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日本薬局方
ブシラミン錠
劇薬
処方箋医薬品注)
関節リウマチ
本剤は消炎鎮痛剤などで十分な効果が得られない場合に使用すること。通常成人、1回ブシラミンとして100mgを1日3回(300mg)食後に経口投与する。なお、患者の年齢、症状、忍容性、本剤に対する反応等に応じ、また、効果の得られた後には1日量100~300mgの範囲で投与する。1日最大用量は300mgとする。
骨髄機能低下による重篤な血液障害を起こすおそれがある。,,
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。重篤な副作用を起こすおそれがある。
,
投与しないこと。 ネフローゼ症候群等の重篤な腎機能障害を起こすおそれがある。
ネフローゼ症候群等の重篤な腎機能障害を起こすおそれがある。
肝機能検査値の上昇等を起こすおそれがある。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で本剤の乳汁移行が認められている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
臨床検査値のうち、白血球数が3,000/mm3未満又は血小板数が100,000/mm3未満を示したときは、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
呼吸困難、咳嗽等の呼吸器症状並びに発熱等がみられた場合には投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施し、適切な処置を行うこと。
臨床検査値のうち、尿蛋白が持続的又は増加傾向を示したときは、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
AST、ALT、ALP、ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。,
紅斑、発疹、嘔吐、呼吸困難、血圧低下等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5%以上
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
血液
-
貧血
血小板減少
腎臓
蛋白尿、血尿、腎機能異常
過敏症
皮疹、そう痒感
蕁麻疹、発熱、口内炎、舌炎、好酸球増加
光線過敏症
消化器
食欲不振、悪心・嘔吐、下痢、胃痛、口渇
便秘
肝臓
AST・ALT・ALP上昇等の肝機能障害7)
黄疸
精神神経系
頭痛、めまい
眠気
その他
脱毛、味覚異常8)、手指末端のしびれ感、倦怠感、浮腫
黄色爪症候群9)、眼痛
乳房肥大、女性化乳房
ニトロプルシド反応の原理により尿中ケトン体反応が偽陽性を呈することがある。
in vitroにおいて金注射剤の添加により蛋白結合率が増加したとの報告があるので、金注射剤との併用により副作用の増強あるいは効果の減弱のおそれがある。
健康成人男性5例にブシラミン200mgを食後に単回経口投与したときの血中濃度パラメータは以下のとおりであった10)。
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
T1/2(hr)
AUC(hr・μg/mL)
313.6±163.4
1.0
1.03
0.75
※本剤の承認された用法及び用量は通常成人、1回ブシラミンとして100mgを1日3回(300mg)食後に経口投与である。
関節リウマチ患者12例にブシラミン100mgを経口投与したとき、関節液中濃度はSA981(ジスルフィド体)、SA679(モノメチル体)、未変化体の順に高く、このうちSA981の濃度は血清中よりも高かった11)。
関節リウマチ患者12例にブシラミン100mgを経口投与したとき、2時間後の血清中濃度は代謝物SA679、SA981、未変化体の順に高く、ジメチル体SA672は微量であった11)。
健康成人男性5例にブシラミン200mgを食後に単回経口投与したとき、投与24時間後までの未変化体及び代謝物の尿中累積排泄率は約42%であった10)。※本剤の承認された用法及び用量は通常成人、1回ブシラミンとして100mgを1日3回(300mg)食後に経口投与である。
関節リウマチ患者239例を対象とし、リマチル錠100mg(ブシラミンとして100mg)を12週間(最初の4週間は1回1錠、1日3回、4週以後は患者の症状に応じて医師の判断で1日量1~6錠の範囲で増減可能)用いたプラセボを対照とする多施設二重盲検比較試験(プラセボ群:118例、リマチル群:121例)が実施され、その治療成績は次のとおりである。
薬効群
著明改善
中等度改善
軽度改善
不変
軽度悪化
中等度悪化
著明悪化
合計
改善率(%)
判定不能
リマチル
10
28
33
20
2
1
0
94
40.4
プラセボ
4
17
25
42
9
98
21.4
副作用は、121例中36例(29.8%)に44件発現した。主な副作用は、皮疹・瘙痒感17件、口内炎3件、胃部痛4件、浮腫3件、肝機能異常2件、貧血1件などであった12)。※本剤の承認された用法及び用量は通常成人、1回ブシラミンとして100mgを1日3回(300mg)食後に経口投与である。
免疫担当細胞に対しては、T細胞増殖抑制作用、サプレッサーT細胞比率の上昇、T細胞の血管内皮細胞への付着抑制ならびにB細胞の抗体産生抑制作用等が報告されている。また、関節リウマチの関節組織破壊に中心的役割を担っている滑膜細胞に対しては、関節リウマチ患者由来の培養細胞において、滑膜細胞増殖抑制ならびに滑膜細胞からのIL-1β、IL-6の産生抑制作用が認められている。その他、炎症に関わる作用として、マクロファージ遊走阻止作用やコラゲナーゼ活性阻害作用も認められている。
関節リウマチの疾患モデルであるラットのアジュバント関節炎13)、タイプⅡコラーゲン関節炎14)、MRL/ℓマウス15)の関節病変の治療効果を認めた。また、Ⅰ~Ⅳ型アレルギー反応モデル(ラット、マウス)に対しても抑制効果を示した16),17)。
関節リウマチ患者において低下したサプレッサーT細胞比率の上昇作用18)、リウマトイド因子の改善作用、免疫グロブリン(IgG、IgA、IgM)の低下作用を有している12)。また、in vitroの試験でもT細胞のヒト血管内皮細胞への付着抑制作用19)、T細胞増殖抑制作用20)、B細胞のIgM産生抑制作用21)等が認められている。
ステロイド剤及び非ステロイド性消炎鎮痛剤とは異なり、実験的急性(ラット、マウス)及び亜急性炎症(ラット)モデルに対してはほとんど影響を与えない。しかし、in vitroにおいてコラゲナーゼ活性及びアルカリフォスファターゼ活性に対する阻害作用13)、マクロファージ遊走阻止作用16)等を有している。
ブシラミン(Bucillamine)
(2R)-2-(2-Methyl-2-sulfanylpropanoylamino)-3-sulfanylpropanoic acid
C7H13NO3S2
223.31
本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である。本品はメタノール又はエタノール(95)に溶けやすく、水に溶けにくい。
136~140℃
100錠[10錠(PTP)×10、脱酸素剤入り]500錠[10錠(PTP)×50、脱酸素剤入り]
100錠[10錠(PTP)×10、脱酸素剤入り]500錠[10錠(PTP)×50、脱酸素剤入り]1000錠[10錠(PTP)×100、脱酸素剤入り]500錠[瓶、バラ、乾燥剤、脱酸素剤入り]
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