mg注2) を静脈内投与したときの血漿中未変化体濃度は二相性を示して低下し、β相の半減期は約5時間であった。AUCは投与量に比例し、体内動態は線形性を示した。健康成人に反復投与したとき、体内動態の変化はなく、蓄積性は認められなかった。
投与量
t1/2β(h)
AUC0-∞(ng・h/mL)
CL tot(L/h/kg)
Vdss(L/kg)
0.2mg
4.33
9.86
0.30
1.69
0.4mg
5.78
24.95
0.27
2.11
0.8mg
5.44
41.64
0.29
2.07
C15分(ng/mL)
AUC0-4h(ng・h/mL)
血漿蛋白結合率(%)
健康成人
2.42
6.57
91.2
腫瘍患者
4.97
9.02
12.49
*88.7
(ラモセトロン塩酸塩0.3mg投与時)
in vitro代謝試験において、ラモセトロン塩酸塩の一次代謝には肝臓の薬物代謝酵素CYP1A1、CYP1A2及びCYP2D6が関与することが示されており2)、ヒトにおける本剤の一次代謝にはCYP1A2及びCYP2D6が関与していると考えられる。
投与後24時間までの未変化体の尿中排泄率は投与量の16~22%であった1)。尿中には未変化体のほかに代謝物として脱メチル体、水酸化体及びその抱合体が存在した。
シスプラチン等の抗悪性腫瘍剤投与により発現した悪心、嘔吐に対して国内延べ121施設、357例を対象として二重盲検比較試験及び一般臨床試験を行った。臨床成績の概要は以下のとおりである3),4),5),6),7),8),9)。なお、シスプラチン等の抗悪性腫瘍剤投与により発現した悪心、嘔吐を対象としたプラセボとの二重盲検比較試験により、本剤の有用性が確認されている。
シスプラチン等の抗悪性腫瘍剤投与により発現した悪心、嘔吐に対する有効率
シスプラチン等の抗悪性腫瘍剤投与に先立って投与した場合の有効率
0.3mg
79.8%(178/223例)
85.1%(40/47例)
シスプラチン等の抗悪性腫瘍剤は消化管の腸クロム親和性細胞からセロトニンを遊離させる。このセロトニンが消化管粘膜内求心性迷走神経終末に存在する5-HT3受容体に結合し、その刺激が嘔吐中枢を経て嘔吐を誘発させる。ラモセトロン塩酸塩はこの5-HT3受容体を遮断することにより制吐作用を発現するものと考えられる。
セロトニンによるモルモット摘出結腸収縮10)並びにラット11)及びフェレット12)徐脈反射(ベツォルト-ヤーリッシュ反射)の実験において5-HT3受容体拮抗作用を示した。
シスプラチン投与により誘発されるフェレットの嘔吐に対して、嘔吐発現前又は初回嘔吐発現後の投与において抑制作用を示した13)。
ラモセトロン塩酸塩(Ramosetron Hydrochloride)
(R)-5- [(1-Methyl-1H-indol-3-yl)carbonyl] -4,5,6,7-tetrahydro-1H-benzimidazole monohydrochloride
C17H17N3O・HCl
315.80
ラモセトロン塩酸塩は白色~微帯黄白色の結晶性の粉末である。水又はメタノールに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくい。吸湿性である。光によって変化する。
5アンプル[2mL(アンプル)×5]
1) *中島光好 他:臨床と研究. 1994;71(9):2461-2468[NA-065]
2) 社内報告書(ヒト肝ミクロソーム・代謝)(DIR050011)
3) *上田昭一 他:西日本泌尿器科. 1994;56(11):1445-1456[NA-071]
4) *野田起一郎 他:臨床と研究. 1994;71(10):2753-2764[NA-067]
5) *野田起一郎 他:臨床と研究. 1994;71(10):2765-2776[NA-068]
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13) *藤原 明 他:基礎と臨床. 1994;28(8):2337-2347[NA-039]
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